愛宕山(八丁尾根〜西ノ谷ユリ道)
2010.01.09


シダの中を八丁尾根へと進む



2010.1.9 (土) 晴れ  哲、道





行き:JR京都駅 8:10 (京都バス) - 清滝バス停
帰り:清滝バス停 16:20 - 阪急嵐山バス停



コース:
清滝バス停〜(東海自然歩道)〜堂承川分岐〜八丁山南斜面取付〜(古道)〜直登道出合〜八丁山東斜面道(西ノ谷南方尾根)出合〜八丁山西斜面道出合(P473/ヤカン)〜八丁尾根〜P452〜西ノ谷林道へ下る古道取付〜西ノ谷林道〜林道終点〜ユリ道/谷道分岐〜(ユリ道)〜西ノ谷・△429への道出合〜(お墓)〜西ノ谷取付〜廃屋跡〜東海自然歩道休憩広場〜堂承川分岐〜清滝バス停


注意:
■八丁山南斜面
・取付は、月輪寺道分岐にある東海自然歩道の階段を降りた所から、堂承川を渡り目の前の斜面を北へ直登する。右に巻く古道があるが、道幅が細く崖上を歩く所もあるので初心者危険。

■西ノ谷左岸ユリ道
・西ノ谷林道終点から古道は消えているので、谷の端(左岸)を下って行くと道が現われ、ユリ道と谷道の分岐に出合う。

・谷道は谷を下り、少し下った所からロープを使って対岸へ渡る(少々危険)。その後急斜面の中、小さな谷を渡り西ノ谷の丸太橋まで降りる。

・ユリ道は最初ははっきりしているが、崖上の道となり、どんどん進んで行くと、小さな谷を渡り折り返す所で数ヶ所崩れている。急斜面の上にあるユリ道なので、崩壊箇所は初心者危険。最後は道もしっかりしてきて、シダの道に変わり、西ノ谷取付から△429への道に出合い、そのまま真っすぐに進むと、お墓がたくさんある墓地に出合う。分岐を北へとると△429、南へ下ると西ノ谷取付の渡渉地点に出る。

■西ノ谷から△429への古道
・西ノ谷から△429へは、西ノ谷を渡ってすぐの北の斜面から、右手にある支尾根へと登って行く。この道は支尾根の道に取り付くと、後ははっきりしていて問題はない。△429からは、首無地蔵からの神護寺道へと抜ける。







 2010年正月明けに雪が積もったようなので、比良へも出かけようと思ったが、降水確率が高く「吹雪いていたら いやや」と愛宕山へ出かけることにする。

 朝予報に反して天候が良く、「しまったな〜」と言いつつ、JR京都駅のバス停へ向かう。なんと8時10分初の清滝行のバス停には長い列ができ、「座れるかいな〜」と言いつつ最後尾に並ぶ。何処かのハイキングクラブのようだが、やって来たバスにギリギリ座れ一安心する。

 終点の清滝バス停で降り、下って行った駐車所のそばにあるトイレを借り、駐車場の焚き火に当たりながら準備する。橋を渡り、右へ折れ清滝川沿いの東海自然歩道を歩き始める。正月で登山客は多いが、月輪寺道へと向かう人は少ない。月輪寺道が東海自然歩道と分かれる所から、階段を下り堂承川に出合う。目の前の斜面が八丁山の南斜面なのだが「取付を探そう」と右の清滝川の方へ歩いてみる。

月輪寺道が東海自然歩道と分かれる所から 八丁山の南斜面への堂承川取付

 斜面の右側(東)に何やら古道のようなものを見つけ、取りあえず堂承川を渡り様子を伺う。直登部分にもテープがあるが、今日はこの古道と思われる道を進むことにする。始めはっきりしない道も登って行くと、はっきりしてくるが、斜面の横道に変わり、右下に清滝川を見て崖上を歩くことになる。道は落葉で埋まり「滑るで〜」と道子に言う。

取りあえず堂承川を渡り様子を伺う 今日はこの古道と思われる道を進む

 崖から斜面の巻き道と変わり、ゆっくりと登って行くが、全く上る様子がないので「このまま西ノ谷まで 行ってしまうのやろか?」と心配になる。右に折れ小さな支尾根を登り始め「やれやれ」と思うが、又すぐにユリ道に変わる。標高180m位だろうか、やっと左へ折れ北西の尾根を巻き始める。ヒノキの植林地の中、支尾根の北側を歩いているとテープ群があり「巻き道から直登するように」と読める。

やっと左へ折れ北西の尾根を巻き始める ヒノキの植林地の中

 テープに従って急な斜面をジグザグに登り始める。この支尾根は植林地の端にあたり、雑木との間のすき間を登るのだが、テープが見当たらず、急斜面なので「これで合っているん?」と二人は思案する。でも前方の植林と雑木の間の空間が続くので、今日はここを登ることにする。途中で先程に巻き道が折り返してきたのだろうか?道に出合うが、このまま直登を続ける。標高300m付近からシダの中を歩くようになり、振り返ると京都市内が見えてきて、南東に京都タワーが見える。

急斜面を登ることにする 標高300m付近からシダの中を歩くようになる

 シダの中を少し登って行くと「金丸造林26」の石柱の所で南斜面の直登道に出合う。「何や 直登した方が楽なようだ」と哲郎。ここから八丁山へと登り始める。シダの中、心地よい登りが続き、段々緩やかな歩きと変わる。ピークまでもう少しあるが「お昼にしよう」と日の当たる所で昼食とする。

「金丸造林26」の石柱の所で
南斜面の直登道に出合う
シダの中、心地よい登りが続く

 昼食後歩きは始めるが「ヤカン(P473)は まだかいな〜」と、しばらく緩やかな登りが続く。そのうちにP473から東方に西ノ谷取付へ下る道に出合う。左へ折れるとすぐにヤカンのある八丁尾根道に出合う。ここは久し振りだが、木の上にまだヤカンがあり、何やら嬉しくなる二人。すぐに北へと八丁尾根を歩き始める、左右の作業道の取付を確認しながら歩いて行くが、久し振りなので周囲の木々が目新しく見える。

P473から東方に西ノ谷取付へ下る道に出合う ヤカン(P473)のある八丁尾根道に出合う

 以前に、西ノ谷の丸木橋から登ってきた所にはリボンもあり、誰かが探索しているようだ。P452を過ぎた所にも西ノ谷方面への作業道があるが、八丁尾根から西ノ谷方面へ下る道は、いずれも急斜面で崩壊している所もあり、探索には危険を伴うので十分注意して下さい。道はしだいに登り始め、標高490mを過ぎる所にある西ノ谷へ下る古道の取付に注意しながら歩く。

 八丁尾根が西に向き、北方が開けた所に出合い、「ここや!」と古道の取付に立つ。北方へは道が二本あり、左の斜面を巻いて行く道は緩やかな道で、谷山林道の分岐地点へ出る、西ノ谷へは右の道をとる。最初は谷へと降りて行くような感じがするが、すぐに右に折れ支尾根を下って行く。

「ここや!」と古道の取付に立つ 20mも枯れ谷を下ると林道に出る

 急降下と思われた道だが、思ったほどきつくなく、心地よく下って行く。植林地の中を道なりに下りて行くが、道は広くはっきりしている。下に林道が見えてくると北側にある谷へ下り、20mも枯れ谷を下ると林道に出る。以前西ノ谷林道から、この道の取付を探していたが、谷は落葉で埋まっているので、分からなかったようだ。この古道は、地形図の破線のまま残っていることになる。

右手に大きなオリが見えて来て 西ノ谷林道終点に着く

 小休止後、西ノ谷林道を下って行く。この林道はなだらかで歩き良いが、左右に植林が広がり見るものはなく、そのうちに右手に大きなオリが見えて来て、林道終点に着く。ここは標高290m付近だから、もう随分と下ったことになる。林道終点から谷の中を適当に進んで行くことになるが、この先古道は左岸に現れるので、谷の左側を下る。いったん古道は現れるが、すぐに消え、再び見えてきた古道を登ると、谷道とユリ道の分岐に着く。ここには、昔切り株に付けたマークがまだ残っている。

古道は左岸に現れるので、谷の左側を下る 谷道とユリ道の分岐に着きユリ道へ

 谷道は谷に下りた後、少し下った所から対岸に渡るのだが、道ははっきりしているが、すぐに右下に西ノ谷を、見る崖上の道になるので、注意が必要だ。谷から離れて斜面を巻くようになると、右下に植林を見るようになるが、急斜面の上を歩くことになる。西ノ谷からの小さな谷に出合うと、決まって古道は崩れているので、古道の跡を辿り、谷を越えると再び古道が現れてくる。

ユリ道を進んで行く 小さな谷に出合うと、
決まって古道は崩れているので

 こんなことを数回繰り返して行くうちに、足元にシダが現れて来ると、お墓に近づいたことになる。右下から西ノ谷から上がってくる道に出合い、少し進むとシダの中、西ノ谷取付から△429への古道に出合う。ここは十字路になっていて、真っすぐに進むとお墓に出合う。お墓は上下数段棚状にあり、平成2年のものもあるので、現在も使用されているようだ。

足元にシダが現れて来ると
お墓に近づいたことになる
西ノ谷取付から△429への古道に出合う
十字路にある石柱
お墓は上下数段棚状にある 疎林の中だが道ははっきりしていて
迷うことはない

 先程の十字路へ戻り、支尾根を下って西ノ谷取付へと向かう。疎林の中だが、道ははっきりしていて迷うことはない。今日の目的の一つは、この古道の取付を確認することである。左手に植林地が見えてくると、西ノ谷は近く少し下り、右下に西ノ谷が見えてくる。最後は分岐を右に折れ、斜面を下って行くと、植林地を抜け西ノ谷へ出合う。ここはちょうど西ノ谷渡渉地点を渡った所で、下から登る場合は、谷を渡ってすぐ北にある植林地を登って行き、東にある支尾根を目指すことになる。

斜面を下って行くと植林地を抜け
西ノ谷へ出合う
西ノ谷渡渉地点

 西ノ谷で顔を洗い、谷を渡り南の斜面にある道を登って行く。落葉で埋まった道は以前より、はっきりしなくなっているが、崩れてはいない。すぐの廃屋もすべて倒れていて、P473にある同じようなヤカンが転がっていて、「あの上のヤカンと 同じや!」と言いつつ、そのそばを通り堰堤を横切る。川沿いに進むとすぐに東海自然歩道の休憩所がある広場が見えてきて、広場へと降りて行く。標識には[清滝1.6km・高雄→2.2km]とあるので、清滝へと歩き始める。

すぐの廃屋もすべて倒れていて P473にある同じようなヤカンが
東海自然歩道の休憩所がある
広場が見えてきて
清滝川の自然歩道は
京都の中でも美しい所だ

 清滝川の自然歩道は京都の中でも美しい所だ。風景を十分楽しんだ後、朝取り付いた斜面を見ながら階段を上がり、右からの月輪寺道に出合う。朝あんなに大勢のいた人々は、何処へ行ったのだろうか、ひっそりとした道を二人は、清滝バス停へと歩き出す。








すべての谷は埋め立てられ、
すべての山や丘は低くなる。


イザヤ書 【 40−4 】
イズセンリョウ