トライアングル

 #2 「過去からの手紙」 

2009.01.13 PM10:15〜11:09 関西テレビ系列(フジテレビ系列)にて ON AIR

 

  • [#1のまとめ]

    4年2組の同窓会で25年前に殺されたはずの葛城佐智絵=サチ(広末涼子さん)が現れる;

      亮二  「あの日、殺された葛城佐智絵は生きている」

    サチの姿を見てそう語った亮二。

      舜  「それって生きてるってことですか?」

    佐智絵の母親に会いにいった舜は、母親からそう告げられる。

      舜  「私は葛城佐智絵です」

    4年2組の同窓生を前に、佐智絵=サチはそう言った。



  • [サチの個展]

    翌日、西署刑事課。舜は丸山に昨日の出来事の報告をしている。

      舜  「葛城佐智絵。小学四年生。10歳。学校の帰りに何ものかに殺害
          され、遺体となって発見されました」
      丸山 「しかしその少女は生きていた?」
      舜  「母親がそう言っていたんです」

    前日、葛城佐智絵の母親・清子の家を訪ねた舜は;

      母親 「個展をやるんですのよ。よかったらどうぞ」

    そう言いながら清子から『葛城佐智絵展』と書かれたチラシを渡された。

      母親 「あの子は幼い頃から絵を描くのが大好きだったんです」



    その不可解な現実に対し、

      舜  「確かめてきます」
      亮二 「はっ?おい!おい?!」

    と舜はとにかく行動に移すことにし、サチに会いに西署を出て行った。



    そのサチの個展会場に先にやってきたのは亮二だった。手にした花を受付に置き、会場にある作品を見て歩く亮二。真っ先に目に入ってきたのは、『モンマルトルの丘』を描いた絵。もちろんその絵には”sachi”のサインが入っている。

      サチ 「最初から知ってたの、私の事?」
      亮二 「うん」
      サチ 「パリで会ったときから?ツアーガイドになりすまして私に近づ
          いた?」
      亮二 「ああ、そうだ」
      サチ 「同窓会があることを母に電話で知らせたのもあなた?」
      亮二 「そう。是非顔を出すようにと勧めておいた」
      サチ 「何のため?」
      亮二 「葛城佐智絵になりすましてる君が、どんな面でみんなの前に現
          れるか、見てみたかったんだ。まさか本当に葛城佐智絵を名乗
          るなんてな」

    こればかりは本当に謎だよなぁ。いくら母親に話をあわすためとはいえ、同窓会に行かなければ何も無かったのに。
      サチ 「私は・・・私は葛城佐智絵よ」
      亮二 「君はサチだ。佐智絵じゃない」
      サチ 「・・・」

    二人が会話をしている最中に舜がやってくる。二人が話をしているのを、個展の入口で黙って聞いている。

    亮二は続けてサチに言う;

      亮二 「25年前、葛城佐智絵は殺された。その後君は葛城家の養女とな
          った。娘を亡くしたご両親にどうやって取り入ったのか。その
          後、父親は家を出て別居状態のところを見ると、お父さんとは
          上手くいかなかったのかな?けど、精神的に不安定だったお母
          さんは君を葛城佐智絵をして受け入れ、今じゃすっかり…」
      サチ 「私のことを調べてどうするつもり?」
      亮二 「君が何を考えているのか知りたくてね」
      サチ 「貴方こそ、何考えてるの?」
    何を考えているかさっぱり二人なわけですが、おかげでこの二人のどちらにも感情移入がしにくいかも(汗) ようやく亮二が舜が居ることに気づく。舜は中に入ってきて、サチと対面する。

      舜  「西署の黒木といいます。お聞きしたいことがあります」
      サチ 「・・・」

    舜とサチは、亮二と少しは慣れたところで話を続ける。

      サチ 「母に会ったんですか?」
      舜  「娘が生きていると言ったのは、お母さんがそう思い込んでるだ
          けなんですね」
      サチ 「どうして母に会ったんですか?」
      舜  「25年前の事件について」
      サチ 「どういうこと?」
      舜  「あの事件は終わってないという妙な電話が掛かってきたり、同
          級生が襲われたり、おかしな事が起きてるんです、あいつが現
          れてから」
      サチ 「あいつ?」
      舜  「郷田亮二です。あいつは以前からあなたのことを調べていた。
          25年前の事件に関することを追い続けて。おかしいと思いませ
          んか?」
      サチ 「・・・」

    だから舜ちゃん、口が軽すぎだって!

  • [西署]

    西署の刑事課。堀米の会社の受付をやってる女性に、話を聞いていた丸山。ちょうどそこに亮二が戻ってくるが、受付の女性が亮二の顔を見た途端に、事件前に堀米を訪ねてきたのは、亮二だと断言する。

      亮二 「ドアの鍵が壊れてたんで、勝手に上がりこみました。それが何
          か?」
      丸山 「・・・」

    相変わらずマイペースな亮二に、丸山の亮二に対する疑惑は深まるばかり…。


    夜になり、亮二が西署を出ると、そこにサチがやってきた。亮二が個展に持ってきた花を手にして。

      サチ 「犯罪者からもらったものを飾っておけないから」
      亮二 「どういう意味かな?」
      サチ 「同級生の堀米さんって人、襲ったの?」
      亮二 「・・・」
      サチ 「私を訪ねてきたあの刑事さん、あなたを疑ってた。25年前の事
          件も」
      亮二 「ああ。俺が葛城佐智絵を殺した
      サチ 「あなたが殺したの?」
      亮二 「そうだとしたら?」
      サチ 「・・・・・私が何を考えているのか知りたいんでしょ?・・・
          ありがとう」
      亮二 「!」
      サチ 「葛城佐智絵さんを殺してくれて、ありがとう
      亮二 「!!!」

    そのままサチは亮二の前から立ち去った。

    いくら相手にカマをかけてるとはいえ、「俺が殺した」だの「殺してくれてありがとう」だの、ちょっとやり過ぎなところもありますよね、このドラマ(汗)。



  •  トライアングル  #02 過去からの手紙


  • [取調べ]

    翌日。

    丸山は亮二を取調室に連れてくる。丸山は取り調べ対象者が座る椅子に亮二を座らせ、堀米が襲われた事件について取調べを行う。
    被害は金庫の200万と葛城佐智絵ちゃん事件について書かれた原稿、そして、堀米は亮二に、25年前の事件に関する原稿について尋ねられた直後に襲われたのだと。

    そこに目撃者であるタクシー運転手がやってくるが、このタクシーの運転手は物音がしてすぐに駆けつけたが犯人の顔を見てない。

      丸山 「突然教われて意識を失い、堀米さんも何も見てない」
      運転手「いや、(堀米は)うめいていたから意識はあったな」
      丸山 「じゃぁ、あれだ。堀米さんは本当はどんなやつにやられてるの
          か分かってる。そもそもやられた本人が何も見てないっていう
          のは妙だよね。見たんだけど、相手を庇ってるか、仕返しされ
          るのが恐くて黙ってるか。顔見知りの犯行かもな、郷田」
      亮二 「・・・」

    丸山の問いかけに対して、亮二は何も言わなかった。

    って、ここでもまた何も言わないんですわ、郷田ってば(^^;)



  • [墓石に刻まれた名前]

    CM明けは舜と唯衣のツーショット!・・・といっても、唯衣が墓参りにやってきたのに舜がついてきた、ってことかな。

      唯衣 「両親が事故で亡くなった後、兄が私の親代わりでした。まだ幼
          かった私を親戚に預けることもできたのに、兄は一人で頑張っ
          たんです」
      舜  「医学部に通いながら君の面倒を?」
      唯衣 「周りは病院を継ぐことを兄に強く勧めました。だから医者の道
          に進んだんです」
      舜  「結局、医者をやめた・・・」

    郷田家の墓の前までやってきた二人。唯衣は墓前で手を合わせる。

      唯衣 「どうしてですか?どうして兄のことを色々聞くんですか?調べ
          ていたるは葛城佐智絵さんが殺された事件ですよね?」
      舜  「ああ・・・」
      唯衣 「兄が、何か?」
      舜  「ああ、いや・・・いや、話がしたいな、と思ってさ
      唯衣 「私と?」
      舜  「また会いたかった」
      唯衣 「何言ってるんですか!からかわないで下さい」

    唯衣は舜を放って立ち去ってしまいました。

    嫌われてやんの(^^;) だけど、「話がしたい」とポロリとでちゃった舜ちゃんが可愛いのだ!
    残された舜は、ふと墓石に目をやる。墓石には、亮二・唯衣の両親であろう男女の名前と、もう1人『雄一』という名前が刻まれている。

      舜  「郷田雄一?」
    [謎]ちらちらと出てくる兄の存在。



  • [25年前の手紙]

    一方、夜になって、唯衣は、部屋で引越しの片づけをしている亮二に、昼間の舜のことを話す。

      唯衣 「お兄ちゃんのことは口実で、私と会いたかったなんて言うのよ」

    って、案外、唯衣の方がまんざらでもないんだろうか?(笑)   亮二 「今度誘われたら、何も話すことは無いって話せよ」

    亮二は部屋で引越しの荷物の片づけをしている。中々荷物の片づけができない亮二の部屋は、沢山の引越し荷物であふれかえっています。それを見てあきれ返る唯衣は;

      唯衣 「お兄ちゃんは要らない物をとっておきすぎ!昔のものは捨てち
          ゃうの!」

    と言いながら、お菓子の缶を見つけ、中に入ってる手紙を見つける。

      唯衣 「これは捨てられないよね・・・」

    その手紙を見て何かを思う亮二。



    翌日。堀米の見舞いにやってきた富岡と吉田は、同窓会に葛城佐智絵を名乗る女性がやってきたことをしてます。そうして当時の話を思い出す3人。

      吉田 「手紙ってどうなったんだろう?ほら、あのとき先生が!」

    1/2の成人式に書いた手紙。みんなが書いた手紙は学校で大切に保管しておき、20歳になった時に送られると先生はそう説明した。

      吉田 「佐智絵の手紙もみんなと同じように届いたのかな?」
      富岡 「どうしてそんなことを?」
      吉田 「あの後、休み時間に何を書いたか教えあいっこしたの。でも、
          佐智絵は言わなかった」

    [謎]佐智絵が書いた手紙の中味って、そんなに重要なんですか?(汗)

    その頃、清子の家に、何者からか電話が入る。

      清子 「手紙ですか?」
      電話 『ええ』
      清子 「『大人になったあなたへ?』・・・佐智絵が書いた手紙・・・」
    [謎]ここでまた謎の電話なんですね。とはいえ、舜への怪電話とは別人って気はします。


    同じ頃、サチの個展に今日も手伝いにやってきてくれている木元真知子に、サチは帰りに自宅に寄っていくように誘う。二人揃って帰宅すると、清子が 何かにとり憑かれたように”手紙”を探していた。

      サチ 「お母さん?」
      清子 「あなたが書いた手紙が無いの」
      サチ 「手紙?」
      清子 「学校から届いたはずだって、さっき男の人から電話があったの」
      サチ 「誰?」
      清子 「・・・誰だったかしら?そう言われれば・・・届いたのは確か、
          確か4年生のときに書いた、そう4年のときの…10歳のときの」

    当時の記憶が蘇る清子は急に取り乱し始めた。


    母親をベッドに寝かせるサチ。友人も帰り、1人になって、亮二との写真を見つめる。清子に電話をかけてきたのは亮二なのか?と疑いながら。


    一方、舜は再び父を訪ねていた。新に生じた疑問を解決するために、今度は佐智絵の母親のことについて尋ねる。

      信造 「殺されていない?」
      舜  「まだ生きていると思い込んでいるんです。葛城佐智絵さんのお
          母さんを覚えていますか?」

    信造の記憶。佐智絵が収容された冷暗所。清子が亡くなった佐智絵を見て、泣き崩れた。

      信造 「25年という長い歳月が母親の心を狂わせたか」
      舜  「狂わせたのは犯人でしょ?今もどっかで平然と生きている」
      信造 「!」

    そうして淡々と信造は当時のことを話し始める。

      信造 「目撃者は無く、手がかりも無く、目撃者は皆無に等しかった。
          警察はあらゆる手段を尽くしたんだ」
      舜  「郷田は?郷田亮二のことは調べなかったんですか?」
      信造 「少女の死因は撲殺。凶器は見つかっていないが、襲われたのは
          背後から一撃。あの殺しは10歳の少年には無理だ」
      舜  「絶対に無理でしょうか?」
      信造 「無理だ!」

    信造はそう断言した。



    その頃、サチの家から帰る途中、木元真知子は志摩野と連絡を取る。

      志摩野「郷田亮二?」
      木元 「サチの身辺を探っているようなことをゆーてた。大田西警察署
          に研修にきてるんやて」
      志摩野「何故彼女のことを?」
      木元 「わからん、けど、25年前の事件にからんだことちゃう?」
    ほーら、舜ちゃんがペラペラ話すから…(^^;) そんな志摩野のデスクの上には、『葛城佐智絵ちゃん殺害事件に関する調査報告書【途中経過報告書】』と書かれた文書が置かれていた。

    [謎]お、こっちもこのタイミングで何か動き出したわけですね。
    その頃、亮二は部屋で「大人になったあなたへ」と表に書かれた手紙を見ていた。自らが25年前に書いた手紙・・・。



  • [狂言]

    亮二が堀米が入院している病院にやってくると、病室では堀米が退院の準備をしている。

      亮二 「予定より早いんだな。もう退院するの?」

    亮二はそのまま「家まで送っていくよ」と堀米を自分の車に乗せる。その家がどこかを聞こうとしても、中々言いたがらない堀米。

      亮二 「借金の取立てで自宅には帰れないか」

    いきなり亮二は確信をつく。


    その頃、西署でも;

      舜  「どういうことですか?」
      丸山 「襲われた堀米さんに借金があることが分かった。街金にも手を
          出してる」

    リストラされて生活費を工面するだけのつもりが借金がどんどん増え、会社の金を使ったということらしい。

      舜  「つまり狂言強盗だったってことですか?」

    って、案外、あっさりと終わっちゃうのね、この事件。まぁ、堀米で引っ張る話でもないか… 亮二は依然、車の中で話を続けている。タクシー運転手が犯人を見てないということ、同窓会に最初は出席する予定だったということ、その当たりから堀米が犯人だと亮二は推測したのだが、それが当たり。

      亮二 「今頃警察も気づいてるぞ。強盗に入られたのは嘘だって」
      堀米 「その通りだ。とられてない。最初から無かったんだ。現金も、
          原稿も」
      亮二 「原稿も?!」
    原稿もですかい!!! [謎]ってことで、次は富岡の発言と合わなくなりますね。



  • [謎の男]

    佐智絵の個展に志摩野がやってきて、サチが描いた絵を300万で買いたいと申し出る。

      志摩野「気に入りました、この絵。是非、手に入れたい」

    志摩野は言う、才能ある画家を育てていくという”金持ちの道楽”でやってきたのだと。それに対してサチは;

      サチ 「志摩野さんの道楽に付き合えるかどうか…。でも、光栄です。
          よろしくお願いします」

    サチは志摩野を受け入れた。



    病院。丸山が堀米に話を聞こうとやってくるが、既に病室はもぬけの殻。そこに、堀米が被害届け取り下げたという連絡が入る。



    西署。休憩室にある自動販売機で飲み物を買っている亮二に舜が近づく;

      舜  「あなたが言ったんですか、被害届けを取り下げて何も盗まれて
          なかった無かったことに?」
      亮二 「唯衣に会うの、止めてくんないかな」
      舜  「唯衣?」
      亮二 「妹に会ったんだろ?」

    そう言いながら、テーブルにつく亮二。

      舜  「ああ、唯衣ちゃんね」
      亮二 「!!!黒っちゃん!

    って、シリアスシーンかと思ったら、あっさり和解しちゃってコメディちっくなシーンになっちゃった!!!   舜  「黒木です!」
      亮二 「黒スケ!妹はな、お前みたいなやつ、生理的に受け付けないん
          だよ!会えば会うほど嫌われるぞ」
      舜  「返して下さい。これは俺のペン習字です」

    って、テーブルで亮二は本当にペン習字の練習をしてたのねん。(まぁ、格好だけだろうけど)

      亮二 「練習しろって丸山さんがね」
      舜  「堀米さんが襲われたのが狂言なら、同級生の1人が事件につい
          て書いた原稿はどうなったんです?手に入れたんですか?」
      亮二 「持ってないものをどうやって手に入れる?」
      舜  「持ってない?」
      亮二 「あいつのところには無いってさ」
      舜  「真に受けるんですか?自分を犯人に仕立て上げようとしたやつ
          のことを」
      亮二 「考えてもみろ、会社の金を使い込んだことを隠すためなら、原
          稿は盗まれたと言う必要は無かった」
      舜  「それは、原稿を手に入れたがっていたあなたがやったように見
          せかけるためです」
      亮二 「ああ、堀米を襲ったのは俺じゃなくて残念だったな」
      舜  「残念ですね。25年前の事件も
      亮二 「・・・」
      舜  「オヤジに言われましたよ、あの殺しは10歳の少年には無理だ
          って」
      亮二 「オヤジさんの言うことは素直に聞くいい子なんだ〜」

    舜はちょっとイラっとしながらも;

      舜  「あなたが何かかかわっていたという思いは捨ててはいません」

    と、これはどこか負け惜しみ的な感じがありますね(^^;)


    そこに丸山がやってきて、郷田を近所の蕎麦屋に呼び出す。なぜインターポールに入ったのかと尋ねる丸山に、亮二はルパン三世の銭形警部にあこがれてだと言うが、これも本当だかどうだか。

      亮二 「堀米、どうなります?」
      丸山 「お咎め無しと言うわけにはいかないよ。引っ張って叩く」
      亮二 「丸山さん」
      丸山 「郷田、日本の警察甘く見るな」
      亮二 「・・・」



    志摩野と真知子はサチを待ち合わせを。先ほど誘った食事に行く前に、サチは一旦、自宅に着替えに戻ったきり現れない。

      真知子「お母さん。葛城のお母さんに何かあったんかな?」

    母親のことを真知子が口にした瞬間、志摩野の表情が少し変わった。
    [謎]志摩野はサチに所縁がある人物かとおもってましたが、清子に所縁があるという可能性もあるわけ??

    その頃、サチは自宅で、必死に手紙を探し続ける清子の相手をしていた。

      サチ 「もういいじゃない、手紙のことは」
      清子 「だって、電話の男が言ったのよ、”佐智絵が殺される前”に書
          いた手紙だって・・・・・殺される!!!誰なの、あなた?!」

    清子はサチに向かって、近くにあった花瓶を手に襲い掛かった。


    サチのことが気になり志摩野と真知子が葛城家にやってくるが、玄関の鍵は開いたまま。中に入るとリビングは相当荒れていた。サチは母親をベッドに寝かせ、落ち着いてはいたが、手に傷を負っていた。

      サチ 「男の人から電話があったって言ったでしょ?佐智絵さんの書い
          た手紙、殺される直前に書かれたものだって言われたらしいの」
      志摩野「郷田・・・郷田という男のせいなんですね?」
      サチ 「大丈夫です。平気ですから」



    その頃、亮二は富岡をバーに呼び出していた。堀米の話をする亮二。ただ、原稿の話をするだけでなく、狂言強盗の話を持ちかけたのは富岡ではないかと尋ねた。

      富岡 「そんなことして、俺に何の得がある?」
      亮二 「原稿が盗まれたと聞けば、そこには大事な何かが書かれてある
          と思う。俺にそう思わせ、世間にそう思わせ、奔騰しての付加
          価値を高める」
      富岡 「なるほ、そういう考えもある」
      亮二 「お前ならそういう考えは思いつくよ」

    小学生の頃は、堀込を使い走りにしていた富岡。

      富岡 「俺は関係ないよ」
      亮二 「!」
      富岡 「関係ない」
    と、怪しさいっぱいにみなさん、演技されてます(笑)



  • [サチが佐智絵になった日]

    翌日、舜が西署にやってくると、受付に郷田を訪ねてやってきている人物を見つける。

      舜  「あの、郷田に何か?」



    舜は刑事課にいる亮二に、その人物が持ってきた名刺を渡す。

      舜  「社長の遣いだと言って秘書が訪ねてきました」

    名詞には『志摩野コーポレーション 代表取締役社長 志摩野鷹也』とある。行動が早いですね、志摩野さん(笑)

      亮二 「『葛城サチさんの身辺を探るようなマネは止めて欲しい』」
      舜  「何やつじゃ?」

    名刺を取り戻して;

      舜  「こっちが聞きたいですよ。行くなら俺も一緒に」

    再び亮二が舜から名刺を取り上げた。

    ってことで二人でお出かけです。急に仲良くなり始めましたね、この二人。

    志摩野コーポレーションのあるビルにやってきた二人。エレベーターで最上階にある志摩野のオフィスに向かう。そのエレベーター内で、しばし二人っきりで会話を。

      舜  「そう言えば郷田家の墓にあった名前ですが、郷田雄一?」
      亮二 「・・・」
      舜  「教えてくれないなら、唯衣ちゃんに聞きます」
      亮二 「俺の兄貴だよ。黒スケちゃん」
      舜  「黒木です」
      亮二 「八ヶ岳の事故で、親父とお袋も一緒だった」
      舜  「・・・もう1人お兄さんがいたんですね」
      亮二 「ああ」


    エレベーターが到着すると、先ほど西署にやってきた秘書が待っていた。志摩野のいる部屋に案内を。

      舜  「失礼します」
      志摩野「お待ちしてました。そろそろいらっしゃるんじゃないかと思い
          まして、遣いの者を警察にやったんです」
    [謎]ここの台詞がよく分かりません。亮二や舜は志摩野の存在すら知らなかったのに…。   亮二 「・・・」
      舜  「・・・」
      志摩野「どうぞ、こちらに」

    二人は志摩野の正面に座った。部屋にはサチの描いたモンマルトルの丘の絵が。

      舜  「葛城さんとはどういったご関係で?」
      志摩野「彼女の画家としての才能をかっています」
      舜  「単なる画家と顧客という関係で、わざわざ警察に?」
      志摩野「古い付き合いですから」
      亮二 「画家としての活動は先日の個展が始めてでした。古い付き合い
          っていうのはどういうことで?」

    亮二が、サチについて、大阪の施設にいたのを、施設を訪ねた清子が引き取ったのだと言う。

    それに対して、志摩野は、サチは「親に捨てられた子だ」と付け加える。更に話を続ける志摩野;

      志摩野「その施設には様々な子がいました。ですが生まれてすぐに親に
          捨てられた子は彼女だけです。彼女は親の名前すら知らずに育
          っている。同じ施設に居た子が話てくれました。その子は一時
          的に施設に預けられていて」
    [謎]志摩野は話は真知子から聞いたと言ってますが、そこも本当かどうか、ですね。古い付き合いというのと矛盾します。 その子とは真知子のことであり、サチより年齢の低い真知子はサチより先に引き取られていき、もう10歳を過ぎていたサチは、ほとんど引き取り手もないという状態だった。そこに施設にやってきた清子は、サチという名前の女の子に、佐智絵を重ね合わせ、引き取っていったのだ。

      志摩野「誰かの身代わりでも構わない。葛城佐智絵として生きていこう。
          彼女は養女になることを決意したんです」
      亮二 「身代わりですか?」
      志摩野「郷田さん、彼女の身辺を探ってうろつくようなマネはやめて頂
          きたい。25年前のこと、困るんです」
      亮二 「なぜあなたが困るんですか?」
      志摩野「私じゃ有りません。葛城のお母さんは娘が殺されたことに触れ
          ると、不安定な状態になる。25年前の事件についてはもう、触
          れて欲しくないんです」
      亮二 「彼女のために」
      志摩野「画家としての才能を買っていると言ったでしょ?葛城佐智絵の
          身代わりとして必死に生きてきた彼女の幸せを壊すようなこと
          はやめて下さい。彼女にとってそれはようやく手に入れた幸せ
          なんです。お願いします」

    と、志摩野は頭を下げた。



    帰りのエレベータの中で、再び亮二と舜のツーショット。

      舜  「どう思いました?志摩野ってやつの話」
      亮二 「死んだ俺の兄貴が医大生だった。周囲の強い勧めて俺はその後
          を継いだ。俺は兄貴の身代わりとして医者になったんだ。自分
          を押し殺して、誰かの身代わりとして生きる。そんな人生、
          幸せと言えるか?
      舜  「・・・」
    ようやく出た亮二の本心・・・かな。



  • [葛城佐智絵の手紙]

    部屋の片づけをしているサチは、本の間に挟まった手紙を見つける。それは葛城佐智絵が書いた手紙。清子が必死に探していた手紙。その中味を見て、サチは表情を変える。と同時に電話の音が鳴り響く。サチが電話を取ると、電話の向こうから男の声が;

      電話 『手紙は見つかりました?』

    [謎]声だけ聞くと、舜パパみたいに聞こえるのだけど、ドラマだから似たような声の人にやってもらってるかもしれないし、その辺がわかんないですなぁ。だけど、舜への怪電話ほどボイスチェンジャーで変えてないですし、別人という可能性の方が高い?
    亮二はサチの個展が行われた会場に来ていた。個展は終わっており、会場は片づけの真っ最中。

    亮二が引き返そうとして、ふと道の向こうに目をやると、携帯で話をしながら歩いているサチを見つける。後を追いかける亮二は、途中、歩道橋で立ち止まって手紙を手にしているサチの様子が目に止まる。そのサチの姿を見た亮二は、サチに近づこうとするが、もう1人、反対側からサチに近づく男の姿が。その男はポケットから刃物を取り出し、サチに近づいていた。亮二はサチの元に駆け寄り、サチと男の間に割り込む。


    1/2卒業式の手紙を書いた教室。何を書いていいか分からなかった亮二少年だったが、隣に座った佐智絵の姿を見ながら、ようやく書き始めた;

      亮二 『大人になったあなたへ。
          助けてあげて下さい。
          僕はまだ子供だから、どうすればいいか分からないから。
          でもすごく悩んでると思うから。
          葛城佐智絵さんを助けてあげて下さい。助けてあげて下さい』


    当時の想いを胸に、亮二はじっとサチを見つめる。

    そして、亮二はサチの前で倒れた。




  • <感想全般>

    手紙=作文がクローズアップされた回でした。
    手紙は大事なアイテムだとは思いつつ、そこに犯人の謎まで書いてあるんですかねぇ…。佐智絵が誰に殺されるか分かってた、なんていうのはちょっと無茶な展開だとは思いますが(汗)

    しばらくは毎回順番に怪しい人がクローズアップされて、という展開のようですが、まだまだ佐智絵パパ(大杉漣さん)も出てきてないですし、秋本(くらのすけさん)がいる上海編もこれからですし、そんなに単純ではないですよね。
    そして、次回は舜パパの怪しさがクローズアップされるみたいで…。舜ちゃん自身も公式サイトの吾郎君のインタビューを読むと、前半と後半では、役割が変わってくるみたいですし、どう変わっていくのか、というのが楽しみです。


    (09.01.18)


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