大見尾根周回(大見三叉路から)
(小てつ NO.120) 2018.03.18


 
鯖街道の林道 //大見尾根


平成30年3月18日(日) 晴れ          小てつ単独

コース:
・大見三叉路近くの空き地に稲妻号デポ~小野谷峠~大見西尾根~P771~P877~鯖街道の林道~P822~オゴシ216~デポ地





 前々回、K先生達と湖北武奈ヶ嶽に行ったおり、たくさんの花芽をつけたタムシバが目立った。近場でタムシバと言えば陸地谷、大見尾根のタムシバの花芽の状態はどうだろうと、いつもよりもひと月早く、偵察に行ってまいりました。

 いつものように7時に自宅を出発、コンビニによって出町柳の人出を確認して川端通りを北上する。川沿いの桜はまだまだ。先週に仕事で行った雲ケ畑の静原別れから少し入ったところの車道脇に、ダンコウバイが早くも満開になっていて、途中越えでも咲いていないか気にしながら走るが、小出石から百井に向かう道はまだ寒々としていて、なんの花っけも無い。

 雪崩などの影響も無く、8時20分に大見の三叉路手前の空き地に到着し、準備をして出発する。4月になれば何件か人の気配もするのだが、今日はまったくしない。

ナッチョの登山口(奥に林道が見える) 大見三叉路手前にデポ

 三叉路を左に曲がり小野谷峠に向かう。鯖街道の林道から右に折れるのだが、そこが道なのか不明瞭になってきている。屋根材に使われた名残のカヤがはびこってきているからだ。どんどん湿地化してきている。小川沿いの歩きやすそうなところを選んでたどっていく。10分も進むと道は明瞭になる。

 木肌からマメザクラとわかる木があるが、花芽はまだ小さく硬いものだった。それでも、今朝は暖かいなと思っていると、いつもの年なら4月の中旬でも残雪がある小野谷峠に、まったく雪の姿は無かった。デポ地からおおよそ30分。

しばらく進むと道らしくなる マメザクラのつぼみは硬し

 さて、今日のコースで登りと言えばここだけみたいなものなので、気合をいれて頑張る。最初は植林地の中、登りきる手前から雑木となる。ここには境界の赤や黄色のプラ杭があって、テープなんかアテにしないでいい。P771までまた30分ほど。ここらへんからぼちぼちタムシバの木も、目につくようになってくる。

小野谷峠 プラ杭が案内してくれる

 ここらのタムシバは、湖北武奈ヶ嶽あたりと違い樹高が高く、木肌で見て花芽を確認するのだが、ほとんど花芽をつけていない木もあれば、これでもかとわんさかつけた木もあって、どちらかと言えば花芽は多い方だと思う。これで不順な気候にならなければ、今年は見事な景色が見られることだろう。

 それよりも、今年はやはり雪が少なかったのだろう。鹿に樹皮をはがされたウリハダカエデが目立つ。桟敷でも気になったのだが、例年になく鹿が近場で越冬したようだ。地面にはアセビ以外の緑の植物は見当たらず、常緑で冬越しするラン系の野草は、食い荒らされているんじゃないか心配になる。

鹿の食痕 アセビは開花
ほとんど花芽をつけていない木もある そうかと思えばわんさかつけた木もある

 P877手前の穴ボコは埋まってきていた。どんどん大きくなったら恐ろしいなと思っていたが、そうにはならなかったようだ。ここらあたりから、時おりマンサクの花がほころんでいるのを見るようになる。P771からP877までは40分くらい。ただこれは目安で、ここは花を探しながら、景色を楽しみながらゆっくり歩くコースです。

 右手に雲取山や、花背別所町が見えるようになり、先日の哲郎さんの紀行文にあった寺山峠に至る林道だろうか、ここからも削られた山肌がわかる。時々作業をしている音もしてきて、日曜日でもおかまいなしなんだ。地元の業者や組合じゃないんだろう。

 鯖街道の林道に11時に着地。ここから林道を降ればお昼前にはデポ地に戻れそうだが、それでは長岡山人さんに懇親会でいびられそうだ。東の尾根へ入っていく。

雲取山の林道が見える まだ雪をもった武奈

 大見西尾根では台風や大風の影響をほとんど感じなかったが、こちらはまともに風を受けたようで、倒木が目立つ。特に植林はボキボキだ。尾根をふさいでいる時には回り込んでいく。どうせ登山道、踏み跡は無い。

 P822の北斜面の、熊に倒されたブナの木を見るが、もうそれとはわからない状態。それより上部に、ヤドリギがたくさんついたミズナラが大風で倒されている。今ならヤドリギ取り放題。P822でお昼前、ラーメンタイムとしよう。

熊に倒されたブナ 風で倒れたヤドリギのついたミズナラ

 今日は行きのコンビニで目に付いた「サッポロ一番味噌ラーメン」のカップ麺。期待して食するが、小てつには少し辛すぎる。七味大好きの小てつだが、この辛さはちょっと弱い。残念!。

 4月には虫が多くて大変なピークだけれど、啓蟄は過ぎているとはいえ、まだ出てこなくて助かった。30分ほど休憩して立つ。

いつの間にやらP822にケルンが 本日のラーメン

 P822から北の尾根をたどり、今日も蛇谷側には降りず、そのままゆるやかな尾根を降っていく。丁度対面のP699に向かっていく感じ。谷まで降りると今度は谷に従って植林地の中を進む。ところがこの植林地も倒木が多く、歩きにくい。

 最後の湿地帯で進行方向を見定めながら、ぬかるみに入らないようにして、今日はオゴシ216の電柱のところで鯖街道の林道にあがる。林道沿いにオオカメノキがあったはずだが、見当たらなかった。倒壊した志古淵神社が、お神輿だけ新調されて祀られていた。もう何年たつだろう、Oさんと起こした廃村八丁のお神輿、どうなっているだろう?。

 丁度1時に三叉路まで帰ってくる。どこからか熊鈴の音がすると思ったら、御夫婦と思われるカップルが尾越の方から現れ、三叉路で足を止めて話している。(こんなところで行き先迷ってんのか?)と気になって、しばらく様子を伺っていると、空き地の方に来られた。「どちらへ?」と聞くと、「少し先に車を置いています」とのことで、「皆子西尾根ですか?」と聞くと、「はい」、逆に熟練者とわかる。自転車でもよくこのあたりに来られると言うことで、ここらにお詳しいらしい。

植林地は倒木で難儀する オゴシ216に出てくる

 いろいろと山のお話に花が咲いたところで、小てつが目の前の軽トラで来ていることと、軽トラに名前がついていて「稲妻号」というところで、「あの~オカオカ・・」「その小てつです」となる。「時々見てます」とのことでした。

 帰り支度をすませ出発しよとすると、御夫婦は枯れたススキを狩っておられる。「置いてあるお車まで・・」と声をかけようかと思っていたが、まだ時間も早く、道草くいながらのんびり時間を使うようなタイプの御夫婦だと思い、かけなかった。それじゃあお先にと出発する。

 朝よりも気温のあがった川沿いの道、行きよりも注意して見るが、それでもまだまだ花っけはない。八瀬のトンネルの上部にダンコウバイが咲いているのを見つけたくらい。大見はまだ春遠しでした。

お神輿が新調された志古淵神社

 【注意】 もう何年も前から「立ち入り禁止」の看板がたっていたナッチョの小出石登山口ですが、登山口のあたりで大規模な間伐採がはじまったようです。利用を計画されている方は、登山口から入れない、降りれない可能性もあるので、十分注意してください。


                           【 記: 小てつ 】