廃村八丁(小塩~四郎五郎峠~菅原)//北山
2016.11.12


 
ソトバ峠下のお地蔵さんと紅葉を楽しむ


2016.11.12 (土) 晴れ   哲、道

行き:JR京都駅前 6:50 - 周山バス停8:15 - 小塩
帰り:菅原 14:23 - 北大路駅前バス停

コース:
小塩バス停~東谷林道登山口~ソトバ峠~ババ谷~八丁川出合~廃村八丁~四郎五郎峠~ダンノ峠~菅原バス停








 久し振りに秋の廃村八丁へ出かける。早いバスで帰れるように小塩から取付くので、JRバスで周山へ向かう。道子はこのコースが??年振りとなる。

 バスは満席で哲郎は立つことになる。高雄で海外の観光客がどっと降りやっと座れる哲郎、でも「こんなに早く神護寺開いているのやろか!」。山間へ入って行くと、ドンドン気温は下がって行き、6℃を示している。

 周山バス停に着くと京北ふれあいバスが数台待っていて、乗客は各バスに分乗し先の目的地へ向かう。二人は小塩行きのバスに乗るが、男性1人と同乗する。早朝のバスはいつもガラガラなのだが、前を走る灰屋行きのバスにも数人の乗客がいて「秋だからな~」と。

 同乗の男性も小塩で降り、我々がバス停で準備している間に消えていく。「ここからだと、八丁か鴨瀬芦谷山だろうか?」と哲郎、若いのに地形図を読んでいるので二人は感心する。ユックリの準備も終わり東谷へ向かう。すぐに民宿があるのだが、今やっているのかどうかは分からない。

小塩バス停から東谷へ 直ぐの民宿を過ぎ右の道をとる

 分岐を左にとればコシキ峠へ、八丁へは右へ橋を渡って行く。東谷の林道は登山口まで緩やかに登って行く。周囲は植林が多く紅葉を楽しむようなところはないが、晩秋を感じながら快適に歩いて行く。

 左右に林道支線があるが、真っすぐ東谷に沿って歩いて行く。林道が北向きに変わると谷間は狭くなり、谷も林道も細くなる。「登山口には大きな白い看板がある!」と道子に言う。大水で浸食された道は修復され歩きよくなっている。

東谷の林道は登山口まで緩やかに 谷間は狭くなり、谷も林道も細くなる

 標高400mを過ぎると「登山口はもうすぐだ!」と道子に言う。「見えた!」と道子、登山口の案内板は遠くからでもよく目立つ。登山口に着くと谷を渡って支尾根の先端に着く。その左手には小さな谷があり、その奥に堰堤を見る。

「見えた!」と道子
登山口の案内板は遠くからでもよく目立つ
小塩林道から廃村八丁への案内板

 昔は谷沿いに古道があったのだが、「次はそこを歩いてみよう!」と思うだけで、今日も目の前の支尾根を登って行く。植林の支尾根をジグザグに標高差5~60mも登ると左の谷からの古道に出合う。古道は広くシッカリした道が続く。

植林の支尾根をジグザグに 左の谷からの古道に出合う

 古道は右の谷へ、左の谷へと大きく振ってユックリと支尾根を登って行く。その谷筋では丁度紅葉した木々が目を楽しませてくれる。植林地を抜けると、支尾根の真ん中の広まったところでお地蔵さんに出合う。周囲は紅葉で埋まり、それを見ながら一登りするとソトバ峠に着く。

峠までシッカリした道が続く 一登りするとソトバ峠に着く

 ここが峠なのか、少し下った広域林道が峠なのか分からないが、この付近は雑木が広がり心地よい。少し下って広域林道に降り立つ。ここに標識があり小塩までの下りが1.5時間、八丁経由で菅原まで3時間とある。林道から左へ降りて行く道が八丁への道で、これをとりババ谷へと下って行く。

八丁経由で菅原まで3時間と 広域林道からババ谷へと下って行く

 ババ谷に出合うと、古道は崩れているが、小さな谷なので難なく進むことができる。ババ谷の源流は紅葉で埋まり、それを見て下って行くと、周囲は植林地と変わる。植林で暗い道を下って行くと谷間は広がってきて、昔から放置してある発動機を見てババ谷口のある八丁川に出合う。もうここまで来ると八丁は近い。

昔から放置してある発動機を見て ババ谷口のある八丁川に出合う

 八丁側の左岸を歩いて行き、お墓を過ぎると林業の作業小屋があった広場に着く。この小屋は少し前に消失したので、地主がここに注意書きの看板を立てている。

 谷を渡って植林地の中の道を進み再び渡渉すると、目の前に廃村八丁の土蔵跡広場に着く。ここに勝手に「村長」と名乗る者がいて、気候が良い時にここに住み着いているが、もうここは国定公園になったので、そろそろ退去して静かな八丁を戻してもらいたいものである。

火事後に立てられた看板 廃村八丁の土蔵跡広場に着く

 11時10分、予定より10分遅れたが、八丁川の河原で昼食とする。菅原方面から2人連れがやってきて、村長とやらが持ち込んだ椅子に座り休息している。

 11時30分になったので、チョット早いが14時台のバスに乗るため二人は出発し菅原へ向かう。今日は道子がいるので四郎五郎峠コースとする。刑部滝コース分岐で左にとり四郎五郎峠へ向かう。

八丁川の河原で昼食とする 谷分岐で左にとり四郎五郎峠へ
右は刑部滝コース

 四郎五郎峠コースは何度も渡渉を繰り返す。刑部滝コースのような深いところがない小さな谷だが、登山靴でなければ渡渉に時間がかかるかも知れない。二分する谷に出合うと右に取り、少し進むと対岸に踏み跡を見る、これが四郎五郎峠への道である。

四郎五郎峠・刑部滝分岐の標識へ 二分する谷に出合うと右に取り

 谷沿いを50mも進むと道はジグザグに登り始める。10分登って四郎五郎峠に着く。峠を下って行くと谷筋に変わり、そのまま下って行くと八丁川に出合う。川を渡り同志社の建物がある広い河原に出て、刑部滝コースと合流する。

 合流地点には、新しく消防団の標識を見る。これは消防団の巡回用なのか、レスキューポイントなのだろうか?。しばらく雑木の中を歩き、紅葉を楽しみながらダンノ峠へ向かう。

谷沿いを50mも進むと登り始める 紅葉を楽しみながらダンノ峠へ向かう

 谷は細くなり枯れてくるとダンノ峠に着く。ここでも消防団の標識を見る。ここからは植林地の中を歩くので、もう紅葉は終わり黙々と歩くことになる。支尾根を下り崩壊した林道を越して行き菅原へ向かう。

 バスには1時間もあるので、民家の横に流れる用水路で用具や靴を洗いながら小休止する。ユックリと時間を費やすがバス停には13時30分に着く。庄兵衛さんへ向かうには中途半端な時間なので、バス停周辺の晩秋を楽しむことにする。バス停を少し上がった所で川沿いに綺麗な紅葉を見る。皆さん車を止めて、この紅葉を楽しんでいる。

 「そろそろだろう」と菅原バス停に戻ると八丁からやって来たという男性に出会う。彼は途中で遅いバスでやって来た団体さんと出会ったと言っているが、彼にも、その団体さんにも出会っていないので、二人は「なんでや?」と考え込んでしまう。やって来たバスは次々にハイカーを拾っていき満席になる、「秋だな~!」と哲郎。

ダンノ峠に着く 晩秋の菅原バス停
ツルリンドウの果実 紅葉したヤマシャクヤク

 周山から小塩へのバスで一緒だった青年からメールを頂く。「okaokaclub」の読者だそうで、最近北山が気に入ってよく出かけているとのこと。バス利用で登山を楽しんでいるので、そのうちまた会えるでしょう!。

 北山に興味を持ってくれる若い人が、また一人増えたようで、うれしい哲郎と道子である。








主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
菅原バス停付近の見事な紅葉を楽しむ