鈴鹿山系 国見岳
(大展望の後,V字峠を超えて山頂へ)

国見岳を望む


2017年5月20日(土) 快晴  森の旅人M

コース:
朝明渓谷駐車場~ハライド北尾根登山口~ハライド~腰越峠~P1081(ブナ清水分岐)~きのこ岩~県境尾根分岐~青岳~国見岳~県境尾根分岐~根の平峠~ブナ清水分岐(伊勢谷)~堰堤越え(3か所)~朝明渓谷林道分岐~朝明渓谷駐車場





 連日快適な天候が続くので,それならばと展望の良い鈴鹿山系を目指しました。今回は御在所岳のすぐ北にある国見岳です。鈴鹿山系の広がる展望を見ることのできるハライド,それから国見岳に行ってきました。今回のコースはピークを2つ超えて行きます。ちなみにハライドは山名ですが,このハライド山頂からの展望は素晴らしいです。しかし,腰越峠へ急降下とP1081への登り返しがありハードな山行になりました。

 鈴鹿山系の朝明渓谷駐車場に8時前に着くと早くも80~90台近い多数の車が見られます。ここはいつも人気の登山口です。以前登った釈迦岳に登る人が多く西の庵座の谷方面へ向って行く人が多い。私は反対方向の東に歩き出します。すぐに橋を渡り朝明渓谷本流から離れてハライド北尾根登山口に進みます,前方を歩いていた中年男性に追いつきました。声を掛けると地元の方で2週間前にも登ったという。登山口まで同行しましたが,写真を撮っている間に距離が離れ,結局その後は会いませんでした。

麓から御在所岳(左)と国見岳(右) 朝明渓谷駐車場
橋を渡り登山口へ ハライド北尾根登山口

 北尾根の急坂を折り返し上って行きます,大岩が現れる。一気に高度を上げているためしんどい道だ。大きく回り込んだ小広場で休憩。この後緩いアップダウンを繰り返して上って行く。急坂を上がると尾根端出るが,目の前は大規模なガケ崩れが広がる。そして西から北側が開けて展望が広がる。後から追い抜いて行った壮年男性も景色をカメラに収めている。

折り返し上がって行く 崖崩れの脇を登る

 さらに急坂を登ると雑木の道になり,フデリンドウの淡い青色の花が目に入ってくる。抜けるとハライドに出た。ハライド山頂は岩が多く転がる山頂だった。先ほどの壮年男性の他もう一人若い男性が写真撮影中であった。ここからの展望は西側に北から南にかけて広がる。高度が上がり先ほどの尾根よりいい写真が撮れる。澄み渡った青空と新緑の若葉は鮮やかだ。南側は御在所岳,その横に今日登る国見岳が並ぶ。南に目を移すと水晶岳,金山,大きな釈迦ヶ岳が北に見える。そして西側の目前にはハライド山頂908mから一旦,腰越峠まで標高差100m弱下り,それ以上を登り返すとP1081mの大きな山容が立ちはだかる。

フデリンドウ ハライド山頂
御在所岳と国見岳 腰越峠をはさんでP1081
釈迦ヶ岳 腰越峠へ下る

 腰越峠に下って行くが方向が分かりにくく,先の二人が下って行くのを見て急いでついて行く。岩場が続き途中で先行の二人は大岩の上で景色をカメラに収めている。先行することになり次に進む道を尋ねると,大きな穴のような中に入って行く,その後は急斜面で岩と木を掴んで急降下して行く。気の抜けない下り道だった。

 降り立った開けた場所にケルンが立っていた。そして腰越峠に到着。変哲も無い峠であったが,以前の谷道であった腰越谷は通行止めとなっている,今日登ったハライド道ができたようだ。

腰越峠 ハライドを振り返る

 今度はP1081への上り返しが待っている。急斜面では大岩にロープもあり急斜面は続く。確実に高度を上げる。道が緩やかになってきてササと雑木の道になる。平坦になってきたころP1081すぐ脇にブナ清水道の分岐がある。薄日が差して気持ちの良い道となる。しばらくして県境尾根分岐となる。

大岩とロープ道 P1081(ブナ清水分岐)

 手前にきのこ岩と呼ばれる奇岩分岐があり見に行く。大岩の上に小さな「きのこ」が生えたような奇岩が乗っている。男性グループが休息中だった。その後,県境尾根分岐に出る。分岐から国見岳に向かうと滑りやすい坂を登ると青岳分岐があり,すぐ青岳山頂となっているが狭い場所に岩があるだけだった。

きのこ岩 県境尾根分岐

 県境尾根に戻ると展望が開けて国見岳が目の前に迫って来る。最後の登りで山頂に着くが,足が重くてなかなか歩が進まない。パラパラと登山者に出会う。雑木の中を歩いて行くとようやく国見岳山頂に着いた。山頂には大岩があり周囲は雑木で展望は無い。しかし,先着3人が座っている大岩に上がると南には御在所岳が手に取るように見える。北は青岳と登って来た尾根が見える。山頂は他の登山口からも次々登って来る登山者で増えてくる。

 山道を外れた雑木の中で昼食を摂った。昼食後,山頂付近を散策すると山頂から西側に少し戻り北に入った場所に大岩があり,そこからは北側に展望が広がるのが見える。

青岳 国見岳山頂
大岩に上がると御在所岳が目前に見える 登って来た尾根と青岳,奥に釈迦ヶ岳
近くの大岩から北の展望が楽しめる 根の平峠へ急斜面を下る

 展望をカメラに収めてから下山開始,復路は県境尾根分岐に戻り北側に位置する根の平峠から県境尾根と別れて伊勢谷を下り朝明渓谷駐車場に戻ります。県境尾根は途中まで平坦な下りが続き,快調に進めたが大岩を過ぎたころから急坂になり,そして荒れた溝道に変わって行く。岩と急坂になり歩きにくくなるため,溝道を避けた脇道ができていた。それにしても急坂で歩きにくい山道が根の平峠まで続いた。根の平峠は広場になっていて,急斜面を下って疲れた体には休憩場所として最適だ。

 先に休憩中の高校生らしいグループに後方から下って来た男性,更に10人近いグループが水晶岳から下って休憩を取る。一休み後,高校生グループと男性は朝明へ下って行く。私は予備のおにぎりを食してから峠を後にしました。

根の平峠 堰堤上部に出る

 伊勢谷には急坂はありませんがゴロ石道で歩きにくい。大岩の転がる渓谷本流脇まで下って来る。渓谷の中の岩場を歩くとそれは堰堤上流を歩いていました。堰堤はそれから2か所通過し4つ目の堰堤上流で左岸に渡渉。道は林道跡であろうか残った細いコンクリート道を下って行く。林道終点に出ると樹林の中に別荘が数件立ち並んでいました。

コンクリート道となる 左岸へ渡る

 その後,林道のコンクリート道上を流れる川を右岸に渡渉して朝明渓谷への林道分岐に出る。下る道脇にはつぼみ状態のベニウツギとヤマフジが目に入る。その後,無事駐車場へ戻りました。

ベニウツギのつぼみ ヤマフジ

 帰宅前に湯の山温泉の日帰り温泉アクア・イグニスにより汗を流してから気持ち良く帰宅することができました。


                           【 記: 森の旅人M】