地蔵山 (愛宕山猪ケ谷~芦見峠~八丁尾根)//北山
2016.01.08


 
益々荒れてきた愛宕山猪ヶ谷
谷は崩れ間伐材が散らばり歩きにくい


2016.01.08 (金) 晴れ 哲

行き:JR京都 7:21 = JR保津峡8:05 - 水尾
帰り:清滝バス停16:00 - 阪急嵐山駅
コース:
水尾~猪ケ谷・岩ケ谷取付~猪ケ谷遡行~ジープ道出合~旧愛宕スキー場跡分岐~地蔵山~西向地蔵~芦見峠~芦見谷林道~林道終点~竜の小屋~首無地蔵~(八丁尾根下山口)の迂回路から八丁尾根~月輪寺道登山口~清滝バス停

注意:
◆猪ケ谷に古道が残っていますが、古道はほとんど崩れているか倒木で埋まり、谷の中や谷傍を歩くことになります。途中でエスケープできないので初心者危険コースです。初心者だけで進入しないようお願いします。







 毎年正月には雪見に出かけていたのだが、今年は忙しくて・・・雪もないので山行きはお休みしていた。それでも「足がなまる!」と哲郎一人で出かけることになる。京都深山や比良山系は雪が無いので、あっさりと地蔵山へ出かけることにする。

 愛宕山猪ヶ谷から地蔵山へ向かうので、保津峡駅8:05発のバスに乗ることにする。このバスに乗るには京都駅7:41発の電車に乗ると1分で接続してくれる。でもなぜか1本早い電車に乗ってしまい保津峡駅で20分待つことになる。バスは10分前には来てくれるので、保津峡駅でトイレを利用する人は1本早い電車に乗った方が良いかも。

 バスの乗客は哲郎とおばさん2人、「平日はこんなもんだろう!」と。水尾に着くが、バスのUターン場まで乗せてもらう。バスを降りると、そこは集落を外れた柚子畑の中、もう収穫が終わったようで、柚子の少ない木を見ながら歩くことになる。

保津川の上にあるJR保津峡駅 水尾の柚子はみかんの様に大きい

 柚子の木の下にはツルニチソウが茂っているが、1輪もう咲いている。暖冬なのだろう樒(シキミ)も咲き始めている。今年の春の野草の開花「どうなることやろうと!」と思ってしまう。柚子畑から植林に変わり、左下に谷が見えてくると目的の猪ヶ谷取付きは近い。

ツルニチソウがもう咲いている 樒(シキミ)が咲き始めている

 水のみ場の水は勢いよく流れていて、何故かホットする。取付きはこの先100m足らずで、そこにカーブミラーを見る。取付きに着き準備する。猪ヶ谷取付きと言ってもこの右手に流れる谷は岩ヶ谷である。早速谷沿いの作業道を30mも登れば左への林道分岐を見る。でもこの林道は猪ヶ谷で突き当たるので、その先10mも登り猪ヶ谷への作業道に出合う。

猪ヶ谷道/岩ヶ谷道取付きに
カーブミラーを見る
猪ヶ谷道

 ハッキリしない分岐だが左への作業道が猪ヶ谷道である。最初はシッカリした道が続くが、左手に谷が沿うようになると道は段々荒れてくる。数年前来た時よりも荒れているが歩くことはできそうだ。後はこの谷沿いを詰めて行くだけである。

 最初の丸木橋も朽ちて通れないので、その上流を渡る。谷は小さく難なく渡れるが、このコースは急勾配の谷で何度も谷の中を歩くので増水時は歩けないだろう。

荒れているが歩くことはでき 橋は朽ちて渡れそうもない

 谷の上流を見ると、勾配がきついので谷は小さな滝が段々に流れているように見える。道は荒れ倒木が多く歩きにくいが、何となく道があったと思われるところを選びながら登って行く。左右に大岩の肌が見えてきて、右手に数mの滝を見るようになると足元に石組みが残り、古道の跡がハッキリしてくる。

小さな滝が段々に流れているように見える 右手に数mの滝を見るようになると
足元に石組みが残り

 再び植林地の中倒木が増えてきて、昔渡った橋は消えV字の谷は倒木で埋まり難所となる。歩けそうなところを探しながら進んで行く。難所の最後は朽ちた数本の丸木橋、「これは渡れないな~!」と思っていたら小さな滝の上に新しいトラロープを見る。

 慎重に谷を渡り「やれやれ!」と、明るくなった谷間で小休止する。今日は何故かシンドイ哲郎、道子がいないのでペースが速いのかも知れないと、ここで十分アクエリアスを飲みゆっくりと歩くことにする。古道の石組みも現れてきて、少し登って行くと左手に雑木が広がり明るくなる。

V字の谷は倒木で埋まり 朽ちた橋と滝上にトラロープを見る

 進むにつれ谷の中にも雑木が広がってきて、まだ10時だが緩やかな河原で昼食とし体力を回復することにする。昼食後は左岸の植林地の裾をゆっくりと登って行く。

 足元に砥石片を見るようになると、次第に登って行き急坂を登ることになる。砥石の坂を20mも登ると右手に作業道跡を見てこれを登って行く。目の前に大岩を見て古道を辿って登って行くと植林地の中、谷は細く穏やかになる。

緩やかな河原で昼食とし 砥石の河原を登る

 ここが猪ヶ谷の源頭で、後は細い溝に沿って登るだけである。緩やかに登って行くと前方が明るくなりジープ道に出合う。左手に「←旧愛宕スキー場跡」の標識があるところで、数日前に小てつさんが見たという足元の残雪はほとんど消えている。

 地蔵山へ「←旧愛宕スキー場跡」の標識から古道を進んで行く。溝状の古道を進んで行くのだが、道はすぐのところで分岐する。丘を登って行く道の方がハッキリしているが、これを登って行くと丘陵帯に乗ってしまい道がハッキリしなくなるので、地蔵山へは溝状の古道を歩いたほうが良い。

細い溝に沿って登るだけである 「←旧愛宕スキー場跡」の標識

 300mも歩くと1本の雑木が立っている分岐に着く。地蔵山へは北西にとり最初は緩やかに下って行くので心配するが、踏み跡がシッカリしているので迷うことはない。そのうちアセビの木がだんだん増えてきてアセビのトンネルを歩くようになるが、今年は足元に雪はない。

1本の雑木が立つ分岐で北西にとる アセビのトンネルが続く

 穏やかな雑木の尾根を心地よく歩いて行くと反射板に着く。目の前にもう地蔵山が大きく見える。地蔵山への道、最後は標高差50m登って山頂に着く。

 11時15分、昼食はとったし、このまま芦見峠へ下り越畑へ向かうとバスまで1時間以上待つことになり、愛宕山へ引き返すか・・・・「どうしよう!」と言うことになる。結局久し振りだと芦見峠へ下り首無地蔵へ向かうことにする。

反射板から地蔵山が大きく見える 地蔵山に着く

 山頂からネット沿いに北へと下って行き、西向き地蔵から低木のアセビの中を進んで行く。アセビを過ぎると雑木の中を下り始める。勾配はだんだんきつくなり、「やれやれ」と穏やかになると植林地に変わる。

 もう芦見峠は近いだろうと思っていると、突然前方が開け左手に送電線の鉄塔を見る。送電線を潜ると芦見峠に着く。

低木のアセビが続く西向き地蔵 鉄塔を見て芦見峠に着く

 峠から右に下って行くとシッカリした山道に変わり、これを下って行き「越畑隧道」の取水所に降り立つ。左に進み芦見林道に出合い、橋を渡り首無地蔵へ向かう。

 哲郎の記憶では、この林道を進めばすぐに滝谷口に出合、すぐの橋を渡って林道に着くだろうと思っていたが、なかなか滝谷口は見えてこない。だらだら歩いていると足首が痛くなる、猪ヶ谷の荒谷を歩いたからだろうか?。

 そのうち豪雨の影響だろう路面は陥没したり土砂で埋まったりで、車やバイクも通れないようだ。「こんなに遠かった?」と疲れた哲郎は飲水休憩とし地形図を取り出す。再び歩き始めると前方に竜ヶ岳の峰が見えてきて滝谷口を見る。

「越畑隧道」 竜ヶ岳の峰が見えてきて

 直ぐの橋を渡ると林道終点に着く。ここから竜の小屋までは谷沿いの道が続く。林道終点にある大きな倒木を潜り谷沿いを歩き始める。もう芦見谷の上流で谷は崩れることもなく心地よく歩くことができる。道が消えても谷沿いを歩いたり谷を渡ったりすると再び山道に出合い、昔となんら変わっていないようだ。

 竜ヶ岳登山口がある谷分岐を過ぎると竜の小屋に着く。平日なので誰もいずヒッソリした小屋の横を通りダルマ峠への林道を進む。

芦見谷上流は昔となんら変わっていない 竜の小屋を見る

 直ぐのぶんきから山道を進み、谷沿の道を歩くが、この付近もなんら変わっていない。ただ川辺のクリンソウの株が見当たらない。緩やかに登って行き首無地蔵に着き、疲れたのだろう、切り株に腰を掛け非常食のバーを噛り付く。

 首無地蔵から谷山林道に出て八丁尾根を下ることにする。八丁尾根への下山口に着くと一面ネットが張られ進入できない。ネットの左右を調べるが、ここからは八丁尾根へ進入できない。そこに三井物産の立ち入り禁止のビラを見る。

 それによると三井物産はフォレストと綺麗ごとを歌って登山者を締め出しているようで「ケシカラン!」と哲郎。

首無地蔵で小休止 谷山林道の八丁尾根下山口にネット
立ち入り禁止のビラ

 「仕方がない!」と、ここから首無地蔵付近の伐採時にできた新しい作業道を下り梨ノ木谷へ下ることにする。巾の広い作業道は大きくジグを切り下って行く。その道が南へ斜面を巻いて行き、北へと折り返す地点でその奥に古道を見つける。昔歩いたことのある古道のようで「八丁尾根へ行けるだろう!」と古道へ進入する。

 道は細くなるが斜面を巻いて行くと八丁尾根道に出合う。「やれやれ」と一安心の哲郎は駆けるように八丁尾根を楽しみながら下って行く。

谷山林道から梨ノ木谷へ下る作業道 折り返し地点の古道入口

 八丁山を過ぎ「やかん」に出合ったところから梨ノ木谷へ下って行く。月輪寺道登山口で今日初めて登山者に出合い、「やれやれ!」と清滝バス停へ向かう哲郎。今日は久し振りの登山で「やれやれ」が多い哲郎である。








主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
阪急嵐山駅前に咲く
キリシマツツジの狂い咲き