台高山脈 高見山

(真夏の高見山にも強風が吹き抜け,雲の流れが早い)

高見山山頂


2020年8月15日(土) 曇りのち晴れ  森の旅人M

コース:
・奈良県東吉野村:杉谷~小峠~大峠(高見峠)~高見山~平野杉谷分岐 ~小峠~杉谷




 真夏の高見山へ登ってきました。樹氷を見るため平野からは登っているので今回は初めて杉谷から登ります。駐車場が無く国道の路肩に停めることに,それが数台分しかないようで心配しましたが1台も止まっておらず駐車場所を確保よかった。こんな真夏に登る人はいないのだろうと思っていると1台隣にやって来た。大阪羽曳野の若い男性でした。

 登山口を過ぎた駐車場所から登山口に戻る途中にバス停と向かいにトイレがあり助かります。民家脇から登山口は始まる。これから歩くこの道は近畿自然歩道でもあり,また旧伊勢南街道でもある。紀州徳川家が参勤交代で隊列を組んで歩いたと説明板が設置してあっ。

トイレ(左)と高見山登山口バス停 高見山登山口

 杉林と思いきやヒノキ林を上って行く,上空は晴れの予報と違い曇っている。石を敷いた道になり街道らしい雰囲気の坂を登って行く。続いて丸太の階段道に変わり「撞木松」と書いた看板が道端に寝かしてあるが肝心の松は既に枯れている。緩い坂を登ると地道の平坦地になり雑木林に変わる。そこには「古市」の看板がある,多くの人が行き来していたので市も立ったのだろうか。

 太陽が差してきた。暑さで汗も容赦なく出る,スポーツドリンク以外に塩飴も口にして用心して歩く。左にヒノキ林右は雑木の間を進むが胸に圧迫感を覚えて木陰で休憩。そこへ早くも単独女性が下って来た。さらに,大阪の男性が追い付いてきた。トイレを利用するつもりが,ティッシュがないため車に戻っていたため遅れたと言う。そのまま先行して行った。

石を敷き詰めた道 丸太階段
撞木松(枯れている) 古市

 がけ崩れ道のう回路を通りヒノキ林の坂道を抜けるとようやく小峠に到着。ここでも休息を取る。林道の対面に高見山登山口の標識があるが今日はここから登らず,大峠(高見峠)へ旧伊勢南街道を歩きます。

 林道を高見峠方面に歩くとすぐに街道への取付きがある。そこへ大阪の男性が取付きから街道へ入るところだった。ずっと林道歩きで途中から戻って来たと言う。大峠まで二人で歩いた。小峠から大峠まで平坦路で歩きやすい道だった。途中には,がけ崩れ跡の復旧斜面をもありました。右下には林道が見えている。

ヒノキ林と雑木の間を行く 小峠
林道から旧伊勢南街道取付 旧伊勢南街道
がけ崩れ跡 大峠(高見峠)

 大峠から真下に高見峠の駐車場が見え,10台ほど駐車している。そして三重県の標識が立っているのも見えた。これから奈良と三重県境を山頂目指し歩く。男性とここで別れて別行動で登り始める。上空は曇ったり晴れたりを繰り返す。ここからは今までと違い急斜面の雑木の中を登る,大きく折り返して高度を上げて行く。

 炎天下の急斜面が待っているのかと思っていたが,展望休憩所からもブナの森となり日差しはなく急坂を今度は短く折り返して登る。しかし,見上げるばかりの急斜面はキツイ。汗は次々出てくる。休憩を取りながら歩を進める。老年男性二人が下って来た。

大峠から急斜面を登る 休憩所からの展望

 山頂まで300mの標識を見て少し元気になる。思いかけない敵が現れる。ハエが多いこと。止まると10匹くらい近づいてくる。目の前にも数匹まとわりつく。小峠で出会った夫婦連れが下って来た。早い!ブナ林を抜けると山頂がすぐそこに見えた。

ブナ林の中 山頂まで300mの標識

 高見山山頂に到着,登り始めて3時間。この冬登った三峰山(みうねやま)が東に見える。視界も良好,場所を変えての360度の展望がある。避難小屋の展望台には大阪の彼が休憩中だった。老年男性と会話中であった。その後パラパラと登山者はやって来るが樹氷時期のあの大混雑は流石にない。

 小屋で昼食と思っていたが例のハエが寄って来るので近くの木陰へ移動。ここは強風が吹きハエも寄ってこないし,何といっても涼しい。汗が見る間に引いて寒いくらいいい風が吹き抜ける。(温度計は25度だった)。北側の景色を見ながらの昼食となった。

高見山山頂 避難小屋の展望台
避難小屋 昼食は木陰で

 山頂からの展望を堪能して彼に一言伝えて下山開始。途中にある大岩を見ながら,木陰道で風も通り思ったより歩きやすい。一気に急斜面を平野杉谷分岐へ下って行く。

山頂から三峰山 急斜面を下る
国見岩 平野杉谷分岐

 杉谷への急坂を下り始めると,ヒノキ林に風はなく蒸し暑い。荒れ気味の急坂は滑りやすく気をつけて下る。老年男性とすれ違う。小峠の鳥居を潜って下り立つ。ほっとして一息していると静けさが身に染みる。

小峠への滑りやすい急坂 鳥居を潜って小峠へ下る

 その後は,朝歩いた道を下って杉谷へ戻りました。太陽光が真上となり暑さが厳しい。国道脇の路肩は4台に増えていました。道路沿いは暑い,ちなみに温度計は34度だった。山頂の涼しさがうらやましい。

 汗を流すためにたかすみ温泉へ寄りました。途中の川沿いには縦列駐車が続き川遊びするファミリーが多数見られた。温泉にゆっくり入浴し,スッキリして無事帰宅しました。

 真冬の樹氷を見る人のような混雑もなく,ゆっくり登ることができました。小峠から山頂へ登り大峠に下れば早く周回できそうです。真夏の高見山も良かった。感謝,感謝です。


                           【 記: 森の旅人M】