保津峡から愛宕三山 (小てつ NO.89) |
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雲海の様子(中尾根ネット脇) |
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平成27年12月13日(日) 晴れ後くもり(暑い) 小てつ単独
コース: JR保津峡駅〜中尾根〜水尾別れ〜表参道〜地蔵山〜滝谷〜竜ヶ岳〜愛宕三角点〜月輪寺道〜大杉谷道〜愛宕スカイライン〜ツツジ尾根〜JR保津峡駅 ![]() ![]() ![]() ![]() 紅葉も赤くならず、全く秋の感じがしないままに早や師走となり、それでも何かと気ぜわしく、遠出をする気にもならず、それではいつもの鉄板愛宕に参りましょうかと、家を出る。 とかなんとか言って、実は前日の夜8時過ぎまで山行できるかどうかも決定できていなかったから、行き当たりバッタリでもどうにかまとめられる愛宕にしただけだった。 前日夜にメールをしたJOEさんも、明日は釈迦か雲取と、近場狙いの予定ということだった。少し山行を休まれていたJOEさんだったが、大文字山を皮切りに、愛宕山、比叡山、堂満岳と順調にリハビリをされてもう大丈夫とのこと。ひと安心どころか、驚異の回復力に驚く。早々と山に出かけられるので、またご家族にもさぞ呆れられていることだろう。 まだ暖かいが、待ちきれずに荷物を冬用のザックに入れ替え、装束もマスト仕様ではないが一応冬用、アイゼンまでは入れておかないがスベランゾーは必携と、ザックに入れての出発。今日も7時23分着の電車でJR保津峡駅に降り立つ。この電車でホームに降りたのは小てつだけだった。保津峡駅付近は紅葉も散って冬枯れの景色となっている。
今日も登りは息継ぎのできる中尾根でと、赤橋を渡り車道を左手に歩いていく。20分ほどで中尾根の取り付きに到着し、スパッツを付け、ストックを伸ばし、上着を脱いでザックに入れて準備を整え、山道に取り付く。 中尾根の取り付きあたりは、シダにおおわれており、朝一番は夜露に濡れているので、スパッツをしておいた方が良いようだ。しかし、本来なら霜が降りていてもおかしくない時期なのだが・・・。久しぶりのまともな山歩きゆえ、体が重く、息も苦しい。
それでも最初の急坂を登りきってみると、となりに見えるはずのツツジ尾根すら見えないくらいにガスがたちこめている。この暖かさで、霧など出ないだろうとタカをくくっていたが、どうやら逆に暖かさで川霧が発生しているようだった。それなら朝日に元気が出る前に頑張って登って、雲海写真を撮らねばと、ペースが上がり気味となる。朝霧の水分が、主のいない蜘蛛の巣を濡らし、幻想的なオブジェとなっている。 霧は亀岡方面から京都市内に流れこんでおり、高雄パークウエイが開門したのだろう車の排気音がやかましく聞こえ出す8時すぎには、沢山あたりまでおおっていたのだが、それは木々の間から垣間見えるだけで、とてもカメラでおさめられるものではなく、小てつが目視で感動していただけ。大杉谷の第4ベンチくらいから見たら、きれいに見られたか? 山火事跡くらいまで登ってくると、雲海のうえに丁度出て、所々にぽっかりと頭だけ浮かんでいる低山のピークが、島のようで面白い。大岩に着くも、飲水休憩もせずに急いで先へと登って行く。ネット脇からようやくカメラに撮れそうな場所があり、一枚撮っておく。
水尾別れに合流し、早く上に行きたいので表参道で登ることにする。今日は表参道を歩く人も少なく、常連さんなんだろう方、三名とすれ違っただけ。神社前は閑散とした様子。広場から市内側を見るも、もうすでに霧は飛ばされていた。そうなると亀岡側が見える地蔵山の方に早く行かねばと、愛宕の三角点は後回しとする。 ジープ道から見える周山方面の雲海はショボく、今日は桟敷に行っていても雲海はダメだったろう。ジープ道をいつものスキー場跡の方に進んでしまい、そやったジープ道から亀岡方面が見渡せるポイントがあったなぁと気づくが、次の分岐でもそっち方面にわざわざ降りて行くことはしなかった。
雪のない地蔵山の登山道は快適に歩け、神社前から40分ほどで反射板近くの亀岡側が見えるポイントまでこれて、雲海写真をおさめる。ここは日当たりがいいので、なんとひと株のアセビの花が咲いていた。
地蔵ピークに10時過ぎに到着。まだ思いっきり早いけど、静かな貸切ピークなことと、頑張って登ってきてお腹もすいたんで、ラーメンだけ食べようと、ここで初めて休憩とする。もう「サッポロ一番味噌ラーメン」のシーズン。 ラーメンが出来て食していると、トレランの男性が登ってこられ、遅れてもう一人到着。にわかにとんでもなく賑やかになる。小てつの独感だろうが、トレランにしても、マウンテンバイクの人にしても、複数人になると賑やかと思う。山登りの人は複数になってもそうでない人もいるように思うが、流行りの先端を行っているポジティブな方達は、陽気な方が多いのだろう。二人はしばしピークを賑やかにして、西向き地蔵方面に消えていった。また静寂が戻り、後片付けをしてピークを後にして、滝谷へと向かうため反射板まで戻る。
反射板から東に折れ、滝谷に下降するんだが、地蔵の本登山道にはテープ類が掃除されてきれいなんだけれど、滝谷には前よりも増して、ビニールひものテープ付けがされている。だいたいこんな変態ルートにテープなんかいるんやろか?今日はカッターナイフも無いし、余分なビニール袋も無いから撤去もしなかったが、今度掃除してやろう。あまりに汚い。それに所々にロープもはってあるが、紫外線に弱いトラロープは、いつブッつり切れるかわかったもんじゃないので、たよりにするのはやめておいた方がいいと思う。 滝谷に降り立ち、今度は竜側に登り返す。木々の葉っぱが無くなっていて視界がいいので、どれだけ登っているのかわかりやすいので、励みにもなる。P900のピーク手前で北に向かい、竜の広場で尾根道の登山道と合流する。登山道にやけに音の響く熊鈴をつけた登山者が先行していた。 先行の登山者にせっつくのもなんなので、一定の距離をとって最後の登りを歩いていく。でもって少し間をおいて竜のピークに到着。先行の単独男性に「暑いですね〜」と声をかけ、地蔵でラーメンを食べているもんで、すぐさまピークをあとにする。今日は愛宕三角点が後回しだったので、ジープ道へと戻る。
竜の尾根道は、地蔵の尾根道とは幾分雰囲気も変わる。こちらはアセビばかりでなく、他の雑木もある。登山道のうえにかかる木の枝に、ビニール袋がぶら下がっているので、なんじゃいな?と見てみると、メガネだった。男性用の普通のメガネで、どなたか落とされたのなら、無事にひろわれてぶら下げてあるので、取りに行かれたらと思います。 愛宕三角点に12時過ぎに到着する。これだけまわっても、朝が早い分早い時間で帰って来れる。さて、あとは保津峡までのルートだが、三角点まで帰ってきているのと、帰りに電車にも乗らなくてはいけないので、岩ヶ谷や猪ヶ谷を降りて、ドタドタになるのは避けたいところ。ここはおとなしく、スカイラインからツツジ尾根にしようと、月輪寺道を降りはじめるが、タッチの差で、数人の団体と、うら若い二人連れの女性の2組のあとを歩かせられることになる。まだ早いし、大杉谷の分岐までと、また距離をつめないように間を開けて、ゆっくり降って行く。
大杉谷の分岐にもうほんの少しというところで、やっと団体さんの後尾の方が後続に気づかれ、先行させてもらう。若い女性二人連れは先行させてもらったものの、このルートが初めてなのか、戸惑い気味。大杉谷の分岐のところで、「こっちは月輪寺道で、こっちが大杉谷道です。月輪道はお寺で通行料がいります。200円ですけど・・」と解説しておく。団体さんは有料なのか?と驚いていたが、任意ですと付け加える。ガイドブックには、そんなの書いてないもんねェ。 こっちは、解き放たれた猟犬よろしく、大杉谷を走り降りる。勢いあまって、最初のつづら折れで直進してしまい、谷を超えたところで気づいて、植林の中を激降りするはめになる。(ドタドタ嫌がったんちゃうん!) スカイラインを水尾別れまで進む中、植林に注意書き付きのテープが巻かれているのを見つけ、ここも伐採が行なわれるんじゃないかと感じる。最近、花背や大見、大森と伐採が盛んに行われるようになったようだ。伐採に使われる機械が新しく開発されたのが大きな要因だろう。しかしながら、ひと昔前の、切り出した材木をワイヤーで運ぶような伐採方法に比べて、斜面に重機が通るルートを滅多やたらに作るので、荒らしている感じはぬぐえない。 水尾別れのすぐ手前で表参道に合流し、しばし硬い参道を降る。もうお昼を過ぎているが、本当に神社までたどり着けるのだろうかという御夫婦と思われる老男女が、三歩進むごとに立ち止まり息を整え登っていかれる。
ツツジ尾根分岐に、道迷い防止の看板が設置されていた。幸い前後に人影は無く、追従者もないだろうから安心してツツジ尾根に入っていく。 快調に降ってきたが、荒神峠手前で、昔の山ガール三人連れに追いついてしまう。ここもせっつかないように、距離をとってゆっくり降りる。荒神峠で抜かせてもらおうと考えていると、これまたもう少しで峠というところで相手に気づかれ、先行させてもらう。先行させてもらう時に、少しだけ会話。行きは水尾から登られたそうで、帰りにこのルートを選ばれたのは正解かも知れませんと言う。この先、もうすぐ保津峡というところで、ツツジが咲いているかも?と言うと、まさかこんな時期に?とおっしゃるので、毎年この時期に、いくらか狂い咲きしていることを話す。 先行させてもらい、ペースをあげて降って行く。やはり保津峡の手前で、一輪だけでしたが咲いていました。 車道に降り立ち、JR保津峡に向かう。駅前広場では、屋台まがいの出店があり、小宴会がおこなわれている。いったいこの人たちは何者なんだろうか??? そんなのをよそ目に、切符を買って改札を先に通し、帰り支度をする。(保津峡駅は通り抜け自由自在)、2時42分発の電車で帰路に着く。嵯峨駅で観光客がドッと乗ってくるのでは?とも思ったが、そうでもなく、今日は駅前の王将の誘惑にも負けないで、帰ってからの銭湯だけを楽しみに、自宅まで急ぐのでした。 銭湯から帰り、紀行文を書こうとPCを開けますと、気配を察知されたのか久々に愛宕中毒患者のFさんから、愛宕情報メールが届いていました。Fさんの情報によりますと、八丁尾根の取り付きあたりからフェンスをはるような作業が行われており、普通の伐採ではなさそうだけど、細い林道をつくっているようにも見受けられます。現状では進入をとがめられることもなかったが、今後は影響があるかも知れないとのことでした。そちらのルートをお考えの方は注意して下さい。
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