戸隠山 高妻山 (1)

初心者オヤジ大チョンボの挙句仕切りなおした山旅報告
行場に咲くあまりにも可憐で気高い花々は
オヤジに感動と励ましを与えてくれました
親父の山歩き報告(NO.122_1)

 
蟻の戸渡


2016年7月27(水)〜28日(木)   洛西オヤジ

アクセス:
■名神高速ー中央道ー長野道ー上信越道長野インター県道ー戸隠キャンプ場登山者用駐車場


コース:

■7月27日
戸隠キャンプ場ーささやきの小径ー戸隠神社奥社ー百間長屋ー蟻の戸渡ー八方睨ー戸隠山ー九頭龍山ー不動避難小屋(宿泊)


■7月28日
不動避難小屋ー五地蔵山ー六地蔵分岐ー高妻山ー六地蔵分岐ー弥勒尾根ー戸隠牧場ー登山者駐車場





 こんにちは洛西オヤジです。いや〜又やらかしました、ハッハハ。どうも梅雨がスッキリしないので天気予報ばかり見ていましたが、月火と新潟のほうだけ何とか歩けそうな状況に、ヨシ行くか!。以前からいきたいな〜と思っていた新潟の山は車でぶっ飛ばしても6〜7時間かかる見込み。急きょ日曜日朝から準備、ランチ(あんまりオヤジにはそぐわんな〜)もそこそこに出発、日曜日割引やな〜ヨシヨシ。

 米原ジャンクションから北陸道に入ってしばらくするとカーチャンから携帯に連絡、「あんた膝ようなったんか、なんや黒いキカイダー(ドンジョイ)ここにあるで〜」「え!−あかん、そらあかんわ」両膝靭帯のないオヤジは装具がないと近所の公園の丘陵地にも登れません。はいこの時点で今回の山行きはオジャン。「まあ今回は行ったらアカンとゆうことや、帰っといで!」「はい、スミマセンそうします。もちろん一般道で戻ります」。

 内心もうちょっと早い事気が付けよ!(えらそうにお前が100%悪い)木之元から一般道で湖西か湖東か迷いましたが湖西に向かったオヤジ、ついていない時は判断も狂います。日曜日の湖西の停滞しかも時間は4時過ぎの最悪時間帯、あ〜あ白髭神社の鳥居に首つろうかなー、落ち込むオヤジ。小てつさん洛西オヤジオカルト伝説などではなく洛西オヤジ要介護認定伝説なんです。オカルトではなく痴呆なんです。今度の懇親会もたどり着けるかどうか、はあ〜。

 さて前振りが長くなりました(いつものこっちゃ)。梅雨は相変わらずはっきりせず新潟方面は思わしくないです、ところが長野西部方面が何とか二日間行けそう、よし戸隠や!(相変わらず気の多いやっちゃな〜)と、そんなわけで前日夕方から出かけます。リュックはそのままですので支度は早く、もちろんドンジョイも忘れず確認、久しぶりの中央道、恵那サービスエリアで味噌カツどんぶり大盛り食べて。ところが車に戻れないほどものすごいゲリラ雷雨、オイオイ大丈夫かいな。仕方ないのでポケモン探し(家族の大ヒンシュクを受けています)二匹ゲットしたところで小やみになったので一目散車に戻って戸隠キャンプ場に向かいます。暗闇の中、目的地に到着はもう慣れました、すぐにおやすみなさい。

 ■7月27日(水)。

 ゆっくりお目覚め(気持ち悪い)幸い雨は止んでいますが湿度は高そう。買い込んできたパンとお湯を沸かしてタマゴスープで朝食。もちろんお着替え、問題のドンジョイも装着ボチボチ行きますか!もう8時を回っています、とにかくキャンプ場に向かいます。夏休みたくさんの学生さんがキャンプを楽しんでいます。オヤジだけちょっと浮いた感じで歩いていきます。ささやきの小径から戸隠神社奥社、幽玄な雰囲気の杉並木、最初は戸惑いますが奥の奥、社の前の社務所の横が登山道の入口になります。

登山者用の駐車場、さすが大きいです ものすごい数のテントです
ささやきの小径、入口 ちょっと雨が心配ですが、気分よく歩けます
随神門 杉並木。幽玄な雰囲気の中奥へ奥へ
社務所の横の登山口 奥社、社務所は手前です

 登山口は平穏な雰囲気ですがすぐに急登が始まります、そうですね〜比良御殿山コースの取りつきみたいな雰囲気でしょうか。ヨタヨタ、やがて五十間長屋、すぐに百間長屋と続きいよいよクサリ場の連続です。同時に岸壁に咲く花が目につくようになります。湿気が多くガスも立ち込める中に鹿も絶対近寄れない岸壁に咲く花々は、鎖を握りしめ必死に登るオヤジも手足を休め暫し見惚れます。口はばったい言い方ですがいままで幾多のお花畑と呼ばれるところを見てきましたが、ただ単にお花畑とゆうのにはあまりにもかけはなれた自然の妙味、俗っぽく言わせてもらうなら「ええなあ〜ええなあ〜」後は言葉なし。日本の山を歩ける幸せを感じるのです。

 さてさていよいよクライマックスこのコース最大の難関、そうですね〜あまりにも有名な蟻の戸渡、その危険度はもう書き尽くされ語り尽されています。一応の目標、立って渡り終える。両手を広げて端に立ちますがどうしても足が進みません。しばらく前方を睨んで「アカン、オヤジには無理」あ〜あ情けないな〜根性なし!意気地なし!お前###つけてんのか!。

 今日はいままで誰にも会いません。オヤジ一人がこの難所に立ち向かっているのですが、人が見ていたらおかしく思うでしょうねえ〜。結局根性なしのオヤジは四つんばいになって渡りました。リュックを下して再度反対方向から挑みましたが、どうしても立っての通過はできませんでした。オヤジの限界なんでしょう、小てつさんオヤジの引退はカウントダウンが進んでいます。

ソバナ ヒヨドリバナ
百間長屋 オオバギボウシ
今日は岩場が濡れているので
状況は良くないです
こんなとこ行けるのかい
行くしかないやろ!
マツムシソウ ・・・
足がすくんで進みません 蟻の戸渡の途中に咲く花
(トガクシコゴメグサ)

 悔しさの残るチャレンジで後ろ髪ひかれながら先に進みます。まだまだ急登が続きますが花はますます多くなりオヤジを慰めてくれます。やがて目の前が開けて八方睨のピークに到着、かろうじて展望が開けます、戸隠山山頂はまだ先です。30分ほど漕いだでしょうかやっと山頂に到着です。いや〜さすがに名だたる行場まいりました。

八方睨 マルバダケブキ
クガイソウ つかれたな〜戸隠山頂
ミネウスユキソウ コキンレイカ
シモツケソウ タテヤマウツボグサ
ミヤマママコナ 飯綱方面
九頭龍山頂

 不動避難小屋に向かいます。一不動とゆう乗越で九頭竜からいったん鞍部に下ったところに 避難小屋はあります。もちろん高妻山まで一日走破するひともおられますが(事実翌日お会いします)オヤジはここで今日は泊まります。今日は今のところオヤジ一人が独占みたいです、リュックの中身を思い切り広げてほかの人がいたら怒られます。ただここで問題があります、水です、マップでは不動コースを少し下がったところに氷清水と書いた水場がありますが避難小屋の前にある案内表示にはXとなっています。なんだかいやな予感、もし水が無ければ明日の歩きは大変なことになります。

 とにかく空いたペットボトルをすべて持って水を探しに不動コースを下っていきます。水場らしきものはなく10〜15分ほど下ったでしょうか、右手の熊笹の生い茂った先から水の流れる音が聞こえます。熊笹をかき分け、かきわけ必死で音のする方向へ進むオヤジ、ありました、小さな滝になった沢水です。ペットボトルを満タンにして又登山道に戻るのが一苦労でした水の大切さ、マップの水場は信用できないとゆうことを痛感しました。水場の状況は変わっていくのです。

一不動避難小屋 内部はきれいに整頓できていま
本日豪華デイナー 夕焼けはありませんが
墨絵の世界が広がります
ええな〜(自己満足)

 小屋に戻って夕食準備、今日はアルフアーチャーハンと春雨スープ、どちらも水にありついての献立です。幸い携帯がつながる状況なので食事には早いのでカーチャンにラインで小屋の状況など送ります。「へ〜えらい炭焼き小屋みたいな小屋やね怖い事ないの」。

 とんでもない避難小屋のありがたさは怖いなんて言ったらバチが当たります。たとえお化けが出ても雨風しのげるありがたさははかり知れません。事実今回も夜半強い雨音で目が覚めました、ありがたや、ありがたや、しかも無料(又せこいことゆうなー)もう18時を回っていますが誰も小屋にはきませんゆっくり食事をして真っ暗な小屋の板の間に寝袋はないので(シュラフカバーだけ持ってきました)乾いた下着を着込み眠剤飲んでおやすみなさい。



 ■親父の山歩き報告No122 7月31日洛西オヤジ追記。

 金曜日帰宅してその次の日曜日テレビのBS放送で日本100名山 高妻山を放映されていました。再放送だと思うのですが、コースは不動コースで登り弥勒尾根で降りる日帰りコースとゆうことで 放映されましたが、前の週の放映だともっと参考になったのにと思いながら見ていました。ただ気になるところがあり報告を送信した後で師匠にはお手数かけますが追記とさせていただきます。

 先ず不動小屋の下の氷清水ですが、オヤジが分け入って沢にたどりついた地点よりもう少し下がったところにあるみたいです。オヤジはとにかく焦ってえらい苦労したのが、なんや〜です(ただしいまも水場がそのままかどうかはわかりませんが)。

 もう一つは不動避難小屋は不測の事態でしか使用できないとのことです。オヤジはバテテ足がもう動かず避難小屋に助けられたとゆうことになります。ご理解のほどを、まあ管理者の長野県知事さんお許しください。そのほか専門のガイドさんの案内ですので、いろいろオヤジにはわからなかった案内をされていました。でもそれはそれで仕方がないとあきらめています。いつも思いますがテレビの放送はどの山も簡単に登れるように放映されますが、現実はクソえらいのにな〜といつも思います。今回は帰って直ぐの放送でしたのでよけいにその感が強いです。

                             【洛西オヤジ記】