国際公務員
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国連の職員などのいわゆる国際公務員となるためにはどのような方法があるのたろうか。
1、国際機関職員となるための3つの方法 国際公務員はすべて中途採用である。ポストが空いたとき初めて、世界中で募集が開始される。したがって、定期採用ではないから、大学や大学院を3月に卒業したあと、4月からすぐ採用というわけにはいかない。 国際公務員に採用されるための第一の方法は、「空きポスト」ができしだい申し込むことである。空きポストの情報は外務省の国際機関人事センターに登録する「ロスター登録制度」を利用するとよい。 登録者には空きポスト情報のほか、採用ミッションの来日情報などが提供される。 厚生労働省や、外務省、JICAなどに就職して、空きポストを待つ人が多い。 第二の方法は、「アソシエート・エキスパート選考試験」を受ける方法である。これは外務省が1974年度から毎年実施しているもので、この試験に合格すると、国費で2年間国際機関に派遣され、経験を積むことができる。 この経験者の約半数が、その後、正規の国際公務員になっていることから、若手にとっては国際公務員になる一番の近道と言えるかもしれない。受験資格は24歳から32歳まで。
2、必要とされる語学力 英語のTOEFL試験で600点以上(アメリカの大学院合格レベル)、または国連公用語英語検定の「特A級」の語学力が要求される。学歴・キャリアがあっても、語学力の壁にぶつかって国際公務員になれない日本人も多い。 語学力のほかには、「途上国で日々の食糧を探して生きていけるサバイバル能力」も必要と言われる。
3、何学部がよいか 国連職員には専門職と一般職があるが、日本人の場合は専門職の採用の方が多い。専門職を志す場合は、やはり理科系の方がよいようである。最低修士号以上が必要であり、将来上級ポストを目指すなら、やはり博士号の取得が望ましい。 自分がどんな分野で貢献できるかを考えておきたい。地球上に住む人の4分の3は発展途上国の住人である。国連といってもニューヨークの本部で働くとは限らないことも知っておいて欲しい。 国連職員採用競争試験の募集職種は次の10職種である。行政・人口学・経済・情報処理・財務・法務・図書館学・政務・社会・統計 また、ロスター登録制度やアソシエート・エキスパート選考試験では、上記の文科系だけではなく、医療・農業・工業など理科系の職種も当然募集している。ただし、文学・体育・芸術・語学のみの専攻は除かれている。
4、給与 はっきりいって、給与はそんなによくない。500〜600万円前後か。専門職であれば初任でも700万円程度あるらしい。所得税や関税がかからないという特典を加味しても、日本で働く方が高いだろう。ちなみに、国連事務総長で、年収が3000万円程度だと何かで読んだことがある。
5、その他の国際機関で働く 以上述べたほかに、世界銀行やIMFといった国際金融機関への就職がある。ただし、これらの就職情報は外務省のルートではなく、 財務省開発機関課が窓口となっている。希望する国際金融機関に、それぞれ個別に接触するのが原則となっている。
6、もっと詳しく知りたい人のために 次のホームページにアクセスして下さい。 ・『めざせ、世界のフィールドを』 小沼廣幸 岩波ジュニア新書、などもおもしろい。青年海外協力隊から国連食糧農業機関の職員になった体験談が書かれている。
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