危険な関係

〜 第6話 違う!別人の写真〜


[夜]先週の続き シーン0 どこかのビルの屋上

鷹男に自分と都築雄一郎の記事を雑誌に出して欲しいと懇願する有季子。

   大きく立ちはだかる謎を前にして僕たちはひどく焦っていた
   持っているすべての武器を使ってその謎を追い詰めようとした

[数日後の朝] シーン1 某駅

雑誌ボーダーの発売日。有季子のセクハラ捜査の記事の書かれた雑誌が売店の店頭に並ぶ。売店で雑誌を購入する鷹男。

   少なくともそのように心を砕いていたつもりだった…

シーン2 MIYAKOYA本社 社長室

自分の顔写真の載った記事を見る新児は焦りの表情を示す。 (ところでこの雑誌って誰が持ってきたのだ?!(笑))

シーン3 噴水のある公園

掲載された記事を見た鷹男は自分の書いた記事と意図が全く変わっていることに気づく。都屋のワイン疑惑の内容よりも有季子のセクハラ記事の方が優先され、それが事実であるような内容にすり替えられていたのだった。編集社に電話を入れる鷹男:

  鷹男 「もしもし、編集長。ねぇ、どうしたんですか、この記事。俺が書い
      たのと全然違うじゃないですか!」
  編集長「ああ。あんたの原稿、つまんなかったから手を入れたのよ」
  鷹男 「ちょっと待ってよ。な、何でそんな勝手なことするの。これじゃぁ、
      本当に彼女がセクハラをやったみたいじゃない」
  編集長「その方がおもしろいじゃないの」
  鷹男 「俺は都屋スーパーがワインと横領の捜査を止めさせる為にセクハラ
      を仕組んだって書いたんだよ。都屋の疑惑を隠しちゃったら、意味
      ないじゃない」
  編集長「都屋には先手を打たれたのよ。あいつらは事実無根を訴えてワイン
      事業から手を引いたの。今更ワインの話を穿ったって、インパクト
      がないじゃない。あんたほどの男だったら、そんなことは百も承知
      でしょうが」
  鷹男 「・・・。人間は変わるんだよ

最後にその一言だけを残し電話を切る鷹男。

シーン4 某オープンカフェ

雑誌の記事を見る有季子。そこに携帯が鳴り、大沢から緊急の呼び出しを受ける。

シーン5 MIYAKOYA本社 社長室

新児as雄一郎のいる部屋に綾子,松宮らが集まる。心配する松宮達に対し新児は「嘘は大きければ大きい程ばれませんから」と言い放つ。

シーン6 警視庁

セクハラ捜査として雑誌に載った有季子は大沢から30日の停職を言い渡される。しかし野々村は陰で大沢に(脅しをかけ、)処分を取り消すように働きかける。

シーン7 MIYAKOYA本社 社長室

椅子に黙って座る新児。

シーン8 双葉会病院 雄一郎の治療室

仁美,恭子,医師が様子を見に来、少しずつ回復の兆しを見せる雄一郎。

シーン9 公園

噴水の傍に寝ころび、空を見上げる鷹男。(今回は空に飛行機雲が流れています。これまでの虹を見上げている鷹男kunの気持ちと違って,今回の鷹男の気持ちって複雑なんでしょうねぇ)

   そうだ、不可解な謎とその奥の真実に立ち向かうことで
   僕と有季子は少しずつ変わろうとしていた
   でも、彼の言った通り確かにそこには大きな間違いがあった…

[昼] シーン10 みどりタクシー営業所

営業所長蟹江が眺めている雑誌に新児(とそっくり)の写真の載っている記事を見つける。

   しかも、僕たちの外にではなく僕たちの内側に…

シーン11 MIYAKOYA本社 社長室

有季子の姿を求めて窓の外を眺める新児。

   とても単純で大胆で重大な間違いが危険な関係の中に…

シーン12 警視庁

大沢の処分は取り消され、捜査二課に残ることを許される。

シーン13 MIYAKOYA本社

MIYAKOYA本社に社長に会いたいと蟹江がやってくる。新児に面会を断るように言われたちひろ。雑誌に載った都築と自分の知り合いが似ていると告げる蟹江に、ちひろは都築は19年ぶりに帰国したばかりであると言って蟹江を帰す。その後、都築はちひろにある人物を呼び出すように依頼する。

シーン14 警視庁

苦情の書類処理を淡々とする有季子。野々村のとった行動に対し自分自身を責める有季子。その野々村に有季紀子は都築雄一郎からは手を引くように諭される。

シーン15 MIYAKOYA本社 社長室

ちひろに連れられて新児のいる社長室に入ってくる鷹男;

  鷹男 「(サングラスをとりながら)何っすか、話って?」

新児の合図で席を外すちひろ。

  新児 「どうぞ。(鷹男に席に座るようにすすめ、鷹男の正面に座る新児)
      (雑誌の記事を差し出して)この記事があなたの返事ですか?」
  鷹男 「いいえ。まだ完結してませんが…」
  新児 「ということは、この写真もあなたが撮った?」
  鷹男 「ええ」
  新児 「じゃぁ、他にも私の写真も持っていらっしゃいますね」
  鷹男 「それが?」
  新児 「全部こちらに引き渡してもらえませんか?」
  鷹男 「えっ?」
  新児 「無断で写真が掲載されるのは迷惑です」
  鷹男 「それはできません。取材の自由です。もし掲載されて不都合だった
      ら、肖像権の侵害で訴えればいいんですよ。
      でも、今日は呼び出してもらって丁度よかった。僕もあなたに聞き
      たい事があったんですよ。あなたその後に、双葉会病院に行かれま
      したよねぇ?。あんな時間に病院に何しに行ったんですか?。もう
      診療時間は終わっていましたよね」
  新児 「答える必要はありませんね」
  鷹男 「どうしてですか。何か隠さなきゃいけないことでもあるんじゃない
      ですか?」
  新児 「河瀬さん、私は自分で自分の顔を守らなければならない立場にいま
      す」
  鷹男 「自分でそう思っているだけですよ。少しぐらい週刊誌に顔が載った
      って、みんなすぐに忘れてしまいますよ。
      犯罪者じゃないんだから…
  新児 「!」

何気に言ったこの鷹男の言葉に異様に反応を示す新児。逆にその新児の異様な反応を見て鷹男は戸惑う。

  新児 「もし、あなたが私の守っているものを壊そうとするなら、あなたが
      守っているものも壊しますよ」
  鷹男 「(笑い) そんな脅しには乗りませんよー
      写真は渡せません。僕もこれでメシを食ってるんですよ。…じゃぁ」

そう言って社長室を出る鷹男。隣の秘書室に控えているちひろの姿を見て、鷹男はちひろの持っていた写真のこと、そしてその写真の人間こそが双葉会病院に収容されている人物であることを想い出す;

  鷹男 「そうだ!」
  ちひろ「なんですか?」
  鷹男 「ちょっと来て!」

ちひろを会社の外に強引に(^^;)連れ出す鷹男。

シーン16 みどりタクシー営業所外

みどりタクシーの蟹江のところに品川署の刑事たちが傷害事件の目撃者=タクシー運転手を探しにやってくる。そこに夏江から電話が入り、新児が依然出勤していないことを話す。

シーン17 街中

新児と連絡が取れず、落ち込みながら車椅子で街中を進む夏江。

シーン18 外(川沿いの道で)

  鷹男 「お願い、この間の写真見せてくれないかな?」

外にちひろを連れ出した鷹男は例の男女の写った写真を見せて欲しいと頼む。

  ちひろ「この間の写真?」
  鷹男 「ほら、俺と前に会ったとき、男の写っている写真落としたじゃない」
  ちひろ「うーん、あの写真がどうかした?」
  鷹男 「どうしても見せて欲しいんだ」
  ちひろ「どうして?」
  鷹男 「見せてくれたら教えるから。頼むよ。別にあの写真どうこうする訳
      じゃない。見るだけ。ね」
  ちひろ「いいけど」
  鷹男 「本当?」

しかしちひろは鷹男の言う写真ではなく、ボーイフレンドと写っていうる写真を見せる。

  鷹男 「え?いや、いやこれじゃないよ。ほら、あのお寺みたいなところで
      男の人と中年の女性が写ってるやつ」
  ちひろ「何のこと。勘違いなんじゃない。私がいつも持ち歩いているのは、
      これだけ」
  鷹男 「そう…」
  ちひろ「どうしたの。早く教えてよ。なんでこの写真を見たかったのよ」
  鷹男 「(笑ってごまかしながら)いや知ってた奴に似てるっていうか…」
  ちひろ「そんなんばっか…」
  鷹男 「?」

結局、写真を鷹男には見せないまま立ち去っていくちひろ。う〜ん、もう一歩だったのにぃ〜。鷹男kun,もっと食い下がろうよ〜。ちひろもちゃんと鷹男に写真を見せていたら…。で、ちひろだけが鍵を握っちゃっうんですよねぇ。

シーン19 警視庁 捜査二課

淡々と書類の処理をしている有季子。が、雄一郎に対する思いをどこか断ち切れないでいる。

シーン20 MIYAKOYA本社 社長室

社長室に入ってくる綾子。

シーン21 双葉会病院

雄一郎が何か言葉を発しようとしている。

シーン22 警視庁 捜査二課

有季子は、雄一郎の出入国記録を調べ始める。

シーン23 MIYAKOYA本社 社長室

綾子はお金の融通の利かせない松宮を左遷しようと新児にもちかけるが関心を示さない新児「僕は金なんか欲しくない」

シーン24 街中

一人の女性が雑誌ボーダーをてにしている。その横を仁美が通り過ぎ、店の前で立ち止まり新児の言葉を思い出し娘の墓に供える人形を見ている。

シーン25 MIYAKOYA本社 社長室

社長室から出てきた新児は、ちひろに戻らないと告げて出て外に行く。(それにしても都屋って大会社っぽいのに、何て暇な社長さんなんだよ〜(^^;))

[夜] シーン26 警視庁 捜査二課

雄一郎の出入国記録の調査結果について、雄一郎は8/19に一旦香港から帰国し8/21に再度香港に戻っているという連絡を電話で受ける有季子;

  有季子「19年ぶりの帰国はウソ」

そして書類を確認する有季子は何かを見つける。 (それにしても、この電話連絡だけで雄一郎の写真を確認しなかったというのがミソね(笑))

シーン27 街中

一人街中を歩く新児は有季子の言葉を思い出し、進路を変更し歩きだす。

シーン28 MIYAKOYA本社 秘書室

鷹男が見せて欲しいと言った写真〜本物の雄一郎の写真〜を眺めるちひろ。そこに雄一郎を尋ねて客が現れる。

シーン29 警視庁の階段

雄一郎に関するネタを報告しに有季子の元にやってくる鷹男。

  鷹男 「悪かったな、あんな記事になっちゃって」
  有季子「あ、うーうん、いいの。あれがきっかけで戻れたようなもんだから」
  鷹男 「そのお詫びと言っちゃぁ何なんだけどさ、おもしろい話、持ってき
      たよ」
  有季子「うん」
  鷹男 「例の双葉会病院の身元不明の被害者、都築の秘書の持っていた写真
      の男と似てるんだ」
  有季子「どういうこと?ちょっと待って。じゃぁ、あの被害者は秘書の知り
      合いで、それを知って都築は病院に様子を見に行った?」
  鷹男 「うん、でも秘書と関わりある男があの病院に入院していることを、
      都築が知る分けないんだよな。あの被害者は身元不明のまま病院に
      入った訳だし、新聞でも事件じゃないから、殺しのことはほとんど
      触れられてないんだ」
  有季子「間違いないの、その秘書が持っていた写真と同一人物だっていう事
      は?」
  鷹男 「それがちょっと確信がないんだよな」
  有季子「えっ」
  鷹男 「秘書に写真見せてくれって頼んだんだよ。そしたら全然違う写真見
      せられて、俺が言ってる写真なんて知らないって。勘違いとは思え
      ないんだけどな・・・」
  有季子「そんないいかげんなことではどうしようもないじゃない」
  鷹男 「? どうしたの」
  有季子「何が?」
  鷹男 「今までのおまえだったら、クイクイ食いついてくるような情報じゃ
      ない?」
  有季子「そうかなぁ」
  鷹男 「でも、あいつおまえの言う通り絶対に何かあるよ。俺も雑誌の取材
      でいろんなやつと会ったけどさ、あんなやつは初めてだ」
  有季子「そう」
  鷹男 「…。どう、そっちはその後、何かわかった?」
  有季子「うーうん。・・・あっ、今日は一日中資料整理やらされてて、全然
      外には出られなかったから」
  鷹男 「有季子、やる気あるの?何か温度低いよ

(せっかく鷹男が情報を伝えにやってきているのに、なんで有季子は自分の情報を話してあげないんだよ〜。そんなに雄一郎にウソをつかれていたことがショックだったの?でも雄一郎のウソなんて他にもいっぱいあるのにさぁ。この辺の心境の変化がよくわからなかったんだよなぁ。でも理由はともあれ、もう少し鷹男kunに笑顔を見せてあげてもいいのになぁ〜)

シーン30 MIYAKOYA本社 秘書室

雄一郎を訪ねて雑誌の記事を見たと今度は高校時代の同級生がやって来る。対応するちひろにその女性は高校時代の雄一郎と撮った写真を見せる。その写真〜新児とは全く別人の、ちひろが持っている写真の男性が写っている写真〜を見て衝撃を受けるちひろ。(でも同級生ならなんで新児のことも覚えてないのよ〜)

シーン31 警視庁

自分の席に戻り、雄一郎の出入国のメモを持ち帰ろうとする有季子。有季子が警視庁の玄関を出るとそこには新児as雄一郎が待っていた。

シーン32 MIYAKOYA 秘書室

雄一郎の同級生が持って来た写真、そして雄一郎のスーツケースから持ち出した写真を見比べるちひろ;

  ちひろ「どういうこと?」

シーン33 某ビルの屋上

あの記事は有季子が仕掛けた罠かと尋ねる新児。逆に雄一郎が19年ぶりの帰国したということはウソであったこと、何の為にこんなことをしているのかと新児を責める有季子;「もう、あなたを追いかけません」

シーン34 双葉会病院

看護にやってきた仁美は雄一郎が何かを言いたそうにしていることに気づく

  雄一郎「ワイン…」

シーン35 夜の路上

有季子の冷めた態度に真意を掴みきれず、街中に漂う鷹男。

   悲しく決定的なウソを知って有季子はそれ以上進めなくなっていた
   僕もまた道に迷い、再び歩く方向を見失ってしまっていた
   でも実はあとほんの一歩だった

シーン36 MIYAKOYA本社前

タクシーを止め、みどりタクシーに向かうちひろ

シーン37 某ビルの屋上

有季子が立ち去り、そのまま一人残る新児。

   全ての謎を解く一枚のカードが、たった一行の答えを書いたカードが
   僕たちのすぐ近くに…そう、実は僕たちの心の中にそっと臥せられていたのだ
   まるで開かれるのをじっと待つように…

                            to be continued

予告

  鷹男 「俺は一人でやる。都築のこと調べ尽くしてやる」


鷹男VS新児第二回戦!ということで、あのMIYAKOYAのシーンは今回も見応えありましたねぇ。でも、あのシーン、鷹男の守っているものって有季子だということは分かるんですけど、新児の守っている物って一体なんなんでしょう?MIYAKOYAを守っているとは思えないし、仁美さんかなぁ…。でも仁美はこの事件とは関係ないはずだしぃ。どうしても鷹男kunに感情移入して見ちゃってる分、新児や有季子の心理面は理解できずにおります、私(^^;)。鷹男kun、以前有季子に「俺、降りるわ…」と言っておきながら結局、がんばって調査してますよね。なのに有季子は突然気が変わっちゃってるし、その理由を鷹男には話してくれないし、すっごく置いてきぼりをくってしまった感じがあります。少しずつ、ボタンを掛け違ってきちゃってるのかなぁ…。


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