赤坂山(ブナの木平〜寒風山)
小てつ(No.91) 2016.01.10

大御影山方面を望む/赤坂山から


平成28年1月10日(日) 晴れ後曇り  JOEさん、小てつ

コース
マキノスキー場〜ブナの木平〜赤坂山〜寒風山〜マキノスキー場





 雪の無い年始、北部の山まで遠出すれば雪踏みができそうだとJOEさんに連絡すると、是非御一緒しましょうとなり、久しぶりに二人行となる。

 いつものように山科で待ち合わせとなり自宅を出たのだが、暖かい朝に、何と上着を着るのを忘れて出てしまったことに気づき、慌ててとってかえす。

 161バイパスは連休だがすいている。高島市に入ると真っ白な三重ヶ嶽が見えて一瞬心を動かされるが、アプローチの様子がわからないので、今日はマキノにしておこうと計画通りにマキノに向かい、山科から1時間少しで順調にマキノスキー場に到着。

 スキー場の料金小屋は無人で、登山者はここまでーみたいな看板も無いので、そのまま駐車場まで進入する。関係者の方が掃除をされていたが、特にとがめられることもなく、逆に挨拶をしてこられるので、雪の無い時には登山者でも駐車場に入れてもかまわなくなったのか?準備をして8時40分のスタートになる。一応アイゼンとワカン装備。

雪なしのマキノスキー場を出発 稜線には雪がある

 今日は赤坂山からの反時計廻りの周回予定で、広場の右側の道へ進んで行く。広場に設置されたリフトが、芝生のうえに寂しく映る。朝日に照らされた稜線には雪が光り、上まであがれば雪踏みはできそうだ。

 雪のない木道階段は歩きにくいし、一段と崩れてきているので、不快きわまりない。途中で中間着のフリースを脱いで、シャツと上着だけで登って行く。

 (またプチインプレッションです。例によって誕プレにモンベル星人化されたのですが、今回はソフトシェルの上着をおねだりしまして、新製品の「クラッグジャケット」なるのをいただきました。以前からも同じモンベルのソフトシェルジャケットを利用していたのですが、暖かくなりすぎるのと、そんなに風に強くないと感じていました。それで逆に外界の普段着に着ていることの方が多かったのですが、今度のはそんなに暖かくないので(保温の裏地は入っていない)暑くなりすぎず、それでいて風にはたいへん強いと感じるので、中間着というカテゴリーですが、低山ではこれが上着でバッチリだと思いました。何度も着たり脱いだりせずとも、ずっと着ていられます。脇にベンチレーションでもあれば完璧なのですが、この値段でそこまで言うと贅沢でしょうね)

 雪があると難儀する砂防ダム上部のところも難なく通過、標高450mほどから雪が現れ出し、昨日までのトレースが残る。9時30分ブナの木平の東屋に着。東屋では先着の御夫婦が休憩中で、我々と同じように雪を求めて北上されてきたのだとか。途中で見えていた真っ白な山はどこかと聞かれるので、三重ヶ嶽であることを話すが、アプローチが長いので、行き着けるかが問題であると話す。雪質と量によって、昨年の小てつのように行き着けないことも考えなければならないので、雪の無い時に何度か行ってイメージを持っておかないと困ったことになりますと言う。

標高450mで雪が現れる ブナの木平の東屋あたり

 御夫婦が先に出立され、我々も飲水だけして後に続く。天気予報では、雨は心配無いようだが風が強くなるとのことで、稜線が近づくと気になるが、まだ大丈夫なようだった。大見影方面は良く見渡せるが、伊吹方面はかすんでいるので、気温が高いのか琵琶湖の水温が高いのか・・。もちろん白山方向は鉛色で今日も全く見えず。

 粟柄越えまで来ても、地面の見えるところもあり、例年とは全く景色が違っている。赤坂ピークまで一気に登って行く。ピークに数人の人影が見えていたのだが、我々と入れ替わるように一団が降ってきた。ピークまでもう少しというところでその4人連れとすれ違うのだが、この連中ときたら4人が4人共全く道を譲るという仕草も無く、登りの我々に突っ込んで来るのだった。それもともすれば逆にスピードをあげるくらいに・・。これにはいささか驚いてしまった。我々とて道を譲ってもらおうなんて、全くアテにはしていなのだが、登山では登り優先は当然のルールであるので、この傍若無人ぶりに驚いてしまった訳である。格好は一丁前の格好をしているのだけど、ルールを教わる機会がなかったのか、もとからわがままにお育ちになっているのか、こういう連中がバス停でも割り込みするんだろう。

粟柄越えあたり 風はなく琵琶湖が光る

 ピークに10時40分着、ほぼ夏道と変わらない時間で来れた。先の御夫婦が先着されており、お二人そろってのピーク写真をお撮りしましょうか?と尋ねると、「一人ずつ撮りました。二人で撮るほど仲良しじゃないので・・」と照れられるので、二人で撮っておけば仲良かった時もあるんやと思い起こせますよと軽口をいう。

 ピークでは、やや風が吹き始め天気予報があたってきた。単独男性が到着され言葉をかわすと、先ほどの傍若無人グループの話題になる。やはり驚いたのは我々だけではなかったようだ。単独男性は、三国山へ往復するか検討中とのことだった。我々は周回するつもりなので、いったん来た道を戻る。

赤坂山ピーク

 寒風山への分岐のところに先の御夫婦がおられ、コース取りを迷っておられるようだった。寒風山への稜線歩きはお勧めコースですよと言い、初めてだとおっしゃるのでしばらく御一緒することになる。でも今日はトレースがしっかりついていて、天気も上々なので迷うことも無かったのだが・・。

 2013年2月にHさんと三人で来た時には、6mほどもある巨大雪庇だったところに、申し訳程度の雪庇ができている程度だけど、稜線の積雪は4、50cmあり、それなりに雪踏みできた。雪面にスノーシューの跡が残り、御夫婦は一度体験ツアーで歩いてみただけだとおっしゃるので、是非仕入れて使って下さいという。値段の割の仕事はしますし、絶対にはまりますと・・。

 途中、JOEさんが退職したら登りのアタックをされるという谷間を覗き込み、ここがスキー場から光って見えたところだと解説する。御夫婦は、こちらに来て良かったと満足される。仲が良くないとおっしゃっている割に、御主人はペースや登りが大丈夫か奥さんに声をかけ気遣いされており、すこぶる仲は良さそうだ。がんばって歩く奥さんに向かって、「もっと早く歩け」と暴言をはく、どこかの頑固オヤジとはエライ違いだとなる。

雪庇はかわいらしい 稜線の雪は4〜50cm

 寒風山ピークに12時30分着。御夫婦とはここで別れ、我々はラーメンタイムとする。三国山までのピストンを思案されていた単独男性もこちらに来られた。向こうはトレースも無く、ワカンか何か必要で行けなかったそうだ。

 小雪が舞ってきて、また予報通り。ラーメンを食べ終える頃には、すっかり体が冷えてしまって、冬独特の症状である休憩のあとに動き出すと手指先が冷たく感じるようになる。手袋を替えてから動けばマシになるのかなぁ。いつもなってから気づくので遅い。寒風山から大谷山にワカンの踏み跡がひとつ残るだけでトレースは無く、あちらも向かうならワカンかスノーシューがいるようだ。我々も、今日はここから降る。

 いつもの雪なら、登山道関係なしで、ブナ林の中を真っ直ぐに降りていけるのだが、今日の積雪量では足をくじいてしまうだろう。おとなしく登山道の掘れた道をたどる。それでも雪のクッションがあるので、夏道よりもペースはあがり、先行されていた御夫婦に追いつく。御夫婦が道を譲ってくださるので、ここでお別れと、okaoka clubの宣伝をし、自分が小てつであることを言い、読者を増やす活動に余念がない。

山座同定するJOEさん イワウチワの葉っぱは緑に

 駐車場に13時40分に帰着。ほとんど夏道と変わらないペースで周回してきたことになる。帰り支度をしていると、御夫婦が到着され、何と偶然となりの駐車スペースに車を置かれていた。またどこかの山でお会いしましょうと先に立つ。

 帰りの161バイパスも渋滞知らずで、山科まで1時間少しで帰ってこられました。今シーズン初の雪踏みは、遠出でになりましたが、近場で踏めるようになるのはいつのことでしょう。


                        【 記: 小てつ 】