三重ヶ嶽
(超人バロムワンルート反時計回り)
小てつ(NO.126)

三重ヶ嶽ピーク


平成30年7月1日(日) 曇り(風強し)   小てつ単独

コース:
石田川ダム駐車場~ダム湖周路~落合長尾登山口~三重ヶ嶽ピーク~高島トレイル~ワサ谷道出会い~ワサ谷道~デポ地





 実は先々週の日曜日に岩籠山に出かけていて、月曜日の朝一番に写真の整理をとパソコンを開けたところの地震である。すぐに近所の一人暮らしのお年寄りの安否確認に走り回り(昨年に自治会長をやらされていたもんで反応してしまった・・・今年はせんでもいいのに!)大事無かった。

 ただ、そこからは小てつの仕事の都合上、いきなり切ったはったの大立ち回りとなる訳で、この2週間は紀行文どころではなくなってしまった。ようやくあちこちカタがつき、今週は山に行けることになった。(先々週の紀行文はどないすんねん!?  まぁそこんところは・・・、気の抜けたコーラみたいやし・・・)。

 山に行けることになったはいいが、どこに行こう??okaokaさんのレポでは湖南アルプスでカキランが咲き始めたとのこと。(湖南アルプス暑いなぁ~)、(愛宕は花無いなぁ)、(桟敷、三国ヶ岳はヒル地獄やなぁ)、(明王の禿のカキランは1週早そうやなぁ)と迷いに迷って、行き先は結局石田川ダムにとなる。行ったかげんで三重にするか湖北武奈にするか決めることにする。(お得意の体調次第炸裂、嫁へのメモ書きには石田川ダムから三重、武奈と書いておく。そんなんで、もしもの時に捜索できるか???)。

 という訳で朝はやや早く6時30分に自宅を出発。川端通りを北上するためいつものように川端今出川を左折して出町柳のバス停前を通ると、まだ7時前というのに比良行きのバス停に男性登山者一人の姿があった。

ダム湖周路入口は微妙な状況 ダム湖駐車場にひと気無く

 順調に367号線を北上、坊村のひと出はまだパラパラ。比良もシラクラも上の方はガスがかかっている。おそらく今の時間は先日の雨で木々が蒸散している水蒸気のせいだろうけど、今日はずっとこんな感じかも?。

 8時少し前に石田川ダム湖駐車場に到着する。ダム湖周路の入口にあるバリケードは片方外されているものの、とても怪しい雰囲気である。ここは安全策でダム湖駐車場に稲妻号をデポし、準備をして8時丁度に出発する。

 しばらく進むと案の定、春に来たときと変わらない状況だった。実は近所のHさんが、2週前に函館山の林道から入って、ダム湖管理事務所までダム湖周路を走れたとの情報を受けていたのだが、何しろ無茶な年代のお方のすることなので、間に受けていたらえらい目に会うのは必定と、それからも何度か大雨が降っているので、自重した。自重しといて正解やんか!。

春と変わっていない

 洛西オヤジ殿もワサ谷登山口まで普通乗用車で入れたと言ってましたが、ほとんどギリギリです。奥さんが「今度の車検で車を買い変えようと言わはるねん。もうボロボロやし言うて・・。ボロボロにしてくるの誰やねん」と怒ったはりました。どこでも普通車で突っ込んで行ってたらあきませんよ~。

 ちなみに今回の八経ヶ岳でも、転げて鞭打ちになりながらもまだ先へ進むと言う破天荒をやらかしてきたオヤジ殿。okaokaメンバーがただ黙っている訳でなく、懇親会では無茶を怒られたはります。ただ、小てつが奥さんに、「誰か止める人、家族にいたはらへんのかと言ってます」と言うと、カンラカンラと笑っておられました。オヤジ殿を凌ぐ豪傑なので、きっと今回も「そんなん首にはったい粉でも塗っといたら治る」とでも言われたはるやろなぁ。

 ダム湖周路の法面の花は、山アジサイとアカショウマが主役をはっていて、ムラサキシキブが時おり色を添えている。今年はギボウシも調子良かったみたいで、重そうにたくさんの花の房をさげていた。

ダム湖周路はノリウツギと アジサイと
ムラサキシキブもいらっしゃいました、 紫が濃いのもあります

 落合の長尾登山口まで到着すると、1台の滋賀ナンバー軽乗用車が止まっていた。丁度ドライバーが戻ってこられ、渓流釣り客だった。聞けば函館山の林道から入ってこられたそうで、向こうは問題無く通れるそうだ。おそらくビラテスト今津からも大丈夫だろう。登山口でストックを伸ばして取り付く。

 長尾に取り付いてすぐに、真新しい熊ハギを見る。それもめったやたらそこらじゅうという感じ。春には無かった。はがされた跡が低いから、おそらくまだ幼い熊だろうけど、熊は熊。今の時間、たいがい稜線で寝ているだろうから上方を警戒して登っていく。

ギボウシもたくさん房をつけたようだ ショウマが主役
サワグルミ 長尾の登山道で熊ハギ

 長尾の登山道に、野草の姿はもう無くなっていて、ギンリョウソウも最終形態にまで姿を変えていた。もったいなく夏ツバキの花が散らばり、山りんごと呼んでいるオオウラジロノキの実も落ちている。風は吹いてくれるし、温度も高くはないが、なんせ湿度が高く、低温ミスト状態で汗が吹き出る。空調ザックの風を最強に設定する。

 そうそう、レポが滞っていますが、小てつ昨年から夏場に「空調ザック」なるものをザックに装着しています。(なんちゅうアイテム好きや!)それは、仕事で「空調服」というのを着るようになったため、派生的に(ほんまか!どっちが主や、仕事が派生やろ!)仕入れたものです。T型のもので、両翼にあたる部分の片方には電池、片方にファンがついていて、T型のたての部分に風を送り込む仕組みです。涼しいというところまではいきませんが、背中の汗を飛ばしてくれるので、ペタ~とくっつく不快感は無くなります。ユッキー様にお見せするも、「重たくなるのはイヤ!」と一蹴でした。

ギンリョウソウ最終形態 登山道に夏ツバキが、、

 登山道にコアジサイやハナヒリノキがあると暑く、ブナ林になると涼しくなるのが高島トレイルの特徴で、早くブナ林にならないかと長い長い長尾の尾根をたどっていくと、エゾハルゼミの声が聞こえだした。クマゼミやアブラゼミだと暑く感じて、エゾハルゼミだと涼やかに感じるのは、やはりエゾハルゼミがブナ林で鳴いている記憶からだろう。もうすぐ涼しくなるからと言い聞かせて頑張って登る。

山りんご(オオウラジロノキ)の実も

 11時20分に三重ヶ嶽ピークに到着。そこまで誰にも会わなかったが、ピークでは熊鈴もけたたましく、虫獲り網を振り回している男性を見る。ピークに蝶の姿は無いので、狙いはトンボか?本格的な捕虫網なので、どこかの研究者かも知れない。ピークは風が強いので、どこか風裏で休憩しようと高島トレイルの縦走路に向かう。

 今日はいつもの草稜でも風が強いのと、小浜湾も見えないほど展望もないので、P950の別れくらいまで降りていくことにする。登山道脇に手頃な倒木を見つけたので、そこに腰をおろしてラーメンタイムとする。今日はマルタイ熊本。ラーメンタイムの間に、羽虫がこないし助かるなぁと思っていたら、いつの間にか、周りに赤とんぼの群れがいることがわかった。赤とんぼの類も種類が多くて同定は出来かねるが、八丁トンボほどではないけど、やや小ぶりな種類。おびただしい数がいる。

 天気は相変わらず曇り空で、ときおり強い風も吹く。でも雲の底が毛羽立っていないので、いきなり荒天にはならないだろう。30分ほど休憩して腰をあげる。

 たってすぐの登山道脇にバイケソウの花を見る。春先にはいっぱい新芽をだしてはいるものの、花をつけるまでにほとんど姿を消してしまうバイケイソウだが、ひと群落5株ほどが珍しく立派に花を咲かせるまでになっていた。

オオカメノキは赤い実に バイケイソウ

 どっちから登っても、もったいない最低鞍部への降りとしんどい登りかえし、お昼を食べた直後なので余計にしんどい。そう言っても、食べないで登ってもしんどいところ。よくもオヤジ殿、ここのピストンやったなぁ。

 1時半にワサ谷の別れに到着し、もちろん湖北武奈はパスして降りていくことにする。3時前にはダムに着けるだろう。いつも登りに使っているワサ谷道、降ってみると結構急坂。(そら長尾に比べたら・・・)それに、驚くほど今の時期には花が無い。見るものもないので、どんどん降りて、やっぱり1時間でワサ谷の橋まで降りてくる。ここからダムまで15分ほど、朝の見落としの花は無いだろうかと法面を見ながら戻っていく。

ワサ谷ルートにも真新しい熊ハギがある ワサ谷口に降り立つ
それでも復旧工事計画はあるみたい

 この紀行文を書いている最中、今度は台風ということ・・。どうやらこの台風が過ぎ去れば一気に梅雨明け夏本番となるのでしょう。その前に、汗はたくさんかきましたが、バテバテにはならず、まだ涼やかに歩けて助かりました。