愛宕山(八丁山東尾根〜南尾根)//北山
2010.02.27


「予想以上に綺麗や」と八丁山東尾根を登る



2010.2.27 (土) 曇り  哲、道





行き:JR京都駅 7:37 (京都バス) - 清滝バス停
帰り:清滝バス停 13:20 - 四条河原町バス停



コース:
清滝バス停〜東海自然歩道/月輪寺道分岐〜東海自然歩道休憩所〜小さな堰堤〜廃屋〜東尾根取付〜標高400m分岐〜南尾根分岐〜・473(ヤカン)〜八丁山〜八丁尾根から東尾根への巻き道〜標高400m分岐〜南尾根分岐〜南尾根・325分岐を南へ〜堂承川出合〜月輪寺道分岐〜清滝バス停


注意:
■八丁山東尾根
八丁山東尾根には、地形図の破線で示されている作業道があります。標高340mから地形図の破線とは異なり、尾根を歩くことになるが、標高400mで・473(ヤカン)への道と、右手の八丁尾根への巻き道に分岐する。いずれも問題点なく歩けます。
■八丁山南尾根
八丁山から南への尾根を下って行くと、標高325mで分岐があり、東へ下る道は植林地の端を通る急坂で、最後は清滝川沿いの作業道に出合い、堂承川に出合う。分岐から南へ真っすぐに下る道は、標高250mを過ぎると石が多くなり、この付近から左の清滝川へ向きを変えるのだが、分岐ポイントが分からず未確認です。南へ直進すると勾配もきつくなり、ルートの選択が必要となります。







 今日は哲郎が夕方から飲み会があるので、宿題の残っている愛宕山の西ノ谷周辺を探索する。7時37分発の清滝行のバスはさすがに早いのか、他に登山者が一人のようである。「今日は天気が悪いという予報で皆さん 止めたのとちゃう」と道子。

 早朝の市街地、バスの窓から町並みを見るのが好きな哲郎は、外の景色を楽しんでいるが、相変わらずすぐに寝込む道子。狭い三条通りを抜け、目の前に桂川が広がってくると、やっと「愛宕山へ行くんや」という気になる。終点の清滝バス停で降り、バス停の時刻表を見ながら、「12時50分の 阪急桂駅行で帰ろう」とベンチでゆっくり準備する。

 昨日の雨の為、今日は随分と濁っている清滝川の橋を渡り、東海自然歩道を歩き始める。すぐに月輪寺と東海自然歩道の分岐に着き、階段を降りて堂承川に出合うが、ここが下山ポイントだ。堂承川に沿った道を清滝川へと向かう。清滝川の早朝の散策は心地よく、すぐに広場にある休憩所に着く。ここで飲水休憩をとりながら、服を調節する。西ノ谷への取付は広場の中央付近にあり登って行くと、すぐに横道に出合う。水平な道は100m足らずで小さな堰堤に出合うが、途中で清滝川の崖上を歩くので、ここは注意して歩こう。

月輪寺道から別れ階段を降り
堂承川対岸の下山ポイントを確認する
清滝川沿いにある東海自然歩道の
休憩所の奥にある西ノ谷への取付へ

 小さな堰堤に降り少し登ると、廃屋があるので石組みの中を歩くことになる。西ノ谷へは下寄りの道を進む。今日は東尾根なので石の階段を上がって行く。そうすると、すぐに山すそに沿ったはっきりとした道が続き、雑木にピンクのリボンが続く。この道は徐々に登って行くので西ノ谷ではなく、東尾根への取付道と分かる。

 尾根に出合うが、ここは西ノ谷の入口から少し登った所である。右側の西ノ谷への斜面には植林地が広がり、その中に入るように尾根の北側に立派な道が続く。すぐに分岐に着くと植林地への作業道が続くが、尾根を登って行く道をとる。最初は細い尾根、それでも右に左にとゆっくりの登りで快適に登って行ける。

廃屋の石の階段を上がって行くと
山すそに沿ったはっきりとした道が続き
尾根に着き尾根の北側に続く立派な道を
標高150m付近の分岐で尾根へとる 尾根道の最初は植林地の端を歩く

 標高200m付近から、足元にシダが続き雑木の中、快適な登りが続き、予想以上に「きれいや」と言うことになる。尾根が少し広がってくると、道はジグザグに登って行くので、急な尾根だが歩き良い。頭上にポツンポツンと咲くミツバツツジ、今年の冬は暖かかったようだ。

 哲郎がこの東尾根で気になっていたことは、「地形図によると 標高350m〜430mの破線が尾根から外れ 谷上の崖のような所を通っていて 古道は崩れているのではないか」と言うことである。その標高350m付近を通過するのだが、道は尾根の上に続いている。左下に古道のようなものがあるので、この付近のルートは地形図の破線ルートとは、異なっているようだ。

標高200mから足元にシダが続く 標高350mを過ぎると地形図の破線と異なり
広い疎林の尾根を歩く

 そうこうしているうちに、標高400mで分岐に出合う。立派な道は右に続くが、「今日は・473(ヤカン)を目指すので、尾根道なのだが」と思案していると、目の前の雑木に左が「ヤカン」と書いてありヤレヤレ。「右への道は八丁尾根への巻き道だろう」と思われ、このまま尾根を登って行き、ヤカンを目指すことにする。

 道が植林地に入ると、はっきりしなくなるが難なく尾根を登って行ける。道もしだいにはっきりしてくると、勾配も緩やかになってきて、前方が明るくなると南尾根からの道に出合う。分岐を右にとり数10m進むと、「ヤカン」のある梨ノ木林道からの道に出合う。10時30分、予想以上に早く登れ、「お昼には まだ早い!」と、「東尾根の標高400mからの巻き道を歩いてみよう!」と言うことになり、八丁尾根を北へと進み、八丁尾根からの巻き道の取付へと歩き始める。

ヤカンへは標高400mの分岐を左の尾根へ 南尾根に出合い右に数10mとるとヤカン

 その取付は八丁尾根を歩いている人は、誰でも知っている分岐であるが、これが結構遠くて八丁山を下った所でやっと出合う。この分岐は首無地蔵方面からだと、八丁山へ登り始める手前で、左手にしっかりとした道が見えるのですぐに分かる。早速進入すると、予想以上にしっかりとした巻き道が続く。しばらくして支尾根に出合い、道が怪しくなるが、支尾根を下らず支尾根を越えると、すぐに前方にはっきりとした巻き道が見えてくる。

 再び穏やかな道を快適に進むと、朝登って来た東尾根の標高400mの分岐に出合う。八丁尾根から首無地蔵へ向かう時や下山時、この巻き道と八丁山東尾根を利用するのも一案だと思う。

 ※八丁尾根から東尾根への巻き道の取付は、八丁尾根の[・452]と[・473]のほぼ中間にあり、首無地蔵からだと八丁山へ登り始める所にあります。八丁尾根には西ノ谷へ下る作業道もあるので、間違わないよう注意して下さい。

「え、また登るの!」と道子は言うが、朝登ったヤカンへの道を登り始める。登り始めると、「ワン、ワン、ワン」と我々が今歩いて来た巻き道の方から聞こえてくる。「野良犬やろか」「こんな所に犬がいるはずもなく 狩をしているのやろか」と余りにもしつこく鳴いているので、急いで尾根を登って行く。二回目ともなると、すぐに南尾根分岐に着き、一登りで着たような感じがする。八丁山周辺の探索も終わり、今日の目的の一つの南尾根の直登ルートの探索へと、分岐を左にとり南尾根へと向かう。

八丁尾根から東尾根への巻き道へ 「え、また登るの!」と東尾根を登り
再び南尾根分岐に出合う

 八丁山南尾根は最初はなだらかで歩きよく、すぐにシダの中の道へと変わる。我々はそのシダの手前で昼食をとることにする。昼食後、南尾根を下り始める。心地よいシダの中をゆっくりと下って行く。前回登って来た標高325m付近にある分岐(石柱マーク【26】)まで周囲の雑木を楽しみながら歩く。その石柱マーク【26】の分岐に着くが、今日はこの先の堂承川まで歩くため、分岐を南へ直進する。

 分岐を過ぎると道は時々はっきりしなくなるが、尾根を下って行くと再び道が現われてくる。「前方にケーブルの跡が見える」と道子、標高300m付近だろうか、木々の間からケーブルの軌道が見える所で小休止とする。ふと頭上を見ると、数本のミツバツツジが咲いている。この付近にはミツバツツジがたくさんあり「春はきれいだろう」。

最初はシダが続く南尾根 【26】分岐:南尾根直登ルートは直進する
左は植林地の端を東へ下ると作業道に出合

 標高300mを切ってくると、傾斜も急になり道も所々不鮮明になる。標高250mを過ぎると足元に石が多くなり、道はますますはっきりしなくなる。この付近から左(東)へ寄って行くと思われるのだが、そのポイントが分からず、今日は南へ真っすぐに下ることにする。当然テープやマークも無くなり、崖のような斜面に出合うと、右に左にと歩ける所を探しながら下って行く。こんなことだから標高200mから標高差100m下るのに、随分と時間がかかってしまい、やっとの思いで堂承川に降り立つ。

標高250mを切ると道が不鮮明になり
ここを過ぎると急斜面に変わる
標高200mからは急斜面が続き
崖に出合うとコース選択が必要になる

 「随分遅れたな〜」と言いつつ、谷水で靴やストックを洗い、川を渡り東海自然歩道に出合う。朝降りた階段を登って月輪寺道に出合い「あ〜やれやれ」と清滝バス停へと歩き始める。最後の急斜面で時間がかかり、予定のバスに乗れなかったが、「ま〜、いろいろあった!」と、二人は満足気にバス停へ向かう。








主よ。
あなたの道を私に知らせ、
あなたの小道を
私に教えてください。

詩篇 【25−4】
「ちょっと早いよ」と、コバノミツバツツジ