#2 「過去からの手紙」 2009.01.13 PM10:15〜11:09 関西テレビ系列(フジテレビ系列)にて ON AIR |
[#1のまとめ] [サチの個展] サチ 「私は・・・私は葛城佐智絵よ」 亮二 「君はサチだ。佐智絵じゃない」 サチ 「・・・」 二人が会話をしている最中に舜がやってくる。二人が話をしているのを、個展の入口で黙って聞いている。 亮二は続けてサチに言う; 亮二 「25年前、葛城佐智絵は殺された。その後君は葛城家の養女とな った。娘を亡くしたご両親にどうやって取り入ったのか。その 後、父親は家を出て別居状態のところを見ると、お父さんとは 上手くいかなかったのかな?けど、精神的に不安定だったお母 さんは君を葛城佐智絵をして受け入れ、今じゃすっかり…」 サチ 「私のことを調べてどうするつもり?」 亮二 「君が何を考えているのか知りたくてね」 サチ 「貴方こそ、何考えてるの?」 舜 「西署の黒木といいます。お聞きしたいことがあります」 サチ 「・・・」 舜とサチは、亮二と少しは慣れたところで話を続ける。 サチ 「母に会ったんですか?」 舜 「娘が生きていると言ったのは、お母さんがそう思い込んでるだ けなんですね」 サチ 「どうして母に会ったんですか?」 舜 「25年前の事件について」 サチ 「どういうこと?」 舜 「あの事件は終わってないという妙な電話が掛かってきたり、同 級生が襲われたり、おかしな事が起きてるんです、あいつが現 れてから」 サチ 「あいつ?」 舜 「郷田亮二です。あいつは以前からあなたのことを調べていた。 25年前の事件に関することを追い続けて。おかしいと思いませ んか?」 サチ 「・・・」 [西署]
[取調べ] [墓石に刻まれた名前] 残された舜は、ふと墓石に目をやる。墓石には、亮二・唯衣の両親であろう男女の名前と、もう1人『雄一』という名前が刻まれている。 舜 「郷田雄一?」 [25年前の手紙] 亮二は部屋で引越しの荷物の片づけをしている。中々荷物の片づけができない亮二の部屋は、沢山の引越し荷物であふれかえっています。それを見てあきれ返る唯衣は; 唯衣 「お兄ちゃんは要らない物をとっておきすぎ!昔のものは捨てち ゃうの!」 と言いながら、お菓子の缶を見つけ、中に入ってる手紙を見つける。 唯衣 「これは捨てられないよね・・・」 その手紙を見て何かを思う亮二。 翌日。堀米の見舞いにやってきた富岡と吉田は、同窓会に葛城佐智絵を名乗る女性がやってきたことをしてます。そうして当時の話を思い出す3人。 吉田 「手紙ってどうなったんだろう?ほら、あのとき先生が!」 1/2の成人式に書いた手紙。みんなが書いた手紙は学校で大切に保管しておき、20歳になった時に送られると先生はそう説明した。 吉田 「佐智絵の手紙もみんなと同じように届いたのかな?」 富岡 「どうしてそんなことを?」 吉田 「あの後、休み時間に何を書いたか教えあいっこしたの。でも、 佐智絵は言わなかった」 その頃、清子の家に、何者からか電話が入る。 清子 「手紙ですか?」 電話 『ええ』 清子 「『大人になったあなたへ?』・・・佐智絵が書いた手紙・・・」 同じ頃、サチの個展に今日も手伝いにやってきてくれている木元真知子に、サチは帰りに自宅に寄っていくように誘う。二人揃って帰宅すると、清子が 何かにとり憑かれたように”手紙”を探していた。 サチ 「お母さん?」 清子 「あなたが書いた手紙が無いの」 サチ 「手紙?」 清子 「学校から届いたはずだって、さっき男の人から電話があったの」 サチ 「誰?」 清子 「・・・誰だったかしら?そう言われれば・・・届いたのは確か、 確か4年生のときに書いた、そう4年のときの…10歳のときの」 当時の記憶が蘇る清子は急に取り乱し始めた。 母親をベッドに寝かせるサチ。友人も帰り、1人になって、亮二との写真を見つめる。清子に電話をかけてきたのは亮二なのか?と疑いながら。 一方、舜は再び父を訪ねていた。新に生じた疑問を解決するために、今度は佐智絵の母親のことについて尋ねる。 信造 「殺されていない?」 舜 「まだ生きていると思い込んでいるんです。葛城佐智絵さんのお 母さんを覚えていますか?」 信造の記憶。佐智絵が収容された冷暗所。清子が亡くなった佐智絵を見て、泣き崩れた。 信造 「25年という長い歳月が母親の心を狂わせたか」 舜 「狂わせたのは犯人でしょ?今もどっかで平然と生きている」 信造 「!」 そうして淡々と信造は当時のことを話し始める。 信造 「目撃者は無く、手がかりも無く、目撃者は皆無に等しかった。 警察はあらゆる手段を尽くしたんだ」 舜 「郷田は?郷田亮二のことは調べなかったんですか?」 信造 「少女の死因は撲殺。凶器は見つかっていないが、襲われたのは 背後から一撃。あの殺しは10歳の少年には無理だ」 舜 「絶対に無理でしょうか?」 信造 「無理だ!」 信造はそう断言した。 その頃、サチの家から帰る途中、木元真知子は志摩野と連絡を取る。 志摩野「郷田亮二?」 木元 「サチの身辺を探っているようなことをゆーてた。大田西警察署 に研修にきてるんやて」 志摩野「何故彼女のことを?」 木元 「わからん、けど、25年前の事件にからんだことちゃう?」 その頃、亮二は部屋で「大人になったあなたへ」と表に書かれた手紙を見ていた。自らが25年前に書いた手紙・・・。 [狂言] 亮二 「今頃警察も気づいてるぞ。強盗に入られたのは嘘だって」 堀米 「その通りだ。とられてない。最初から無かったんだ。現金も、 原稿も」 亮二 「原稿も?!」 [謎の男] 亮二 「黒スケ!妹はな、お前みたいなやつ、生理的に受け付けないん だよ!会えば会うほど嫌われるぞ」 舜 「返して下さい。これは俺のペン習字です」 って、テーブルで亮二は本当にペン習字の練習をしてたのねん。(まぁ、格好だけだろうけど) 亮二 「練習しろって丸山さんがね」 舜 「堀米さんが襲われたのが狂言なら、同級生の1人が事件につい て書いた原稿はどうなったんです?手に入れたんですか?」 亮二 「持ってないものをどうやって手に入れる?」 舜 「持ってない?」 亮二 「あいつのところには無いってさ」 舜 「真に受けるんですか?自分を犯人に仕立て上げようとしたやつ のことを」 亮二 「考えてもみろ、会社の金を使い込んだことを隠すためなら、原 稿は盗まれたと言う必要は無かった」 舜 「それは、原稿を手に入れたがっていたあなたがやったように見 せかけるためです」 亮二 「ああ、堀米を襲ったのは俺じゃなくて残念だったな」 舜 「残念ですね。25年前の事件も」 亮二 「・・・」 舜 「オヤジに言われましたよ、あの殺しは10歳の少年には無理だ って」 亮二 「オヤジさんの言うことは素直に聞くいい子なんだ〜」 舜はちょっとイラっとしながらも; 舜 「あなたが何かかかわっていたという思いは捨ててはいません」 と、これはどこか負け惜しみ的な感じがありますね(^^;) そこに丸山がやってきて、郷田を近所の蕎麦屋に呼び出す。なぜインターポールに入ったのかと尋ねる丸山に、亮二はルパン三世の銭形警部にあこがれてだと言うが、これも本当だかどうだか。 亮二 「堀米、どうなります?」 丸山 「お咎め無しと言うわけにはいかないよ。引っ張って叩く」 亮二 「丸山さん」 丸山 「郷田、日本の警察甘く見るな」 亮二 「・・・」 志摩野と真知子はサチを待ち合わせを。先ほど誘った食事に行く前に、サチは一旦、自宅に着替えに戻ったきり現れない。 真知子「お母さん。葛城のお母さんに何かあったんかな?」 母親のことを真知子が口にした瞬間、志摩野の表情が少し変わった。 その頃、サチは自宅で、必死に手紙を探し続ける清子の相手をしていた。 サチ 「もういいじゃない、手紙のことは」 清子 「だって、電話の男が言ったのよ、”佐智絵が殺される前”に書 いた手紙だって・・・・・殺される!!!誰なの、あなた?!」 清子はサチに向かって、近くにあった花瓶を手に襲い掛かった。 サチのことが気になり志摩野と真知子が葛城家にやってくるが、玄関の鍵は開いたまま。中に入るとリビングは相当荒れていた。サチは母親をベッドに寝かせ、落ち着いてはいたが、手に傷を負っていた。 サチ 「男の人から電話があったって言ったでしょ?佐智絵さんの書い た手紙、殺される直前に書かれたものだって言われたらしいの」 志摩野「郷田・・・郷田という男のせいなんですね?」 サチ 「大丈夫です。平気ですから」 その頃、亮二は富岡をバーに呼び出していた。堀米の話をする亮二。ただ、原稿の話をするだけでなく、狂言強盗の話を持ちかけたのは富岡ではないかと尋ねた。 富岡 「そんなことして、俺に何の得がある?」 亮二 「原稿が盗まれたと聞けば、そこには大事な何かが書かれてある と思う。俺にそう思わせ、世間にそう思わせ、奔騰しての付加 価値を高める」 富岡 「なるほ、そういう考えもある」 亮二 「お前ならそういう考えは思いつくよ」 小学生の頃は、堀込を使い走りにしていた富岡。 富岡 「俺は関係ないよ」 亮二 「!」 富岡 「関係ない」 [サチが佐智絵になった日] 志摩野コーポレーションのあるビルにやってきた二人。エレベーターで最上階にある志摩野のオフィスに向かう。そのエレベーター内で、しばし二人っきりで会話を。 舜 「そう言えば郷田家の墓にあった名前ですが、郷田雄一?」 亮二 「・・・」 舜 「教えてくれないなら、唯衣ちゃんに聞きます」 亮二 「俺の兄貴だよ。黒スケちゃん」 舜 「黒木です」 亮二 「八ヶ岳の事故で、親父とお袋も一緒だった」 舜 「・・・もう1人お兄さんがいたんですね」 亮二 「ああ」 エレベーターが到着すると、先ほど西署にやってきた秘書が待っていた。志摩野のいる部屋に案内を。 舜 「失礼します」 志摩野「お待ちしてました。そろそろいらっしゃるんじゃないかと思い まして、遣いの者を警察にやったんです」 舜 「・・・」 志摩野「どうぞ、こちらに」 二人は志摩野の正面に座った。部屋にはサチの描いたモンマルトルの丘の絵が。 舜 「葛城さんとはどういったご関係で?」 志摩野「彼女の画家としての才能をかっています」 舜 「単なる画家と顧客という関係で、わざわざ警察に?」 志摩野「古い付き合いですから」 亮二 「画家としての活動は先日の個展が始めてでした。古い付き合い っていうのはどういうことで?」 亮二が、サチについて、大阪の施設にいたのを、施設を訪ねた清子が引き取ったのだと言う。 それに対して、志摩野は、サチは「親に捨てられた子だ」と付け加える。更に話を続ける志摩野; 志摩野「その施設には様々な子がいました。ですが生まれてすぐに親に 捨てられた子は彼女だけです。彼女は親の名前すら知らずに育 っている。同じ施設に居た子が話てくれました。その子は一時 的に施設に預けられていて」 志摩野「誰かの身代わりでも構わない。葛城佐智絵として生きていこう。 彼女は養女になることを決意したんです」 亮二 「身代わりですか?」 志摩野「郷田さん、彼女の身辺を探ってうろつくようなマネはやめて頂 きたい。25年前のこと、困るんです」 亮二 「なぜあなたが困るんですか?」 志摩野「私じゃ有りません。葛城のお母さんは娘が殺されたことに触れ ると、不安定な状態になる。25年前の事件についてはもう、触 れて欲しくないんです」 亮二 「彼女のために」 志摩野「画家としての才能を買っていると言ったでしょ?葛城佐智絵の 身代わりとして必死に生きてきた彼女の幸せを壊すようなこと はやめて下さい。彼女にとってそれはようやく手に入れた幸せ なんです。お願いします」 と、志摩野は頭を下げた。 帰りのエレベータの中で、再び亮二と舜のツーショット。 舜 「どう思いました?志摩野ってやつの話」 亮二 「死んだ俺の兄貴が医大生だった。周囲の強い勧めて俺はその後 を継いだ。俺は兄貴の身代わりとして医者になったんだ。自分 を押し殺して、誰かの身代わりとして生きる。そんな人生、 幸せと言えるか?」 舜 「・・・」 [葛城佐智絵の手紙] 亮二はサチの個展が行われた会場に来ていた。個展は終わっており、会場は片づけの真っ最中。 亮二が引き返そうとして、ふと道の向こうに目をやると、携帯で話をしながら歩いているサチを見つける。後を追いかける亮二は、途中、歩道橋で立ち止まって手紙を手にしているサチの様子が目に止まる。そのサチの姿を見た亮二は、サチに近づこうとするが、もう1人、反対側からサチに近づく男の姿が。その男はポケットから刃物を取り出し、サチに近づいていた。亮二はサチの元に駆け寄り、サチと男の間に割り込む。 1/2卒業式の手紙を書いた教室。何を書いていいか分からなかった亮二少年だったが、隣に座った佐智絵の姿を見ながら、ようやく書き始めた; 亮二 『大人になったあなたへ。 助けてあげて下さい。 僕はまだ子供だから、どうすればいいか分からないから。 でもすごく悩んでると思うから。 葛城佐智絵さんを助けてあげて下さい。助けてあげて下さい』 当時の想いを胸に、亮二はじっとサチを見つめる。 そして、亮二はサチの前で倒れた。 <感想全般> ブラウザの戻るの機能で戻って下さい |