京都北山 品谷山
2020.08.22(土)  


品谷の尾根を望む


2020.08.22(土)晴れ  市内36℃ 花脊峠23℃ Ikomochi
行き:出町柳バス停 7:50 - 菅原バス停
帰り:広河原バス停 17:22 - 出町柳バス停



コース:
出町柳バス停7:50発広河原行バス ⇒菅原バス停9:40=9:50~仏谷10:40~ダンノ峠11:40=12:40~品谷分岐13:20~品谷山14:00=14:40~品谷分岐15:10~佐々里峠16:00~車道を広河原へ17:10=17:22発出町柳行きバス








       2020年8月 暑さを避けて廃村八丁を目指したが。。。

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 連日36℃越えの猛暑にすっかりばてて、花脊峠を越えたら涼しいだろうと広河原行きに乗った。この日の天気予報は大雨だが、天気図などを調べると北部は晴れのち曇りなので、大丈夫だろうと出町柳に行った。悪天候予報のせいか 先に出る朽木行のバスは登山者1名だけ、広河原行きも1グループがいるだけで空いている。花脊峠の温度計は23℃を表示していてほっとする。グループは花脊高原で下車したので、菅原まで一人旅となった。

花脊峠23℃ 菅原集落から奥山を目指す

 今日の予定は昨年とん挫した廃村八丁から品谷山へ周遊。菅原バス停から眺める山は晴天でよい山日和になりそうだ。道端には山栗がもう落ちていて写真を撮ったりぶらぶら歩いて仏谷の入口に着いた。水量も少ないので久しぶりに谷道に向かう。

友禅菊 誇らしげにコケコッコー
マツカゼソウ 仏谷へ向かう

 最初は倒木も片付いていたが、奥に進むにつれて倒木を越えたり潜ったりが始まった。もう10年以上前の大雪で谷が倒木で埋まって以来、登山者は尾根道を使うようになったようだ。かつてのメイン道の谷の踏み跡は苔むしている。岩を越えながら登って行くと、ブンブンとやってきました。アブ軍団。大きいのや細かいの数種のアブたち。持参のスプレーを振りまきうちわではたくが、とにかくしつこい。

倒木は片付いている 倒木を潜って進む
源頭部に達する 名前分からず?

 給水休憩でザックを下ろすと、空いた背中を狙って刺しにくる。先日のコウンド谷の悪夢がよみがえる。これはたまらん。夏場の谷道はヒルよりもアブが怖い。スプレーの効き目も一瞬で、携帯用の虫よけは空っぽになってしまった。大急ぎで谷を抜けて、ダンノ峠への斜面の坂を大汗流しながらふうふうよじ登った。

ダンノ峠直下 ダンノ峠の老木

 峠のブナの大木はすっかり枯れているけれど脇から若い幹が幾本か立ち上がって次世代が育っている。谷から吹き上げてくる風が涼しくて、峠で座り込んでほーっと一息つく。

ダンノ峠 秋です

 谷道でヒルに出会わなかったが、峠にも1匹もいない。水分が少なくかさかさの地面ではヒルもいないかと地面を眺めていたら、いました、小さくて松葉のように細い子が私の体温を感じたのかせっせと這ってきた。もちろん退散願いました。後にも先にもヒルの姿を見たのはこの時だけ。

いつも心地よい峠 桑谷山を望む

 さて今日はスモモ谷に行く予定だったが、谷道はブヨという強敵が待っている。スプレーもなくうちわは壊れてしまった。この先のうっとうしさを思うと意欲が消沈し、今日は尾根道をのんびり歩こうかなあ と予定変更です。

 先を急ぐ必要もなくなったので、ダンノ峠で1時間ほど爽やかな風に吹かれ、のんびりと品谷山分岐に向かった。峠の上の尾根から、コウンド山の伐採地を眺める。品谷山分岐のあたりは倒木が重なっていて道が定かでない。あれあれ?ときょろきょろしながら道を探す。

品谷山へ向かう ブナがお出迎え
尾根から遠く雲取山を望む 木の洞は誰かの隠れ家?
立ち枯れの木 城丹国境尾根を望む

 このあたりからやたらにテープの類が多くなり、これは道じゃないでしょうという藪に突っ込んだり、Oさんが山を行き来する人はピークに登る必要がないからピークの下を巻いて道があるんだよ と教えてくれた巻き道が崩れそうになっていて、テープはピークの上をよぎっているからそちらの踏み跡が道になりかけている。

うるさいテープが続く 品谷のシンボル

 倒木があるので道が分かりにくくなっているのも原因かも。そんなこんなできょろきょろしながら品谷山を目指す。立ち枯れて真っ白な幹がオブジェのような品谷のシンボルに出会ってほっとした。この木は折れもせずみんなの目印となってくれている。ブナの大木のプロムナードの尾根を歩く。やっぱり品谷の尾根はいいなあ。涼やかな風が吹き、猛暑に疲れた身体がほっとする。

 14:00前に品谷山頂に着いた。静か。高木に囲まれたこじんまりした広場で寝転がって空を見上げると、ブナやなにやかや幾種類もの葉が見える。たくさんの木が生えているんだな。丸い青空を見上げるのが好き。あんまりのんびりしていてもと尾根道を引き返す。

ブナのプロムナード 品谷山山頂
キノコ テープ付けすぎです
山頂の空 尾根道

 とんとんと歩いていたら見慣れた場所に出て、品谷の分岐だった。30分で引き返してきた。ここから佐々里峠に向かって転がり落ちるように斜面を下り、長い尾根を黙々と峠に下った。山道を歩きながら驚いたのは、いつもならば夕方にはカナカナカナカナと蜩のウェーブに涼むのにミーンミーンミンとうるさく鳴くのはミンミン蝉。山の様子が変だ。キョロキョロキョローと山いっぱいに響くアカショウビンの鳴き声もさっぱり聞こえない。峠のお地蔵さんにお詣りして、時折行きかう車やバイクを避けながら車道を広河原へ下った。

分岐を佐々里峠へ 京都3大激坂を下る
台杉 佐々里峠

 17:10に広河原の庄兵衛さんに着いた。庄兵衛さんの奥さんはひどく機嫌が悪く、顔を見るなり「また一人で山に来たの!来ないでちょうだい」と怒鳴った。話を聞くと、このところ広河原での遭難騒ぎが連続しており先週も小野村割で老夫婦が道迷いで消防に通報し、そのために左京区から消防車や警察が押し寄せ、地元民は夜を徹して捜索に駆り出されたそうだ。その前は佐々里峠で遭難したと早とちりしたグループの通報でたくさんの捜索隊が来たとか。

 消防や警察は仕事だからいいけれど、地元民は自分の仕事はほったらかしにしてボランティアで手伝うはめになるので、もう山に人は来てほしくない というのだ。しかも山は年々荒れて道もわかりにくくなっている。道迷いも多い。そんな中一人で山に入ってなにかあった時はどうするの?迷惑よ!山歩きなんかやめなさい!とさんざんであった。忙しい時に生活の糧の仕事を放り出して、遊びに来た人の捜索なんかほんとうにいい迷惑だろうなあ と思った。

 長年通い慣れ大好きな広河原であるが、しばらくは来れないなあ、でも山歩きはわたしの生活の一部で止められないよなあ と寂しくバスに乗ったのでした。

 花脊の集落に入り携帯の電波が届くと友人から「今どこにいるの?豪雨だから早く帰っておいで」としきりに連絡が入った。「こっちは少し雨風っぽいけど大丈夫よ」とメールやり取りしながら鞍馬に下って、上賀茂に下っても豪雨らしき様子はない。

 どうしたのだろうと出町柳から百万遍のいつもの東湯へ行くと、お客さんたちがさっきはすごい雨でびっくりしたとしゃべりあっていた。出町以南はひどい通り雨が降ったそうだ。広河原は青空で上天気だったので、近畿南部地方の豪雨報道にびっくりしたのです。異常な高温といい場所によっての集中豪雨といい、地球の悲鳴のように思えた一日だった。

鞍馬は夕焼け空

                 【 記:ikomochi 】