恋愛偏差値 第二章
〜 第三話 [破局…温かい男の大逆転?予想外のラストスパート]〜
Introduction
『BAR Air』・・・夏目に失業中であることを打ち明ける琴子。
琴子 「実は私、失業中なの」
夏目 「失業?」
琴子 「今はOLでも何でもない、ただのフリーター。
それが正解、全問正解、今の私」
夏目 「あはは。そんなの黙ってりゃいいのに・・・」
琴子 「本当のこと知っててもらいたかったの。
あなたのこと、好きになっちゃったから!」
夏目 「?!」
琴子は本心を夏目に告白し、そして夏目も…
夏目 「だったら、正直に言うよ・・・。
商社マンじゃないんだよね」
琴子 「えっ?」
夏目 「五嶋通商の社員じゃない」
琴子 「・・・どういうこと?」
夏目 「ずっと君を騙していた」
琴子 「ウソ」
夏目 「・・・」
琴子 「・・・」
ここまでが前回までのお話・・・。以下、そのまま続き;
夏目 「がっかりした?」
琴子 「・・・」
夏目 「俺と寝たこと、後悔した?」
琴子 「・・・そんなこと・・・」
琴子は口では差し当たりの無い言葉を返すが、明らかに動揺を隠せないでいる。夏目はその琴子の同様を感じながらも;
夏目 「じょ〜だん」
琴子 「えっ?」
夏目 「あははは、冗談に決まってるだろう。
れっきとした五嶋商事の社員だよ」
琴子 「何で?!何でこんなときに冗談言うのよ!
私がどんな思いで失業したっていう告白したと思ってるのっ。
おまけに、好きだ、とも言っちゃって」
夏目 「気にする方がおかしいんだよ」
琴子 「?!」
夏目 「失業してようが、どんなバイトしてようが、そんなこと大した問題
じゃないよ。そうだろ?」
琴子 「そう…だけど」
確かに夏目の言う通りではあったが、それでも琴子にしてみれば、それは重要な要素なのであり、少なくとも自分は今のバイトの仕事に満足しているわけではない・・・
琴子 「でも、今のバイトは私がしたい仕事じゃないから。
(カバンから1冊の本を取り出して)あなたが前に読んだ方がいい
って言ってた貿易の本」
夏目 「また、貿易会社に?」
琴子 「9年間も働いてたんだもの」
夏目 「でも、別にキャリアがある訳じゃないんだろ?」
琴子 「元々、パスポート片手に世界中を飛び回る仕事がしたいと思って
貿易会社に入ったの。
そりゃ、今は江戸川のガラス工場でバイトをしてるけど、でも、
それはあくまでも生活のためって言うか、就職までの繋ぎって
言うか…。貿易の仕事は私の夢なの。諦めたくないの・・・」
夏目 「そう・・・」
琴子 「うん」
そんな琴子の顔を夏目は見つめたが、何も言わなかった・・・。
[守屋ガラス工場 〜 風鈴イヤリング]
守屋ガラスのお昼休みの時間、皆、食事を取ったり雑談をしたり・・・ただ一人、琴子は再就職に向けて、例の夏目に勧められた例の経済本を読んでいる。そんな琴子に、語りかける育子さん;
育子 「様になってきたね、琴子ちゃん」
琴子 「え?」
育子 「制服と運動靴」
琴子 「そうでしょうか?」
育子 「ねぇ、うちに就職しちゃったら?」
琴子 「でも、やりたい仕事ありますから」
琴子はあくまでも、貿易の仕事にこだわる。そこに工場にいた守屋が事務所に戻ってくる。手にはミニチュアの風鈴を2つ。聞くとそれは”風鈴のイヤリング”で、この工場で昨年から販売しようとしているものであるが、守屋曰く「ビックリするぐらい売れへんかった」らしい。
守屋 「で、沢井さんと改良してきてん。1set 1,900円。高宮さんだったら買う?」
琴子 「もう一回り小さかったら買うかな?」
守屋 「ああ、これでもまだ大きいか…」
琴子 「私は、ですけどね」
沢井 「(不機嫌そうに)そこまでするのに、どれだけ苦労したか」
琴子 「素直に感想を述べただけです」
沢井 「これだからな、素人は(--;)」
琴子 「素人が買うんですよね?」
沢井 「何?」
琴子 「すみません」
守屋 「俺、これいけると思うんやけどなぁ・・・」
と話を続けようとする守屋だが、琴子は「昼休みは就職の勉強したいんで」と、昼休み時間でのこれ以上の議論は断った。
夕刻。退社時間になって、琴子は先週一週間分のバイト料を守屋から受け取る。
琴子 「すいません」
守屋 「いや、すいませんはこっちやねん。ホンマに少ないねん。ごめんね」」
琴子 「とんでもないです。ありがとうございます」
と、事務所を出て早速、バイト料の封筒の中味を見てみるが、中に入っていたのはたったの2万円。トホホ(涙)。
[ビジネススクール→喫茶店 〜 相談する相手は?]
帰宅前に(かな?)、琴子は『専門学校東京ビジネススクール』にやってきた。少しでも再就職に有利なように、何か資格を身に付けようと思ったのだった。
早速、受付けに、貿易関係に有利なコースの受講について尋ねてみたが、希望するものを全て受講しようとすると受講料は何と20万円。今の琴子にとっては大金である;
琴子 「20万?」
受付 「お申し込みされますか?」
琴子 「財布と相談してきます」(^^;)
琴子はその足で、真央と喫茶店で会い、ビジネススクールのことについて相談している。受講したいコースは商業英語にビジネス英語...バイト料2万円の現状で、何を選択すればいいのやら・・・だが、真央はあっけらかんと;
真央 「そんなの彼氏に聞けばいいじゃないですか?」
と。
真央 「ここで悩んでないで、夏目さんに相談してみたらどうです?
琴子さんのために、一番いいアドバイスをしてくれるんじゃ
ないんですかぁ〜」
琴子 「そっか」
真央 「いいな、”一流企業商社マンの”彼氏がいて〜」
琴子 「真央ちゃんだって、そのうちできるわよぉ」
真央 「余裕かましちゃってぇ〜」
琴子 「かましてないわよぉ。もう〜」
と言いながら、明らかに完全に余裕かましまくりの琴子だったりする(^^;)。
[代官山&BAR Air 〜 夏目と環]
日も暮れて、家路につく途中で、琴子はさきほどの真央との会話の通り、夏目と相談をしようと夏目の携帯に電話を入れた;
夏目 『夏目です』
琴子 「あ、私、高宮です」
夏目 『何か用?』
琴子 「言うと思った」
夏目 『何?』
琴子 「あ、ちょっと相談したいことがあって。今、何処?」
夏目 『代官山だけど・・・』
琴子 「嘘!」
夏目 『Airにいるよ』
琴子 「Air?!!なんだぁ〜、そうなんだ・・・」
琴子はそのとき、正に”Air”の目の前まで来ていた。携帯で話を続けるより、直接、店に行ったほうが早いと考えた琴子は、そのまま店に入ってきて、奥のテーブルに座っている夏目を見つける。
夏目 「?!」
琴子 「驚いた?」
夏目 「近くにいたんだ」
琴子 「うん、実はね、ちょっと相談したいことがあって」
琴子が夏目に話を切り出そうとしたときに、そのテーブル席の陰に隠れていた水沢環が、とっても白々しく(?)夏目に声を掛けた;
水沢 「あれっ、知り合い?」
夏目 「あ、仕事の仲間。今、打ち合わせ中でさ」
琴子 「・・・そうなんだ」
水沢 「(自らの名刺を差し出して)水沢環です」
琴子 「高宮琴子です。あ、名刺・・・」
夏目 「彼女さ、今、失業中なんだよ」
水沢 「失業中?・・・あっ、ひょっとして夏目君の彼女?」
琴子 「。。。」
夏目 「相談って何?」
琴子 「・・・」
夏目 「ほら、相談したいことがあるって」
琴子が何も言えないでいると、環が琴子が手にしているパンフレットを目に留める;
水沢 「ビジネススクール?」
琴子 「…。大した事じゃないから」
夏目 「ごめん、今ちょっと、打ち合わせ中だから」
琴子 「あ、どうぞどうぞ、私は」
水沢 「いいの?」
夏目 「うん、別に約束していた訳じゃないからさ」(これだ…)
水沢 「だって、結婚を前提に付き合ってるんじゃないの?」
琴子 「えっ?」
水沢 「ああ、やっぱりプロポーズされたんだ」
夏目 「おーい」
水沢 「あれ、この人の18番。気を付けた方がいいよぉ」
夏目 「そんなこといいから、早く片付けちゃおう」
水沢 「はいはい」
琴子は蚊帳の外状態になり、夏目は夏目でそれ以上何も琴子には話さず、そのまま環と打ち合わせを続けた。
琴子はカウンターで、森川歩とバックギャモンをしながら、夏目の打ち合わせが終わるのを待っている。もちろん、奥の二人の様子が仕方が無い琴子だったが、夏目はそんな琴子の気持ちを知ってか知らずか、環と打ち合わせを続けている;
夏目 「じゃぁ、とりあえず、こっちのバンクに、明日の昼過ぎまでに
電話しといてね」
水沢 「OK」
夏目 「うん。ありがとね」
水沢 「うん。夕方までには結果が出るように・・・」
その2人の様子を横目で見ながら、バーのマスターの歩は琴子に話しかける;
森川 「終わりそうにないな」
琴子 「うん」
森川 「終わるまで付き合うか?帰り辛いやろ?」
しかし、琴子は「一人で帰れます」と言って、奥の様子が気になりつつも、店を出て行った。その奥のテーブルでは、夏目と環は打ち合わせを続けているが;
水沢 「帰っちゃったわよ、彼女」
夏目 「分かってるよ」
つとめて冷静に夏目はそう環に言ったが、夏目の中では琴子の先日の態度が気になっていた;
夏目 「俺、商社マンじゃないんだよね」
そう夏目が冗談で話したときの琴子の動揺した表情が頭の中で浮かんでは消えた。
水沢 「何か迷ってる?」
夏目 「・・・」
水沢 「どうせまだ、話してないんでしょ、自分の生い立ち?」
環にそう言われても、夏目はいつものように何も答えなかった。
(夏目と環の関係って、ホントどうなんですかねぇ…(笑)。1クールのドラマなら、それだけで1話分ぐらいストーリーができそうなんだけどねぇ…)
[守屋ガラス工場 〜 大きな商談]
翌日。いつものようにバイトをしている琴子だが、昨日の夏目と環の関係が気になり、どうも気合が入らない。
納品書を工場で作業中の聡子に届けに行くと、そこにその琴子の低いテンションとは対照的に、テンションの高い守屋が飛び込んできた。例の”風鈴イヤリング”の売り込みに成功し、東西百貨店から、1,000個の注文が来たというのだった。琴子を除くみんなは「バンザーイ」とおおはしゃぎ。
[オフィス街 〜 2枚のチケット]
昼下がり。演奏会のチケットとそのチケットが封入されていた封筒を手にオフィス街を歩く夏目。そのチケットには『Schon Meister Quartett(シェーン・マイスター・カルテット)演奏会』と書かれていた。夏目はおそらくそのチケットの送り主と携帯電話で話をしている;
男性 『おい、久しぶりのコンサートなんだから、必ず来いよ』
夏目 「ああ、分かったよ。行けばいいんだろ?」
男性 『1人で来ても、2枚分の金払えよ』
夏目 「セコイなぁ、お前。学生の頃から全然変わってないぞ」
男性 『元取りたかったら、彼女でも連れてこいよ』
夏目 「・・・」
男性 『いるだろ?』
夏目 「まぁ・・・」
男性 『何だよ。俺たちに紹介できない程の子か?』
夏目 「ふっ。うるせーよ。じゃぁな」
次の日曜日('02.08.11(日))に開催されるその演奏会に、夏目は琴子を誘うべきかどうか・・・
[琴子の部屋 〜 演奏会への誘い]
その日の夜。再就職に向けて、独学で勉強をしている琴子・・・でも、どこか上の空・・・かな?夏目と環の関係が、いまだに気になっている様子。そこに、琴子の携帯電話が鳴った。日通知設定で掛かってきたその電話の相手は、その夏目からである。夏目は職場から琴子に電話をしてきていた;
琴子 「もしもし」
夏目 『この間は、ごめんね』
琴子 「何で謝るの?打ち合わせだったんでしょ?」
夏目 『・・・』
琴子 「違うの?」
夏目 『日曜日さ、コンサート、行かない?』
琴子 「コンサート?!」
夏目 『カルテット』
琴子 「玉川」(・・・(^^;))
夏目 『何それ?』
琴子 「何でもない」
夏目 『行く?』
琴子 「えっと・・・」
夏目 『予定があるんだったら別にいいけど…』
琴子 「行く!どこである?サントリーホール、オペラシティ?」
夏目 『どうして?』
琴子 「それなりの格好、してかなきゃ」
夏目 『普段着でいいから。じゃぁ、また連絡する』
琴子 「うん、おやすみ」
環との関係が気になっていたはずだが、そんなことを忘れるほど、琴子は夏目からの誘いに対して素直に喜びを感じていた。
[琴子の部屋 〜 真央のプッシュ]
翌日の夕方(?)。琴子の部屋に遊びにきた真央。2人が話しているのは、今回も琴子と夏目の話。
真央 「綺麗な女の人は、ただの同僚ってことですよね?」
琴子 「まぁね」
真央 「なのにプロポーズは18番?」
琴子 「まぁね」
琴子から夏目の話を聞きながら、真央ちゃんは真央ちゃんなりに、夏目のことを分析して言う;
真央 「そういう遊び人にみえて、実は結婚願望の強い人かも」
琴子 「まさか」
真央 「クールでドライな人に限って、案外そうだったりするんですよね」
その言葉に一瞬、反応する琴子。
真央 「攻めてみる価値ありだと思いますよ、結婚に向けて!」
琴子 「そう・・・かな?」
[守屋ガラス工場 〜 団結の外で]
昼休み時間・・・今日も和気あいあいとした雰囲気のガラス工場。だが、琴子だけは相変わらずその輪の中に入らずに勉強中で、聡子に煮物を勧められても断る。
そこに1本の電話が入り、守屋が対応している。その電話の相手は東西百貨店。店の催物に合わせて、”風鈴イヤリング”1,000個の納品を、4日後にして欲しいという依頼である。現状でいくと、無理な注文であったが;
沢井 「やりましょう、ぼっちゃん」
これまで守屋が半年も百貨店に通ってやっととってきた仕事であり、今回のことは百貨店に入れるかどうかの瀬戸際である。その沢井の言葉で、工場の全員が一致団結し、その日から夜通しの作業を続ける決意をする。・・・琴子を除いては。
夕刻。残業を続ける皆を前に、気になりつつも「お先に失礼します」と工場を出て行く琴子。
[演奏会場 〜 生い立ち]
そして、日曜の夜。約束の場所に琴子が来るのを待つ夏目。間もなく、琴子が急ぎ足で現れた。
夏目 「こんばんは」
琴子 「こんばんは」
そう普通に挨拶を交わし、いつもと変わらない夏目の様子に、琴子は笑顔を見せた。
コンサート会場・・・と言っても、普通のレストランを借り切って行われる軽い食事を取りながら楽しむような、いわば仲間内程度で行われる程度のコンサートであるが、ピアノ,バイオリン×2,チェロ?の構成で、演奏が続けられ、みんなリラックスしながら演奏を楽しんでいる。
もちろん夏目君は琴子と一緒に白ワインを片手に演奏会を楽しんでいます;
琴子 「大学の友達?」
夏目 「うん。半年に一度、ここでライブ開かせてもらってるみたい」
琴子 「へぇ・・・」
夏目 「(顔を覗き込んで)オペラハウスじゃなくて、ガッカリした?」
琴子 「ううん。こういう所の方が楽しそう。一緒にやらないの?」
夏目 「いや、忙しくて暇無いからさ」
琴子 「ふーん。・・・下手?」(^^;)
夏目 「!・・・いいや」
引き続き演奏を楽しむ二人。
そして、演奏会が終わり、夏目と琴子は、その演奏を行った夏目の大学時代の仲間と同じテーブルを囲んでいる。
全員 「カンパーイ」
友人B「なぁ、たまに俺達に会うと、息抜きできていいだろ?」
夏目 「よく言うよ。こいつらさ、ハイエナみたいな奴等でさ。
俺に活動資金集ってるだけだから」
友人A「馬鹿やろう」
友人D「あとで相談に乗ってよ」
夏目 「やーだ」
一同 「あははは(笑)」
友人C「でもさ、大変じゃない、勇作と付き合うの?」
琴子 「え?」
友人C「こういう性格だし」
琴子 「ああ・・・」
友人D「『ああ・・・』だって」
一同 「あははは(笑)」
琴子 「そういう意味じゃなくて」
夏目 「どういう意味だよ?」
琴子 「え、だから・・・」
友人A「へそ曲がり」
友人B「強がり」
友人C「天邪鬼」
友人D「要はヒネクレタ奴だよね」
夏目 「おまえ、拘りがある、って言えよ」
友人B「親父に反抗してライバル会社に入ったのも、拘りって言えば拘りかな?」
琴子 「ライバル会社?」
友人B「あ、知らないの?
こいつの親父さん、亜細亜商事の社長だよ」
夏目 「いいよ、その話は」
琴子 「亜細亜商事って・・・?」
友人A「業界最大手の一流商社」
琴子 「えっ?!」
驚いて思わず夏目の顔を見る琴子。
夏目 「ふっ。って言っても俺は妾の子だけどね」
友人B「こいつお袋早く亡くして、親父さんのところに引き取られんたんだけど、
結構、苦労してきたんだよな?」
夏目 「いや。おかげで、金には困らなかったよ」
友人D「いいよなー」
一同 「(笑)」
そして、夏目は仲間たちが先ほどまで演奏していたステージに置かれたピアノに目をやった;
夏目 「あ。あれ、ちょっと、楽器、触っていいかな?」
友人D「お、珍しい!」
友人B「あまり大きい音、出すなよ!」
友人C「メンバーだと思われたら困る」
夏目 「うるせーよ」
そう冗談を言いながら、夏目は立ち上がり、ピアノの方に歩いていった。そのままピアノの前に座り、静かに演奏を始めた(もちろん、うま〜く手元は映されてなかったけどね(^^;))。琴子はその夏目の後姿を黙って眺めている。そんな琴子に、夏目の友人たちは夏目のことについて次々と語る(って、ちょっと説明口調すぎるぞ(笑)・・・って、この友達はわざと話してたみたいだけど);
友人B「ああやって、いつも平気な顔するんだよ、あいつ」
友人C「授業参観に来るのはいつもお手伝いさんでさ、父親とキャッチボールも
したことないって言ってたよな」
琴子は何も言えず、黙っている。
友人D「(琴子に)ねぇ、あいつにプロポーズとかされた?」
琴子 「…18番なんですよね。冗談だとも言ってました」
友人D「ひねくれ者だから、冗談めかしてよく言ってたらしいけど、
俺たちに付きあった子、会わせたの初めてだよな?」
友人B「ああ。愛人の子っていうことで家じゃかなり辛い思いをしてきたから、
かえって結婚願望が強いっていうか、普通の家庭に憧れているんだよ」
友人C「昔、ぐでんぐでんに酔っ払ったとき、こぼしてたよな。
ガキの頃、泣きたくても泣けなかったって」
友人B「ああ。
へっちゃらな顔してるけどさ、本当はメチャクチャ寂しいんだよ」
琴子はただ、ピアノを引き続ける夏目の後姿を見続けていた。
[夜の港 〜 半分]
演奏会となった店を出て、そのまま2人で夜の港までやってくる。夏目も琴子も口を聞かずに歩いている。。。
夏目 「あのさ、意外だった、俺の生い立ち?
だけど、全然、大したことじゃないから」
琴子 「・・・泣いちゃえばいいのに」
夏目 「?」
琴子 「寂しかったら、泣いちゃえばいいのに」
そう言われて、夏目は歩みを止め、琴子の顔を見る;
夏目 「どうやって?
寂しくったって、泣けないことってあるだろう?」
琴子 「だったら、だったら誰かに側にいてもらうとか。
それだけでも救われるんじゃない?寂しさ半分になるんじゃない?
独りじゃないって思えるから・・・」
夏目 「そうかな・・・?」
琴子 「・・・私じゃダメかな?」
夏目 「?!」
琴子 「半分にしてあげられないかな?」
夏目 「。。。」
琴子 「ああ、偉そうなこと言ってるよね?」
夏目 「半分に・・・半分にしてくれるかな?」
その子供のような瞳で不器用に尋ねる夏目に、黙って頷く琴子。そのまま琴子は、夏目に口付けをした・・・
(琴子の優しさに、自然と本音を出してしまう夏目君。その表情が、優しかったり、悲しかったり、ちょっと幼かったり・・・この表情がたまんないですね〜(*^^*)。でも、一方で、素直な夏目君は見たくない!なんて思ったりしてσ(^^;))
[守屋ガラス工場 〜 二つの世界の狭間]
翌日。昼休みに入り、事務所の机で、経済誌『PRESIDENT』に載っている”亜細亜商事代表取締役社長 夏目雅勝”の記事を目にしている琴子。
経歴/・・・・・・・・・・・・・・
趣味/ピアノ演奏,舞台鑑賞,・・・
家族構成/妻
その記事の「家族構成」の欄が気になる琴子。そこに、昼休憩のために、工場からみんなが引き上げてくる。
守屋 「今のペースやったら、間に合わへんかもしれへんで」
沢井 「大丈夫、大丈夫」
守屋 「あと二日間やけど、頑張ろな」
育子 「さぁ、今夜も頑張るよ!!」
琴子は、みんなの様子も気になりつつ、そして夏目のことも気になりつつ・・・
[オフィス街 〜 夏目の不安]
同日の昼間。夏目は先日の演奏会にも行った、大学時代の友人と2人で歩いている。話題はもちろん、琴子のこと;
友人B「いい子だよな、彼女。あの子なら、決めてもいいんじゃないか?」
夏目 「何を?」
友人B「結婚だよ。
だってお前、自分のこと高宮さんに全部知られてもいいから、
俺たちに彼女を会わせたんだろ?」
夏目 「・・・」
友人B「教えといてやったからな。おまえが本気で結婚したがってるって」
夏目 「えっ・・・どういうこと?」
夏目はその友人の言葉に、不安を覚える。
[五嶋通商オフィス 〜 破局前夜]
同じ日の夜。オフィスにて一人、琴子とのことを考えている夏目。そこに、携帯電話が鳴る;
夏目 「はい」
琴子 『あっ、私だけど。
別に用は無いんだけど、何してるかなぁ・・・と思って。
まだ会社、それともお家?」
夏目 「・・・」
琴子 『お家って、マンションだったよね?どんなマンション?』
夏目 「それより、就職先は?」
琴子 『えっ?』
夏目 「見つかった?」
琴子 『あ、、、なかなか上手くいかなくて・・・』
夏目 「探す気あるの?」
琴子 『えっ』
夏目 「無いんじゃない?」
琴子 『そんなことない!頑張ってるよ!』
夏目 「自分に言い聞かせてるだけじゃない?」
琴子 『・・・どういうこと?』
夏目 「頑張ってるって、自分に言い聞かせることで、満足しちゃってない?」
琴子 『あ・・・どうしたの?』
夏目 「まさか、このまま結婚って手もあるって思ってたりしてないよね?」
琴子 『えっ・・・』
夏目 「そうなんだ」
琴子 『そんなこと無い!』
夏目 「逃げ道にされたくないんだけど・・・
それに、俺をアクセサリー代わりにすることはやめて欲しい」
琴子 『アクセサリー?』
夏目 「動揺したろ?
この間、俺が五嶋の社員じゃないって言った時」
琴子 『あのときは、違う!そんなこと思ってない!!』
夏目 「友達に紹介したのがまずかったか…」
琴子 『勝手なこと言わないでよ!
自分のこと知って欲しかったから私のこと紹介したんでしょ?』
夏目 「へぇ・・・自惚れが強いんだ」
琴子 『どうして?やっとあなたに近づいたと思ったら、またすぐバリケード
張っちゃって・・・。
全部打ち明けてくれて嬉しかったのに…』
夏目 「・・・」
その琴子の言葉に、すぐに次の言葉が出てこない夏目。だがそんな自分の中にある思いを誤魔化し、嘘を付き、琴子を冷たく突き放す台詞をわざと口にする夏目;
夏目 「全部?知ったようなこと言うなよ」
琴子 『そんなに自分のこと知られるのが怖いわけ?あなたが心を開いてくれな
かったら、私だってどうすることもできないじゃない!!!』
夏目 「。。。。」
夏目はずっと黙ったままでいる。琴子は次の夏目の言葉を待ったが、携帯が切れてしまう。
琴子 「もしもし、もしもし・・・!」
見ると、琴子の携帯は『圏外』を表示していた。まるで琴子と夏目の距離をそのまま表しているかのように・・・(かな?昔、恋愛の科学で吾郎君が恋愛を携帯電話に喩えてたのを思い出しちゃったよ…)。琴子は部屋の中で、携帯のアンテナを伸ばしてみたり、方向を変えてみたり、色々やってみるが、全く繋がる様子はない。
同じ夜、夏目が琴子との電話を置くと、誰もいないオフィスに環がやってきた。
水沢 「あら、まだいたの?」
環は帰り支度を始めている。その環に夏目が声を掛ける;
夏目 「ちょっと…付き合わない?」
水沢 「・・・いいわよ」
[琴子の部屋 〜 破局]
琴子は結局、一晩中、夏目からの電話を待っていたが、夏目から電話が入ることは無かった。夜が明けて、琴子は自ら夏目に電話をする。だが、電話に出たのは、環だった。;
琴子 「あ、ちょっ」
水沢 『もしもし、あなた高宮琴子さんでしょ?』
琴子 「・・・」
水沢 『私、水沢環。前にバーで会った』
琴子 「・・・」
水沢 『もしもし』
琴子 「夏目さんは?」
水沢 『彼なら今、シャワー浴びてるけど・・・何か用?』
琴子はそのまま電話を切ってしまう…。
琴子 「・・・・・・・・・・ばっかみたい」
その場でうずくまってしまう琴子。
部屋の窓にぶら下げている風鈴がゆれる。琴子は守屋に今日は休むとだけ連絡を入れ、そのままベッドに潜り込む。
夕方になっても、何もできずに部屋の片隅で座り込んでいる琴子。
[オフィス街 〜 遠い日の記憶]
同日の夕暮れ時、オレンジ色の街中を一人歩いている夏目。携帯を片手に、仕事の連絡を取っている;
夏目 「その件につきましては、ニューヨークサイドのリアクション待ちという
ことで、またご連絡致します」
ふと見ると、楽しそうな男の子連れの家族が歩いていく・・・平凡なその光景が、夏目にとっては眩しい。夏目は父と決別した日のことを思い出す;
数年前、亜細亜商事の社長室・・・かな?夏目は社長の椅子に座る父親と面している;
父 「五嶋に入社する?!!!
なぜ我が亜細亜商事の宿敵とも言える五嶋なんかに」
夏目 「あなたの世話になるつもりはありません。
自分自身の力で、生きていきたいと思います」
父 「勇作!」
夏目は激怒する父の前でそう宣言し、そのまま父の前から立ち去った。
(若かりし頃の、と言うほどの昔ではないんだろうけど、数年前の夏目君の風貌はまるで"孝太郎"でした(笑)。しかも口調が熱いし。折角のクール&ビューティキャラだったのが、ホット&キュートになっちゃってるじゃない・・・(苦笑)。)
[琴子の部屋 〜 明日が”4日目”]
そして、夜。冷蔵庫を見ても何も食料も無く・・・財布の中身も5,000円+小銭が少し・・・窓につるした風鈴だけが寂しく鳴り響き・・・
琴子 「!」
急に立ち上がり、部屋のカレンダーを確認する琴子。そのまま琴子は部屋を飛び出す。
[守屋ガラス工場 〜 家族]
琴子は、コンビに駆け込み、サンドイッチ、おにぎり、スナック菓子・・・とにかくすぐに口にできそうなものをカゴ2つ分、買い込む。合計金額4386円・・・琴子は迷わず財布の5,000円札を差し出した。
琴子はコンビにで買い物をした袋を両手に抱えて、ガラス工場までやってきた。その作業場では、沢井たちがこの時間になっても作業を続けている様子が見える。
守屋 「あれ、どないしてんな」
工場の入り口付近でじっと立っている琴子に、守屋が声を掛ける。その守屋の声で、みんな琴子がやってきたことに気づく。
そのまま守屋に半ば強引に事務所に連れてこられた琴子。そこでは育子と聡子が、みんなの夜食を作っていた。それを見て、思わず自分の買ってきたものを後ろに隠す琴子だが、みんなにはバレバレ;
育子 「随分買い込んだわねぇ?」
聡子 「自分で食べるにしては多いよね?」
琴子が返答に困っていると、「高宮さん、手伝って」と守屋が琴子に告げる。
守屋 「朝までに仕上げなあかんし、人だって足りてへんし」
琴子 「でも・・・」
育子 「そのつもりできたんでしょ?」
そうして、夜食作りを手伝う琴子。おにぎりを握るその手つきも不器用ではあったが、他にも荷物を運んだり、絵付けをしたり、金具をつけたりと、琴子は今の自分でできる限りの作業を続ける。そして;
琴子 「みなさんも頑張って下さい」
琴子の口から、そんな言葉も自然と出るようになっていた。
そして深夜3時を過ぎた頃、1,000set目のイヤリングの金具を付け終わる琴子。
守屋 「1,000個達成!!!イエーイ!!!」
一同、喜びで沸く。そのまま先ほど作った夜食を囲んで、簡単な慰労会が開かれる。
守屋 「これからね、バンバン売り込んでいくからね」
琴子 「守屋さん、これ、通販で販売したらどうですか?」
守屋 「通販?」
琴子 「女の子向けの通販カタログに載せるんです。
数が少なくてもいいものなら絶対に売れると思うんです」
守屋 「通販か・・・」
琴子は以前の会社での知り合いが通販の会社にいるので、その人を守屋に紹介する約束をする。その話でさらに一同は盛り上がる。
育子 「いいじゃない!じゃぁ、これは前祝のパーテーだね?」
聡子 「パーチーでしょ?」
琴子 「パーティです!」
そんな冗談にも気楽に参加して一緒に盛り上がって笑う琴子。
育子 「琴子ちゃんがはしゃぐの、初めて見たね」
いつの間にか、琴子も含めた従業員の間で、一体感が生まれている。
守屋 「高宮さん、ありがとう」
琴子 「私なんか・・・」
育子 「何言ってんの。仲間じゃない!」
琴子 「いえ、私は今日だけしかお手伝いしてない」
守屋 「今日だけ違うよ、アイデアもだしてくれたやろ」
琴子 「?」
守屋 「ホラ、大きい方と小さい方、百貨店が採用してくれたのは、小さい方」
守屋は2種類のサイズの"風鈴イヤリング"を手にしながら、琴子が意見をくれた後、沢井が一回り小さいサイズのイヤリングを作ってくれたこと、そして百貨店もその小さい方を採用したことを話す。
沢井 「買うのは素人だからな」
そして、沢井は琴子の買ってきたサンドイッチを口にし、一方、琴子は聡子の作った煮物を口にした。琴子のその目には涙が溢れていた。
守屋 「前にゆーたやろ、みんな、家族みたいなものやて」
[通販会社ディノス 〜 リンドベルイヤリング]
翌日。守屋を連れて通販会社の担当者と面会する琴子。そして、そのセクションの部長とアポイントを取り付けてくれるとの約束をする。
担当者「ところでこれ、何て名前?」
守屋 「風鈴イヤリングです」
担当者「そのまま?」
琴子 「ほら、やっぱりもっとお洒落なネーミングの方がいいですよね?」
守屋 「例えば?」
琴子 「リンドベルイヤリング」
[五嶋通商ビル 玄関口 〜 急転]
五嶋通商ビルから出てくる夏目。それを追いかけて、環がやってくる。黙って歩き続ける夏目の横をそのまま並行して進みながら、夏目に語りかける
水沢 「もう、ああいうの勘弁してよね」
夏目 「・・・」
水沢 「高宮さんだっけ?
本気になるのが怖いからって、私にあんな芝居させて」
相変わらず夏目は何も答えない。そこに、夏目の携帯に電話が入る;
夏目 「夏目ですが」
松井 『勇作さんですか?』
夏目 「ええ」
松井 『私、亜細亜商事の松井です。お父様が倒れました』
夏目 「倒れた?」
歩みを止める夏目。
会社の屋上・・・ヘリポートにもなっているその場所に、ただ一人立っている夏目。頭の中で、先ほどの電話での内容について繰り返し考え続けている。
夏目 「待って下さい。会社を継ぐ気なんてありません」
松井 『今迄とは状況が違うんです!
社長が倒れた今、御子息である勇作さんに会社を纏めて頂きたいんです。
役員一同、意見は一致しています』
そして、夏目は結論を出した。
(「あなたも高いところがお好きですか?」(by 城君)って感じで、夏目君の屋上ショットが見れて、とても嬉しかったかも(*^^*)。考え事をするのに、わざわざビルの屋上まできて、夏の厚い日差しの中(爆)、独りたたずむ夏目君。こういうショット、個人的に好きなんですぅ。しかも、足元が金網になっているその下からのアングルで映してくれたりなんかして、高々20秒ちょっとのシーンに4通りの夏目君。しかも最後に決断したときの微妙な表情はたまりませんって!)
[守屋硝子工場 〜 琴子の笑顔]
夕刻。琴子が事務所で仕事をしていると、真央から電話が入る。
真央 『あれから夏目さんと進展ありました?』
琴子 「・・・」
真央 『ひょっとして、結婚秒読みとか?』
琴子 「知らないわよ、あんなヤツ」
真央 『えっ、夏目さんと、何かあったんですか?』
琴子 「そんなのどうでもいい…」
そこで事務所の外から、「手伝って」と琴子を呼ぶ声がする。琴子は「今忙しいから」と淡白に真央との電話を切り、事務所を出ていく。
そのとき、夏目は車を走らせ、琴子の働く守屋の工場までやってきた。車を降り、中に入ろうとしたところで琴子の声が聞こえる;
琴子 「これ、運んじゃっていいんですよね?!」
その声の方を向くと、琴子は工場の人たちと共に、荷物運びを行っていた。そして、その工場の人たちと冗談を言いながら動き回っているその琴子の表情は、夏目が今までに見たこと無いような笑顔に溢れたものだった。
その琴子の様子を、工場の外から、黙って眺める夏目・・・
(このシーン、琴子が笑えば笑うほど、それが悲しくって…。琴子ちゃん、もう少し、夏目君の気持ちに気づいてあげようよぉ、なんて思っちゃうのよ。まぁ、夏目が琴子にしたことの方が、酷いことなんだけど…)
[次回予告]
夏目 「会社、継ぐことにした・・・俺のそばで夢に近づいてみないか?」
<第三話感想> 泣き方の分からない夏目君…
話がどんどん進んだ第三話。琴子や夏目、それぞれの周辺事情が変化し、そして心理状態もどんどん変化していってます。それに応じて変化する夏目君の表情の1つ1つが素敵(*^^*)・・・って、今回もそれかい!(毎回毎回すいませんm(_ _)m)。
いや、少しはストーリーについての感想を書くべきかとも思うのですけど、ストーリーが単純なだけに、逆に書くのが難しくなっちゃったので、省略(そもそもあれこれ語るようなドラマでもないような気もするし)。それに、あれこれ書くには、夏目君の性格はひねくれすぎてて、私の手には負えないの…(^^;)。(いや、でも、琴子だってよく分かんないのよ。今回の話では、夏目に振られたから、工場の手伝いに駆けつけたの?!…とかね)
今回のドラマは、琴子から見た29歳の決断がメインなのですけど、夏目にとっても29歳の決断なんですよね。もちろん、男性の場合は、29と言ってもあまり重みなんて無いとは思いますけど、ただ、いきなり一流企業の社長になるかどうかだなんて、あまりにテーマ(というより設定)が重過ぎません?(^^;)。とはいえ、夏目君、小さいときからちゃんと帝王学を学んできているのかなぁ、なんて思ったりしているわけで(そうとでも思わないと、いくらなんでも役員一同、夏目が跡を継ぐなんてそう簡単に認めるとは考えられないし、そもそも父親も夏目を跡取りにと自ら言ってるぐらいですしね)、だから反抗をし続けながらも、心のどこかではある程度の覚悟を決めていたんじゃないかな、なんて思ったりしています。
・・・と、今回の夏目に関しては、ドラマで直接描かれていない部分をあれこれと考えてしまいますわ(これを妄想というのでせうか?(笑))。
ちなみに、琴子が見ていた経済誌で夏目パパの記事に書かれていたコメントが『人呼んで「市場再建請負人」』。この後、夏目君が後を継いで、「日本経済を救う男」になるのだろうかと考えた私ってダメですか?(笑)。(もう一個、父親に反抗してこのままフランスに渡って、ワインの伝道師になったらどーしよー、なんていう妄想もありますが…(爆))
それにしても、今回の夏目君は悲しいですね。琴子の「泣いちゃえばいいのに」という言葉に、「どうやって」と泣き方が分からないと答える夏目が、とても寂しい存在に感じてしまいました。
う〜ん、それにしても、こういう役って、ホント、吾郎君にはまってるわ・・・(♪)
(02.08.18)
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