大御影山(ビラテスト今津より)/高島トレイル


 
大御影山ピーク


平成29年8月12日(土) 小雨~晴れ    嫁、小てつ

コース:
ビラテスト今津(車利用)~大御影山  ピストン





 迷走台風5号が、琵琶湖対岸の湖東長浜あたりに被害をもたらすような雨を降らせ、その後も極地的な豪雨があった京都市左京区から高島市のあたり、山は大丈夫でも道路はどうなんやろう?また土砂崩れで通行止めにでもなっているんじゃと心配なこの頃。まだ天気予報がマシなこの週末に山に行ってこようと思い嫁も誘うと来ると言う。夏場はやめときと言ってはいたが、酷暑もひと段落しているようだし、コースを考えれば涼しく山歩きできるのでは?と、最初から高度を稼げるビラテスト今津から歩き出せる大御影山に行ってきました。

 大御影山と言えば、前回赤坂山を御一緒したokaokaさん達も当日お誘いしたコースなのだが、「この時期林道を長く歩くのは・・・」とのことで、哲郎さんは回避されたが、その時小てつがお誘いしたつもりはビラテスト今津からのコース。哲郎さんはてっきり河内川ゲートからのコースを想像されたのだろう。どうも小てつが誘うと'変態コース'だと思われているのか??小てつでも、たまにはガイドブックに書いてあるコースも歩きます!。

 さていつものように7時に自宅を出発。途中でコンビニに寄り、朝はバイパスで行こうと途中トンネルから和邇インターへ向かう。バイパスも161号線もそう混んではおらず、順調に酒波寺からビラテスト今津へ登って行く。

 料金所ではヨレヨレのおじさんでは無く、小ザッパリ?した女性が対応して下さり、「宿泊ですか?」「いえ、登山だけです」と言うことで、おひとり様¥300.-の施設利用料を払い、村内通行証をもらってフロントウインドウに貼る。「大雨警報が出ていますので、気をつけてください」と注意を受け「不思議ですね~、アメダス画像には雨雲は消えているのに・・。降ってきそうなら、そのあたりの散歩でやめときます」といって管理小屋の駐車場に進む。

 小屋前で準備をしてトイレを借り、平池まで車で行けばいいのだけれど今日は乗用車、駐車地でもないところに停めておいて、いたずらでもされたらしょうもないと小屋前からスタートする。ちょうど9時。このコースで山ビルを見たことはないので、ズボン裾を外しスパッツ無しの半パン盛夏仕様。霧雨のような雨が降っており、カッパの上着だけ羽織っていこうと平地の登山口までブラブラと進む。

ビラテスト今津管理小屋前に駐車 看板見て作戦練ってるんか?

 さて今日は、またぞろ新兵器の実地実験をしているのだが、それはまた「よも山話」でご紹介。

 植林地から登山道に入っていく。雨はあがっているが、葉っぱは濡れているのでカッパは着たまま。と言うか、登山道の脇の低木が茂っていてとんでもなく歩きにくい。先を進む嫁はストックでアジサイやシダを避けながらでないと道が見えないと不服を言う。おまけに掘れた登山道は沢と化し、水が流れてツルツルの岩肌のところでは滑るので注意がいる。2年前の同時期に来た時とイメージが違う。おそらくあの年はインターハイの開催地になっていたので、登山道が整備お化粧されていたようだ。

栗の実や! アジサイの藪の中を進む

 バイパスの分岐から尾根コースをたどる。ここまでくればマシになるかと思いきや、相変わらず登山道は脇の草木で歩きにくい。そんな中、「ヘビ~!」と嫁が悲鳴をあげる。見れば今話題のヤマカガシの当年生れと思われる子ヘビ。これはいくらなんでもかわいそうと見逃してやる。

 山ビルがいないからプレシャワーや虫避けスプレーはかけてこなかったが、それらでは防げないブヨとかコバエがうるさくなってきた。そこで蚊取り線香をつける。蚊取り線香でも赤いやつ「森林香」と名付けられた最近コーナンでも置いてある強力?なやつ。さすが強力、つけるとすぐに奴らはいなくなった。

 雨は完全にあがっているが、両どなりの大谷山と三重ヶ岳にはガスがかかり稜線は全く見えない。うまい具合に大御影山にだけガスがかかっていないようだった。これはラッキー。

サルトリイバラの実 バイパス合流点から琵琶湖を望む

 再びバイパス合流、ここまで花らしい花はリョウブくらいだったが、例の池に倒れ込んだ夏ツバキの木に、一輪だけ咲き残っているのを見つけ、おぉまるで我々を待っていてくれたようだと喜ぶ。下の池中にはイモリがたくさんいて、既に大きくなってしまい餌にはならなくなったオタマジャクシと仲良く泳いでいる。

 いつもより30分以上ロスして林道に降り立ち、対岸の登山道に取り付く。ここらあたりでやっと藪から開放されて登山道らしくなり、ブナ林の中を気持ちよく歩いて行く。

一輪だけ咲き残って 林道過ぎ気持ちの良いブナ林を歩く

 やはり台風の風の影響で、葉っぱや小枝がたくさん落ちている。我々が山リンゴと呼んでいるオオウラジロノキの実や、今年はなったブナの実。ユキザサが結実していないか探すが、結局見つけられたのはホトトギスの花だけだった。

 12時30分、誰もいない大御影山ピークに到着。まだ北側からガスが流れ海は見えない。それならいつもの反射板のところまで行くこともないだろうと、ピークでお昼にする。前回と同じく、小てつはカップラーメンで嫁は豚汁。今回は嫁がどこぞにカップを引っ掛けて、中身をそこらにぶちまけてこぼさないように、タッパのふたでお盆にする。なので今日は無事食事を終える。

山リンゴの落実 花はこれだけ
今年はブナにも実が オオカメノキの実は赤く

 ピークを1時に出発。天気が回復してきて時折ブナ林に陽が差し何とも綺麗だとなる。嫁は行きにこんなところを歩いたか?としきりに聞いてくる。また行きたがると困るので、大御影山から大日にのびる北尾根は、もっとすごいところだとは言わなかった。

 帰りの林道までは順調だったが、復路の掘れた藪道登山道はすこぶる歩きにくく、今度は小てつが先になって歩く。トレランシューズの嫁は足裏が痛くなってきたと言い、溝が浅いトレランシューズは滑るからと思っていたが、靴自体の強度がないからかも知れない。今度は嫌がっても登山靴にしなければ・・。

 帰りの展望台からは、竹生島の向こうに伊吹山がきれいに見えるようになっていた。帰りもペースはあがらないが、今日は夕立の心配はなさそうなので急ぐこともない。

ブナの森の中を歩く 林道に戻ってくる頃には青空に

 ヒグラシが大合唱する植林地に迎えられ、ビラテスト今津に帰り着く。丁度4時。また管理小屋前で後始末、トイレを借りて出発する。帰りは朽木廻りで渋滞知らずの帰りとする。桑野橋や梅の木あたり、これだけ雨が降っているのに川原でキャンプとは・・、根性座っているのかバカなのか???。

もう恵みの季節?? 伊吹もきれいに見えだし

 盛夏のおり、実験にはやや物足りないような涼やかさの中、何とかピーク往復してきました。このコース、山ビルはいませんが低木の藪が茂っていて、真ダニが好みそうな環境になっています(途中で鹿も一匹見ました)。今日は二人共被害ありませんでしたし、このコースでやられたという話は聞いていませんが、現実向かいの三重ヶ岳方面ではK先生も小てつもやられました。全くいないとも限りませんので、注意だけはしてください。


                           【 記: 小てつ 】



「 カナカナと 口ずさみ行く 登山道 」

「 風わたる ブナの林よ 今は夏 」      嫁作