愛宕三山めぐり
(小てつ No.135)


地蔵山ピーク


令和2年1月4日(土) くもりのち晴れ      小てつ単独

コース:
・神明峠~巡礼峠~ジープ道~愛宕三角点~竜ヶ岳~地蔵山~神明峠



 去年の正月はインフルエンザにかかり、年始の山歩きは全く出来ず、それが祟ったのか散々な一年になってしまった。と言うことで元気な今年は例年通り、元日の「御室八十八箇所参り」からはじまり、今年は行かないと言っていた「正月2日の夫婦登山」、当日午前11時頃になってからあまりの天気の良さに、嫁がどこかに行こうと言い出し、今からでは大文字山くらいしか・・・となっての銀閣寺からの大文字山ピストン。それもあわせてのレポとなります。

 標高が低いハイキング程度とは言え、4日で三回の山行になるとは思いませんでしたが、最初は元日の御室八十八箇所の成就山。いつも通り抜けていく仁和寺の金堂がお色直しされていて綺麗になっていたのと、おみくじの場所が変わっていた。そして何より金堂前のいつも正月には数輪咲いているミツバツツジの木が、ほぼひと株満開の状態で、八十八箇所の参道ではいたるところで、ミツバツツジどころか普通のツツジまで咲き出しているという驚きの状況だった。もちろん通いはじめて15年で、初めての事。

金堂前のミツバツツジはほぼ満開 参道のツツジも咲き出している


 次に大文字山。銀閣寺から少し離れたところなら安いパーキングもあるだろうと、銀閣寺交差点の南西部あたりに目星をつけて探していると、昼間最大1200円というパーキングを見つけて駐車し出発する。銀閣寺に近づくにつれ、パーキングの値段がはねあがっていくのが面白い。そういえば平安神宮付近のパーキングは正月特別料金になっていたなぁ。

 行きは物珍しさで脇道を歩かず、外国人観光客であふれかえった参道を行く。銀閣寺門前で左に折れ、登山口へ林道を進む。自転車がたくさん止められていて、なんだか六甲山の登山口みたいやなと嫁と話す。

 林道を進んでいくと、川向こうに鹿の姿を見る。鹿はこちらに気づいても逃げる事無く、また数が増えてきて5頭となり、こちらの様子をうかがっている。どうやらこちらに渡る機会を狙っているように見えた。後続してきた祖父とお孫さんと思われる二人、お孫さんが「角が無いから全部メスや」と言うのを聞き、「いや、今の時期はオスでも角を落としているから、そうとも限らへんで」と、またいらんお節介を言ってしまう。

観光客でごったがえす銀閣寺参道 鹿が出てくる

 あちこちの山に行って、もうこれくらいの山道ではへこたれなくなった嫁と25分ほどで火どこに着き、真ん中より南側の側溝に座り、市内の同定をしながら仕入れてきたおにぎりを食べる。

 まわりには、本格的な格好をした登山者、家族連れ、革靴で登ってきた観光客、毎日散歩で登ってきているような年配の方、皆さん心なしか晴れ晴れとした表情に見えるのは、やはりお正月だからでしょうか?。

 食後はせっかくだからと三角点まで足を伸ばしてみる。風もなくポカポカと暖かいので、残念ながら阿倍野ハルカスも霞んでしまい、肉眼では見えるけど写真ではぼやけてしまっている。

 帰りは四つ辻から真如堂に降りてみるかと、少し進んでみるが、白川通りをパーキングまで帰るのが嫌やとなって、結局ピストンになる。

 パーキングで精算すると1000円で、これならバス代往復二人分と変わらんかったなと喜ぶ。

ハルカスは霞む


 さて、やっと愛宕山。お正月はごった返すであろう、表側を避けての裏ルートで取り付いている最近。今回はokaoka culbで誰も歩いていないだろう「神明峠ルート」で登ってみようと思いました。

 と言うのも、元日にやっていた京都霊山何とかと言うテレビ番組で、明智光秀も愛宕神社に参拝したと言っていて、もしそうなら、亀岡からどのルートを使ったのだろうと考察、この神明峠ルートも有力な候補ではと思ったからでした。

 朝はやや遅く7時30分に出発。途中コンビニによるが、おにぎり類がほぼ売り切れ状態で、コンビニのハシゴをする羽目になる。清滝トンネル前を鋭角に曲がる。愛宕寺横の駐車地はもうほぼ満車状態で、今日神社に登る人の多さを物語る。平野屋横の「一の鳥居」が修復中で、足場に囲われていた。ここも鋭角に曲がり、ここからライト点灯。

 六丁峠から見下ろす保津川に水は少なく、冬枯れの様相。JR保津峡駅を過ぎると、一人二人と登山者を見かけるようになる。帰りなら声をかけるところだが、行きには「乗りますか?」の声をかけることも無く登っていく。水尾の里を過ぎ、岩ヶ谷の取り付きを過ぎ、神明峠の看板のある愛宕林道分岐のところも過ぎて、まだカーブを5回ほど登ったところに取り付きがある。昔は神明峠の看板のところから尾根に取り付いたのだが、今は杭と鉄線で柵がしてあるので、そこから入っていくのはちょっと・・・。

一の鳥居は修復中 保津川の水は少ない

 取り付きの先の道が広くなった所まで行って転回し、取り付きの道路脇に稲妻号をデポするのだが、側壁ギリギリによせて、道路に落葉が乗っている範囲に駐車する。道路に落葉が残っているということは、通っている車はそこを踏んでいないということ、通行の支障にはならないだろう。しかしながら、清滝道から越畑間は、本当は全部「無余地につき駐車禁止区間」であって、駐車違反の検挙対象です。バーベキューシーズンに落合橋のカーブのところで、一斉検挙されているのも見かけたことがあります。どこでも車を使用するなら、そうでなくても、住民の方にくれぐれも迷惑にならない配慮をお願いします。

 準備をして8時40分の出発となる。掘れた山道を三度曲がると尾根道と合流し、樒原からの裏参道ジープ道と変わらないほどの坂の傾斜で登っていく。ただジープ道との違いは、地面がコンクリートで固まっていないこと。これは助かる。

登山口近くにデポ 掘れた山道(神明峠ルート)

 20分ほど頑張って、息も整ってきて体も温まってきたころに道は平坦になり一番目の鉄塔に着き、ここで衣服調節。鉄塔のずっと奥の方に雪をまとったけっこう高い山が見え、方向から、もしや長老ヶ岳かと思う。そこから10分ほどで二番目の鉄塔となり、結局登山口から1時間弱で巡礼峠のお地蔵さんに到着。時間的には裏参道と変わらないとなるが、地面が気にならない分、神明峠道の方が良いかな?。

巡礼峠

 ジープ道と合流し、下の猪ヶ谷の様子を見ながら進むが、もはや猪ヶ谷や岩ヶ谷は倒木で、歩行困難になってしまった。いつも雪シーズンには楽しんでいたのに・・・。

 ジープ道は凍っておらずぬかるんだ状態、元日に降ったのだろう雪が、倒木の上に申し訳程度に残っている。三角点の手前で今日はじめて単独男性と出会う。

 三角点広場も無人で貸し切り。市内向きは雲が立ち込め、嫁の言う陰陽師の景色。すぐに竜ヶ岳に向うためジープ道を戻る。

ジープ道は凍っていない 愛宕三角点ピーク
陰陽師の景色

 竜ヶ岳への尾根道には、木を傷めるテープは無いものの、ショッキングピンクのビニールリボンが垂れ下がり、「火の用心」「安全登山」など書かれた札が木にくくられていた。良かれと思ってやっているんだろうけど、これもいずれゴミになるのに・・。

 竜の広場手前で、先ほどの単独男性と再会。三つとも廻られるんですか?と聞くと、いいえ竜ヶ岳だけですと言われるので、まだ早いのでもったいなのにと、いらん事を言う。ジープ道分岐から30分ほどで竜ヶ岳ピークに到着。

 竜ピークからの展望も無く、お昼は地蔵山でと、そそくさとピークを後にする。

 竜の広場に戻って、滝谷ルートはこのぬかるみ状態では、間違いなくズルッといってズボンドタドタになるだろうし、年明けからズボンドタドタも嫌だなぁと思って、今日はスタイリッシュ登山で行こうと、尾根巡りと決めこむ。男性二人連れと挨拶をしてすれ違う。

竜ヶ岳ピーク 午前中、愛宕の鶏羽はガスの中

 ジープ道に戻って、今度はスキー場跡から地蔵山に向う。こちらの尾根道にもショッキングピンクのリボンと木札がくくられている。おまけに登山道脇のアセビの枝が、ナタか何かで切り払われたところがあり、その払われた枝が登山道に落としたままの状態になっているので、気になるものを脇に片付けながら歩いて行く。熟年カップルと挨拶をしてすれ違う。

 地蔵山ピークに11時40分着。お昼にはちょうど良い時間。北側の丸太ベンチに陣取り、弱く吹く北風を、背中の杉を風避けにして仕込んできたおにぎりをパクつく。15分ほど休憩して立つ。

 お昼になって、やや天候が回復してきたのか、ガスの中だった愛宕の鶏羽も見えるようになってきて、空も明るくなってきた。帰りは芦生杉の分岐から植林地を抜けて、大阪湾の見えたポイントに出る。

 風も吹かず、お陽さまが出ているとポカポカと暖かいので、今年も大阪湾まで見えないかと雲が切れるまで15分ほど粘ってみるが、やはり今年は暖かく、もやっているので見えなかった。

うまく積んだものだ
地蔵山ピーク
今年は大阪湾は見えない

 ジープ道を戻っていくと、巡礼峠のお地蔵さんのところで、本格装備のカップルが神明峠ルートから登ってきた。もう12時45分なので、ずいぶんゆっくりの御到着。これからどんなルート取りだろうか?山は3時になったら暗くなるのに・・。まぁ愛宕なら大丈夫か。なんか去年は閉門ギリギリで神社に飛び込んだ御仁もおられたようだし・・。

 降りは巡礼峠から30分ほどでデポ地まで戻れた。帰り支度をして稲妻号に乗り込み、発車。

 水尾の里を過ぎたところで、車道コースを降っている男性二人女性一人の三人グループに、乗りますか?と声をかけるが、歩きますということだったので、また走り出す。あとは単独の登山者ばかりだったので、声をかけて怪しまれてもなんなので、声もかけずに帰って行く。

 今日は、おせちの残りで一杯やろう。

水尾の里を見下ろす

 (年末の帰りによりました周山街道のラーメン屋キャプテンですが、「醤油とんこつ」では無く、「味噌とんこつ」でした。間違ってたらおばちゃんに怒られるわ。)


                           【 記: 小てつ 】