小塩谷~サエ谷右俣(広河原)//北山
2016.12.03


 
目の前に滑滝状の谷が続く小塩谷(広河原)


2016.12.03  (土)  晴れ   哲、道
行き:出町柳駅前7:50- 尾花町
帰り:広河原14:20 - 北大路駅前


コース:
・尾花町バス停~小塩谷への林道~林道終点~小塩谷源頭~P711下の尾根分岐を北へ~P781東ピーク~東ピークの北斜面~サエ谷右俣源頭~サエ谷左俣出合(古い林道出合)~林道分岐出合(・532)~ネジリキ谷~桃の木小屋~広河原バス停

注意:
・尾花町東から登って行く小塩谷に道はありません。小塩谷は滑滝状の谷が続く。一見歩きやすそうですが、谷は滑り左右の斜面は急勾配なので歩くところを探しながら進むことになる。
・サエ谷右俣は源頭から穏やかに下って行きますが、V字の斜面でエグレた谷で上流は歩きにくい。どちらの谷もコース選定が必要で【初心者危険コース】なので初心者だけで出かけないようお願いします。









 晩秋の小野村割岳への予定であったが、娘が夕方やって来るということで、広河原の小さな谷を探索するだけで早く帰ることにする。

 尾花町バス停で降り、100m戻ったところにある林道へ向かう。途中の空地で準備するが、今日は風もなく暖かいので助かる。バス道から林道へ入り北へ進むとすぐ右手に谷を見て、山の中へと入って行く。

バス道から林道へ入り北へ進むと 右手に谷を見て、山の中へと入って行く

 標識によると、この谷は「小塩谷川」と記されていて、横に堰堤を見る。広い林道も進むにつれ細くなってきて、倒木が増えてきたところで林道は終わり谷横にある踏み跡を歩くことになる。踏み跡はケモノ道だろうか?谷沿いの荒れた植林地の中を歩く。

この谷は「小塩谷川」と 谷沿いの荒れた植林地の中を歩く

 前方が明るくなると植林地を抜け、目の前に上流から真っすぐ下ってくる細い谷を見る。谷間は前回よりも立木が少なくなり、少し明るく感じる。谷は細く上流から滑滝状に続いている。一見簡単に登って行けそうだが、谷の岩は滑るし、左右の急斜面はは湿っていて滑るので歩きにくい。

目の前に上流から真っすぐ下ってくる
細い谷を見る
一見簡単に登って行けそうだが
谷も斜面も滑って歩きにくい

 「歩きにくくなっている!」とブツブツ言いながら先行する道子、歩けそうなところを探しながら登って行く。この谷に大きな滝はないが、左右がV字の谷なので注意しながら谷間を歩くことになる。

谷を歩いたり 谷横の斜面を歩いたり

 しばらく同じような光景を見ながら登って行くと、谷間は狭くなり谷も細くなり、谷の中央に岩を見る。これを越えると谷は緩やかになる。標高630mを過ぎると谷も枯れ、谷の右岸を歩いて行くと小塩谷の源頭に着き、左手の尾根へ移動する。この尾根は広河原バス停へ下って行く支尾根である。

谷も枯れ 小塩谷の源頭に着き

 ここから小野村割岳稜線からの南尾根を北上する。P711北の尾根分岐付近は尾根が平坦で広々としているので、方向感覚が鈍くなるところである。いつもは北から南へと広河原へ下っているが、今日は逆コースで目にする光景が異なる。哲郎はコンパスを取り出し地形図を見ながら行く手を確認する。

 そのうち、いつも横を通る大きな倒木に出合い一安心の二人、ここから南尾根を北へと進んで行く。しばらく広い尾根が続き、少しずつ登って行く。

P711北の尾根分岐付近は
尾根が平坦で広々としているので
大きな倒木に出合い一安心の二人

 標高700mを過ぎると一旦鞍部へと下って行く。この鞍部から桃の木谷へ下るルートを探索しても良いが、今日は時間に余裕があるので、このままP781へと北上する。尾根は細くなり疎林が密集してきて、雑木が進行の邪魔をする。

 どんどん登って行き、足元に低木のユズリハが密集してくると、P781東ピークは近い。11時20分、P781東ピークに着く。

尾根は細くなり疎林が密集してきて 足元に低木のユズリハが密集してくると

 このピークから西にとりP781を経由し支尾根を下って桃の木小屋へ下ってもいが、14時20分のバスまで十分時間があるので、予定通りサエ谷右俣を探索することにする。。

 P781東ピーク北側と、北の小ピークを越えた鞍部にサエ谷の源流がある。地形図を見ると、標高700m付近に滝があるようにも見えるが、全体的に緩やかに下っているので「何とか歩けるだろう!」と、今日はこのピークの北側斜面から下ってみることにする。

P781東ピークの標識 東ピークの北側斜面から下ってみる

 源頭は緩やかな谷筋、100mも下ると右に南尾根鞍部からの谷と出会う。この付近はまだ枯谷であるが、合流地点から谷は深くエグレていて谷に降りられないので、谷上の急斜面を歩くことにする。

 途中で降りられるところを探し谷へ降りて行く。水は流れ始めるが、まだまだ細い。小さな流の中を下って行くと、前方の谷が消えてくるので滝があるようだ。

源頭は緩やかな谷筋 探し谷へ降りて行く

 近づいてみると小さな滝が階段状に連続しているので一安心、その横を注意しながら下って行く。滝下に降りホットする道子、下から見上げると、なんら変哲のない流れにしか見えないが。

 今日は斜面の落ち葉が濡れていて、落ち葉の下に枯れ枝が隠れていると、これが危険、これを踏むと必ず滑ってしまう。哲郎は2回も滑りかけたが、木の枝をつかんでいて事なきを得ている。

なんら変哲のない流れにしか見えないが 滝下に降りホットする道子

 再び谷を下り始める。谷は段差が多くあり、歩きにくいところは斜面を歩くことにする。何度も左右からの支流と合流し、谷は少しずつ大きくなっていく。そのうち植林地を見るようになると、できるだけ植林地を歩くようにする。

何度も左右からの支流と合流し そのうち植林地を見るようになる

 炭焼窯跡を過ぎると右手からの広い谷に出合い、対岸に林道終点を見る。サエ谷左俣と合流したようだ。対岸の上には立派な林道があるのだが、今日は谷沿いの古い林道を歩くことにする。

炭焼窯跡を過ぎると サエ谷左俣と合流したようだ

 谷を渡って林道に乗る。この林道は何度も谷を渡り簡単には歩けない。橋はなく木材を組んだ簡易的な橋があり、その上を車が通るようになっているが、もう川岸がえぐれていて橋は機能していない。二人は、谷の浅瀬を探しジャブジャブと渡って行く。

谷を渡って林道に乗る 木材を組んだ簡易的な橋があり

 最後の橋も橋横を渡り対岸に着く。そこはホラノ谷とサエ谷の分岐点で林道分岐点(・532)である。12時50分、「やれやれ!」と二人は広河原バス停へ向かう。

 「お昼がまだだった!」と桃の木小屋まで来て昼食とする。小屋前には1台の車が止まっていて、「今夜は宴会ですか?」と哲郎。谷に降り用具を洗ってからオニギリを食べる。まだ13時、バスには時間があるので庄兵衛さんへ向かう。

ホラノ谷に出合い
ネジリキ谷沿いを広河原へ
バス停前で懐かしいと
大豆の脱穀機

 お昼からビールの哲郎、ホットミルクを飲みながら、おかみさんと会話を楽しむ道子。「そろそろバスの時刻や!」と言う頃、ikomochiさんとOさんがやって来て「久し振り!」と。これから山小屋へ行って宴会すると言っている。

 二人は14時20分発のバスに乗る。二人きりのバスに次々と登山者が乗ってきて満席となるが、皆さん疲れているようで、バスは静かに走って行く。北山もまだまだ人気があるようで、一安心の哲郎と道子である。









山は上がり、谷は沈みました。
あなたが定めたその場所へと。


詩篇 【104-8】
ミツマタの花