桟敷ヶ岳 (大森側から) (小てつ NO.97)


 
桟敷ピーク


平成28年5月4日(祝)  晴れ(風強し)  嫁、小てつ

コース:
大森東町の奥、長谷林道分岐に稲妻号デポ〜大谷林道〜大谷峠〜城丹国境尾根〜129鉄塔〜ナベクロ峠〜桟敷ヶ岳〜岩茸山反射板〜長谷林道〜デポ地





 恒例になった5月連休中の夫婦登山、前後の過密スケジュールから4日に決行予定も、週始めの予報ではかんばしくない様子、それなら遠出は出来ないなと最初から北部の山は諦めていたが、先週末に哲郎さんが桟敷に行かれ、多くの野草を楽しまれたようだ。それなら我々もと、行き先を桟敷ヶ岳としました。

 今朝は嫁も早くに起きてきて、いつも通りの7時に自宅を出れた。連休中ではあるが早朝の周山街道は順調に走れ、小野郷から大森に入っていく。中町の分岐あたりから岩茸山の反射板や桟敷の鉄塔がよく見えるので、あの稜線まで登ると解説する。

 予想はしていたが、大森キャンプ場は大盛況で、もう既に手前の駐車場にまで車が置かれ、とても駐車だけの客は相手にしてもらえそうにないので、林道の先に進んで行く。今日は霧滝のところでは無く、長谷林道の分岐まで進んで稲妻号をデポし、準備をして8時に出発できた。

長谷林道分岐にデポ アケビの雄花と雌花

 長谷林道のゲートの鉄柱に「関係者以外立ち入り禁止」とペンキ書きされていて気がひけるので、大谷林道の方に進んで行く。(ただ、降りてくるのは長谷林道でと考えているので、確信犯や〜!立ち入るんじゃなくて、立ち出ていくんやからええやろ〜ってか)。

 長い林道をブラブラと、野草を探しながら歩いて行く。もうギンリョウソウが出ていた。嫁が漢字名を聞くので教えると、ギンリュウソウなんじゃないかというので、「坂本龍馬」とおんなじやと言う。

 漫才をしながら45分ほどで林道の終点に着く。ここから山道になるので、スパッツをつけて、まだ大丈夫とは思うが「プレシャワー」をかけておく。ストックを伸ばし、一本ずつ持って登りだす。

 林道終点から大谷峠までの道が、やはり以前よりもはっきりしている印象。おそらく秋にあったトレラン大会の影響と思われた。これでテープでも残しておきやがったら、タダじゃおかんぞと思った。(幸いテープは全撤収してありました)。

ウマノアシガタ ツクバネウツギ
クリンソウ もうギンリョウソウが

 林道終点から15分ほどで大谷峠、ひと息入れてから東に向いて国境尾根をたどる。トラロープが張ってあるが、頼りにすると恐ろしそうだ。稜線ではもうミツバツツジは終わって、ヤマツツジの濃い赤が旬をむかえていた。広い尾根を散歩するように進んでいく。

 自転車ピークの手前、周山側は植林で大森側が雑木となるところで、くっきり分かれた様が面白いというので、北山ではよくある景色だと言い、分かれ目に道があることが多いと解説する。例にたがわずここもそうで、植林際をたどって自転車ピークに着く。

大谷峠 ヤマツツジが旬

 ネット際を降ってラーメンピークに登り返す。小てつが初めてここを歩いた時は、伐採中だったと解説し、ネットは自然林に戻す過程に、鹿に若木を食べられないようにするためだと話す。再び植林する必要性ができればするんだろうが、それまでは自然にまかせ、若木をはやして土砂の流出を防ぎ、山が荒れないようにするんだろう。

 見晴らしのいいラーメンピークにある倒木のところでザックをおろして小休憩をとる。ジェル飲料を補給しながら北山や比良の山座同定をする。残念ながら嫁が登ったことのある「三国峠」と「雲取山」は、ここからは見えない。

 風は強いが15分ほどゆっくりして、腰をあげる。尾根から谷に進む目印の三本やぐらや、132鉄塔、下の477号線は井戸の近くからよくわかる場所である129鉄塔など解説しながらナベクロ峠に1時間少しかかって到着。桟敷ピークに予定通りお昼くらいに着けそうだ。

武奈はかすむ 大伐採がはじまるようだ

 ここらでバス組なのか単独の男性2人とすれ違う。次に御夫婦と思われる中年カップルと出会い、しばし花談義となる。カップルは桟敷ピークの東側直登道でこられたと言われ、「ひどい道だったでしょう?」と聞くと、「倒木をまたぎまたぎ大変でした」とのことだった。中間伐採された植林が、倒されたまま放置されて、それがまた豪雨で流され、登山道をふさいでひどいことになっているのだ。

 「鉄塔の巡視路なら、まだマシだったんですよ」と言っても、後の祭り。花の情報や登山ルートなど話していると、つい長話しになってしまい、話がわからない嫁に不服な思いをさせてしまった。でも最後のツメの前に、しばし休憩ができて良かったんじゃないか??。

 祖父谷峠に向かわれるカップルと別れ、最後のツメを登る。その山のピークを初めて踏む人と同行する際には、いつも先に歩いてもらうが、嫁にももちろん敬意を表してそうする。

 先ほどのカップルのお話通り、ピークは単独の男性が一人休憩されているだけで、この時期の桟敷とは思えないくらい。皆さんはどこの山でがんばっているのやら。天気予報が悪かったせいもあるだろう。さあ我々もお昼の店を広げよう。

 食事のあとにはタムシバ茶も楽しみ、30分ほどゆっくりする。その間にもトレラン仕様の単独女性が一人到着されただけ。今日は静かな静かな桟敷です。

そんなに踏ん張らんでも・・

 ピークを出立し、名物の鉄塔広場に出る。原発がどうのこうの言っても、やはりここの景色は圧巻だ。嫁も強風の中、スマホの写真撮影をする。昔パソコンの画面をここの写真にしていたことがあるので、嫁も見たことのある風景なんじゃないか。

 次に都ながめとなり、岩の上に乗って京都市内を望むが、風があるのに霞んでいて、カメラじゃ映らないが肉眼なら出町柳の鴨川と高野川の合流地点もわかり、嫁はそれなりの満足をする。

ヤマシャクも旬 都ながめから市内もかすむ

 岩茸山の反射板脇を通って、そのまま林道を降って行く。遅咲きの桜が散り初めの花びらをひらひら落とし、なんとも風流。この時期に咲いているなんて、きっと枯れてしまった大桜と同じ品種のエドヒガンなんだろう。

 上の伐採基地に一台のトラックが停まっていて、何か作業中のようだった。見つかってとがめられたら、小野郷のKさんか、真弓のTさんの名前を言って許してもらおう。(大森と消防団の活動で一緒になるんだとか・・)。

チゴユリの群落 まだ桜が・・
イカリソウもまだあった イチリンソウ

 幸い見つかることも無く、デポ地に2時に到着。ゆっくりしていた割に、早くまわってこれた。帰り支度をして帰路につく。帰りの周山街道もスイスイ走れて、普段よりもすいているくらい。

 自宅に戻ると、すぐさま明日の山行の準備にとりかかる小てつ。ああ連休は忙しい忙しい。ハハハ。


                           【 記: 小てつ 】