はじめに

 

 教員免許を取る時、教育学原理(村井実先生)の講義で、「どんな人間でも、よくなろうと思っている」ということを教わった。 以来、その言葉が私の教育実践の柱となった。

人間はよくなろうとしている存在であることを信じること。今は低空飛行をしていても、何かのきっかけで突然ブレークスルーすること がありうる。人間とはそうした可能性を秘めた存在であり、その可能性を引き出すのが教育の醍醐味ではないかと思う。

 しかし、七五三という言葉に象徴されるように、現実には授業を理解している生徒の割合は、小学校で7割、中学校で5割、高校で3割とも言われる。

 

 私はいま64歳になる。長い間、大阪の府立高校で教えてきた。本格的にリタイア―する前に、これまでの経験の一部をしたためてみた。もし、何かのヒントにでもなれば 望外の喜びある。
 

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