佐々木夫妻の仁義なき戦い
〜 第10話 「涙の法廷!!夫婦の愛よ永遠に…」 〜
08.03.23 PM9:00〜9:54
[形勢が逆転しました]
第2回口頭弁論が終わり、裁判所の玄関口で法倫と小川、そして猪木が集まっている。
法倫 「猪木さん、ありがとうございました」
猪木 「明日のこと考えたらその方がいいと思って」
そこに明日を抱えた律子と母親がやってくる。律子の表情が怖いです…
律子 「猪木って本当、親切ね。今までありがとう」
そうして法倫にも一瞥を与えて去って行った。本当に怖いって、律子。
小川 「僕は猪木さんのやったこと、間違って無いと思いますよ」
猪木 「(;o;)」
一方で、役に立たない事務所の面々も法廷から出てきて桜庭のことを話題にしてます。心配してるって感じじゃないのが何だかなぁ、ですけど。
蝶野 「あいつに今更顔を出す根性は無いだろう」
馬場 「とりあえず反省だけはしてるでしょうけどね」
とか冷ややか語る面々ですが、実際、桜庭はお寺で修行してるみたいです(笑)
鈴木 「これからどうなっちゃうんでしょうね、うちの事務所」
蝶野 「判決に世論がどこまで影響するかわからないけど」
馬場 「まぁ、事務所としては最悪でしょうな」
だけどまぁ、彼らに桜庭のことを語る資格は無いと思うのだな。何でこういう台詞を言わせるかな。
その日の夜、結局、律子は母親と一緒に猪木の家を出てきました。一方で法倫の母親は、美容院で、律子のことを中傷する記事が女性週刊誌に載ってるのを見て、にんまりしてます。
『授乳弁護士』を批判する記事が週刊誌に載ったりしたものですから、次々と佐々木法律事務所が受けていた仕事がキャンセルされていってます。ここもコメディっぽく描かれてますけど、法君が助けたい人を助けるために作った事務所なのに・・・と思うと悲しい。ドラマの中で事務所もただの道具としてしか描かれてないようでさ・・・
夜、法倫の家に集まった小川とゆと子。一時期とは違って、こちらはかなり余裕が出てます。
ゆと子「律子さん、大変みたいよ。お客さんほとんど逃げちゃったもん
だから、小さな仕事、ものすごい数こなすしかなくなって…。
結局、普通の保育所じゃ間に合わなくなって。24時間預かって
くれるところに変えたみたいだし。仕事も育児も破綻寸前です
って」
っていうのが週刊誌に載ってるわけですね。
ゆと子「ということは、事務所も明日の親権も夢じゃないってことよね。
ね、小川さん?」
小川 「そうですね。まぁ、こういう記事を証拠で出せば、それなりに
裁判官の心証も左右するでしょうし」
法倫 「・・・」
小川 「あれ、何か難しい顔をしてない?」
法倫 「・・・あ、まぁ、あいつはどうでもいいんだけどさ、明日がな。
こんな状態じゃぁ心配なのは当然だろ?」
ゆと子「変な同情するんじゃないわよ、法倫。何としても明日の親権は
取ってくるのよ!これは佐々木家の正義!」
とガッツポーズで気合を入れるゆと子。
法倫 「わ、分かってますよ!」
と法君もガッツポーズを。それ見て小川も従ったりして…(笑)
ナレ 『こうして弁護士佐々木法倫は律子側の明日に関する養育環境を
問いただすべく、浩子を証人として出廷を要請した』
[それでも律子のことが心配なんですね]
その流れのまま第三回口頭弁論がスタート。証人として浩子が証言台に立ち、法倫が質問をする形式に。傍聴人席にはもちろん、”関係者”一同(除く桜庭)が揃ってます。
法倫 「さきほど自営業なのである程度自由にお休みできるというお話
でしたが」
浩子 「はい、私は今も週に一度は上京して、孫の明日の世話をしてお
ります」
ゆと子「私は無職でございますので」
法倫 「!!母さん、やめろって!」
ゆと子「明日を引き取った際に24時間 365日、世話をすることが可能で
ございます」
裁判長「傍聴人は無断で発言をしないで下さい」
ゆと子「・・・」
法倫 「あなたが上京されてる以外の日は?」
ゆと子「孫は24時間、施設に預けられっぱなしらしいです」
律子 「傍聴人は法廷を混乱させようとしています。退廷を要請します」
ゆと子「私は孫が不憫でならないんです。私なら24時間、明日を見てい
ることができるのに、どうしてこういう事態になっているのか、
子供の福祉とは何なのか、裁判長、ご説明願えますか?」
裁判長「・・・」
裁判長が一番の被害者かもしれないなぁ。だから、夫婦喧嘩は家庭でやっとけって!!
で、ここにきて、ようやく何とかしなきゃいけないと思い始めた法律事務所の約3名(恵&蝶野&馬場)。だけど、事務所の仕事がなくなるような事態になってから動き始めるっていうところが、見ているこっちは非常に冷ややかに見てしまうんですが…。そういう主旨じゃないとは思うのですけど、上手く消化できなかったです。
そんな律子が困ってる状況は、スポーツ新聞(一応、スポニチだったけど(笑))を経由して桜庭のところにも伝わることになり、桜庭君、修行していたお寺を出て、慌てて都会に戻ることに。
とあるレストラン。既に裁判の勝利を確信してか、法倫と小川、そしてゆと子で食事をしてます。まずは乾杯。
ゆと子「これでもう、私達の勝ちは決まったようなものよね?」
法倫 「・・・」
そのゆと子の発言に法君は複雑な心境のようです。
ゆと子「律子さんにできることはもう無いでしょ」
小川 「そうですね。まぁ、もしあるとしたらそうだなぁ…」
そんな話は上の空で、法倫はとなりのテーブルでソースとマヨネーズを料理にかけて食べてる子供に視線が行ってます。律子のことばかり考えてるんですね。
− ソースとマヨネーズさえつけておけばなんとかなるから…
法倫 「なんとかなんのかな、あいつ・・・」
同時刻、律子が法倫に会いにレストランにやってきた・・・と見せかけて、実は違う店で客にワインをサービスしている男性の腕を掴み頼みごとをする律子(本当は上述の法倫たちのやりとりの間にこのシーンが分割して挿入されてるんですが、紛らわしいのでこっちに統一。この辺の演出の意図が分かりづらかったかなぁ)。
別室で所と話をする律子。他人の仕事中に迷惑な律子なわけですが、これは律子が自己中心な性格だと言いたいんでしょうか?(たぶん、違う)
所 「偽証しろってこと、俺に?」
律子 「このままじゃ、明まで取られそうなのよ」
ナレ 『これは、とある弁護士夫婦の仁義なき離婚戦争の最後の決戦で
ある』
法倫、小川、ゆと子の3人でのレストランの会話の続き・・・
ゆと子「で、この後の裁判はどうなの?」
法倫 「次は律子側が申請した証人の公判があって、その次はもう、律
子本人の証拠調べの予定になっている。かなり有利な状況だし、
これ以上何かしかけるのは無駄だね」
ゆと子「本人の証拠調べ?」
小川 「まぁ、本人の証拠調べが終わったら基本的には終わりなんです
よ、離婚裁判って」
ゆと子「それであの子の弁護士資格は剥奪されるのね」
法倫 「剥奪って?!何、いつの間にそういう話になってんの?」
ゆと子「あの子はあなたを犯罪者に仕立て上げようとしたのよ!」
小川 「まぁ、そんな弁護士を弁護士会から除名するのが正義っていう
考え方もあるんじゃないの?」
法倫 「いやでも、もし、明日の親権があっちに行ったらどうなるんだ
よ?母親が無職って、明日はどうなるんだか・・・」
小川 「有利じゃない!万が一あっちに親権がいっても、あっちが生活
苦なら、親権の変更を申し立てる方法だってありますしねー」
ゆと子「ねー」
法倫 「お前さ、なんかわざと煽ってない?」
ゆと子「私はね、あのこのことは気に食わなくても、あくまでも口喧嘩
で納めてきたつもりよ。でもあの子はいきなり警察を持ち込ん
できた。私はそれが許せないのよ!」
ここにあるゆと子の台詞に完全に同意なのだけど、こういう台詞まであるのに、最終的にその点を無視したドラマなったことが、私は許せないんだな。だから、本当に勿体無いと思うのだけど、吾郎君にしても小雪さんにしても、他の共演者にしても、いくら感情を入れて演技されても、それに至る過程に共感できなくて、それが逆に辛かった。
法倫 「!」
ゆと子「律子さんがまずい仕事ぶりを証言してもらうとか。ほら、あの
ほらほらほら、あの子沢山の、子沢山の…あの…」
法倫 「蝶野さんなら無理だよ。1回証人断られてるし、それにあの人、
ああ見えて、案外、情に厚いから」
ってところで、その蝶野から法倫の携帯に電話が。(ここで蝶野を持ってくるのも強引かな…)
[律子の偽証と法君の気持ち]
翌日、事務所近くの街に戻ってきた桜庭。偶々蝶野が法倫に電話してるところに遭遇します。
蝶野 「法先生?今、駅出ましたので、これからそちらに伺います」
桜庭は蝶野の後をつけました。とある街の一角で法倫と蝶野が密会中。その様子を陰でこっそり聞き耳立ててる桜庭。
法倫 「僕に情報提供してくれるってことですか?」
蝶野 「ええ。律っちゃん先生にはね、少々脱法ぎみの仕事とか、正直、
色々ありますから。あ、場合によっては証人やってもいいです」
法倫 「どうして急に?前は証人なんて冗談じゃないって」
蝶野 「こうなったらねぇ、仕方ないんです。事務所ももう、律っちゃ
ん先生じゃ、どうにもなりませんし。ただその…、私、少々、
困っておりまして。元からカツカツでやってきたもんですから、
ここんとこの給料の未払いで、家のローンが…。100万ほどその…
都合して頂けませんかね?」
「聞くんじゃなかったなぁ…」と後悔しながら歩いてた桜場は、馬場が律子の後をつけてるのをみつける。わけがわかんなくなってる桜庭。
夜。新しく引っ越したアパートに明日を連れて戻ってきた律子は、家の前で待ってる所を見つける。律子の弁護士生命の心配して、所は律子に偽証をやめるべきだと言いにきたのだった。(それ以前に所自身も偽証は罪にはならないんだろうか?そういうのを他人に頼む律子っていうのが、好きじゃないよ…。)
所 「明日君があいつの子だって、調べたらすぐに分かるだろ?」
律子 「それは別にどうだっていいの。見れば一目瞭然だし」
って、明日のくるくるヘアをアップで映してます。だけどちと天パ馬鹿にしてないか?
律子 「大事なのは、あの人が私っていう人間に対して、今以上に嫌悪
感持つ事だから。こんな女と関わるのはもう嫌だ。こんな女の
子供なんて見たくも無い。もう、どっか行ってしまえって」
百歩譲ってそこは律子の思い通りになったとして、事務所はどうしたいってことなんだろう?事務所まで乗っ取っておいて、ここではそれは無視されちゃってるし。
結局、所はその律子の依頼を引き受けたのかな?法倫の元に届いた書類には、所が律子側の証人として記載されていたみたいです。夜、法倫の自宅で小川といつものように作戦会議。
小川 「誰なんだ、この…、証人の所っていうのは?」
法倫 「あいつが昔担当したクライアントの息子でさ、親の事件がきっ
かけで荒れて、それであいつが叩きなおして更正させたらしい
んだよね。まぁ、面倒見が良くて、人を育てる力があるって印
象付けたいんだろう?」
小川 「何でこんなやつに証言頼んだんだろうな」
法倫 「まぁ、元々は猪木さんに頼むつもりだったみたいだけどな」
小川 「もう、頼まれてくれる人もいなくなった、ってわけか」
法倫 「ああ・・・だろうな・・・」
小川 「・・・」
裁判所にて。第4回の口頭弁論が始まりました。その様子をこっそり覗き見している桜庭。
法廷では所が律子のおかげで更正できたということを証言してます。それに対して質問をする法倫;
法倫 「陳述書によりますと、証人が被告と最後に接触があったのが、
8年前だとありますが」
所 「・・・」
法倫 「何か?」
所 「いえ・・・別に」
法倫 「8年もあっていない、いわば疎遠な貴方に、いきなり証人を頼
んできた被告に対して、あなたはどういう印象を持ちましたか?」
所 「・・・」
法倫 「?」
所 「やっぱり・・・こんなのダメだよ、先生!」
法倫 「?」
所 「あのさ、だんなさん・・・」
律子 「やめて、所君」
所 「明日君はもしかしたら・・・」
律子 「証人は法廷の席での証言にかなり緊張していて、関係ないこと
を」
所 「俺の子かもしんないんだって!」
法倫 「?」
所のその発言に法廷内に緊張が走ります。
所 「その可能性もあるんだって。そしたらあんた、どうなの?」
法倫 「・・・」
裁判長「被告および被告代理人、今の証人の言動は本当なんですか?」
法倫 「?」
律子 「私は昨年の2月23日、午後6時48分頃、聖心総合病院で猪木哲夫
さんとその奥さんとの親権問題を解決した帰り道、偶然証人と
再会しました。その晩、証人と関係を持ったので、ありえない
ことではありません。ですが、原告と証人は血液型が同じです
ので、DNA 鑑定をしてみないことには分かりません。現時点で
はまだ調べておりませんので、真意は不明です」
ゆと子「あなたね!自分でこんなことやっておきながら、この子(法倫)
の浮気・・・・浮気相手・・・!!!」
裁判長「静粛に・・・」
律子 「・・・」
法廷内が騒然とする中、1人冷静な法倫。
法倫 「被告は嘘を言っています」
一同 「!」
法倫 「被告が証人と関係を持つことはありえません」
律子 「意義あり!原告は根拠のない発言をしています」
法倫 「被告が証人と関係を持ったという当日。実は私も聖心総合病院
にいました。そして吉田紗枝さんと一緒にいるとこを、そちら
にいる猪木鉄男さんに目撃されました。猪木さんが私を目撃し
た瞬間が 午後6時52分。となると、被告と別れたのはおおよそ
何時何分ぐらいですか?」
猪木 「5分ほど前だから6時45分とか50分とかです」
法倫 「病院をあとにしたのは5分程度の差です。つまり、ほぼ同時に
病院を出たと言っている。それから私は帰路につき、家に着い
たのは 7時30分。これは何の寄り道もせずに家に戻ってきたの
時間です。その後、被告が家に戻ってきたのはほぼ30分後。つ
まりその30分の間に、被告は彼と再会し、合意し、場所を移し、
更に行為を済ませたということになる。そんなことはどう考え
ても絶対にありえない」
律子 「有り得ないことありません。なぜなら」
法倫 「なぜなら、私が知っている佐々木律子は絶対にそんなことはし
ないからだ!」
律子 「・・・」
法倫は律子の正面まで歩いていって、話を続けます。
法倫 「懐かしくて話が尽きなくて、酒が進みすぎてしまったという話
なら信じられますが、佐々木律子は絶対にそんなことはしませ
ん」
律子 「・・・」
裁判長「佐々木明日君のDNA鑑定を申請しますか?」
法倫 「その必要は全くありません」
律子 「・・・」
ここでの法君は格好よかったよ、うん(*^^*)。
[馬場と蝶野と恵の策略の意味が分かりません(;o;)]
3回目の口頭弁論が終わって、法廷から出てきた馬場&蝶野&恵。何やら打ち合わせしていますが、桜庭がその後にヨタヨタとやってきて、何かを話し掛けたそうにしてます。当然のように無視されてますけど。
続いて今度は法倫と小川も出てきたけど、やっぱり桜庭を完全に無視してます。事務所の面々が無視するのは納得できたとしても、だけど法君は桜庭を無視するようなキャラじゃなかったと思うんだけどなー。証人逃げ出した桜庭を庇ってたぐらいだし。
小川 「調査会社って、何するんだ?」
法倫 「あいつが所って男に偽証させたって証明する。お前の言うとお
りあいつには法の精神の欠片も無い!」
小川 「そう?そうは思わないけどね」
法倫 「あいつの息の根を止めるのは、俺の正義だ!」
↑っていうシーンが、提供バックで行われて、台詞も聞き取りにくくてなんだかな・・・。たかだか20〜30秒、他を削っても、ここは入れるべきだったんじゃないでしょうか?
そこに法倫の携帯に蝶野から電話が。
法倫 「蝶野さん、ちょうどいいところに・・・」
と法倫は小川を置いて行ってしまいました。残された小川は、猪木に呼び止められ、前回の裁判で証言した内容を撤回したいと相談を受けます。
法律事務所で馬場が律子に声を掛ける、そして街中の一角で蝶野が法倫と密会を。共に律子が所に偽証を頼んだという証拠が入ったDVDを手にしてます。
蝶野 「律っちゃん先生が所に偽証を頼んだという証明です。怪しいと
思ったらしくて馬場さんも一緒に探ったんですよ。これが一番
良いと思いまして」
法倫 「見てもいいですか?」
手にしていたパソコンにいれると、所の彼女が偽証を頼まれたと発言している映像が映し出されます。
法倫 「これが本当なら素晴らしいですが、このこの証言は信用できる
ものなんですか?」
蝶野 「もちろんですよ」
法倫 「では、これが信用できるもんだっていう証言は蝶野さんにお願
いできるんですね?」
蝶野 「あんまりよくないと思うんですよ、私が証人っていうのは…」
法倫 「これは嘘なんですか?」
蝶野 「・・・」
法倫 「蝶野さん、返事次第ではお貸ししたお金を即刻返して頂くこと
になりますが」
って、お金を貸してたんかい、法君・・・。ダメだろそれは。また法君キャラ崩壊してるやん。
蝶野 「それは脅迫ですか、それとも強要ですか?」
法倫 「!」
蝶野 「これを律っちゃん先生に渡します」
そういう話を馬場は律子の方にしていて…
律子 「私にどうしろというのよ。和解を申し出ろっていうの?」
馬場 「いえ、存分に戦って下さい。ただし、律っちゃん先生らしく」
律子 「私らしく?」
馬場 「依頼人のためだったら、どんなことだってやる、それが律っち
ゃん先生のやり方ですよね?」
律子 「今だってやってるけど」
馬場 「そうですかなぁ。代理人の佐々木律子は、依頼人の佐々木律子
を置き去りにしてるんじゃないか。私にはそう見えてしょうが
ないんですがねー」
律子 「もっと分かりやすく言ってくれるかな?」
馬場 「ですから、もう一度よーく相談してみては如何ですかね、佐々
木律子さんと」
場面は戻って法倫と蝶野の会話。
法倫 「そんなもの脅迫になるわけ無いだろ」
蝶野 「律っちゃん先生ならできるかもしれません。白を黒にする人で
すから」
法倫 「訴えを取り下げろというんですか?」
蝶野 「とんでもない、ここまで来たんですから、最後まで戦って下さ
い。ただ、真っ当にお願いします」
法倫 「別に今だって、卑怯なやり方をしているわけじゃない」
蝶野 「でも、法先生本来のスタイルでは全くないですよね?」
法倫 「?」
蝶野 「相手に言いたいことを訴えて、わかってもらえてこその勝利だ
って桜庭に言ったそうじゃないですか」
法倫 「・・・」
蝶野 「法先生が律っちゃん先生に訴えたいことはなんですか?」
その話を隠れて聞いてる桜庭君。
だけど、以上のシーン、正直、理解できませんでした。最後の話の転換部分になるのだろうとは思うのですけど、じゃぁ、何がどう転換したのかが理解することが出来ませんでした。そして、そのために、馬場や蝶野が取ったこの方法についても理解できず…。ずっと活躍してこなかった馬場や蝶野の見せ場を作ろうとしたのはわかるのですけど、とって付けたようなのが嫌だったな。
夜になって、法律事務所に桜庭が入っていこうとすると;
蝶野 「いやー、それにしても上手くいきましたねー」
と言いながらトリオが出てきました。計画遂行のためには桜庭がいなくてよかったと。そんな会話をしっかり桜庭は聞いちゃってます。だから何?だよね、これも。
[そして二人は何を思うのか・・・]
帰宅した律子。家には母親が手伝いにきてるようですが、家の中を整理してると、法倫からもらった時計が出てきました。じっと時計を見てる律子。
浩子 「でもな、法倫君はあんたのこと、よーわかっとんね」
律子 「?」
浩子 「あんたは、絶対そんなことはしない!って」
律子 「あんなとこだけ変に信じられちゃって。本当面倒くさい人やね」
浩子 「ほんでも、もう、現れんかもしれんな・・・そんな風にあんた
のことを理解してくれる人はな・・・」
この母親も今更何を・・・(--;)。そして、逆に言うと律子は法倫のことをそんな風には理解してないという言い方もあるわけで(吉田との浮気をあんな風に疑ったわけだし)。相変わらず何ていうか、律子に都合のいい台詞な気がするな。上手く表現できないんですが。
一方で家で1人で過去のボイスレコーダーを聞きなおしている法倫。それはいいけど、ここで過去映像を長々と流されるのがちょっと時間の使い方として勿体無い気はしました。過去映像見直したくないものもありましたし。
これまでの色んな出来事を思い出しながら、頭を抱えちゃってます。でも、指には結婚指輪はしたままなのよね、法君。
誰もいないレスリング場で、小川のところに会いにやってきた法倫。
小川 「で、何が問題なの?」
法倫 「冷静になって聞き返してみるとさ、腹が立つことと同じぐらい
感謝することがあって、怒るに怒りきれないというか」
小川 「同じぐらいってことは無いんじゃないの?」
法倫 「まぁ、数的に言ったら腹の立つことの方が圧倒的に多いんだけ
ど、それを一気にまとめ返されてるっていうか」
うーん、そういうことにしたいんだ・・・
小川 「うーん、ラウンドごとのポイントはお前が取ってるけど、最終
ラウンドでざっくりKOされるってことか?」
法倫 「正に!」
小川 「俺さ、好きの反対は嫌いじゃないと思うんだよね。無関心だと
思うんだよ」
法倫 「?」
小川 「律っちゃんがさ、あの変な男連れてきたのは、それ狙ってたと
思うんだ。もうこんな女、1秒たりとも関わっていたくないと
思わせる…っていうようなさ。だから、あの態度は想定外だっ
たと思うよ」
法倫 「あの態度って?」
小川 「俺の知ってる佐々木律子は、絶対にそんなことはしない!」
法倫 「まぁ、あいつそこだけは潔癖症だからな」
小川 「勿体無いな」
法倫 「え?」
小川 「そんな風に言い切れるほどさ、誰かのことを理解することなん
てあんのかね」
いや、この事象に関してなら、法君じゃなくてもそう言い切ることもあるんじゃないの?
法倫 「・・・」
小川 「いっそさ、俺のために仲直りしてくんないかな」
法倫 「えっ?」
小川 「いや、お前らが喧嘩ばっかりするせいでさ、俺、未だに猪木さ
んに告白すらできてないんだよ」
法倫 「ふふ。そんな理由、あいつが納得しないよ」
小川 「そうかな。なんか案外、それなら仕方ないわね、フォー!とか
やって言ってくれると思うけど」
法倫 「ふふ(笑)」
小川 「でもまぁ、これではっきり分かったじゃん。お前が律っちゃん
に訴えたいこと。お前は律っちゃんに納得して戻ってきてもら
いたいんだろ」
へ?
法倫 「・・・」
小川 「あ、それからあのとき、猪木さん、答え間違えたって。どちら
が育てた方がいいかって聞かれたとき、本当は、二人で育てる
のがいいって言うべきだったって」
法倫 「・・・」
折角のいいシーンなのに、いい台詞もいっぱいなのに、同じぐらい疑問に思う台詞がいっぱい。
とある日の法律事務所。鈴木が馬場に質問を;
鈴木 「離婚裁判の証人尋問って何するんですか?」
馬場 「原告被告、それぞれ本人を証人として、それぞれお互いを尋問
しあうんですよ」
鈴木 「法先生を律ちゃん先生が、律っちゃん先生が法先生を尋問する
わけですか?」
馬場 「ま、これが終わると大体判決っていう流れになりますね」
鈴木 「二人とも何尋問するんでしょうね・・・」
と、こういう説明的な台詞が入ると助かります(^^;)
やがてそして、それぞれ相手側から出された書類(陳述書というの???)をチェックしてます。法倫はとあるカフェテラスで軽食を取りながら。付箋に「明日の名前」とメモを書いて;
法倫 「これが一番の・・・」
と独り言を。そして、目の前のプレートにあるポテトをケチャップソースとマヨネーズをつけて食べてみたりしたのでした。
[最後の主張]
最終口頭弁論が始まりました。
裁判所の廊下で明日は浩子が面倒見ています。そこに桜庭もやってきて、中には入れないので、今回も外から法廷を覗いてます。
裁判長「二人同時に宣誓書を読み上げて下さい。先生をしてわざと嘘を
言うと、科料という制裁を受けることがあります」
法倫&律子「宣誓。良心に従って真実を述べ、何事も隠さず、偽りを述
べないことを誓います」
夫婦二人並んで宣誓というのが、一応、結婚式風の演出なのねん。
裁判長「それでは被告より反対尋問をどうぞ」
律子 「はい」
法倫 「?」
律子 「原告は被告を、今でも愛してるのではないですか?」
?????
法倫 「質問があまりに抽象的で、答えようがありません」
律子 「そうですか。では質問を変えます。あなたが提出した陳述書に
はこのようにあります。結婚後2年で被告は一切の家事を放棄。
原告はそれを請け負っていたとありますが、事実ですか?」
法倫 「事実です」
律子 「なぜ進んで請け負っていたんですか?」
法倫 「進んで請け負ったのではありません。夫婦には相互扶助の義務
があるので、その範囲内だと思って我慢していました」
律子 「ではつまり、原告は夫婦であり続けたかったからこそ、我慢し
ていた。被告への愛ゆえに耐えがたきを耐え、忍び難きを忍び、
ということでよろしいですか?」
法倫 「先ほどの質問に対する私の解答は変わりません」
裁判長「被告はもう少し具体的に質問をして下さい」
鈴木 「こんなのありなんですか?」
蝶野 「一応、尋問には見えなくは無い」
律子 「では次に痴漢冤罪事件の際の原告の行動についてお伺いします。
原告が被告に弁護人を依頼しましたね。なぜですか」
法倫 「その当時は、被告を信頼していたからだと思います」
律子 「原告は被告を深く信頼していた。被告もまたその信頼に応えた
んですね。その信頼たるや正に、愛と言う言葉に相応しいかと
存知ます」
法倫 「尋問になっておりません」
裁判長「ああ、被告ははん・・・」
律子 「次に被告は原告の行為に絶望し、中絶を考えた件ですが、原告
は被告を調停の席を利用し、愛してると騙し続けてまで子供を
出産させようとしてませんでしたか?」
法倫 「私は騙してはおりません」
律子 「ではやはり、原告は被告を愛していたということになりますが?」
法倫 「?」
律子 「そういう理解でよろしいですね」
法倫 「質問の意図が分かりません。回答を拒否します」
で、ここからが本題。今回のドラマはここからでいいんじゃないかと(笑) ここまでの内容が頭から消せば、ここからだけで十分感動できるんだな。
律子 「被告は今、後悔しています」
法倫 「?!」
律子 「当時、原告の気持ちを疑ったことを。初めの目論見がどうであ
ったにせよ、原告が被告に見せたあの献身は本物ではないかと
思っています。そして、先日の法廷での言動から、もしかした
ら今も同じように原告は被告を信じてくれているのではないか
と期待しています」
法倫 「・・・」
律子 「原告は被告をもう愛してはいませんか?」
法倫 「・・・。1つ・・・」
と法君が何か言いかけたところで、桜庭が法廷に飛び込んできました。タイミング悪っ!というか、本当にドラマとしてタイミング悪いような。
桜庭 「はい!」
法倫 「?!」
桜庭 「この間、僕、出廷できなかったんで。今日証言させて下さい」
裁判長「いや、あの・・・」
桜庭 「法先生はあの・・・この間、ジャガイモにソースとマヨネーズ
をつけて食べていました」
法倫 「?」
桜庭 「それから、あ、律っちゃん先生からもらった懐中時計、最近、
また持ち歩いています。えっと・・・とにかく、法先生はまだ、
律っちゃん先生のことが好きだと思います。それはまた最近に
なって・・・」
とまだまだ何か言いかけていましたが小川に取り押さえられました。閑話休題。
裁判長「原告は先ほど何か言いかけてたようですが?」
法倫 「1つだけ質問してもよろしいでしょうか?」
裁判長「いいですか?」
律子 「はい」
裁判長「どうぞ」
法倫 「被告はどうして、子供の名前を明日としたんですか?犯罪者と
して突き出すような相手がつけた名前を、どうしてそのまま使
っていたんでしょうか?少し理解しがたい心理ですよね?」
律子 「・・・?」
法倫 「被告の原告に対する隠れた信頼の現われだと考えてよいのでし
ょうか?」
律子 「????」
法倫 「?!」
律子 「あの、それは・・・」
法倫 「もしかして、今そのこと自覚したのか?!」
律子 「(頷く)」
法倫 「そのまま気がつかずに、名前書いて、届け出したのか?!」
律子 「だって、他に考えて無かったし、気づいたら明日って呼んじゃ
ってたし」
法倫 「気づいたら?!」
律子 「あなたが付けてくれたんだから当然っていうか、自然にそうい
うもんだって」
法倫 「・・・」
律子 「それに・・・すごくいい名前だって思ったから。今日までのこ
とは全部水に流して、明日から新しくやり直せたら、そんなこ
とできたら、どんなに幸せだろうって、私も、あのときそう思
ったから」
法倫 「本当にもう、君はどこまで大雑把なんだよ。あきれるよ、君に
は!本当、卑怯で嘘つきで、がさつで大雑把で!」
律子 「・・・」
法倫 「だい・・・」
律子 「大好き!」
法倫 「?!」
律子 「大好き・・・」
法倫 「何で・・・何で先に言うんだよ!」
律子 「・・・」
法倫の目からも涙があふれてきてます。
法倫 「ふ・・・。喧嘩というのは、本当に馬鹿馬鹿しいな。相手の弱
点を見つけて、攻めて、傷つけあって、実にくだらない。だけ
ど、素晴らしいところがたった1つだけある。それは戦うこと
で相手がどんな人間なのかが分かる。自分がどんな人間なのか
も分かってもらえる。だから、前よりももっと相手のことが好
きになる」
律子 「・・・」
法倫 「これからもよろしく!」
手を出した法倫の手を握り返す律子。
律子 「よろしく」
そのタイミングで浩子が明日を抱えて中に入ってきました。法廷にも笑顔が広がり;
馬場 「愛情というのは、全く致し方ない」
法廷の外で、1人だけ不満げな表情をして座っていたゆと子に馬場が声を掛けます;
馬場 「納得いきませんか」
ゆと子「当たり前ですよ。私はこんなの絶対に許しませんから」
だけど、浩子から赤ん坊を渡されると、「こんなことで誤魔化されませんよ」と言いながら、誤魔化されてしまったゆと子でした。
馬場 「何見てるんですか?」
蝶野 「すっごく大きな蜘蛛がいたんですよ」
馬場 「蜘蛛?」
蝶野 「ええ」
馬場 「あ、蜘蛛っていうのはね、ゴキブリ食べるらしいですよ」
蝶野 「へぇ、物好きなんですね、蜘蛛って」
馬場 「え、あはははは」
蝶野 「はははは」
この蜘蛛とゴキブリが、法倫の律子の喩えだったのね。だけど、最後にその喩えは嫌だ(;o;)。
そして、それ以前に「蜘蛛」のイントネーションが違うんで、更にわかんなかったよ・・・(関西人にはこのイントネーションだと「雲」なんだな)
[数年後]
数年後〜入園試験会場〜
明日も成長し、幼稚園の入園試験に、法倫と律子、2人揃ってやってきました。だけど、面接官に対して;
法倫 「意義あり」
とかやっちゃってる法倫。
法倫 「今の質問は誘導尋問的です。質問自体が適切ではありません。
よって回答を拒否します」
桜庭は恵と結婚したようですが、まだまだ卵のままのようで・・・
法倫 「さきほど貴方は、うちの子供に対して、お母さんの料理は何が
好きですか?と聞きましたよね」
律子 「やめなって」
法倫 「何故お母さんなんですか?母親が家事従事者で無い家庭も存在
するし、男女共同参画社会を推進するという観点からも、お家
で出される料理は何が好きですかと聞くのが適切な表現だと思
いますが?」
試験官「もしかしてオタクではお母様がお料理をなさらないんですか?」
法倫 「はい」
律子 「いいえ」
試験官「どっちなんですか?佐々木さん!」
法倫と律子は睨みあってしまいました。こんなところで法倫の「意義あり」を聞くとはなぁ。ちゃんとした法廷で、法倫が依頼人から受けた弁護をするシーンでその台詞を聞きたかったです。ここであれこれと主張する吾郎君の声がまたいいんだもん。ああ、勿体無いドラマだったわ、本当・・・
小川と猪木の仲はその後深まったようで、小川は両親に猪木を紹介しました(笑)
小川母「猪木さんはしんじのお友達なのかしら?恋人なのかしら?」
猪木 「友達以上、恋人未満です」
律子 「恋人以上、友達未満です」
再び話は戻って、明日君の入園試験。法倫と律子が喧嘩をしている様子を、今回のドラマの見本(?)となった佐々木健介&北斗晶夫妻が眺めてます。
法倫 「どうして嘘つくんだよ!」
律子 「あなたこそどうして嘘つくのよ!」
法倫 「いつ君が手料理を作ったんだよ?」
律子 「何言ってんのよ、毎日作ってるじゃない」
法倫 「じゃぁ、今朝作った料理をレシピつきで順に言ってみろ!」
律子 「・・・」
法倫 「作ったなら言えるだろ?」
律子 「じゃぁ、言うわよ」
試験官「本当はどっちなの?」
明日 「お父さんは、嘘はいけないって言うんです。でも、お母さんは
嘘は方便だって言うんです。どっちが本当なんですか?」
馬場は、まだまだ独身のようですが、なぜか結婚相談所にいました。そこで紹介された女性は、再婚者を希望するならゆと子だったり、初婚の女性を希望するなら浩子だったりで・・・。まぁ、どっちも選ばないでしょうね。
そして、法倫と律子と明日は入園試験からの帰り道。
法倫 「落ちたら君のせいだからな」
律子 「何言ってるの、あなたのせいでしょ?」
法倫 「お母さんが嘘ついたのが悪いんだよな?」
律子 「お父さんが馬鹿正直だったからこうなったのよね?」
明日 「じゃぁ、もう、僕のせいでいいよ・・・」
最後は3人仲良く腕を組んで帰ったのでした。
<感想全般>
さてさて、見ている方も疲れ果てた今回のドラマ、結局、こういう終わり方なんですね。
たぶん、8話の明日君誕生シーンから、2話分をすっぱり抜いて、最後成長した明日君と3人で手を繋いでるシーンに続けば、まだ素直に今回のドラマは受け入れられたんじゃないかと思います。だけど、この脚本家さんも法君ママに言わせてるじゃないですか、「子はいきなり警察を持ち込んできた。私はそれが許せない」って。今振り返っても、私の中でもこれが全てだったように思います。
あれだけのことやったら、今後、まず律子は弁護士やっていけないでしょうし、法先生も、もう、信用なくなってるんじゃないかな。そうなるとあの事務所だって、存続は難しそう。だけどそんなの全部無視して、最後は「大好き」で終わり?そりゃぁ、最後に子供出しておけば大概のものは誤魔化されますが、今回ばかりはそれでも無理でした。
ドラマですから、多少のありえない話は許せます。そしてそのありえない話は、身内に限った痴話喧嘩レベルなら全く気になりませぬ。だけど、痴話喧嘩レベル以上のものを持ってきましたよね、このドラマ。ならばそれなりに、双方、過ちを過ちとして、責任をとった上での解決というのを示して欲しかった。それをしなかった今回のドラマは、私の中ではありえない設定のドラマではなく、非常識な設定のドラマとしか感じれなかった(なんて言うと酷いかな)。
そんな非常識な内容ものを、本当に、今回の役者さんは必死に演じられたんだろうな、と思います。これだけ非常識な設定にも係わらず、最後は涙さえ流せるシーンになり(いや、私は泣かなかったんですけど(←鬼))、かなりの説得力をもたせて演技をされたという段階で、本当に脱帽でございます。素敵な表情するよね、吾郎君…。
それだけに、本当に悔しい・・・。見る人には役者稲垣をしっかり見て頂けただろうと思ってはおります。だけど、もう少しだけ、素直に見られる作品だったらどれだけよかったか…。そんな思いの残るドラマでした。
・・・折角の吾郎君のドラマなのに、こんな発言ばかりでごめんなさい。
(08.03.30)
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