LDF-RPG プレイレポート パーティ名「三つの錨」 その1 |
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<冒険に挑む者、集まる>
某月某日某所に、テーブルトークRPG初体験プレイヤー4名とTRPG久方ぶりのゲームマスターが集まった。今回は、GM自作のオリジナルTRPGルール『ライト&ダーク・ファンタジーTRPG』を行った。GMからTRPGやファンタジー世界観の基本的なところについて簡単に説明した後、早速プレイヤー・キャラクターの作成に取りかかった。
LDFでは5種類の能力値パターンから一つを選ぶことになる。今回プレイヤーは4人なので、重複しないように選んでもらった。
コロコロ・・・。
結果、 |
・プレイヤーAが、パターンE(盗賊系) ・プレイヤーBが、パターンD(魔法使い系) ・プレイヤーCが、パターンC(魔法戦士系) ・プレイヤーDが、パターンB(聖騎士系) |
を選択した。ちなみに選ばれなかったパターンAは戦士系を想定したもの。
続けて、キャラクター・シートへ基本的な能力値を書き写したり、ダイスロールが必要な能力値(速度、体力、魔力)を決めていく。「速度」が決まった時点で、戦闘での順番を分かりやすくするためにプレイヤーの座席を入れ替えた。
<第1話『ゴブリンの王冠』〜港町にて>
LDFでは決まった世界観がないため(<光と闇>の神秘の力がある という以外は)、シナリオの設定が、イコール世界設定につながる。また、PCたちは将来の英雄候補でもあり、1レベルでもそこそこの能力を持った人物たちだ。
※アイドラス王国 |
賢王アイドラス六世の統治の下、長い間他国との戦争は起こっていない。 海運業が盛んで、大きな港町がいくつか存在する。 王都レディスもその一つ、海に近い大きな広場に光の神々の巨像があることでも有名。 |
PCたちはガルデンの酒場兼宿屋「三つの錨亭」に滞在していて、ここ1週間くらい仕事も無く暇を持て余している。なお、物語の初めからパーティを組んでいる設定だ。
◆プレイヤーA:ジョージ(本名:オーシャンズ) |
スラム街出身で小さい頃はコソ泥をしていた。武器は短剣と弓。 正面には出ず、コッソリ皆の後をつける というキャラクター。 |
◆プレイヤーC:コウ |
港町出身の23歳男性。小さい頃から文武両道で修行してきて、そこそこの力を持っているが、逆にそこそこなのが悩みどころ。 |
◆プレイヤーB:おじいちゃん |
詳しい素性は不明だが、山から降りてきた仙人のような人物。93歳。魔術が得意。 |
◆プレイヤーD:エデン |
15歳の女の子。農村出身。狩りが得意で武器も槍。 片手でも長槍を振るえる力持ち。 |
それから、リーダーとパーティ名は、すったもんだの挙句、リーダーはコウ、パーティ名は安直にこの宿屋と同じ「三つの錨」となった。
(リーダーは、おじいちゃん説、パーティ名は、プレイヤーAのPC名と同じ「オーシャンズ」説も浮上したが…)
さぁ、早速物語りに入ろう。
店のオヤジはカウンターにいる一人の男を紹介してきた。その男は「クドン村」という、ここから1日ほど山あいに入ったところにある村の者で、少し前から村にゴブリンどもが現れて困っているという(ここで、プレイヤーの中でも”ゴブリン”を知っている人もいれば知らない人も…。参考書代わりに持ってきていた本「ゲームシナリオのためのファンタジー事典」でちょっと紹介)。
<道中:「クドン村」へ>
依頼を受けてすぐに出発したので、夕暮れ時にはクドン村に到着する。
※ちなみにこの傷は、後で出てくるゴブリンの魔法剣で斬られたものだが、このときのPCは知る由も無く。
さぁ、最初の戦闘!
<クドン村にて>
熊との戦闘を終えクドン村に到着した一行は、村長らに丁重に迎え入れられる。
事の発端は、10日ほど前。朝、ヤギが数頭いなくなっているのに気付いた。柵のあたりには、人間でない複数の足跡が残っていたので、翌日の夜、村人が見張っていると、ゴブリンらしき一団が現れて、今度は牛までも担いでいったという。相当力持ちの奴もいるらしいとのこと。
話を聞いて、ジョージは柵の近くに鳴子の設置を思いつく。村人から材料を調達して仕掛けに行く。コウも同行。エデンは槍の手入れで村長宅に残り、おじいちゃんに至っては早々に眠りに付いていた。
一晩明けたが、鳴子が反応した様子は無かった。柵の周りを調べると(ピンゾロのおじいちゃん以外は)、足跡から少なくとも5体以上の人型がいたことが分かり、そのうち1体は足跡も大きく深く地面に食い込んでいることが分かった。村人は、牛を担いだからではないか? と言ってきた。
※この深い足跡は「ストーンゴーレム」のもの。ストーンゴーレムでないと、牛一頭は運べない。
<ゴブリンの洞窟へ>
足跡は森の奥へとつながっていた。森の入口までは村人が案内してくれたが、その先はパーティだけで進むこととなった。茂みの中でも深い足跡は残っていて、2時間ほどで洞窟の入口にたどり着いた(全員、追跡判定成功)。
※この洞窟はもともと熊が棲んでいたもので、そのため村人もめったに近寄らない場所となっていた。
<ゴブリンの洞窟>
入口で相談した結果、洞窟内のマップはジョージが描くことになった。 |
洞窟に入ると通路が二つに分かれていた。 右の下っている道を進むと大きな空洞になっている場所に出た。よく見るとゴブリンらしきものが横たわっていた。 ジョージは試しに矢を放つが、ゴブリンらしきものはピクリとも動かなかった。どうやら死体だったらしい。 そうこうしていると、空洞の奥から岩壁を崩して巨大な白いミミズのような怪物が現れた。胴体の直径が1mあり、長さは見えているだけでも10mはある。
巨大ミミズ(ジャイアント・ワーム)との戦闘開始。
通路を上がって分かれ道に戻ってきた。
※この陥没に巻き込まれていたら、巨大ミミズの空洞まで落ちていた。
本道をさらに進むと広い空洞に出た。
まずジョージは定番の《魔力の刃》を自分とエデンに掛ける。続けて、コウは全敵に《光の矢》。同じくおじいちゃんも《光の矢》。
ゴブリン・リーダーの持っていた三角錐の王冠(結構ボコボコに凹んでいる)と赤黒い剣は、PCたちでは鑑定しきれず持ち帰ることに。
※王冠がボコボコなのは、第2話に出てくるストーン・ゴーレムに殴られたから。
それからジョージはストーン・ゴーレム【紫】の欠片を拾っていった。
ここで依頼が完了したか分からないため、途中の分岐で、まだ行っていない道を行くことにした。
残りの空洞には入口に粗末な柵があり、中には牛1頭、ヤギ2頭が生きていた。ジョージがスコップで柵を壊し、コウが牛とヤギをロープでつなぎ、村まで引き連れていくことにした。
クドン村に戻った一行は、残りの報酬と感謝の言葉を受け、港町ガルデンの「三つの錨亭」へ戻っていった。
ここで本日の第1話は終了。
※これは第2話の複線ということで。
<レベルアップ>
LDFではシナリオが終わるとレベルアップできる。
<第2話『デーモン王の扉』〜王都の魔術学院にて>
第1話の終わりから1週間ほどが過ぎていた。
ゴブリンの洞窟で見つけた「三角錐の王冠」と「赤黒い剣」は、あれからすぐに王都レディスの「魔術学院」へ鑑定に出していた。
※「赤黒い剣」は、「デーモン封じの剣」なのだが、現時点ではそこまでは分からなかった。
「赤黒い剣」は、PCたちに返してくれるが、「知識の王冠」はまだ修復が必要なため、すぐには返却されなかった(返却できるかどうかも含めて)。
※この時点では、王冠は別室に保管されていると思われていたが、すでに持ち去られていた。
PCたちは依頼を受けるとは思っていなかったため、荷物は王都の宿屋に置いてきていた。一旦宿屋まで戻ると、すぐ後に魔術学院からの使いと名乗る者が来て、急いで魔術学院まで来てほしい との連絡を受けた。
再び魔術学院へ行くと、鑑定官タージェスから、王冠を修復していた鑑定官の一人(言わないが女性)が行方不明になっていて、部屋を調べたところ、「闇の神」を信奉するものだということが分かった。
タージェスからは、今から追いかけても間に合わないかもしれないので、転送の術《天の柱》を敢行することにした と言ってきた。すでに学院長にも了承ずみだった。
すぐに術の準備が行われ、PCたちは光に包まれ目的地へ転送された。
<魔術師の館>
不慮の事故は起こらず(全員、ピンゾロ出ず)、無事転送された。
目を開けると、木々に囲まれた山岳の中腹に(不自然にも)小さな屋敷が建っていた。屋敷は長い間使われていなかったようで、外装は一部朽ちていた。
今回も地図描き係はジョージが担当。
屋敷の中に入ると、何箇所か争った形跡があったが、思いのほか整理されていて最低限の清掃も行われてた。
※これはストーン・ゴーレムが行っていた。
さらに屋敷の中を探すと、書斎らしき部屋で日記を見つけた。<知>判定で(ジョージ以外は)その内容を把握できた。
※持ち去られた魔法の品は、「知識の王冠」、「デーモン封じの剣」、「ストーン・ゴーレム【紫】」である。
「知識の王冠」もアズアル召喚に必要なアイテムだったため、ゴールマンが落胆した様子は記述からも伺えた。
さらに部屋を探すと、デーモン王に関する書物が見つかった。
※呪文は「知識の王冠」の中にあり、かぶらないと分からない。
このとき、話に出てきている「デーモン封じの剣」が、コウの持っている「赤黒い剣」なのかどうか、プレイヤーたちにはピンと来ていなかった(かも)。
さらにさらに屋敷を探すと(ジョージが成功するも、コウとおじいちゃんが二人でファンブル!)、地下への階段を見つけた(コウ&おじいちゃん! 隠し扉の上に立ってるよ〜(汗))。
<地下召喚場>
《ほのかな光》を点け、罠が無いか気にしながら、また武器も構えながら地下へと続く階段を降りると、通路の奥に扉があった。 |
ジョージは、扉に罠が無いか調べたがとくに何も無いことが分かり、扉を開けた。 扉の先は小部屋になっていて、部屋は油火で照らされていた。部屋の中には、ストーン・ゴーレムが2体【青】【水色】いて、侵入者に対して襲いかかってきた。 ジョージが《魔力の刃》。コウが赤黒い剣を振るうが外れ。おじいちゃんとエデンは《光の矢》。 ゴーレムは、コウとエデンを攻撃。コウは一撃を受ける。 ジョージは前衛(コウとエデン)に《魔力の盾》。今度のコウの赤黒い剣は命中。おじいちゃんの続け様の《光の矢》で、ゴーレムはバラバラになった。
ジョージは、また石の欠片を拾っていた。
エデンが槍を構えつつ扉を開けると、巨大な石造りの地下ホールだった。
戦闘開始。
お約束のごとく、闇の司祭ゴールマンが倒れると同じくして「デーモン王 アズアル」が復活を遂げようとしている。
ジョージは《治癒》を使い、とりあえずエデンの体力を回復。コウは「知識の王冠」をかぶり封印の呪文をゲット! おじいちゃんとエデンは時間稼ぎで魔術&武器で攻撃。
デーモン王 アズアルは轟鳴と共に激しい光を発した。
ジョージは、4色のゴーレムの欠片を拾い、これで7色となった(マニアにだったら、騙せば売れる!?)。
デーモン王 アズアルを封印し、何とか王都まで戻ってきて約束の報酬を受け取ることができた。
魔術学院からは、あの「魔術師の館」はまだ探索の価値があるとのことで、後日調査団が向かうことになったという。
ここで本日のシナリオは全て終了。
<デザイナーズ・ノート>
今回は、ルールの製作、簡単な世界観、シナリオ製作と一気に行ったため、いずれもテストプレイという位置づけになってしまいました。
END
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