井戸祖父谷(祖父谷峠〜石仏峠)
(北山の谷歩きに付きものに,またやられる)


 
祖父谷峠


2016年9月3日(土) 小雨のち晴れ 森の旅人M

コース:
京北井戸〜井戸祖父谷.344m(筏場橋)〜林道分岐〜祖父谷橋(祖父谷峠分岐)〜祖父谷峠〜(城丹国境尾根)〜石仏峠〜地蔵谷〜イモジ谷〜井戸祖父谷.344m)〜京北井戸





 今回は,初めての井戸祖父谷に京北井戸から入山しました。行く人が少ないのか情報も少なくOkaokaclub隊の紀行文を参考させてもらいました。

 国道417号京北井戸から祖父谷に入って行きます。林道になり集落を抜けた近くの道脇に駐車する。準備をしていると小雨が降ってきた。天気予報は晴れ又は午後から曇りだったので「なんで,こんな天気になるの」。時間も早くせっかくなのでストックを傘に変えてひとまず出発。強く降ってきたら諦めることにして探索気分で歩き出す。

 林道を城丹国境尾根向かって南下していくと左側に堰堤を見る,道幅のある明るい林道で傾斜も無く歩きやすい。初めの林道T字分岐で右の筏場橋を渡って行く。直進の林道は帰路となる予定のイモジ谷から下って来る道になる。地図でこの分岐点は標高344mとなっている。橋を渡った先から坂道がはっきりしてくる。 

井戸祖父谷林道 林道分岐

 小祖父谷橋を渡ると道は大きく左カーブとなりそこで林道分岐となっているが,そのまま道なりに上って行く。次の大きな左カーブにある祖父谷橋が祖父谷峠への分岐。天気も持ち直し北側に青空が出てきた。結局,このまま予定通りに祖父谷峠に上ることにした。

祖父谷峠取付き側から見た分岐堤 ミカエリソウが一面広がる

 ここからも幅の広い地道が続き,ミカエリソウが一面に広がっている。花期が少し早いので,これからのようだが何とか一輪咲き始めのミカエリソウを見つける。

祖父谷林道終点からも広い作業道が続く 咲き始めのミカエリソウ一輪

 やがて林道終点だが,更にこの先にも幅の広い作業道が続く。少しづつ傾斜がきつくなる。やがて谷に入って行く。倒木がありミカエリソウで道が不明確になっている。左手に山道が目に入り,歩いていくとはっきりしてくる。関電の火の用心の標識のある所で立ち止まる。行先に少し判断するのに迷う。よく見ると細谷を渡り右手の谷を巻いていくように道が見えた。この後は特に難しい箇所はなく大きく折り返しながら上って行きました。そして祖父谷峠に到着しました。天気は晴れていましたが強風が吹いて木々が揺れている。

倒木の谷に入る 谷を巻いて登る
井戸側からの祖父谷峠 ミヤマママコナ

 4本の大杉を見て休息後,城丹国境尾根を石仏峠目指して東の尾根に取り付きます。山道はしっかり踏まれて問題なく,更に途中の鉄塔下を通りながら行くのでメリハリがある。すぐ最初の鉄塔下を通り,ミヤマママコナの群生を見ながら二つ目の鉄塔脇へ。ここからは桟敷ヶ岳が目の前に見ることができる。強風は続き,雲の流れが速い。

桟敷ヶ岳遠望 北山一望

 三つ目の鉄塔下で昼食とした。四つ目の鉄塔を抜けた先では北側に展望が広がる場所がある。そして石仏峠に到着。

石仏峠 地蔵谷へ急斜面を下る

 石仏峠で歓迎してくれたのはハエ。写真を撮る間でも10匹以上が群がってくる。ゆっくりできず,すぐに退散。ここでヒル避けスプレーをかけるつもりでいたが,それもパスして地蔵谷向かって下っていく。この道も初めてであるが,踏み跡はしっかりしており枯葉の積もった道はとても柔らかである。ミンミンゼミ,ツクツクボウシが鳴いている。谷の沢音が聞こえてくる所に来ると,道がだんだん不明確になる。いつのまにか見失ったようで途中から谷に向かって下流方向に斜めに下っていく。急斜面のうえミカエリソウと倒木が足元を不安定にさせる。ようやく下った先に山道らしい踏み跡を見つける。ストック代わりにしていた傘をこの斜面で折ってしまった。谷に沿って下っていくと林道終点に出て,ようやくホッとする。

地蔵谷林道終点 マツカゼソウ

 地蔵谷の石ころの林道の脇にはマツカゼソウが咲く,イモジ谷に合流し林道は祖父谷分岐に出た。ここからは井戸まで下っていくだけだ。途中で休憩していると単独男性が下ってきて,話かけてきた。この山は初めてで祖父谷峠に行こうとしたが,谷で道が分からなくなり戻ってきたそうだ。そこ辺りの道について話をすると,もう少し行けばよかったと話されて分かれた。70歳で元気そうな方でした。林道を下って行くと,まだ残暑の9月上旬にも関わらず黄色の葉になったしたモミジが目に入った。

イモジ谷林道 早いモミジの紅葉

 無事車に戻り,クツを脱ぐと左の靴下に血が付いている。「やられた!」,急いで靴下とシューズを確認,スパッツにズボンもチェック,何度も見たが一匹も出てこない。傷テープを貼った後にも出血は余り無く安堵して帰宅しました。思っていた以上に林道歩きが長い道でしたが,初めてのコースは新鮮な気分を与えてくれました。

                             【記:森の旅人M】