廃村八丁〜品谷山//京都北山 2010.04.17 |
スモモ谷から品谷山へ向かう |
2010.04.17 (土) 曇り 哲郎・道子
コース: 菅原バス停〜ホトケ谷分岐〜尾根コース分岐〜ダンノ峠〜刑部谷道/四郎五郎峠道分岐〜四郎五郎峠〜刑部谷出合〜廃村八丁〜スモモ谷〜品谷峠分岐〜品谷峠〜品谷山〜P866〜ダンノ分岐〜佐々里峠〜広河原バス停 「今日は 天気も良さそうなので イワウチワを見よう」と道子。1日中イワウチワが楽しめる廃村八丁から、品谷山の周回コースへ出かける。 北大路駅前にやってきた広河原行きのバスに乗ると、ほぼ満席でやっと座れた二人はホッとする。花背峠を過ぎると前方の空は曇り、「花咲いているかな〜」とちょっと心配になる。民家の庭には花が咲いているが、周辺の山々は色付きがなく、まだまだ早春のようだ。 他のカップルと一緒に菅原で降りると、冷たい雨がポツポツと降ってきたので、我々はバス停に飛び込み準備を開始するが、橋の上に立って様子を伺っていた軽装のカップルは、雨が上がったようなのでホトケ谷へと消えて行く。「とにかく寒い!」と上着の上にレインウェアを着て我々も出発する。
すぐの谷分岐を右にとり「今日は、ノーマルコースで行こう」とホトケ谷に沿って歩き始める。最後の民家を過ぎ、植林地に入ると、ヒンヤリしているので急ぎ足で歩く。尾根コース/谷コースの分岐にくるが、「今日はイワウチワ」と尾根コースをとる。 植林地を登って行くと、すぐのイワウチワ、花がおじぎをしているのを見て、「やっぱりダメか」とちょっとガッカリする。それでも「昼から晴れる」という予報を期待して登って行く。尾根が緩やかになると、イワウチワの群生があるが、こちらもおじぎをしていて残念。「たくさん咲いているのに、今朝まで降っていた雨のせいやろか?」と言いつつダンノ峠への坂を登り始める。
ダンノ峠で小休止後、峠を下り始める。すぐに小さな流れが足元に続き、その両側に冬枯れの木々が斜面を登るように立っている。芽吹きはまだまだのようだが、それでも「きれいだ」と哲郎。キンキマメザクラは小さな花だが、たくさん咲いていると、全体がピンクの塊りとして見え、これまた哲郎のお気に入り。道子は近寄ってみることもなく、ただ黙々と歩いて行く。
右手からの桂谷と合流してくると水量も増え、やっと谷らしくなる。でも、この付近は勾配が緩いので、流れも緩く、広い河原をクネクネと流れて行く。同志社自然環境研究室まで来ると、ここも冬枯れのため建物が見える。刑部滝への分岐を見過ごし、「今日は水量が多いから」と四郎五郎峠へと向かう。
しばらく谷沿いの左岸を歩き、谷を渡り植林地を登って行く。最初は荒れた小さな谷の中を歩き、しばらくして植林地の踏跡を辿って行く。植林地の中はルートが分かりにくいが、歩きやすい所がルートのようだ。すぐに四郎五郎峠に着き、ここから標高差100m位の急斜面を下って行く。ジグザグに下って行く細い道のそばにも、イワウチワが咲いているが、ここもおじぎをしている。 四郎五郎谷に着き、谷沿いを下って行く。こちらの谷も今日は水量が多く、登山靴でないと、ちょっとしんどいようだ。先を行く道子が谷沿いで止まり、何かをのぞき込んでいる。ハシリドコロの花が咲き始めているようだ。「この花、スモモ谷にもあったよな〜」と哲郎。何度も渡渉を繰り返し、左手の岩場に多くのイワウチワを見ると、刑部谷の出合いも近い。
刑部谷に出合うと、谷はさらに大きくなり、その横を歩いて行く。八丁への道の最後に渡渉地点にくる。元々ここには橋があったが、数年前から朽ちて、もうその形跡もない。いつもはロープが張ってある地点をジャブジャブと渡るが、今日は水量が多く、一番安全と思われる所を探して渡る。渡ってしまえば、もう八丁は目の前、植林地を抜け土蔵があった空地に出る。 今日はここに誰も訪れた形跡はなく、先程のカップルは何処へ行ったのやら。「お昼にしよう」と哲郎はオニギリをくわえて、神社への谷の様子を伺うが、水量が多く「渡渉が大変だ」と神社に行くのをあきらめる。昼食後、品谷山へ向かうため八丁川を渡る。いつもスモモ谷口の手前を渡るのだが、ここも渡渉困難と言うことで、上流で渡れそうな所を探し渡渉する。スモモ谷へ入り、広い谷間でゆったりとした植林地の中を、スモモ谷の上流へと歩き始める。
谷間はすぐに狭くなり植林地を抜け、小さな谷沿いを歩くことになる。でも危険な所がないので、谷筋を楽しみながら何度も渡渉して歩く。谷沿いの道で水溜りにカエルの卵を見る。ヘビのような長い小腸のようなものが水中にあり、いつ見ても「気持悪い!」と哲郎。 再び植林地に変わり谷分岐に出合う。ちょっと迷いそうだが、ここには標識があり右の本流を進む。植林地を抜けると左手の崖にたくさんのイワウチワ、今日まだ良い写真が撮れていないので、ちょっと登ってみる哲郎だが、岩場の高い所にあるので上手く撮れない、先を行く道子が立ち止まって何やら観察しているが、ここにもハシリドコロが群生していて、無気味な花が咲き始めているようだ。
谷に倒木が増えてきて、「いつもより荒れてきている」と道子、「雪どけの後は、こんなんとちゃう!」と哲郎。品谷山への分岐に着き、小休止とする。ここには崩れた炭焼窯跡があり、周辺の木々にテープが多くあるので、分岐と分かるだろう。少々急な斜面を登って行くと、雑木が立ち並びその間を抜けて行く。
すぐに植林地に変わり一登りすると、品谷峠に着く。昔付けた表示が消えかかったいるので、マジックで上書きする。峠を右にとり、尾根を登り品谷山へと歩き始める。この付近のイワウチワは例年のように色が濃いが、あまり開いていてくれない。それでも少し明るくなってきたのであろう、綺麗に開いた花もあり、やっと満足する哲郎。 小さなピークを二つ越え品谷山に着くと、山頂はたくさんの人で賑わっている。バスで一緒だった立命の探検部のメンバーだ。佐々里峠からやって来たにしては「ゆっくりやな〜」と哲郎。どうやら今日は八丁付近に泊まるようで、ゆっくり山を楽しんでいるようだ。
品谷山から東の尾根をとり、佐々里峠を目指す。もう何度も訪れている尾根に目新しさはないが、ブナ等の雑木が続き、心地よく歩くことができる。20分も歩けばP866、そこからすぐの所にあるダンノ峠への分岐に着く。「今日はノーマルコースで」と下って行き、登山道に咲くイワウチワ、やっと晴れてきたので、いっぱい開いてくれている。 急坂を下りた所からは、道もはっきりしてきて、緩やかな尾根を20分歩いて、佐々里峠に着く。峠のサクラはまだまだだが、「今日は斜面に咲く花でも観察しよう!」と車道を下ることにする。車道も終わりに近づき、大きく東へ蛇行するポイントに来て、「今日は、Oさんに教えてもらった、ここから斜面を下り近道しよう」と言うことになる。
標高は600mなので50mも下ればいいのだが、「左手は崖に出合うので 右手に振って」と下って行く。最初は難なく進めるが、ここはとんでもない急坂で、木々を掴みながら転がり落ちそうになり、やっと道がUターンする所にある小さな堰堤に下りる。「ここは通れない!」と、結局車道を下るより時間がかかったようだ。すぐのオバナ谷で靴やストックを洗い、バス発車まで「久し振り!」と、庄兵衛さんに寄りゆっくりと過ごす。定刻に発車したバス、車窓からの夕暮れの景色を楽しむ哲郎。いつまでも楽しめる景色、「日が長くなったな〜」・・・。
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