#5 「消された真実」 2009.01.27 PM10:00〜10:54 関西テレビ系列(フジテレビ系列)にて ON AIR |
[志摩野の行動] その頃、西署の会議室では、まだ話が続いていた; 志摩野「聞かせてもらいたいのは私の方です。医者に渡りニューヨーク に渡ったあと、犯罪心理学を学んだあと、国際警察に入った。 その不可解な経歴と日本に来た本当の目的」 亮二 「・・・」 丸山 「秘書を使って郷田のあとを付けたのは、それを知るためか」 志摩野「丸山さんは郷田さんが25年前の事件を調べていることについて どうお考えですか?」 亮二 「今捜査中の事件をおいかけていたら、漏れなく25年前の事件が ついてきたんですよ」 志摩野「それ以前にもサチさんに近づいてますね?殺されたのが同級生 とはいえ、あれから25年もたっているんですよ。なぜ今、あの 事件を?国際警察では犯罪情報を管理する部署にいらしたそう ですね。もっともっと悲惨でおぞましい未解決事件を沢山みて きたんじゃないですか?葛城佐智絵さんが殺された事件など、 かすんでしまうぐらいに。しかも既に時効は成立して、日本の 警察は法律上何もできない。たとえ今、目の前に佐智絵さんを 殺した犯人がいたとしても。それなのに郷田さんはどういうつ もりで?」 亮二 「殺します。目の前に犯人がいたら殺しますよ」
[新藤との関係] 今度は逆に亮二が志摩野が清子を病院に入れたという話について問いただす。あれはただ、過去の抑圧した記憶が間違った記憶を引き起こした結果だという志摩野。第一、清子が佐智絵を殺す理由が無いと。 それに対して亮二は、25年前、佐智絵は顔にアザのある男、新藤に嫌悪感を抱いていた。10歳の女の子が自分の父親以外に嫌悪感を抱くということは、清子と新藤は関係があったのではないかと推測する。 亮二 「知ってたんですよね?葛城のお母さんが新藤と共謀して娘を殺したのを」 志摩野「殺したのは新藤でしょ?お母さんは関係ない」 にらみ合う二人を前に、ここでようやく舜ちゃんが口を開きます。 舜 「葛城のお母さんと新藤は、同じ職場にいたんです」 亮二 「?!」 志摩野「?!」 舜 「調べたんですよ」 亮二 「お前、どうして黙ってたんだ」 舜 「新藤が捜査の対象になったのは新藤らしき人物が葛城家に出入 りしているのを近所の人に目撃されたからです」 亮二 「二人は同じ職場で働いていた」 舜 「葛城のお父さんと結婚する前に」 亮二 「二人はつきあってた?」 葛城家。玄関の扉が開いている。新藤はそのまま家に上がりこんだ。家には佐智絵が母親の入院準備をしている。 れて…」 亮二 「あるいは娘のことが邪魔になって?」 丸山 「ひでぇな」 志摩野「あなたたちがろうとしているのは、ようやくふさがった被害者 家族の心の傷を再び抉り出すようなことです。誰もそんなこと は望んでない。少なくとも葛城のお父さん」 亮二 「葛城のお父さんから新藤のことを聞いたんですね。任意で事情 聴取しましょう。葛城のお母さんを引っ張ってきます」 丸山 「無理!」 亮二 「なぜ?」 丸山 「今捜査しているのは“もれなくついてきた25年前の事件”か? そうじゃないだろう?」 亮二 「新藤は!」 丸山 「小巻を教唆した疑いとエレベーターに閉じ込めて脅した疑い。 新藤にに対する容疑はこの2点。葛城佐智絵ちゃん殺害は捜査 の対象外だ」 亮二 「・・・」 話が終わり、丸山と舜が志摩野を見送る。 丸山 「お引止めしてすみませんでしたね」 志摩野「いいえ、失礼します」 刑事課に戻ってきた舜と丸山。 舜 「新藤は佐山二郎という名で簡易宿泊所を転々としている。今、 ネットカフェも有るからな。住所不定というのは厄介なんだよ。 地道に潰していくしかない。新藤をともかく捕まえる」 亮二 「新藤はつかまりませんよ」 丸山 「何で?」 亮二 「エレベーターに閉じ込めてあんなふざけた脅しを簡単にやって のけるのは、自分が安全圏にいることを分かっているからだ。 誰かが新藤の後ろにいるんです」 舜 「・・・」 亮二 「そう考えると腑に落ちる。25年前、なぜ警察が新藤逮捕にまで 至らなかったか?」 舜 「・・・」 で、唐突に; 亮二 「黒スケ」 舜 「はい?」 亮二 「元気?」 舜 「元気ですよ」 亮二 「今夜飲もうか?」 舜 「えっ?」 丸山 「いいねぇ。3人で」 亮二 「2人で」 丸山 「3人で」 亮二 「2人で」 ってことで、二人は今夜、一緒に過ごすことになりました。仲間に入れてもらえなかった丸山は、課長に呼び出されて…。 亮二 「俺んちくるか?」 舜 「?」 亮二 「鍋でもやっちゃう?」 葛城家。ようやく新藤の気配を察知するサチ。 新藤 「無用心だな。ドアのカギ、開いてたよ」 その頃、丸山は上司である刑事課の課長から、新藤を追いかけるのは止めろと命令を受ける。 サチも、新藤から25年前の事件に首を突っ込むなと警告を受けていた。その最中、葛城父=均からサチに電話が入る。均は先ほどのサチからの電話が気になって折り返し電話をしてきたのだった。 均 「あの日、起きたことはもう全て終わったことだから、母さんが 何を言おうが聞き流して欲しいんだ」 均からの電話はそういう内容だったが、その電話はサチではなく、新藤が受けていた。そして、新藤は清子にメッセージを残して立ち去った。 [同級生たち] 亮二 「今度はお前、オヤジさんの事ちゃんと調べろよ」 舜 「・・・俺はあんたの部下じゃないですから」 舜 「ああ!こんなもの鍋に入れるんですか?」 亮二 「モツのかわりな」 しばらくして唯衣が帰ってくる。入口でばったり会った富岡と堀米も一緒だった。堀米は例の件を亮二に謝罪にきたようだ。 亮二 「いや、先客いるけどな」 富岡 「誰?」 唯衣 「黒木さん!」 舜 「こんばんは」 黒木がテーブルの準備をしている横で、堀米は中々家には上がりにくい空気。狂言強盗のことを謝り、亮二は「起訴猶予ですんでよかったじゃないか」と言いながら、それを許した。 その日、サチは一晩中清子の傍についていた。 郷田の家での食事は進み、富岡と堀米は小学校の校歌を歌って盛り上がっている。 富岡 「俺らは特別だからなぁ。あの頃から時間が止まってる」 舜 「どんな女の子だったんですか、葛城佐智絵さん?」 と、ちょっと水を差すようなことをいう舜ちゃんですが(汗); 富岡 「可愛かったよー。感じのいい子でさ」 堀米 「よくみんなで遊んだよね」 亮二 「俺らのクラス仲良かったからな」 富岡 「男女対抗ドッジボールとか?!」 亮二 「やったな!!」 舜 「家庭環境はどうだったんですか?母親との関係、上手くいって たんですか?」 堀米 「どうしてそんなこと聞くんです?」 舜 「・・・あ、いや・・・」 富岡 「そう言えば手紙を手に入れたがっている男って、どうなった?」 堀米 「ああ、新藤?」 亮二 「どうして新藤のこと、知ってるの?」 堀米 「・・・富岡の原稿に書いてることって新藤のことだったのか?」 富岡 「まぁ、それだけじゃないけどな」 富岡はそれ以上は言わなかった。もっと大きなネタ掴みたいので、今はまだ記事にはしないという富岡。 堀米 「結局は警察だ。証拠不十分で新藤を逮捕できなかった警察が悪いんだよ!」 亮二 「!証拠不十分?」 堀米 「あれ、違うの?違うんですか?」 舜 「・・・」 富岡 「お前いいから黙ってろよ!」 堀米 「俺だって知りたいよ!だって俺は・・・第一発見者だから」 そこでも亮二は自分が第一発見者であることは言わなかった。 舜 「確か雨が降ってきたんですよね」 堀米 「そうです。現場検証っていうんですか、そういうのやってて、 俺バカだから警察がすぐに犯人を捕まえてくれるんだと思って た」 富岡 「お前だけじゃないよ。あの頃は誰もが悪いことをしたやつは、 おまわりさんにつれてかれるって信じてた」 その頃、病院で清子が目を覚ました。佐智絵の夢を久しぶりに見たという清子は静かに涙を流す。 宴会もひと段落し、同級生の中で笑う佐智絵の写真をじっと見つめている舜。その同級生達が今、ここにいる。富岡と堀米は酔いつぶれ、ソファーで眠ってしまっていた。 唯衣 「お兄ちゃんだけじゃないんだね、葛城佐智絵さんが殺された事、 みんな傷ついて、ずっと苦しんできた」 舜 「・・・」 亮二はリヨンでのことを思い出しながら、犯罪はなくならないと話始める。次々に人が殺され、3日も経てばそれを人は忘れる世の中だと。だけど; 亮二 「忘れちゃいけねーよな。葛城佐智絵が殺されことを、忘れちゃ いけねーんだ。殺されたことを見過ごすことは人として許され ることじゃない」 舜 「・・・」 亮二は酒を煽った。 警視庁。 その頃、信造は1人、警視庁の自分の部屋で当時の捜査資料を眺めていた。 [圧力] 葛城家では、清子は病院を退院してきた模様。志摩野が診察結果を清子に話ている。 志摩野「佐智絵さんの存在を無意識に消していたことが、殺したという 言葉に繋がったのではないかと。私も同じ意見です。実際に殺 害したわけでは…」 清子 「いいんです。思い出したんです、あの日のこと。佐智絵が殺さ れた日のことを思い出したら、霧が晴れたみたいに他の記憶も」 清子は志摩野に世話になったことを詫びるが、それでも清子はサチにも志摩野にも何も当時のことは話さなかった。 清子 「あの日のことは誰にも言わないって決めたの…」 サチが玄関で志摩野を見送った直後、亮二がこちらを見て立っているのに気づく。だが、状況が状況なだけに、サチは亮二が何を言っても取り合わない。そんなサチに; 亮二 「もし話す気になったら連絡くれよ」 サチ 「え?」 亮二 「何かあったんだろう?大丈夫か?」 サチ 「失礼します」 サチと分かれてから、亮二の携帯に連絡が入る。西署に戻ってみると、刑事課の課長から次のような発表があった。 課長 「みんな、急遽決定したことだが、近々予定されている授与式に おいて、丸山君が警察功労特別賞を受賞することになった。私 が特別推薦枠に推薦したんだ」 丸山 「ただし、部下の管理を厳しく命じられました。今後、単独行動 による許可なき捜査活動が明らかになった場合は私が厳重に処 分されますので、謹んで下さい」 課長 「丸山君の晴れ舞台だ。授賞式にはできるだけ出席するように」 あまりにあからさまな警察上層部からの圧力です。 西署の屋上。亮二、舜、丸山の3人が集まっている。 丸山 「意味分かった?」 亮二 「分かりやすいですねー、日本の警察は」 舜 「本当、分かってるんですか?今後、俺たちが勝手な行動をする と、丸さんの首を飛ばすことになるかもしれないんですよ」 亮二 「たかが賞状一枚でか?」 丸山 「大体、お前は国際警察で、お前は準キャリ。二人ともここは仮 の宿だ。いずれ去っていく。去っていく人間のために、自分の 首、かけれねーよ。悪いけど、25年前の事件、掘り起こすのや めてくれ。たのむ」 亮二 「・・・」 舜 「・・・」 亮二 「25年前の事件を掘り起こすってことは、新藤を叩くってことだ ろ?圧力をかけてきた誰かさんは新藤が叩かれるのを恐れてい る。これで明らかに新藤と誰かさんは繋がってるってことか」 丸山 「だから、そういうのやめてよ!頼む!この通り、頼む」 丸山は亮二と舜に対して頭を下げたが、亮二は; 亮二 「丸スケって呼びたかったけど、残念」 そう言って亮二はその場を立ち去った。 一方、舜は、刑事課にある自分のデスクに戻り、パソコンで父親の経歴を調べ始めた。 駐車場。 その頃、信造は、突然、唯衣の前に現れる。唯衣が出かけようとして自分の車に乗ろうとしたところだったが、当然唯衣は信造のことを知らない。 唯衣 「何ですか?私に何か?」 信造 「・・・」 唯衣 「警察呼びますよ」 信造 「いや、不信な態度を取って申し訳ない。私はね、こういうもの です」 信造は唯衣に自分の名刺を差し出した。 西署、刑事課。 信造に関してのデータを見続ける舜。そこに唯衣から電話が入る; 舜 「もしもし」 唯衣 『ごめんなさい、お仕事中に。あのね、黒木さんのお父さんがいらっしゃって』 舜 「!」 唯衣 『ご挨拶だけされて帰っていったんだけど、どういうことかな?』 舜 「!!!」 その頃、信造は移動中の車の中から西署の刑事課課長に電話を入れていた; 信造 「ああ、丸山が受け入れた?」 課長 『はい。わかりました』 舜のパソコンの向こう側には、その課長が座っている。その課長が信造と話をしているのを知ってか知らずか、だまってパソコンを閉じた。 西署の屋上にまだそのまま1人ぼちでいる丸さん。丸さんは丸さんで悩んじゃってます。 [これも1つのトライアングル] そこに亮二の携帯にサチから連絡が入り、母親が新藤に会うために出ていったことを亮二に告げる。 亮二 「新藤に会ったのか?」 舜 「?」 サチが清子に、新藤から預かった「東京からいなくなる」というメッセージを伝えると、「許せない!」と言って、いつの間にか家から消えたというのだ。この状況に、サチは清子が心配だが、どこに行ったかもわからず、探しようがないので亮二に電話をしてきたのだ。 舜 「どうかしたんですか?」 亮二 「・・・」 一方、忘れちゃいけないこの日のメインの丸さん。トイレから会場に戻ろうとしたところで、信造たちのトップの行列と遭遇します。 信造 「特別枠での受賞、おめでとう」 丸山 「ありがとうございます」 信造 「君は・・・案外、簡単な男だったな」 丸山 「!」 緊張の授賞式が始る。丸山は受賞者なので最前列に、亮二と舜は後部の座席に並んで座っている。ヒソヒソ声で先ほどのサチからの電話について話をする二人; 舜 「どこだろうな、昔つきあっていた二人が落ち合う場所」 亮二 「以前、一緒に働いていた職場?」 舜 「ありえますね」 壇上では、いよいよ丸山が表彰台に上がる。 亮二 「その職場、今でもあるのか?」 舜 「ええ。名称はかわってますけど」 亮二 「場所は?」 舜 「グローバル電工。東京タワーのすぐそばです」 亮二は黒木の手帳を破り(おいおい、だから勝手に…); 亮二 「サンキュー」 表彰状を受け取る丸山。その真っ最中に亮二は立ち上がり、丸山に一礼して、席を立つ。その様子を壇上から見つめる丸山、そして、瞬もその場に立ち上がった。 無言で、丸山に頭を下げ、父親をみつめる。そして亮二と同じく席をたった。 二人が会場を出て行こうとした時に、壇上の丸山も; 丸山 「待て…」 その場で手にした表彰状を破り捨て・・・ることはさすがにできなくて(^^;)、そのまま表彰状を返却して、亮二、舜と合流、共に会場を後にした。 舜 「大丈夫なんですか?」 丸山 「もうやっちゃったんだから、しょうがないだろう。腹くくるよ」 亮二 「やりますねぇ〜、丸スケ!」 ようやく亮二は丸山のことを丸スケと呼んだ。 都内某所。新藤と清子はそれぞれ待ち合わせの場所に向かっていた。先に約束の場所に到着したのは新藤。 そして、亮二、舜、丸山の三人もタクシーで東京タワーが見える会社の近辺に到着する。 舜 「(清子が働いていた職場は)向こうです」 丸山 「手分けしよう。以前の会社とその近辺の喫茶店とか。昔、二人 に**合えそうなところ」 舜 「俺は会社の方に」 丸山 「こういうときは刑事の勘だぞ。鼻利かせるんだぞ」 3手にわかれて捜索を開始した。 まず、舜は清子が働いていたという会社にやってきたが、どうやら何も手がかりは無かったもよう。丸山は近所の喫茶店を片っ端から。亮二は、古くからあるあるような店を聞き、とあるビルの最上階に。ふと、窓からビルの足下を見ると、そこに新藤の姿が見えた。 清子を待つ新藤。だが・・・ : : : 日が沈み、翌朝。 唯衣がいつものように出勤しようとして、車のトランクを開けると男の死体が。その死体は顔にアザのある男だった。 <感想全般> ブラウザの戻るの機能で戻って下さい |