愛宕山(恒例三山めぐり)
2018.03.11

地蔵辻から愛宕三角点へ向かう


平成30年3月11日(日) 晴れ      小てつ単独



コース:
・愛宕寺横空き地に稲妻号デポ~試峠~大杉谷道~愛宕三角点~地蔵山~滝谷~竜ヶ岳~東尾根~首なし地蔵~谷山林道~八丁尾根~梨木林道~試峠~デポ地





 先々週にK先生達と湖北武奈ヶ嶽を御一緒し、スノーシュー歩きを存分に楽しんだのは良かったのだけれど、最後の最後、砂防ダムのところでいちびって斜面をスキーイングで降りた時に、スノーシューの先を雪に引っかけてしまい足首を伸ばしてしまったようで、その時は大丈夫だったんだけど翌日から違和感があり、先週は山行を自重した。山に行かないなら、その分摂取カロリーも抑えなければということで、たいへん珍しく一週間禁酒してみた。(また去年みたいにブクブク太ってしまったら大変だ、一年たっても戻らへんのに・・)。

 先週は天気も良くて素晴らしい展望だったと皆さんのレポもあり羨ましい限りだが、今週もまずまずのお天気のよう。さて、どこへ行こうかと思案するのだが、北方の山にはまだ雪も残っていそうだけど、いかんせん気温があがりすぎのようで、雪の状態が悪ければおいしくない。近場の山はと言うと今日は車椅子駅伝で、市内は交通規制がある。となると行き先は規制の外れている西部となり、結局鉄板の愛宕行き。そうや、最近ズルばっかりやし、久々に三山巡ってこよか~となる。

 いつものように7時に自宅を出発。コンビニによっても愛宕寺横の空き地には15分ほどで到着し、準備をして7時25分に歩きはじめる。最近外国人観光客に人気が高いという愛宕寺は、まだ閉まっている。今日もトンネル歩きを避け、試峠を越えていく。試峠のアセビは既に開花しているので、陽当りのいい場所のミツバツツジはもう咲いているかもしれないと、ほのかに期待する。

愛宕寺横にデポ 清滝のトイレは工事中

 峠を越えると、一番のバスで来た登山者が表参道へと歩きはじめている。清滝の駐車場にも、もう10台以上の駐車があり、今日は賑わいそうだ。観光トイレが工事中だったが、すぐ横に仮設のトイレが備えてあり、そちらが使えるようになっている。

 金鈴橋を渡ると、これまた常連さん達のバイクが数台停まっており、暖かくなってきて、山は早朝から動き出している。でも林道には人気無く、誰にもあわず大杉谷の登山口に到着。ここでストックを伸ばし中間着を脱いで登りの準備をする。

もう結構な車が バイクの常連さんも
ギブシが花芽を 枝先が真冬とは違う

 大杉谷道は、ドラム缶広場までが最初の頑張り所だが、一週間禁酒の成果があるようで、(もうやめて帰りたい~)とは思わなかった。(いつも帰りたがってんのか~!)。

 木々の枝先に真冬とは違う色があり、芽吹きが近いことがわかる。おばさん山歩き隊のTさんがお気に入りの、ギブシも花芽を出し始めている。ただ、第一、第二とベンチをたどるにつれ、ツララや霜柱を見るようになり、季節は標高でせめぎ合っているようだ。

大杉谷道に取り付く タムシバもたくさん花芽をつけている

 ツヅラ折れまできて下山者とすれ違う。表参道で登って、大杉谷道で降りる常連さんが多いようだ。表参道で降りたら、登ってくる人と挨拶しまくらなアカンようになるしなぁ。

 月輪寺道との合流点手前で、降りのトレラン御夫婦の奥さんに道を譲ったら、たいへん恐縮されるので、「しんどいし、休んでいるだけです」と言ったら、ごっつう笑われた。あんな風に、軽荷にしたらしんどくないのやろか??(ちゃうやろ、おまえの場合痩せたら楽になんねん)。

まだツララや 霜柱も見られる

 大岩のあたりまで来ると、やはり日差しが明るく、真冬とは違う。市内は薄ぼんやりしていて春霞か。凍てつきもしていないジープ道にあがり、三角点に向かう。さすがに地蔵辻から日陰のジープ道では、おとついの雪が残り、また凍てつきもある。でも、アイゼン、スベランゾーが必要なほどでは無い。

 三角点で写真を撮って広場に降りると、三人の登山者が休憩中。関西弁ではないイントネーションは、名古屋から来られたグループだそうで、なんでもこれから一旦降りて、比叡山に登るんだと言われる。先日は、蓬莱山に登って、一旦降りて、武奈に登ってきたんだと言われる。まあせっかく名古屋から遠征してこられたのだから、欲張っておられるんだろうけど、せわしない話だなぁ。鹿児島に移住されたHさんから、百名山1日2座と言う話も聞いたが、田中陽希でもないんだから・・。

ジープ道は凍てつき無し 愛宕三角点

 小てつはせっかく登ってきたんやから、上でゆっくり遊ぶことにして地蔵山へ向かう。ジープ道はここから雪残り。

 さて、地蔵山へ向かうのだが、先日のokaoka clubの懇親会の折り、オヤジ殿が「愛宕から大阪湾が見えるんか?どこからや?」としつこく聞かれるので、そちらの解説のための写真を撮るため、分岐をスキー場跡の方でなく、ジープ道をそのまま進む。

 シープ道を進むと、杉林の向こうに亀岡側が開ける場所がある。ジープ道のかたわらに風避けの毛布がかけられた場所だ。古くなって目立たなくなっているが、杭標識もあり、地蔵山への分岐箇所となっている。もちろん今日の天気では大阪湾どころか、男山のあたりも見通せない。

 「オヤジ殿、またキンと冷えた日にでも行ってみてください。」

お正月に大阪まで見えた場所 もちろん今日は見えない

 解説写真を撮って、地蔵山に向かうため山手の方に入り込むと、4つのザックがデポしてあった。あきらか軽登山ではなく、お泊り仕様のザック装備だけど、あたりに人の気配はしない。また変なもん見つけてしもたらどないしょう・・。

 少し地蔵に進んだところで単独の女性とすれ違う。完全紫外線防御をされていて、お顔が見えなかったけど、たぶん樟葉マダムだったんじゃないかと思った。ちゃんと御挨拶できなくて残念!。

 その後、4人のグループとすれ違う。ザックを担いでおらず、おそらくデポザックの主と思われた。「ザックをデポされていた方ですね」と声をかけると、そうだと言うことで、「妙なもん見つけたら、どうしようと思って、こわごわ歩いてましたよ~」と愚痴る。向こうは逆に、あの場所に置いたザックを見つけるなんて、どこを歩いてきたんやと思っているやろう。

こんな標識もあるところ デポされたザック
この芦生杉のところに出てくる

 その後、地蔵貸切状態となり、ピークに着いてラーメンタイムを20分ほどとり、反射板まで戻るまで誰とも合わず。久々に反射板から滝谷に降りていく。滝谷の登山道?にはテープが少なくなっていて、どなたか清掃してくださったよう。こんな変態コースにテープなんぞいらないと思う。たどるに良さそうなところをたどっていけば、おのずと同じところに降っていくもんだ。地蔵側から降りるならば、正面に竜の南側のP900を持ってきておけば、間違いなく沢の合流点に降りられる。

 合流点では倒木が多く、風が谷に吹き込んだようだ。ここから林道に降りたり、沢をさかのぼってスキー場跡まで行くには、そうとう難儀するだろう。(そんな奴おらんか??)正面のP900に取り付いていく。

 前に歩いた時にも、P900のトラバース道を逃してしまい、結局ピークまで登ってしまったのが悔しくて、今日もトラバース道に気をつけながら登ってきたのだが、また見逃してしまった。ちくしょ~。ほんの数十メートル楽できるだけなんだけど・・。

 ピークから北向きに方向を替え、竜の広場に降りていく。竜の広場で越畑のお昼のサイレンを聞き、竜のピークに12時15分の着。ピークではそれぞれ単独の男性3名がお話中。話題はピークに貼られた遭難者のビラについてで、小てつもお話に加わり、自前の意見を話す。

 三名のうちの初老のお二人は、以前もどこかでお会いしたことのある愛宕の常連さんで、すぐに愛宕方向に降りていかれた。もうお一人はまだ若い人で、丁度食事も終わられたところ。小てつも食事は地蔵で済ませているので、ポットのコーヒーを飲みながら話していると、茨木から遠征してきていて、最近あちこち歩いてますとのことだったので、今日は持ち合わせていた「愛宕詳細地図」を進呈する。地図にたいへん興味をもたれたようで、愛宕の登山ルートの多さに驚いていた。

貸切地蔵ピーク 滝谷の沢合流部には倒木多し

 私はこっちから降りますんで、と先にたつ。竜の東尾根に行くべしで本来の登山道である北側に回り込んで降りていると、先にシャクナゲの株が花芽をつけているのが目に入った。写真を撮っていると、先ほどの男性が追従してきた。「こっちは秘境の旅やで」と言うが、大丈夫ですというので、案内とは言わないが、先行することになる。いかんせん靴がメレルのカメレオンクラスのものなので、大丈夫かとも思ったが、若いし大丈夫だろう。(いい靴はいていても、ブクブクのお腹の、お前の方が危ないわ)。

 ことも無く三角点道芦見谷源流コースとの分岐点に降り立つ。竜の小屋、首なし地蔵と進み、「早く降りられるのはどこか?」と聞いてくるので、そりゃここから梨の木の本谷を降りたら早いと答えるが、おそらく道は今の季節ぐちゃぐちゃの泥道だと付け加えると、それではやめておくとなり、少し先に林道で降りるコースもあると解説するものの、結局小てつと同行して八丁尾根で降りることになる。

 谷山林道を八丁尾根の取り付きまで来てみると、何やら獣避けネットが張り巡らされているでは無いか。以前から哲郎さんや愛宕中毒患者のFさんから聞いていた、ミツバツツジを保護しているというやつか??「誤ってネットの中に入り込んでしまったら、針金を外して脱出して下さい」とあるが、確信犯の場合はどうしたらいいねん???。

 東に回り込んでいって、間違って恐怖の西ノ谷に入り込んでしまったら恐ろしいので、仕方なく針金を外して入ってみる。するといくらも行かないうちに、またネットの出口があり、回り込んでいたにしても大差ないということになる。ネットの外も中も、景色に大差無く、鹿がミツバツツジを捕食するんか?も疑問で、本当にミツバツツジの群生にするんなら、神護寺の斜面みたく、もっと陽当りを良くせんとなぁと思ってしまう。結局ややこしいのはそこだけで、八丁尾根は普通に歩き進んで行ける。

谷山林道の八丁尾根取り付きに・・ 八丁尾根は問題なく歩ける

 なかなか高度を下げない八丁尾根に、ぎゃふんと言うかと思いきや、「愛宕にこんないいところがあるんですね」と言う若者。また中毒患者を増やすことになったか?だいたい若いもんが山登りなんかしてていいのだろうか?若い時にしか出来ない、人に言えない無茶をせなアカン年頃やろう・・(人に言えない無茶って何や?知らん、ユッキー様に聞いて!!)。

 八丁山のピーク、ヤカンの分岐といよいよ来て、急斜面をツヅラで降りていく、下に降りるにしたがって、倒木が多くなり、最後の10mというところがとんでもない折り重なりの倒木となり、いけるところを探しながら降りるハメとなる。小てつでも最後ズルッと転けてしまった。

八丁山 最後のところで倒木

 林道に降り立ち、月輪寺道、大杉道と主だった登山道の取り付きを解説しながら清滝まで戻る。若者は茨木からなんと原チャリできたという。若いってスゴイ。(若くなくても似たようなことしてる、カオ何とか言う人いたな・・)。

梨木林道のゲートも修復

 清滝で若者と別れ、再び試峠を越えていく。まだミツバツツジは咲いてなかったなぁ。今日はこんだけ歩いたし、ビール飲んでもいいかなぁ。

                             【記: 小てつ】