廃村八丁 (小塩~ソトバ峠~刑部滝~菅原)//北山
2016.04.05


 
川を渡ると土蔵跡がある八丁広場に着く


2016.04.05 (火) 曇り   哲

行き:JR京都 6:50 - 周山8:15 - 小塩
帰り:菅原 14:23 - 北大路駅前
コース:
小塩バス停~民宿前林道分岐~ソトバ峠登山口~ソトバ峠~ババ谷口~土蔵跡八丁広場~刑部滝分岐~刑部滝~四郎五郎峠・刑部滝分岐(同志社自然環境研究室)~ダンノ峠~菅原バス停


注意:
◆刑部滝コースは谷が荒れ倒木多く歩きにくいが、歩けます。ただし刑部滝横の斜面の登りは一部岩肌が出てきていてロープ場になっていて岩へつりが必要なため【初心者危険コース】となっています。初心者は廃村八丁へは四郎五郎峠コースを利用してください。
◆小塩方面のソトバ峠から廃村八丁へはババ谷を進みます。豪雨で谷は荒れ登山道は所々で寸断されていますが、小さな谷なので難なく歩けます。







 今日は一人で廃村八丁へ出かける。ユックリ歩いても14時のバスに間に合うよう小塩から取付いて見る。

 JRバスは予定通り周山に着き、小塩行きの京北ふるさとバスに乗り換える。今日は他に男性一人の乗客がいて、彼は井戸で降りる。小塩バス停に着き小屋でゆっくりと準備する。今日は晴れという予報であったが、空に青空は全く見えない。バスが折り返し発車していくと、哲郎も歩き始めるが、花冷えしているので上着を着ての出発となる。

 少し歩くと民宿等の集落が見えてきて、林道分岐に出合うので右にとる。集落を抜けると植林地の中、谷沿いの道を歩く。この谷は小塩東谷なのだが正式名は馬場谷川とある。ソトバ峠登山口までは1時間弱かかり、同じような風景が続くことになる。

集落から離れたところにある
小塩バス停
小塩東谷の正式名は馬場谷川とある

 足元に野草が咲いているかなと探しながら歩いて行くのだが、スミレとミヤマカタバミ以外はまだまだのようである。植林の下にフッキソウの大群生を見るが、咲いているのは2株程度でこれもこれからのようである。

 左右に谷の支流や林道の支線を見過ごしていく。前回崩れていた林道も修復され、緩やかに登って行く道は歩きよい。前方に白い大きな看板が見えてくると、そこがソトバ峠(廃村八丁)への登山口である。似かよった地形が続くので、この看板が無ければ分かり難いところである。

登山口までは植林地の中谷沿いの道を歩く 前方に白い大きな看板が見えてくる
ソトバ峠(廃村八丁)登山口

 早速谷を渡って対岸の支尾根の先端に乗る。左手の谷にはすぐに堰堤があり、本来のコースはその堰堤を越えて谷沿いを進むのだが、この支尾根にも踏み跡があり「早く登れるだろう!」と、支尾根を登って行く。

 標高差50mも登ると谷からの古道に出合い、古道に乗り進んで行く。道幅の広い古道はジグザグに緩やかに登って行くので余り苦にならないが、やはり汗をかいてシンドイと途中で小休止する。

左手の谷にはすぐに堰堤があり 古道はジグザグに緩やかに登って行く

 植林地を抜けると緩やかな広場の中に数体のお地蔵さんとその横にシキミの花を見る。そこから折り返し登って行くと、すぐにソトバ峠に着く。10時25分、林道の登山口から45分の登りでほぼ予定通りである。チョットお昼には早いので八丁へ向かうことにする。

峠下の広場にお地蔵さんを見る ソトバ峠に着く

 峠から少し下って広域林道に出合ったところが廃村八丁への分岐である。久し振りのババ谷を下って行くと、すぐに谷筋が崩れ登山道が寸断されている。でも大きな谷ではなく水も流れていないのでそれなりに歩くことができ安心する。

 何度も谷の中を歩くことになり昔より時間がかかってしまう。下るにつれ流れが出てくると、道はハッキリしてきて歩きよくなる。目の前に「なつかしい!」と昔からず~と放置してある発動機を見る。

峠を下った広域林道から
廃村八丁への道を下って行く
ババ谷の道は荒れてきているが
歩くことができる

 ババ谷口に着き八丁川に出合う。もう八丁はすぐそこである。ながれに沿って登って行くと、数分で八丁小屋がある広場に着くが、火事で崩れ落ちた小屋の横に地主が立てたのだろう「火気厳禁」の赤い看板を見る。

 川を渡り土蔵跡のある八丁広場へ向かう。再び川を渡り八丁広場で昼食とする。周囲にイワナシ、イワウチワ、ショウジョウバカマの花を見るが、ニリンソウはまだまだのようである。だれもいない廃村八丁、この静寂さが本来の八丁である。

ババ谷口に着き八丁川に出合う 静寂がただよう廃村八丁

 11時30分、「少し早いが!」と菅原へと出発する。今日は時間に余裕があるので、久し振りだと刑部滝コースを散策することにする。四郎五郎峠道分岐で谷を渡り刑部滝コースを歩き始める。足元の野草はまだまだのようである。

 前方にたくさんの倒木を見て「あっ、そうだった!」と、最近谷が荒れていたことを思い出す。倒木で歩きにくくなってはいるが、たくさんの人が歩いていて難なく通れるようになっている。刑部滝コース、谷筋は少し荒れてきてはいるが、心地よく歩くことができる。

 岩場になると足元にバイカオウレンを見る、ここは寒いのだろう、まだきれいに咲いている。小さな滝横にあった梯子はなくなり、慎重に登ることになる。一登りすると前方に刑部滝が見えてくる。

刑部滝コースを心地よく歩く 前方に刑部滝が見えてくる

 登山コースは谷分岐から刑部滝へ向かわず、右の奈良谷へ進んで行く。植林地に変わったところから滝上へと登ることになるが、急斜面の上部は土砂が流れ岩肌が見えてきて、ロープや岩をつかみながら登ることになり、まさしく「初心者危険コース」になってしまった。

 標高差50m登ってシャクナゲが茂る滝上の支尾根に乗り、「やれやれ」と、斜面を巻いて行き四郎五郎峠分岐へと下って行く。この付近はタムシバか、コブシか、白い花で賑わうところであるが、花はまだまだである。

 分岐まで下ってくると広い河原の中に、冬枯れの木立の間から同志社自然環境研究室と呼ばれている建物が見える。豪雨のたびに流れが変わるが細い雑木が乱立していて、その間を縫って歩く河原は、哲郎のお気に入りである。

同志社自然環境研究室 細い雑木が乱立する河原は
哲郎のお気に入りである

 流れがなくなるとダンノ峠は近い。河原ではまだ咲いていなかったマメザクラ、白い花がチラホラと咲いてきている。ダンノ峠まで来るとピンクのマメザクラが沢山咲いているので品種が異なるようである。

 ダンノ峠から尾根コースで下って行くと、いつの間にか薄い日射しを見るようになり、足元に数株イワウチワが開いてくれている。谷分岐から林道をテクテクと歩き、満開のコブシの花を見て菅原バス停へ向かう。

フッキソウ ヤマルリソウ
バイカオウレン ヤマエンゴサク
イワウチワ シキミ
イワナシ ショウジョウバカマ
芽吹いたばかりのエンレイソウ キブシもこれからのようだ







主は季節のために月を造られました。
太陽はその沈む所を知っています。


詩篇 【 104:19 】
マメザクラ