鈴鹿山系 竜ヶ岳
(鈴鹿セブンマウンテンで残った一つを登頂)

竜ヶ岳が大きく見える


2016年5月14日(土) 晴れ 森の旅人M

コース:
宇賀渓駐車場〜遠足尾根取付〜遠足尾根出合〜金山尾根道出合〜静ケ岳分岐〜竜ヶ岳〜石榑峠〜小峠〜長尾滝〜五階滝〜金山尾根取付〜遠足尾根取付〜宇賀渓駐車場





 晴れの天気予報を聞いて以前から予定していた鈴鹿山系竜ヶ岳へ行くことにしました。鈴鹿セブンマウンテンと呼ばれる残る一山でもあったため,どうしても上りたい山でした。

 現地の宇賀渓駐車場に着くと,予想をはるかに超える40〜50台の車で駐車場は埋まっていました。次々と登山者が山に向かっていきます。人気の山であることに改めて教えられます。駐車場(有料500円)にはトイレもあります。今回は遠足尾根から山頂,そして石槫(いしぐれ)峠に下り,宇賀渓谷上流から下降する大廻の周回コースを歩きます。

 駐車場管理小屋で登山届を提出して出発。すぐに道路Y字分岐となり竜ヶ岳へは右手の道路を進みます。道路脇にもトイレがありました,竜の雫と名前の付いている岩場から湧き水が流れ出ている場所を通り過ぎます。やがて遠足尾根取付が現れます。

宇賀渓駐車場 竜の雫
遠足尾根取付 急坂が続く

 スギ林の中,急坂道が尾根出合まで続きました。短い間隔の折り返しを繰り返しながら上って行きます。すぐに汗が噴き出てきます。途中で先行の夫婦を追い抜きました。宇賀渓登山道マップを管理小屋で入手しましたが,各山道には番号が付けられて登山者は安心して歩けるようになっています。よく管理ができているようです。岩山と呼ばれる岩場から遠く竜ヶ岳を遠望できます。ここからも急坂道が待っていました。ようやく尾根出合に着きました。

岩山から竜ヶ岳 遠足尾根とツツジ

 尾根出合からもアップダウン道を歩く,雑木が広がり木陰となっているが,上りの時は足が重くなる。先行の登山者も多く見られ追い抜いていく。平坦路から次の坂を上り雑木林から抜け出すと一気に視界が開けました。目指していた竜ヶ岳が目に飛び込んでくる。素晴らしい景色である。

 ここからは,笹原に変わり一筋の道が前方に続く。今度は坂道の右手にはシロヤシオの木々が続き,満開の白い花が迎えてくれる。

視界の向こうに竜ヶ岳 シロヤシオの道が続く

 金山尾根分岐,静ケ岳分岐を通り過ぎる。竜ヶ岳が段々と大きくなってくる。

シロヤシオと竜ヶ岳 金山尾根分岐
金山尾根分岐から竜ヶ岳 静ケ岳分岐

 緩やかな上り下りを繰り返し竜ヶ岳が近づいてくる。視界もよく歩きやすい。竜ヶ岳直下の上りで稜線上のシロヤシオと分かれて最後の上り坂を歩く。遠くから見ていた緩やかなお盆状の山も現地に来ると結構な坂道となっている。振り返ると手前の鞍部から続く谷筋にはシロヤシオの林が続いており牧歌的風景となっている。ようやく上り切ると山頂でした。

笹原を進む 谷間のシロヤシオ群
竜ヶ岳への上り 竜ヶ岳山頂

 山頂は360度の大パノラマとなっており疲れた心身を癒してくれる。「気持ち良い。」の一言である。北には御池岳,その横に藤原岳が大きく見えます。東は田園と市街,南は遠く釈迦ケ岳,御在所岳,雨乞岳が見えました。西は滋賀県に続く鈴鹿の山並みが広がっています。

三角点と竜ヶ岳 南側の釈迦ケ岳,御在所岳

 山頂では昼には早いが多くの登山者が昼食中である。私も南側に場所を取り昼食としました。風も無く絶好の日和ですが,下山道も初めてのため,早めに切り上げ山頂を後にしました。

 復路は石槫峠に下りますが,この下り道が急坂で荒れているため,注意して下って行きました。シロヤシオはここでも多く見ることができました。中間辺りに重ね岩と呼ばれる大岩の重なっているところを見て行きます。幼児をおんぶした若い父親が休憩中でした。一言声を掛けて私が先に下って行きます。

石榑峠 重ね岩
下山道を振り返る,重ね岩が左に見える 石榑峠

 石槫峠には多くの車が止まっていました。ここからだと80分で竜ヶ岳へ登れる。宇賀渓谷側に岩場の湧き水がありタオルを冷やして顔を拭くと,すっきりしました。そこへ若い男性がやってきて休憩,このまま宇賀渓谷へ下るものと思い,先のルートについて聞いてみるとなんと,彼は藤原岳からの釈迦ケ岳へ縦走中で宇賀渓谷の道はよく知らないことがわかった。すごい人が実際いるものだと感心してしまいました。

小峠 一枚岩を渡渉

 舗装された道を小峠まで下り,標識に従い左の林に入って行きます。スギ林の中最初の渡渉が始まりました。その後何度も渡渉を繰り返します。黄色と赤のテープが先を誘導してくれる。一枚岩上を渡渉して次は,堰堤で埋まった河原を左岸に横切り,堰堤端を乗り越えて堰堤前に出て,右岸へ横切ります。砂山分岐を直進して宇賀渓谷一番の長尾滝を迂回する鉄製梯子を下ります。長尾滝は落差30m,結構な高さから流れ落ちる水は勢いがある。前を渡渉して右岸へ。

ロープつかまり渡渉 長尾滝の迂回鉄はしご
長尾滝 中道コース分岐

 この後も数回渡渉がありました,大石を飛び越える回数が多く慎重に渡って行きます。渓流沿いを避けた山道を行くと中道コース取付があり,その先の五階滝前で最後の渡渉が終わりほっとしました。

五階滝前を横切る 魚止橋

 山道を下ると金山尾根取付があり,その後も岩場もあるものの整備された道が続きました。魚止滝を見に行くため脇道に入っていくと落差8mの魚止滝がみえました,敢えて寄るほどの滝ではありませんでした。

 青色の魚止橋を渡り,谷に架かる丸太橋を渡り終えると東屋が見えました。ここから舗装道路に変わり遠足尾根取付を見て,竜の雫でタオルを濡らし顔の汗を拭きました。あとは駐車場まで,ゆっくりと下って行きました。

 前半の竜ヶ岳を見ながらの高原の笹原歩き,後半の渡渉と滝を見ながらの渓谷歩きと変化も多く,十分見応えのあるコースでした。また違う季節に来て山行したいものです。

 天気にも恵まれ,初めてに山でしたが無事歩き終えることができました。感謝,感謝です。


 鈴鹿セブンマウンテンとは,藤原岳,竜ヶ岳,釈迦ケ岳,御在所岳,鎌ケ岳,雨乞岳,入道ケ岳です。釈迦ケ岳以外,どの山も山頂から360度の展望があり見応えのあるそれぞれ魅力ある山々です。


                           【 記: 森の旅人M】