[舜には舜の考えがあるんだよ!]
25年前の事件現場に立つ亮二の前に信造が現れた。信造は亮二に、25年前の事件の日に亮二がこの現場にいたことを秋本から聞いたと告げる。
信造 「君の妹さんにも会ったよ」
亮二 「自分を守るためですか?25年前の真相を知られたくないからで
すか?」
信造 「どういう意味だね?」
亮二は、志摩野を殺害したのは信造と葛城均ではないかと詰め寄る。志摩野殺しだけでなく、佐智絵殺しにも関係していると。
信造 「証拠はあるのか?君も刑事のはしくれなら分かるだろう。犯人
探しは誰にでもできる。重要なのは裏付け捜査だ」
亮二 「25年前の事件が時効を向かえ、志摩野さんの件も自殺として処
理された以上、この2つの事件に関与していた人間を日本の法
律で裁くことは難しい。でも犯人を起訴し、有罪にすることが
俺のゴールじゃない。知りたいだけです。俺はただ、真実が知
りたいだけです」
信造 「今のままじゃぁ、君のゴールは幻に終わる。犯人であることを
確実に示す証拠が無い限り、真実とは言えないんだよ」
そう言って信造はその場を去っていった。
どうすりゃいいんですか、このバカな思い込みだけでベラベラ話しちゃう主人公・・・。
翌日。西署。
一方で悩める舜ちゃん。自分のデスクで、昨日の宮部の言葉を思い出している。
宮部 『25年前の事件はまだ終わってないって、あんたに電話かけたの
は俺だ。頼まれた』
結局、その場ではそれ以上のことは聞かなかったんですかねー(謎)。
そんな舜に丸山が、昨日、亮二と話をしていた内容と同じ話をする;
丸山 「おい。葛城のお父さんが過去にパスポートを偽造した事件で警
察に呼ばれたことがあるのがわかった」
舜 「?」
丸山 「俺の名前を使って偽造パスポートで上海に渡り、志摩野さんを
殺害したのは恐らく葛城のお父さんだ」
舜 「葛城のお父さんが?」
丸山 「それにお前のオヤジさんも絡んでるんじゃないかと、郷田は考
えている」
舜 「!」
亮二だけでなく丸山が怪しいキャラになっていくのはいいけど、こうも露骨に怪しすぎるってどうなんだろう?
丸山 「葛城のお父さんとお前のオヤジさんが繋がってた」
舜 「・・・」
丸山 「えっ、知ってたのか?」
瞬は立ち上がって自動販売機のところへ。
丸山 「おい、知ってたのかよ」
舜 「まぁ、いずれはっきりしたら話すつもりだったんですけど」
丸山 「はっきりって何が?」
舜 「まだわからないんですよ」
丸山 「あのなぁ!お前にはお前のやり方がある。お前なりの考えや立
場もあるだろう。ただ、あいつはずっと苦しんできたんだぞ。
25年前、葛城佐智絵が殺されたときからずっと」
舜 「・・・」
丸山 「あいつ俺に言ったよ。あのときから(人を信じる力を)なくし
てしまったって」
舜 「・・・」
丸山 「もうさぁ、早いとこ解放してやりたいんだ。あいつが抱えてる
苦しみから。早くあいつを楽にしてやりたい。俺は郷田の考え
に従う。志摩野さん殺害は葛城均という線で調べるからな」
舜 「・・・」
郷田も舜も信じると言っておきながら、舜のことは信じない丸さん。何か思惑があるのか無いのか、ですが。
一方、均が志摩野を殺したと信じ、その証拠を掴もうと動き始めた亮二は、均の会社の前で聞き込みを行っていた。現在、均は仕事で上海に行っているため、かわりに会社の社員を捕まえ、話を聞こうとする。が、その社員は、均ではない誰かに亮二が来ても「相手にするな」と言われていたため、結局、亮二は何の情報も得ることができなかった。
西署に戻ってきた亮二は、そのことを丸山に報告し、二人は信造が緘口令をひいたのではないかと推測する。
丸山も、亮二が上海にいた時期に、日本の取引先で均に会った者は誰もいないため、均が上海に行った可能性は高いと推測。だが、亮二は確実な証拠が必要だと丸山に告げる。
丸山 「・・・」
今度は証拠集めに躍起になるわけね、亮二は。
それにしても、前回から丸山が急に怪しくなった件(笑)。亮二が少し慎重になってしまったことを快く思わないような表情をしています。まぁ、非常にベタな怪しさではありますが…(汗)。まぁ、また、ミスリードの可能性は否定しませんけど、もう9話ですしね…
[証拠探し]
葛城家にやってきた亮二。
均について話を聞こう清子に会いにきたのだ。亮二が、偽造パスポート事件について、過去に警察に呼ばれた際に、信造が助けたことがあったという事実について尋ねると、清子は25年前の事件の後にそういう話を均から聞いたと語る。その後、均と信造はしばしば会っていると。
亮二は続けて、均が佐智絵を殺したと仮定して、25年前の事件の日の均のアリバイを清子に尋ねた。最初、清子は均が佐智絵を殺した可能性を否定するが、佐智絵が自分の子なのかと疑っていた均の言葉を思い出し;
清子 「もし勝手にそんな風に思い込んでいたとしたら、あの人が佐智
絵を?・・・やっぱり考えられない。血の繋がらないサチにだ
ってあんなに優しかったのに」
清子は、今まで佐智絵の身代わりとして生きてきたサチに、これからは佐智絵として生きて欲しいと願っていることを告げ、亮二にサチの笑顔を取り戻して欲しい、サチの力になって欲しいと頼む。
葛城家を出て、亮二はサチに会うために、サチがいる絵画教室に向かった。亮二は先ほど清子から聞いた話をサチにする。そして、サチにここまでの自分の推理、均が佐智絵と志摩野を殺したのだろうと話をする。
って、それを伝えるためだけにわざわざ会いに行ったのか?サチの出番を作るため、以外の意味は無いですよね、このシーン。
そこに丸山からの電話が入る。
とある街の一角で合流した亮二・サチ・丸山の3人。
丸山は均の愛人がいることをつきとめ、その愛人のマンションに亮二とサチを案内する。
おいおい、捜査にサチまで同行って…。これが本当に均の愛人の家なんだったら、単なる不法侵入と言うんじゃないんだろうか?(舜ちゃんの始末書どころの話じゃないというか)。サチはともかく、亮二ってば普通にバカだよね?だから、そんなにサチの出番を増やしたいのかと。
二人が合流する前に管理人から借りた鍵で部屋に入る丸山。留守中の部屋で、亮二は薬品らしきものを発見する。丸山は志摩野殺害に使った毒物かもしれないと言い、分析のために持ち帰った。
その頃、唯衣に呼び出された舜は、とある喫茶店で待ち合わせをしていた。
最初の話じゃこの二人が恋人関係になりそうな設定だったのに、そういうシーンも作ってもらえないまま、9話まできちゃってますよね。そんなに舜の出番を増やしたくないんだろうか?
舜 「遅くなってごめん。俺のオヤジに会ったって?どういう話?」
唯衣 「・・・すいません、帰ります」
舜 「いやいやいや、ちょっと待ってよ」
唯衣 「また勝手な事してるって、叱られるから」
舜 「いやいや、呼び出したのは、そっちだよ」
唯衣 「そうだけど」
舜 「座って」
唯衣 「・・・」
舜 「ほら、座って」
唯衣 「・・・(座る)」
舜 「俺は君の敵じゃない。聞かせてくれるかな。親父は君に何を話
した?」
唯衣 「・・・」
舜 「25年前の事件のこと?」
唯衣 「25年前のことは何も」
舜 「じゃぁ、何を?」
唯衣 「・・・ねぇ、あなたのお父さん、どうして犯人を捕まえること
ができなかったの?25年前、どうしてちゃんと解決できなかっ
たの?」
舜 「・・・いや、今そういう話してるんじゃなくて」
唯衣 「でも、だから兄は、あなたのお父さんを疑ってるんじゃないの?」
舜 「・・・」
唯衣 「・・・。やっぱり帰ります」
舜 「いや、唯衣ちゃん」
唯衣 「ごめんなさい、私。ごめんなさい、今日のところは帰ります。
すいません」
舜 「・・・」
舜ちゃん、押しが弱いぞ!(笑) だけど、この二人の存在が、このドラマの最後の良心って気がする。
亮二はサチと二人で、均の愛人の家から出てきた。その帰り道。
亮二の携帯に丸山から電話が入り、薬品は志摩野殺害に使われた毒物とほぼ同じものだという結果を聞かされる。
って、いくらなんでも結果が出るのが早すぎないか?
亮二 「明日、葛城のお父さんが戻ってくる。俺は会いに行く」
サチはその前に、亮二に一緒に行きたいところがると。
[そして舜ちゃんの決意]
唯衣と別れた後も、そのまま喫茶店で1人、考え事をしている舜ちゃん。亮二の「信造と宮部が繋がっている」という話、そして、宮部の「舜への電話を頼まれた」という2つの言葉がやはり気になり、舜は信造に会って真実を確かめる決意をする。
警視庁。
1人デスクに座ってとある新聞記事を眺めている信造。それをクリアファイルに挟み、封筒に戻した。
そこにドアをノックする音が。舜がやってきたのだ。
信造 「どうぞ」
舜 「失礼します。少しお時間いただけますか」
信造 「人と会う約束がある」
舜 「誰です?」
信造 「お前の知らない人だ」
そうして部屋を出て行こうとする信造に舜は;
舜 「俺はオヤジを尊敬しています」
信造 「・・・」
舜 「オヤジのようになりたいと、そう思っていました。その想いは
今も変わりません。俺はオヤジを信じています。25年前の事件
のこと」
信造 「・・・」
舜 「オヤジが宮部さんに頼んだんですね。あの事件は終わってない
と、オヤジが宮部さんにそう言わせたんでしょ」
信造 「ああ、そうだ」
舜 「!」
信造 「ただし、郷田亮二が現れたのは想定外だった」
ほへ?『想定外』なの?てっきり亮二が来たから、そういう電話を舜にしたのかと思ってたんですが。じゃぁ、何で信造は今頃舜に再捜査をさせようとしたんだろう?舜が西署に配属されたばかり、ってわけでもなかったし。
そして、信造は先ほどの新聞記事が入った封筒を舜に渡す。
舜 「何ですか?」
信造 「感情に走ると見えるものも見えなくなる。事実だけを見つめろ」
そう言って、信造は部屋を出て行った。舜が渡されたその封筒は、長野県警本部から送られたものだった。そしてその封筒の中には、「八ヶ岳の別荘全焼」という記事が。
八ヶ岳の別荘全焼
医者一家3人が焼死
・・・この火事で、焼け跡から武彦さんと、幸*さん(49)、長男雄一さん(24)の三人が焼死体で見つかった。次男の亮二(20)と長女の唯衣さん(11)は、亮二さんが唯衣さんをおぶって外に逃げ出して、無事だった。・・・
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この新聞記事、長野県警本部から信造が取り寄せたもののようです。信造は信造で今もなお、捜査をしていたということでしょうか?そしてこの新聞記事を舜に渡したということは、後は舜に託した・・・と?そういう意味では、25年経った今、亮二が現れたことで、進展していく事件なのか・・・な?(強引な解釈だけど)
舜はその記事を見て驚き、慌てて携帯を取り出し唯衣に電話した。
舜 「もしもし、黒木です」
部屋の外で中の様子を伺っていた信造だったが、舜のその声を聞いて、信造は出かけていった。
唯衣 『八ヶ岳の火災?』
舜 「15年前、郷田家の別荘で火災が起きた事件、ご両親と上のお兄
さんが亡くなった…」
唯衣 『どうして同じことを聞くの?』
舜 「?!」
唯衣 『あなたのお父さんにも聞かれた』
舜 「オヤジは何て?」
唯衣 『八ヶ岳で起きた火災の原因について、何か知らないか?何か聞
いてることはないか、って』
舜 「それで君は?」
唯衣 『兄が私をおぶって逃げてくれた。それぐらいしか覚えて無いの。
詳しくは聞いてなくて。誰も話してくれなかったし』
舜 「郷田さんは?」
唯衣 『あの火災のことは触れて欲しく無いみたい…』
舜 「・・・」
25年前の事件と、この15年前の火災が繋がりがあるということみたいです。問題は亮二がそうと知って動いているのかどうか、ってことですね。だけど、最終回までそれを隠し続けるんですかねぇ。亮二が最初に隠してることを全部言っちゃえば、あとは舜が捜査して簡単に解決しちゃいそうな事件だったような気もする(笑)
[銃弾]
翌日。亮二とサチは、昔、サチが母親と来たという水族館にやってきた。そこで、サチは、これからは自分の人生を生きることにしたと亮二に告げる。
サチ 「25年前の真相ももうすぐ明らかになるし。だからこれが、これ
があなたと過ごす最後の時間」
この発言、非常に意味深な割には、意図がさっぱりわかりません。こういう台詞を言わせてみたかった、と?
亮二はサチと別れて均に会いにいった。
とある喫茶店。
その頃、亮二と同級生の吉岡は秋本に会い25年前のことを話していた。当時担任だった先生と会った吉岡は、秋本が25年前に現場を自転車で走っていたと聞いたのだ。そして;
吉岡 「そして、クラス1の忘れんぼうだったってことも。忘れ物ばっかりしてたってよ?」
秋本 「ふふふ」
吉岡 「何か思い出したらちゃんと郷田君に言いなさいよ。今でも25年前の事件を追ってる郷田君の力になってあげられるのは、私達同級生なんですからね」
秋本 「お前、郷田のこと好きだったもんな」
そんな秋本のカラカイに秋本の頭を叩いて立ち去る吉岡。その弾みで秋本は何かを思い出し・・・。
西署。
同じ頃、集めた資料を鞄に詰め込む舜。
丸山 「何、八ヶ岳って?」
舜 「調べてきます」
丸山 「待てよ、何だよ、八ヶ岳って」
舜 「郷田さんの家族が八ヶ岳の火災で亡くなってるんです」
丸山 「えっ?」
舜 「何となく気になって…」
丸山 「何言ってるんだよ!そんなことしてる場合じゃないだろ?」
舜 「・・・」
丸山 「葛城均が上海から戻ってくるというのに」
舜 「じゃぁ、急ぐんで」
丸山 「おい、ちょっと待てよ、おい」
舜は丸山の制止も聞かずに八ヶ岳に飛んだ。
結局、今回は主人公との絡みが無かったですね、舜。もう、何かそれならそれでいいから、いっそ1人で最後まで捜査して欲しいんだけどなぁ。そうもいかないんでしょうけど。散々、舜が証拠を集めるだけ集めて、最後においしいところだけ持っていかれたら嫌だな(ぼそっ)
亮二は均が帰国した頃を見計らって、均の携帯に話がしたいと電話を入れ、均もそれを了解した。
その後、亮二は電話で丸山に均と会うことを伝えた。気になった丸山は、二人が落ち合う場所に向かおうとするが、そのとき、自らの拳銃がなくなっていることに気づく。不安になった丸山は、郷田が自らの拳銃を持って均に会いにいったのではないかと疑い、そのことを電話でサチに伝えた。
急ぎ亮二と均が会う場所に向かう丸山とサチ。
一方、均は信造に電話を入れ、今から亮二に会いに行くと告げる。
均 「決着は私がつけますから」
とある公園?面会の場にやってきた二人。
均 「会うのは初めてじゃない」
亮二 「さぁ、どうなんでしょうね」
そうして、二人がゆっくりと歩み寄る。サチがその場にかけつけ、その光景を目にし、思わずその間に飛び込むサチは、何者かに銃で撃たれた。
<感想全般>
舜は格好いい!
だけど、ドラマとしては、もう、どうしようもないところまで来ちゃったのかな。亮二とサチの間に、恋愛感情は存在しないのに(少なくとも佐智絵を介しの恋心でしかなかったのに)、亮二とサチのラブストーリーを中心に話を作ろうとするから、余計に見てられなくなってきました。挙句に愛人宅の捜査にまで立ち会う始末。一体、何がしたいのだ?
結果、その迷走の煽りを受けて、非常に出番が少なかった舜ちゃん。主人公と絡まなかったおかげでキャラクター的に矛盾無く、一番共感できる真っ当な人間になってましたが、それでもやっぱり出番が少なすぎ。
パパを信じるという結論を導き出した舜ちゃんですが、本来ならもっとパパとのシーンが描かれてもいいところじゃないかと。唯衣や宮部とのやりとりによるものではなくて、それ以外、直接的に父親と対峙した結果、信じると決意できたような場面があって欲しかったよ。
と、今回の感想は短めで・・・。
(09.03.08)
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