武奈ヶ岳
(里には春が,でも山には雪がたっぷり)


 
武奈ヶ岳山頂


2017年4月2日(日) 快晴  森の旅人M

コース:
・坊村~明王院登山口~御殿山コース~御殿山~ワサビ峠~武奈ヶ岳~御殿山~坊村





 雪山の武奈を歩こうと最新のネットを見ると十分すぎる残雪があるので登ってきました。坊村の駐車場に着くと20台ほどの車が駐車していた。快晴の天気の割に思ったより少ない。準備を終えて登山口に向かう途中には,屋根から落ちた雪があちこちと残っているのが見える。明王院前を通り御殿山コースの登山口に取付く。

明王院へ三宝橋を渡る 急坂前の休憩ポイント

 いきなり急坂が続き10分たらずで服装の調整。再び歩き出すと珍しく単独女性と出会う。山科の人で2,3月は毎週のように山に出かけていたそうで,相当の山好きのようだ。次第に雪が見られて急坂前のモミの木の休憩ポイント前で二人ともアイゼンを装着。急坂を上って行くが雪があったり固まっていたりで歩きにくい。

急坂に取付く 尾根の標識

 後方から来た男性二人に道を譲り,ようやく急坂から標識の立っている尾根に乗る。やがて冬道と夏道分岐。夏道にはトレースが無く,冬道の尾根道を上って行く。雪庇が右手に張り出しており,その近くを歩いて登って行く。急坂が現れトレースがあり先行の男性が登っているのでついて上がる。緩やかな尾根が続きその先に御殿山山頂に着いた。結局,山科の女性とは御殿山まで一緒に行動となった。

冬道の尾根を登る 御殿山から武奈ヶ岳と西南稜

 雪山の武奈と西南稜が一望できる。3年前に来たときはガスの武奈だったが,今日はすっきりとした展望が広がる。7~8人で狭い山頂は込み合う。山科の女性とはここまでで,彼女が先行して後姿を見送る。休息後,一気にワサビ峠へ下り最初のピークの急坂に取付く。ワサビ峠では標識がほぼ埋まっている状態で雪深さがよくわかる。ピークへの急坂は思いのほか足が進まない。

雪に埋もれたワサビ峠 近づく武奈ヶ岳

 登り切ると武奈が近く見える,遮るものは無く,しばらくは緩やかな登りが続く。少人数だがパラパラと山頂に向かう登山者が見える。途中の道沿いには琵琶湖側に雪庇が伸びている。順調に思えた山行だが山頂手前の急坂を上っている中間辺りで,両足太もも内側が同時に痙攣となり歩行ストップ,痛さを我慢して立ち止まることになる。10分ほど経つとようやく痛みが去り歩き始める。ようやく山頂に到着した。

大きな雪庇 もうすぐ山頂,この中間部で立ち往生する

 山頂は10人ほどの登山者がいた,青空の下で北風が少しあるが気になるほどでもない,視界はあるが若干もやっている。北は釣瓶岳の奥に蛇谷ヶ峰,更に百里岳が見える。よく見ている風景だが雪山らしい墨絵のような世界が広がる。琵琶湖を超えて白い伊吹山がよく見える。期待した白山は,今日は無理でした。南は西南稜と御殿山の向こうに蓬莱山の白いゲレンデが目に入る。それにしてもどの山も積雪が多いようだ。

 先行の山科の女性は話し相手を見つけて昼食中だ。私は腰かける石が西側に有ったのでそこで昼食としました。その後,登山者も増えて20人近く増えてきた。半ズボンとタイツの夏山スタイルで登って来た若い男性3人組を見てびっくりだ。

釣瓶岳と奥に蛇谷ヶ峰 釈迦岳と琵琶湖
西南稜を見下ろす,南に蓬莱山 ワサビ峠から御殿山へ登り返す

 山頂滞在30分で下山開始。西南稜を下って行くが,暖かい今日は雪も緩みアイゼンも効かない状態になってきた。ワサビ峠では雪が溶けて標識上部が現れた。御殿山への急坂は最後の頑張りで一歩ずつ上って行く。山頂では後から来た下山者とこれから武奈へ向かう人で10人近くなる。ゆっくりできず雪庇の尾根を下って行きました。冬道と夏道の分岐,続いて尾根から急坂を下り休憩ポイントに到着し,ここでアイゼンを外しました。5~6人下山者があり皆さんもここでアイゼンを外して行くようです。最初に着いた私ですが,出発するのは最後になりました。

 坊村への急坂途中で男性一人を抜きましたが,他の方は速足で下って行ったようです。天気もよく,積雪もたっぷりあって納得の雪山歩きができました。


                           【 記: 森の旅人M 】