半国高山(小野郷・岩谷∥林道・杉坂口)//京都北山
(倒木の連続で,ルート外れて予期せぬ林道に下る)


 
半国高山山頂


2018年11月24日(土) 曇り後晴れ  森の旅人M

コース:
岩戸落葉神社~岩谷~岩谷峠~半国高山~無名林道~市道~国道162号杉坂口~国道小野郷~岩戸落葉神社




 手軽に早く帰宅できる山として昨年登った半国高山へ行くことにしました。現地の小野郷支所駐車場までは問題なく到着。紅葉時期のため岩戸落葉神社にもカメラ持った観光客が数人訪れている。

 準備後,岩谷林道に入って行きます。林道ゲートの脇を抜けて歩いて行くと,屋根付きの貯水槽が見えてきます。周囲は赤色のモミジが無いため黄色い紅葉のみで余り映えない。続いて熊の捕獲檻が見える,なにも居ないと見てみると何か中で動いている。イノシシだ。人を見て興奮しているようで左右の檻に激しくぶつかり逃げようとしている。子供のイノシシではないが親が近くにいるのではと用心して林道を登って行く。やがて,林道が右にカーブしているところが岩谷峠の取付きだ。

岩戸落葉神社 クマの檻に入っていたイノシシ

 ここから岩谷上流に入って行くが,ここまで見られなかった倒木が折り重なり谷を埋めている。簡単に谷へ入って行けない。昨年来たところなので道は覚えているが,初めてだったらここでリタイヤだろう。左岸も倒木あるが,右岸の倒木が激しい。谷道は歩けないので倒木の根っこを越えて高巻きに上流へ進む。通り抜けるため時間が掛かった。ようやく元の山道に出る,先に行くと谷合流,右谷へ進み小ナメ滝前で谷を離れて登って行く。

岩谷峠取付の倒木 岩谷上流の倒木

 折り返し道になり歩きやすくなったと思ったのも束の間,大木が道を塞いでいる。左は谷のため倒木の山手側に逃げる。左の谷から山腹を巻いて右の谷へ向かう途中で南に愛宕山と竜ヶ岳が見える。倒木に次々と出くわす。

 岩谷峠手前でも谷を塞ぐように倒木が見られる。大きく迂回して回り込んで通り過ぎる。倒木もここまで来ると逃げる場所があるのでここは気にならない。ようやく岩谷峠にたどり着いた。到着時間は余裕をもっていたが若干の遅れであった。

小ナメ滝前を左に上がる 折り返し道の倒木
愛宕山と竜ヶ岳が見える 岩谷峠

 この後は,半国高山へ向かって南東目前にある急坂に取付く。ここから山頂までは特に倒木も見当たらず順調に歩けた。尾根が左にカーブした所を通る。やがて広いお盆のような山道を歩く,どこでも歩けるのでいいのだが,前回見なかった三本松を見る。ただし両側は既に枯れている。

 二つ目のお盆のような山形となって登って行くと山頂の10m東に出た。昨年覆いかぶさっていた雑木は綺麗に取り除かれている。山頂からの展望は雑木に覆われてとれない。昨年登頂した時は2時間以内だったが,30分以上時間が掛かっている。日当たりの良い場所で昼食を摂りたいので,ここではおにぎり一つ口に入れて供御飯峠へ下山開始。

尾根は左にカーブしている 山頂手前の三本松

 すぐさま尾根の倒木が見えて先を塞ぐ。一つ越えてもまた倒木が横たわっている。この尾根筋も台風の影響を受けたようだ。右に杉林,左に雑木の間を下る。尾根道の倒木を何度か繰り返して下っていると小岩が現れた。そしてブルーのリボンがずっと目に入る。下り始めて10分は超えている。トラロープが地面を這っている。これも前回は目にしていない,既におかしいなと感じていたが,先々にブルーリボンが近くにあり下ってきてしまった。

 この急坂を登り返すのも辛いなと思って更に下ると,作業小屋らしい屋根と林道が右下に見えた。結局,尾根を下り見知らぬ林道に下り立った。遭難することを思えばホッとする。自分がどこにいるのか冷静に地図を見て考える。下り始めて少し経った時間と林道が近くに伸びていることを見ておおよそ場所を確定。下った先には市道に出ると確信する。

下山尾根にも倒木多数 ロープがある
林道に下り立つ 下ってきた尾根を振り返る

 安心感の持てる市道まで下ることにする。林道は荒れてとても作業小屋まで車で上れそうになく一部は林道が流出している。谷沿いに20分弱で市道に出る,ひと安心,ここで昼食とした。今日は山行を軽く考えていたのでおにぎり一つとカップラーメンの昼食で済まそうとしたので,残っているカップラーメンとミカンで済ます。(念のため,非常食は別途パン他多数持参)。

市道に出る 林道入口

 市道を下って行くと供御飯峠への取付きがあるのでそこから登って行くことにした,だが初めて歩く道からそれらしき取付きは分からず。結局,国道162号杉坂口に出て小野郷まで歩く羽目になってしまった。市道と国道合計6.5kmを1時間半歩き通しました。

国道162号杉坂口 国道沿いの紅葉
小野郷に戻ってきた 小野郷の杉林

 色々とあった今回の山行,倒木が多い山中で半分遭難した状態となってしまいました。今年のような倒木の多い山歩きについて,新聞に掲載されていたことが自分に降りかかり,改めて怖さを感じました。ブルーリボンを頼ったことが間違いでした。とは言え,無事に下山できました。感謝,感謝です。

                             【 記:森の旅人M 】