☆ 流 れ 星 ★

第9話 〜 引き裂かれた絆 〜

2010.12.13 21:00〜21:54


  • [タブロイド紙の記事]

    水族館。
    健吾と梨沙、気持ちを確認しあった二人はそのまま水族館にやってくる。クラゲのエリアにクラゲタワーがディスプレイされている。
    クラゲタワーはこの水族館でのクリスマス恒例のディスプレイ。そのクラゲタワーを見ながら、2人はこれまでを振り返る。

      梨沙 「クリスマスか…。初めてあんたに会った時ってさ、まだ暑かっ
          たよね」
      健吾 「ははは。そうだ」
      梨沙 「何だかあっという間だね。色々ありすぎて、あっという間」
      健吾 「これからは、ゆっくり行こう」
      梨沙 「そうだね」



    水族館の裏口外。
    健吾のもとへ、タブロイド紙「日刊タイムズ」の記者・岩井冴子(上野なつひ)がやってくる。

      冴子 「こちらごらんになりました?」

    冴子が差し出した新聞には、『イメクラ風俗嬢 借金苦で臓器売買』という見出しの記事があった。

    健吾はその記事は初見であるが、その見出しだけで内容は充分理解できる。冴子から取材を申し込まれた健吾だが、話すことは何も無いと断る。

      冴子 「あなたの話を聞きたい方はいるんじゃないんですかね。不正を
          せずに、脳死ドナーを待って、間に合わずに亡くなっていく患
          者さんだって大勢いるんです」

    立ち去ろうとする健吾に、冴子はこれから他のメディアも取材にやってくると捨て台詞を健吾に投げかける。



    病院。医局。
    その記事は、病院内の人間にも知るところとなり、神谷が上司に呼ばれていた。神谷はその記事の内容については否定せず、「全ての責任は僕にあります」と辞表を差し出すが、逆に上司からはそれを固辞されてしまう。「病院は何も知らなかった。だから誰も、責任を取る必要はない。そう決まった」ということなのだ。

    (神谷先生、ここはまずは記事は嘘だというところじゃないのかね。あっさり認めすぎだと思うの)



    岡田家。
    深いため息をついて和子が帰宅すると、そこには梨沙がいた。梨沙は健吾と別れて、そのままやってきたのかな。

      梨沙 「おかえり、またお世話になります」
      和子 「おかえり」

    だが和子の表情が冴えない。
    そこに電話がかかり梨沙がそれを受ける。電話の相手は冴子で、“梨沙のことについて聞きたい”というのだ。応対した梨沙は、思わず電話を切ってしまう。



    病院。廊下。
    まだ点滴をつけながら歩くマリア。神谷から「あんまり焦っちゃダメだよ」と声をかけられる。
    マリアは神谷に外出してもいいかと尋ねるが、まだ感染症が気になるので却下される。マリアは今夜の双子座流星群が見たかったのだ。

      マリア「そうだよね。それに写真撮られちゃうかもしれないしね」
      神谷 「マリアちゃん」
      マリア「うん、知ってる。ごめんなさい、迷惑掛けて」



    喫茶店。
    修一は冴子を喫茶店で会う。もちろん、修一がリークした記事について話をするためだ。

      修一 「記事を訂正してもらいたいんです」
      冴子 「訂正?」
      修一 「ええ。ちょっと僕の話した内容と食い違いがあるみたいで。妹
          のこと風俗嬢だなんて話してませんし」
      冴子 「私はただ、事実を書いているだけです」
      修一 「事実?」   冴子 「臓器売買の疑いが、濃厚だという事実です」
      修一 「・・・妹は被害者なんですよ?」
      冴子 「妹さん、お店を辞める直前に、300万円の借金を一括返済し
          ていたんです」
      修一 「・・・ああ、そのことですか。それは、岡田さんが妹を騙すた
          めに払ったお金なんですよ」
      冴子 「どういうことでしょう」
      修一 「それで信用してしまったんですよねぇ、あの子。梨沙は、目的
          が肝臓だなんてことを知らずに結婚して、無理やりドナーにさ
          せられてしまったってことですよ。悪い男でしょ?許せないで
          すよねぇ?ジャーナリストとしても、女性としても。どうです
          か?」

    (と、いくら修一がそういう風に言ったところで、記者がそんな都合よく話を聞いてくれる訳はないんだな。そうやって自分の思い通りにいくと思ってる兄ちゃんが、ある意味泣けてくるよ…)




  • [流れ星への願い]

    水族館。事務所。
    同僚の柏原がパソコンの前でじっとしている。そんな柏原を見た順二が声を掛けるが、そのパソコンには、水族館のホームページの掲示板に、臓器売買に関する書き込みがされていたのが写されていた。健吾もそれに気づく。

      順二 「嵐が過ぎ去るまで待て。それが一番だ」

    順二はどこまでも健吾の見方でいる。



    岡田家。
    健吾が家に戻ると、外で梨沙が夜空を見上げていた。梨沙も新聞記事の話は既に知っていた。

      梨沙 「風俗嬢っつーのはやっぱみんな面白いんだろうな」
      健吾 「関係ないよ」
      梨沙 「関係あるに決まってんじゃん。私がイメクラやってなきゃ、あ
          んただって声掛けなかっただろ?」

    健吾はそのときはマリアのことで必死だったと梨沙に言う。(微妙に誤魔化してるところはズルイと思うが)

      健吾 「でも今は違う」
      梨沙 「違うって?」
      健吾 「梨沙のこと、苦しめたくない」
      梨沙 「今夜ね、流れ星が沢山見れるらしいよ」
      健吾 「ほんと?」
      梨沙 「うん。マリアからさっきメールが来て、代わりに願い事してお
          いてって」
      健吾 「へぇ」
      梨沙 「双子座の方から流れ星が流れるらしいんだけど、どっちの方角?」
      健吾 「ここじゃあ見えないよ。明かりもあるし」
      梨沙 「そうなんだ」



    海岸。
    そうしていつもの海岸に移動してきた健吾と梨沙。健吾は、父の形見のコンパスと、マリアが小学生の時の正座標で、双子座を探す。

      梨沙 「でもさ、流れ星に願い事って、普通に無理だと思わない?」
      健吾 「うん?」
      梨沙 「だって一瞬じゃん。いつ来るかもわからないし」
      健吾 「それだけ強く願ってないと、叶わないってことじゃない?」
      梨沙 「え?」
      健吾 「その一瞬で唱えられるぐらい、ずっと想ってないと、叶わない
          んだよ、きっと」
      梨沙 「ふ〜ん。じゃぁ、あんたのお父さんはさ、ずっと願ってたのか
          な?」   健吾 「え?」
      梨沙 「願いが叶ったわけじゃん。ずっと渡したかったんでしょ、あん
          たに」
      健吾 「・・・そうだね」
      梨沙 「このままがいい。叶うかな?」
      健吾 「きっと叶う」





  • [記事の波紋]

    数日後。水族館。
    私服で館内を歩く健吾。クラゲの水槽の前に一人の少年を見つける。

      少年 「じゃあ、いいこと教えてあげようか?」
      健吾 「うん」
      少年 「ニモの秘密。クマノミはね、オスから、メスに変身するんだよ」
      健吾 「よく知ってるね!」
      少年 「教えてもらったんだ。水族館のお兄さんに」

    それは、以前、健吾が教えた言葉そのものだった。(えっと、このシーンはだから何?(汗))



    水族館事務所。
    健吾は職場のネームプレートを外す。水族館をやめることにしたのだ。
    順二は何とか思いとどまらせようとするが、健吾は、後を仲間たちに託して、職場を後にした。

      順二 「バカ野郎!お前みたいな魚バカが水族館をやめてどーするんだ
          よ!」



    病院。屋上。
    健吾はその足で病院にやってきて、神谷に水族館を辞めたことを報告する。また、神谷も辞表を提出したが、受理されなかったことを健吾に明かす。

      神谷 「岡田さん。覚えてますか?以前、大切な人がマリアちゃんと同
          じ状況になったら、どうするかと聞かれましたよね」
      健吾 「ええ」
      神谷 「考えても、考えても、答えは見つかりませんでした。でも、良
          かったと思ってます、マリアちゃんを助けられて」
      健吾 「・・・」
      神谷 「何か矛盾してますね」



    病院。マリアの病室前。
    その後、健吾がマリアの病室に向かうと、和子が部屋から出てきたところだった。廊下で、「マリアは全部知ってた」と健吾に告げる和子。

    和子はパート先から暫く休むよう言われてしまっていた。パート先にも取材の人がやってきたらしい。梨沙は、和子と一緒に病院に来ていたのだが、用事があるからと先に帰ったと。



    新聞社ロビー。
    その頃、梨沙は日刊タイムズにやってきていた。冴子に会いにやってきたのだ。ロビーで待っていると、梨沙を心配してやってきた健吾に声をかけられる。

    と、そこへに冴子がカメラマンと共にやってくる。健吾もいることに気づき、「あれ、岡田さん。取材、受けていただく気になりましたか?」という冴子。梨沙はクレームをつけにきたつもりが、相手の方が一枚も二枚も上手なわけで、逆に「お兄さんから聞きましたよ。あなたは本当に騙されて肝臓を売ったんですか?」と質問され;

      梨沙 「騙されてなんかねーよ!」

    梨沙が切れると、そこをすかさず冴子と一緒にいたカメラマンがシャッターを切り始める。 健吾は、梨沙を庇いながら新聞社を出る。



    ホテル。
    美奈子がホテルで接客をしている際に、ふと、ロビーに忘れられていた雑誌に目が留まり、臓器移植の記事を目にしてしまう。



    街中の橋。
    健吾は梨沙になぜ一人で行ったりしたのかと尋ねる。「君が責任を感じることじゃないんだよ」という健吾だったが、逆に梨沙から、「いつも一人で何とかしようとする」と責められる。

      梨沙 「責任感じたっていいじゃん。勝手に一人で決めんなよ」
      健吾 「・・・わかった」

    すると急に梨沙の息が乱れ始め、その場に座り込む。



  • [兄ちゃん乱入]

    岡田家。
    梨沙は体調を崩し、家に戻り布団で休んでいた。あまり無理をしないように言う健吾。

      健吾 「あの記者に何言うつもりだったの?」
      梨沙 「この結婚は、偽装なんかじゃないって、しっかり夫婦だ、って
          言おうとした」

    (なら、あのときさっさとそう言えばよかったんじゃないだろうか、と思ったり…)

    そこに、家のチャイムが鳴る。健吾が玄関に出ると、修一が現れる。(おっと、兄ちゃんが直接乗り込んでキタ!!!)

      修一 「どうも」
      健吾 「何か?」

    すると何も言わずに家の中に上がり込んじゃう修一。

      修一 「梨沙、いるんだろ?梨沙!」
      健吾 「何ですか!」
      修一 「梨沙?!」
      健吾 「待ってください」

    部屋で寝ている梨沙を見て、駆け寄る兄ちゃん。

      修一 「体調悪いのか!?こんな家出ていくぞ。そのうちもっと騒がれ
          るからさ」
      梨沙 「あの記事売ったのお前だろ」
      修一 「ああ・・あんな記事になるはずじゃなかったんだよ。梨沙の為
          だと思ったんだよ」
      梨沙 「・・・」
      修一 「なぁ、さあ行こう!さあ行こう」

    梨沙を連れ出そうとするを止めようとする健吾。

      健吾 「熱があるんです。帰って下さい!」
      修一 「このまま結婚して、こいつと一緒に暮らす気なのか?」
      梨沙 「・・・だったら?」
      修一 「本気か!?」
      梨沙 「ああ」
      健吾 「・・・」
      修一 「・・・お兄ちゃんの味方だって言ってくれたじゃないか」
      梨沙 「はぁ?」
      修一 「親父もお袋もいなくなった時、2人だけで生きていこうって決
          めたろ?」
      梨沙 「・・・」
      修一 「あの時、梨沙も、ずっとお兄ちゃんの味方だって、ずっと側に
          いるって、そう言ってくれたろ?」
      健吾 「忘れたよそんなこと!」
      修一 「・・・」
      健吾 「変わるんだよ、人は。お前だって・・・」
      修一 「・・・」

    (もう、兄ちゃんがある意味不憫で不憫で…)

      健吾 「もう、帰っていただけますか?」
      修一 「・・・わかりました」

    携帯電話を取り出して。

      修一 「これ、記者に売ることにしますね」

    修一はそう言うと、携帯電話にあった写真を突き出した。それは、健吾が梨沙に支払った300万円を引き出した通帳のページ。

      健吾 「何ですか?それ!」
      修一 「失礼します」

    部屋を出て行く修一。帰ろうとして玄関口で健吾に呼び止められる。

      健吾 「待って下さい。そんなことしたら梨沙まで・・・」
      修一 「このまま梨沙をあなたに渡すよりよっぽどいい」
      健吾 「あなたは・・・」
      修一 「何です?」
      健吾 「どこまで梨沙を苦しめるんですか?」
      修一 「あなたが梨沙の肝臓を奪わなければ、梨沙の気持ちを奪わなけ
          ればこんなことにはならなかった…」
      健吾 「・・・」

    修一が帰っていく。



    健吾はすぐに梨沙がいる部屋に戻る。

      梨沙 「ごめんな。離れたからって、関係がすぐに切れるわけじゃない
          んだよな、家族って。良くも悪くも」

    (梨沙、そんなに本気で関係を切りたいと思ってるとは思えないというか…。この期に及んでも、修一との関係の描き方が中途半端なのよね)

    そこに、健吾の携帯に美奈子から電話が入る。心配して何かを伝えようとしたらしい。



    病院。マリアの病室。
    マリアの病室には瑞希が見舞いに来ていた。コンクールに出した作品をマリアに見せている。もちろん、学校でも今回の記事は話題になっているが、瑞希はいつもと変わらぬ様子でいてくれるのがマリアは非常に有難く思う。



    ホテル。
    梨沙は、美奈子の勤めるホテルの一室に居た。美奈子の計らいで、梨沙はしばらくこのホテルに身を隠すことになったのだ。


    ホテルのロビー。
    その頃、健吾は宿泊の手続きを終え、ある覚悟を決めてある人物に電話を入れる。

      健吾 「岡田です。ちょっと・・お願いしたいことがあるんですけど」

    その後、ベッドで眠る梨沙のもとへ健吾がやってくる。健吾は、何かを思いながら梨沙の寝顔を見つめていた。

    (さっき約束したばっかりなのに、もうすぐに一人で決めて行動しちゃうのね。そのおかげでどれだけ話がややこしくなってることか…。そもそも最初の臓器売買だって…(略))




  • [健吾の決意]

    病院。マリアの病室。
    同じ日か違う日かよくわかんないけど、健吾がマリアの病室にやってきて、荷造りをしている。退院するのかと思ったら、マリアが病室を移ることになったのだ。病院にも、マリアの写真を撮ろうとする人がいるためである。

    そして、健吾はマリアに自分の想いを打ち明ける。



    ホテルの一室。梨沙は健吾から届いた携帯を見ている。



    再び病院。マリアの病室。

      健吾 「マリアには、辛い思いをさせるかもしれないけど」
      マリア「私、梨沙さんに何も出来てない。ありがとうしか言えてない。
          ・・・梨沙さんの為なんだよね?」
      健吾 「うん」
      マリア「うん。わかった。それでいい」

    そして、マリアは健吾と退院したらパーティーを水族館のグラスタワーの前でやろうと話をする。



    病院を出てくる健吾。携帯を見ると、梨沙から「今起きた。どこ?」とメールが届いていた。



    街中。
    修一が歩いてると、冴子から電話が入る。

      修一 「はい。・・・今からですか?構いませんけど。ちょうど僕もお
          話したいことがあったんで」

    (こうシーンとか見るとさぁ、修一、一体、何を目的に街中を歩いていたのかとか、さっぱり分からないのよ。どうでもいい部分だけど、その部分を想像させるようなものがないから、このドラマはダメだな、と思ってしまう)



    ホテルの一室。
    ベッドで横になってる梨沙。そこに神谷がやってくる。神谷は梨沙の様子を見に来たというわけではなく、健吾から頼まれてやってきたという。

      神谷 「知り合いの病院のベッドを借りられることになりました。念の
          ため、暫くそこで」



    新聞社。
    修一が日刊タイムズの入ったビルにやってくる。ロビーに入ると、すぐに冴子が現れた。

      冴子 「お呼びたてしてすいません」
      修一 「どうも」

    振り向くと、ロビーの片隅に健吾もいた。

      修一 「こんにちは」
      健吾 「・・・」



    ホテル。
    ロビーに下りてきた梨沙と神谷。

      梨沙 「なぁ、あいつどこにいんの?」
      神谷 「いや、僕にはちょっと・・・」

    神谷のチェックアウトを待つ間、梨沙の携帯にマリアからの電話が入る。

      マリア『お兄ちゃんから、黙っててって言われたんだけど・・・』



    新聞社。
    健吾、冴子、そして修一の3人を交えての話が、ロビーの片隅の打ち合わせコーナーで行われている。

      修一 「で、どうなりました?梨沙は被害者だという方向で、訂正記事
          を出してもらえるんですか?」
      冴子 「それは・・・」
      修一 「そうですか。じゃあ、しょうがないですねぇ〜」

    健吾の顔をちらっと見やり、携帯電話を取り出す修一。そのとき、健吾が;

      健吾 「僕は・・・」



    ホテル。
    梨沙はホテルを飛び出し、タクシーに乗り込み日刊タイムズに向かう。



    新聞社。

      健吾 「僕は・・・梨沙と離婚します」
      冴子 「それは、契約終了ということですか?」
      健吾 「いえ。契約なんかしていません。騙したんです」
      冴子 「え・・」
      健吾 「最初から、彼女の肝臓が目的で結婚を申し込みました」

    全ては自分ひとりが悪いのだと言う健吾。



    ホテルのロビー。
    神谷が戻ってくると梨沙がいない。梨沙は既にタクシーで新聞社に向かっていた。



    新聞社。

      健吾 「借金を肩代わりすることで、彼女を騙して自分に好意を向けさ
          せて、結婚して、それから肝臓を奪いました。これがその証拠
          です」

    健吾はそう言い、記者に修一が手にしていた携帯の写真を見せる。

      修一 「・・・」

    修一は目を伏せ、顔を上げることができない。



    梨沙はようやく日刊タイムズ社に到着するが、そこには冴子の姿だけで、すでに健吾の姿はなかった。



    その頃、新聞社を出た健吾は区役所へ行き、離婚届を提出し、受理される。(えっと・・・これって私文書偽造だよね(汗))


    街中。
    結局健吾に会えなかった梨沙は、健吾に電話を掛ける。

      健吾 『もしもし』
      梨沙 「あんた今どこにいるの!?勝手に決めんなっつったじゃん!」
      健吾 『これ以上体調が悪くなる前にちゃんと体休めないと』
      梨沙 「・・・帰ってくるんだよね?」
      健吾 『・・・』
      梨沙 「・・・答えろよ!・・・私どこに帰ればいいの?」
      健吾 『・・・』
      梨沙 「・・・また一人にすんのかよ」
      健吾 『・・・・・梨沙・・・ごめん』

    健吾は辛そうな表情を浮かべ、電話を切る。



    病院。マリアの病室。
    同じ頃、病院で眠るマリアのもとへ、修一がやってきた。忍び寄るようにマリアに近づくと、首に手を・・・。



    街中。
    その場に座り込み泣き出す梨沙。そこへ、健吾から梨沙を託されていた神谷が現れ、ただ、じっと横に座っていた。



    警察署。
    健吾はすべてをひとりで背負う覚悟をして…。






  • 感想

    予告に大泣き・・・σ(^^;)

      修一 「梨沙、じゃぁな…」

    今回、ドラマをリアルタイムで見損ないまして、後から最終回の予告→第9話本編を見たわけですよ。従って、第9話本編を見ない状態で、マリアの首に手を伸ばしていたなんてしらない状態で最終回の予告を見たわけですが、なのに、「梨沙、じゃぁな…」というとてつもなく優しい兄ちゃんの台詞に大泣き(笑)
    見事にドラマのスタッフの策略に乗せられた私です(汗)
    しゃーないやん、兄ちゃんが阿呆すぎて可愛いんだもん!!!もう、これは泣くだろー。

    もう、既にドラマの内容についてはどうでもよくなってますね(汗)


    ドラマの展開については、今回はそれほど嫌いではなかったのだけど(今回はハードルかなり下げて見たからかな)、それでもドラマとして一番残念だったのが、健吾が「梨沙のため」なんていう理由をつけて警察署に向かった部分。臓器売買とも言える行為をやったことは事実なのだから、そのケジメとして自ら判断した上での行動であってほしかったです。どうあってもマリアを助けたいという想いは否定しないけど、何らかの形で後始末は主役がつけなきゃいけないという発想はドラマの製作側には無かったのかな。健吾は被害者のように最後まで描き続けるのが、非常に違和感を感じるのです。

    そういうドラマとして歪な部分の反動が、修一に集まっちゃうのよね。人はそれぞれ、弱い部分があるという描写ならいいのに、修一の弱さは全て悪として描かれる。根っからの悪人という描き方ならまだいいのだけど。今回のドラマはやっぱりそういう部分が厳しいのだな。


    (10.12.19)


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