信長のシェフ
第7話

2013.2.22 23:15〜24:15


超簡単な内容

青字は公式サイトのあらすじから引用させて頂きました。

京 本能寺

冒頭から光秀さんが意味深に登場!



岐阜城

ケンは信長にアンパンを献上する。パンの中に甘葛煎(あまかづらせん)で煮た小豆を入れて作ったものである。

  ケン 「砂糖があればもっと美味しくなるんですけどね」
  信長 「うん、砂糖か。将軍のところに献上された砂糖がたくさんある
      と聞いた。それを持ってくるよう、光秀に命じてある」
  ケン 「光秀って・・・明智光秀!」

  ナレーション
   当時の明智光秀は織田信長の家臣でありながら、将軍足利義昭の近臣
   のような地位にいた。いわば織田家という会社から将軍家へ出向の身
   で、連絡調整約を担っていたのである。

ケンが自らが知っている歴史に思いをはせる。その脳裏に「敵は本能寺にあり!」と宣戦布告する光秀様登場ですわん♪



石山本願寺

一方で、“反・信長勢力”の筆頭である石山本願寺の顕如(市川猿之助)元にはようこがいた。顕如はようこから光秀が信長を殺すと聞き出していた。



京 二条城

将軍・足利義昭(正名僕蔵)に面会する光秀。

  義昭 「砂糖?」
  光秀 「はい、将軍様の元には、献上された砂糖がたくさんおありかと。
      信長様、直々のお願いにございます」
  義昭 「ふん。砂糖なぞ何に使うのじゃ?」
  光秀 「大層甘く美味なアンパオウとやらの材料と聞いております」
  義昭 「それもあの料理人ケンが作ったものか?」
  光秀 「そのようでございます」

囲碁を目の前にして座する義昭。

  義昭 「断れば?」
  光秀 「信長様の気象をご存知の将軍様のお言葉とは思えません」
  義昭 「ちっ、好きに致せ。(おのれ信長!!今に見ておれ!!)」
  光秀 「近頃、信長様に楯突く三好党や石山本願寺が、怪しげな動きを
      しているとの噂がまことしやかに囁かれておりますが、将軍様
      の耳には入ってはおりませぬか?」
  義昭 「(取り乱しながら)余は何も知らん!!!聞いたことも無いわ」
  光秀 「ならばよろしいのですが。しかし、顕如殿がわざわざ二条城に
      足を運ばれるとは、一体どういった了見で?」

義昭が振り返ると、その視線の先には顕如が居た。

  顕如 「将軍様、少し時間を頂けないでしょうか?」
  義昭 「うん、よかろう」

顕如が用事があったのは義昭にではなく光秀に対してであった。



岐阜城

その頃、夏は森可成のための大身槍(穂先の大きな槍)を打っていた。一旦は仕上がったものの、更に穂先の長い槍を要望され、夏は作り直すことに。



京 二条城

再び二条城。

今度は光秀と顕如が2人きりで密談をしている。その密談を盗み聞きしている将軍様(笑)

  光秀 「顕如殿、信長殿の書状の返答を告げに来てくださったのでは?
      石山本願寺の明け渡しに応じる気になって頂けたのですか?」
  顕如 「そのような気はございません」
  光秀 「明け渡しに応じぬとあらばこれ以上の長居は無用」
  顕如 「お待ちください。うちの料理人に作らせました主菓子をお召し
      上がり下さい」

そこに瑤子が、一口サイズの揚げ菓子を持ってやってくる。

  瑤子 「ペ・ド・ノンヌでございます」
  光秀 「ペ・ド・ノンヌ?」
  瑤子 「はい。尼さんの屁という名前の菓子でございます」
  光秀 「屁ねぇ」
  瑤子 「フランスという国のある修道院で尼さんが調理中に放屁してし
      まい、恥ずかしさのあまり油の中に生地を落としてしまった事
      から出来たと言われております」

ペ・ド・ノンヌを1つ手にし、口に運ぶ光秀。吾郎君がこうやってドラマの中で食べるシーンは、どうにもエロくて困る(←あくまで私見です)。

  光秀 「今まで口にしたことがない味だ…。外側はほのかに甘く、中は
      しっとりしている。うまい」

急に時代劇から料理ドラマになったわぁ〜(笑) (ハングリーの麻生さんみたい)

  顕如 「信長様にも似たような奇天烈な料理を作る料理人がおるとか」
  光秀 「ええ、おりますよ。名はケン」
  瑤子 「!!!」
  光秀 「そなた名は?」
  瑤子 「・・・」
  顕如 「瑤子です」
  光秀 「瑤子・・・」

更にもう一口食べながら光秀は興味深く瑤子の姿を眺める。

  顕如 「この主菓子に使われた砂糖は将軍様から頂いたものです」
  光秀 「砂糖、将軍、尼さんの屁…。自分は足利将軍とも繋がっている。
      信長など屁でもない、とでもおっしゃりたいのですか?三好党
      が挙兵すると噂があります。しかも三好党は石山本願寺の目の
      前に砦を築いている。裏で糸を引いているのは顕如殿、あなた
      ではありませんか?」

こうやって理詰めで問いかけるのは金田一っぽい(笑)

  顕如 「私が敵に回したくないのは光秀殿あなたのようですね」
  光秀 「・・・」
  顕如 「あの者、瑤子には見えたのです。あなたはいずれ、織田信長
      を裏切り殺す」
  光秀 「!」
  顕如 「お力をお貸し下さい。私と組めばあなたが天下を取れる」
  光秀 「ふふふふふ・・・ふふふふ、はははははは。たわけたことを」
  瑤子 「!」
  顕如 「・・・」
  光秀 「これ以上話ても無駄だ。失礼仕る」

このドラマでまさか顕如殿(市川猿之助さん)と光秀さんとの真正面のやりとりが見れるとは思わなかったわぁ〜。このドラマ、思いがけない拾い物。



岐阜城

その頃、三好党が摂津で挙兵したと信長に伝えられた。信長は、野田、福島で挙兵した三好党討伐に向かい、ケンもそれに同行する。



  ナレーション
   信長軍は岐阜から大坂に向かう途中、京へ立ち寄った。



本能寺

  光秀 「お館様!!」

光秀は到着した信長を出迎える。

  ケン 「明智光秀・・・」
  光秀 「お待ち申し上げておりました」
  信長 「うん」
  光秀 「京での宿はこの本能寺でよろしいでしょうか?」

ケンはここが本能寺であることを知り、愕然とする。本能寺の変が起きると記憶している年代とは違うものの、実は今ここで本能寺の変が起きるのではないかと危惧する。そんなケンの不安を他所に信長は;

  信長 「ケン、今すぐ料理にかかれ。光秀の労を労うための料理じゃ」

と命じる。

  ケン 「光秀さんのための料理・・・はい」
  ケン (ここで、本能寺で俺が料理を作るのか?織田信長と明智光秀の
      ための料理を・・・)

  光秀 「台所へ案内しよう」
  ケン 「はい」

台所へ至る廊下でケンは光秀と2人きりになる。

  光秀 「達者であったようだな。おぬしの活躍耳にしておるぞ」
  ケン 「・・・はい」
  光秀 「岐阜でお館様を盛り立ててくれているそうだな。これからも、
      しかと頼むぞ」
  ケン 「・・・はい」
  光秀 「ケン、おぬしわしが怖いのか?」
  ケン 「いえ、そんなことは・・・」
  光秀 「ならばなぜ怯えている?」
  ケン 「別に怯えてなどいません」
  光秀 「そうか、それならよいが・・・」

ケンは信長を死なせたくないと思う。



本能寺の一室。

光秀は信長のために茶をたてている。緊張感のあるシーンってことになるのかしらん?

  光秀 「このところ将軍様が不穏な動きをしております」
  信長 「やはり三好党をそそのかしたのは奴か?」
  光秀 「はい。どういたしましょうか?」
  信長 「泳がせておけ。一寸の虫でも使いようによっては役に立つこと
      があるからな」
  光秀 「かしこまりました」

  光秀 「しかし気になるのは石山本願寺」
  信長 「顕如か?」
  光秀 「愚かにもこの私を引き込もうとしておりました」
  信長 「(茶碗を手にしながら)ふふふふ、おぬしが敵になるところだ
      ったのか。はははは(笑)」


その頃、ケンは信長と光秀の仲をもっと深く取り持つような料理を作ろうと思い立つ。そして、ケンが2人に出した料理は…

  ケン 「きりたんぽ鍋でございます」
  信長 「きりたんぽ?」
  ケン 「東北地方の料理で、飯を杉の棒に巻きつけて焼く形がたんぽ槍
      に似ていることから名づけられました。生臭ものの代わりです」
  光秀 「鍋から直に食べるのか?」
  ケン 「はい」
  信長 「面白い。光秀の分はどうした?」
  ケン 「お2人で1つの鍋を召し上がって頂こうと思います」
  光秀 「何?!そんな恐れ多いことは出来ぬ!」
  ケン 「俺がいたところでは、親しいものは1つの鍋を共につつきます。
      家族や友人、会社の仲間も。そしてさらに親睦を深め絆を深く
      するのです」
  信長 「よいではないか」
  光秀 「いやしかし!」
  信長 「光秀おぬしを労うための料理じゃ。共に食おうぞ」
  光秀 「お館様・・・」
  ケン 「では取り分けさせて頂きます」
  信長 「いや、わしがやろう」

って、信長様、軽っ!!どんな展開やねん!

  信長 「光秀、こからも頼むぞ」
  光秀 「もったいなきお言葉・・・」

その2人の様子を見て、「この2人が殺しあうわけが無い。本能寺の変なんておきないんだ」とケンは思う。



その後・・・本能寺の台所に光秀が乗り込んでくる。

  ケン 「どうしたんですか?」

いきなりケンを殴り倒す光秀は、ケンに向けて刀を抜く。

  光秀 「何の真似だ、あれは?」

おお、いい話にして終わるのかと思ったら、激怒する光秀様という展開は悪くないわ〜。

  ケン 「お2人に楽しく食事をしてもらいたくて」
  光秀 「わしと信長様の間がそこまで心配か?…わしが信長様を裏切り
      殺す、あるおなごには見えたらしい」
  ケン 「おなご?」
  光秀 「ペ・ド・ノンヌ=『尼さんの屁』。食ったよ、甘くて旨い菓子
      を」
  ケン 「・・・」
  光秀 「石山本願寺の顕如に仕える美しいおなごが作った。そのおなご
      も平成から来たのではないのか?おぬしと同じ匂いがしたわ。
      信長様を殺し、この明智光秀が天下を取る。わしが天下人か?」

ケンは心の中で(・・・三日、三日天下・・・それは口が裂けても言えない)と思う。

だが、光秀は急に刀を収め;

  光秀 「まぁよい。先が見えた人生などつまらん」

とそれ以上ケンを問い詰めることはやめた。

  光秀 「それより今は、おぬしとそのおなごのほうが興味深い。わしが
      調べたところ、時を越える現象が過去にもいくつか起きている。
      それがおぬしが口にしたタイムスリップというものであろう」

と、相変わらず理解の早い光秀さん。

  ケン 「はい」
  光秀 「おぬしもそのおなごも、400年先の 平成からやってきたに違い
      ない」
  ケン 「その女の人の名前は?」
  光秀 「瑤子と言ったな」
  ケン 「瑤子?!」

瑤子という名前を聞き、動揺するケン。

  ケン 「瑤子・・・」
  光秀 「知っているのか、あの女、瑤子を?」
  ケン 「知ってます。一緒に働いてました。平成の料理人です」
  光秀 「それだけの関係か?」
  ケン 「?」
  光秀 「瑤子はおぬしの名前を聞いてうろたえていたぞ。瑤子はおぬし
      の嫁だったのではないか?」
  ケン 「嫁?」
  光秀 「しかし恐らく瑤子は顕如のものだ」
  ケン 「けんにょのもの?」
  光秀 「切ないのう」

光秀が台所を出ていこうと扉を開けると、そこには夏が盗み聞きをしていた。夏は可成のために作った槍をケンに見せようと、肩に担いで持ってきたのだった。
だけど光秀さん、こうやって話を盗み聞きしていた夏のことを怒ったりしないのね(汗)。

  ケン 「夏さん!」
  夏  「・・・」

何も言わない夏に、光秀の方から話しかける。

  光秀 「明日の明け方、お館様は天王寺へ向かう。いよいよ三好党討伐
      だ。可成殿にお渡しするこの御下賜品(おかしひん)の槍を、
      信長様にお見せしろ」
  夏  「はい」

そして、去り際に扉にもたれ掛り、時代劇らしからぬポーズを決めながら(笑)

  光秀 「わしはもう少しそのタイムスリップとやらを調べてみるとしよ
      う。わし自身のためにもな。(2人を見ながら)仲良くやれよ」

だが、ケンも夏も何も話せずにいた。



石山本願寺

夜。その頃、瑤子は顕如のもとを抜け出していた。



本能寺

翌日、信長は槍を持って宇佐山城にいる可成の元にケンと行くよう伝える。



その後しばらく経って、本能寺に瑤子がやってくる。門前で守衛に止められるが、その瑤子の姿に光秀が気付く;

  光秀 「おお、瑤子殿じゃないか」
  瑤子 「!」
  光秀 「もしかして、顕如の元から逃げてきたのか?」
  瑤子 「・・・」
  光秀 「ケンじゃな。ただならぬ間柄のケンに会いにきたのじゃな」
  瑤子 「彼は?」
  光秀 「残念じゃったの、今朝方信長様の命で宇佐山城へ向かった」
  瑤子 「宇佐山城」

それを聞いた瑤子は、光秀に頭を下げ、ケンの後を追った。

  光秀 「切ないのう」




感想

敵か味方か・・・

結局、ケンが勘違いしただけで、話としてはよくわからない第7話だったかなぁ。ケンが瑤子の存在に気付くという意味では物語に進展はあったのだけど。

まぁ、相変わらず光秀さんがミステリアスな存在で、そこは吾郎君が敵とも味方ともよくわからない感じで上手く演じてましたね。こういうストレートじゃないキャラって、吾郎君ならではになってきたなぁ。


(13.01.13)


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