京都北山 ハタカリ峠探索 2020.06.20(土)  


遠く小野村割岳や品谷山を望む


2020年6月20日(土) 晴れ 25℃ Ikomochi

行き:出町柳バス停 10:00 - 花脊高原前バス停
帰り:別所下の町バス停 17:58 - 出町柳バス停



コース:
出町柳発10:00広河原行→花脊高原前バス停11:15着~寺山峠12:00=12:30~一の谷~雲取峠13:10~ハタカリ峠~くまさ山14:30~ハタカリ峠~巡視路~凌雪荘14:50~展望地15:05~尾根を下って~林道~伐採地~別所下の町16:15~別所下の町バス停17:58発出町柳行








 昨年暮れに久しぶりに歩いたハタカリ峠。広葉樹が美しい尾根道でやっぱりいいところだった。新緑の尾根を歩きに行った。

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 コロナ自粛で動き回ることが少なくなると身体がなまる。見えない不安でストレスがたまる。気候も不安定で体調が落ち込んで、アレルギー性鼻炎を患う。不要不急の受診は控えて、発熱時は来院拒否というから、7度前後発熱したときはじっと布団にくるまり、6度5分くらいに落ち着いてから耳鼻科で治療してもらう。

 さっさとネブライザーやってもらったらのどの痛みもすぐに引くし発熱もしないのに、全くもって本末転倒のご時世である。喉が痛くなるのが大概週末で、軽度のうちに治療できないものだから、結局1週間は引きこもり生活を送らなければならない。

 そんな悪循環をここ数カ月送ってきた。体調が回復したら山に行きたくなる。汗をだらだら流して体内の不純物を排出すると、身体が軽くなる。

 昨年いいところだなあ~と再確認したハタカリ峠にやっと向かう。短時間ちょこちょこっと大文字山近辺によく出かけたが、友人たちがコロナで外出自粛しているというので歩きながら写真をラインで送ってあげると、どの人もまるで一緒にハイキングしている気分だの、緑は癒されるだのとても喜んでくれる。嬉しがられるとついつい調子に乗ってしまう。大文字山の火床をライブ中継をしたら大いに沸いた。(五山送り火を知らない人が多かった。)

梅雨の合間の青空 鞍馬の倒木伐採は進んでいる

 で、花脊高原前でバスを降りたらさっそく中継開始。相変わらず登山者は皆無。花脊の里山の写真をラインで送りながら、寺山峠では賑やかにさえずる小鳥たちの鳴き声を動画で中継。そんなこんなで清んだ水が爽やかな一の谷から雲取峠に上がり、ハタカリ峠方面に歩いた。

初夏の大見尾根 トキワハゼ
貸農園?スキー場跡 緑の谷間を登る
寺山峠(標識が新しい) 一の谷を行く
緑の中の雲取山荘
ヤマゴボウ コアジサイの花
誰もいない雲取峠 新緑の道

 新緑が広がり木漏れ日が穏やかな雲取峠の尾根。リョウブの林を歩いていると、突然けたたましい鳥の叫び声。どうも近くで巣作り子育て中らしく、さかんに威嚇の声を発する。葉の陰を探したが、どこにいるかは見つけられなかった。

遠く山波が続く リョウブの花
ハタカリ峠尾根の大杉 大雪に耐えています

 ハタカリ峠展望地の標識から尾根を北西に向かう。よく歩かれているようで踏み跡がはっきりと続く。緩やかに広がるオサ谷の源頭部。踏み跡が谷に向かって伸びている。谷から尾根を竹次谷の源頭部へ乗越す小道もあり、ここが幻のハタカリ峠ではと考える。

ハタカリ峠? 新緑の尾根歩き
ハタカリ峠展望地へ エゴの花絨毯

 時間があればオサ谷を下りたいが次回にし、そのまま国体コースの尾根をミツマタ山、クマサ山までたどった。その先急斜面を下ればP900の北雲取山だが、今回はそこまでとした。冬枯れの見通しのよい時期と違い、緑が生い茂り行く手がはっきり見えなかったりで、踏み跡を確認しつつの探索となった。

 大雪に耐えて根曲がりしたブナや楢の大木が茂る尾根道は、そこに立っているだけで私も緑に同化してしまいそうだ。尾根から遠く広河原方面の山波を眺め深呼吸。そして巡視路へと引き返した。

輝く若葉 風雪に耐えてます
山の家展望地から大見尾根 支尾根を下る

 山に入ると携帯は通じないのが当たり前だったのが、雲取山では谷底こそ通じないが一旦尾根に上がると、どこでもかしこでもピロロンピロロンと着信音が鳴り響き、いちいち確認していると手間がかかる。そのうちに携帯のアプリを更新します。などという通知まできて、びっくりしているうちに、電池の残量がどんどん減っていく。

 えらいこっちゃ。下山してバスに乗るまでは通信できるように確保しておかねば、家族に遭難したかと心配をかけてしまう。電源を切り、写真撮影も最小限に抑えて、凌雪山荘の近く、山の家展望地を越えたあたりから支尾根を下ってみた。

 眼下には山の家の屋根や集落がみえ、話し声や犬の鳴き声が山間に響く。幅広の緩やかな尾根はテープも踏み跡もあり歩きやすい。10分も下ると寺山峠新設の林道に出て、その先また支尾根を下っていく。次第に藪になり傾斜も急になったのでもう少し歩きやすい尾根はないかと探したら、東側に緩い尾根が見えたのでいったん谷に下り登り返す。とそこは一面植林地の伐採跡地。

寺山峠からの林道に出た 更に支尾根を下って
この後伐採地の作業道迷路に突入

 作業用車道が縦横に走り、これはシメタと作業道をたどると、道はどんどん登って行き止まりになるし、これはあかんと伐採地の斜面を下って次の作業道をたどるとどんどん北へ連れていかれるし、と右往左往して作業道迷路につかまってしまった。ここでうろうろしてられないので、伐採地の斜面をどんどん下っていくと、谷水を集めた水源井戸があり、すぐに畑、車道も近くだ。

 ここを越えれば出られると喜んだのもつかの間、獣除けの柵が張り巡らされ、唯一の出口は施錠。あと一歩なのに出られへん とさらに探すと、鉄柵の隅にドアがあり開くではないか。でも、そこは明らかによそ様の裏口から表に至る門。思案したが、裏口から失礼させてもらうことにして、門扉を開けた。

 くるりと表に廻り、お家を訪ねて断りを入れようと庭に向かう。と、そこに一人の女性が作業中で「ああのう。。」と声をかけると、とても驚いて「どこから来たの?」。これこれしかじか、お詫びをして心よく通り抜けさせてもらうことに。玄関で山のあれこれ、花脊のあれこれを立ち話するうちに、「うちに寄ってお茶でもどう?」「いえいえ そんなわけには。。」といいつつ立ち話続く。

 そうするうちにご主人が帰宅され、せっかくだからコーヒーでもとなって、ついついお言葉に甘えてバスの時間までお二人とおしゃべりの花が咲いた。花脊生まれの奥さんが老後は大好きな花脊で暮らしたいとリターンされ、ご主人も婦唱夫随で定住。広河原の庄兵衛さんとも懇意とのことで、余計に親しみが増し、目の前に広がる大見尾根を眺め、池の周りに初夏の花が咲き乱れるお庭を愛でながらゆっくりコーヒーを戴いた。写真を撮りたかったが生憎電池残量超節約で、素敵なお庭も楽しいご夫婦の写真も撮れずじまいになったのが心残りだった。

 話好き世話好き、花脊愛にあふれた素敵なご夫婦と会話が弾んで一日の終わりが幸せに過ぎた。帰宅してから、こんなことがあったのよと家族や友人に言いふらしたら、いい人に出会えてよかったね という人、えっつ 裏口からってそれは家宅侵入じゃないの と驚く人、飛び込んできた人にコーヒーをふるまうってきょうび考えられない良い方たちだと感心する人、さまざまな反応が返ってきて面白かった。

 T子さんご夫妻、見知らぬ者を歓待して下さり心より感謝します。ますます花脊が好きになりました。


                 【 記:ikomochi 】