佐々木夫妻の仁義なき戦い
〜 第8話 「出産せまる!!明日という新しい命」 〜
08.03.09 PM9:00〜9:54
[こんな法君やだ・・・]
法倫 「謹んで、ごめんこうむる」
離婚調停が終わって裁判所から出てきたところで和解の握手を求めてきた律子にそう告げる法倫。
律子 「えっ?」
法倫 「・・・」
律子 「だって、さっき…」
法倫 「ふふ(笑)。冗談だよ」
律子 「そうよね」
法倫 「こちらこそよろしくな」
そうして、改めて律子と握手をする法倫。
ナレ 『このとき弁護士佐々木律子は夫法倫に何か裏があるように感じ
た。だが・・・』
あ、ナレまで乗っ取られた・・・(;o;)
自宅で;
法倫 「君の吸う空気はその子の吸う空気だ。今後は空気の悪いところ
には絶対に行くな。特に喫煙者のそばには決して近寄るな」
律子 「・・・」
と、法倫はせっせとエアコンのフィルタ掃除をしたり;
ナレ 『法倫のその後の行動は子供を思うゆえの厳しさと』
また、別の日には、夜中に突然おなかが空いたと言う律子に嫌な顔一つ見せず料理を作り;
律子 「ごめんねこんな夜中に」
法倫 「いいから、いいから。ほら、どんどん食べて。煮物も作ったか
ら、身体にいいと思うよ」
ナレ 『律子への深い愛情に満ちているように見え』
また、お産準備の教室にも一緒に通ってます。
ナレ 『出産そのものに関しても、律子以上に当事者意識を持って臨ん
でいた。その心遣いは、プライベートだけでは留まらず』
仕事面においては、事務所でも;
律子 「何であなたがディスポット社の合併契約書の草案を作っている
のよ!これ、私のクライアントでしょ?もしかして、この機会
に私のクライアントを奪うつもりなの?!」
法倫 「妊娠は君にしかできない仕事だろ?だけど、ディスポット社の
草案を作ることは僕にもできる。母親のストレスは胎児に悪影
響を及ぼすというし、今は根を詰めるような仕事はやって欲し
くないんだよ」
蝶野 「そうですよ、律っちゃん先生は今は休むのが仕事です。さぁ、
続けましょう」
なんてやり取りが行われているほど。
ナレ 『だが、優しくされればされるほど、疑心暗鬼になっていく律子
であった。けれど、今の律子には相談できる相手もおらず…』
律子 「あれだ!」
過剰に優しくする法倫を不振に思うのは分からないではないけど、これまでずっと法君は優しかったのよ。何で今回に限ってそうやって怪しまれなきゃいかんのだとか。
一方、いつものように母校でのレスリング練習場にやってきた法倫と小川だが;
鈴木 「いつも小川がお世話になっております」
恵は小川の彼女という位置づけで、ハチミツ漬けのレモンを練習している男達に配り歩いてるんですが、そこに桜庭がやってきて、レモンを奪って食べちゃいました。・・・なんて様子をじっと見ている法倫と小川。
法倫 「まさかお前が恵ちゃんと付き合うとは思ってもみなかったよ」
小川 「あ、そう?俺はお前がヨリ戻したことの方がよっぽど驚きだよ」
法倫 「・・・」
小川 「今回ばっかりは律っちゃんこと、許せないかなぁ、なんてちょ
っと思ったしさ」
法倫 「・・・」
小川 「どうした?そうじゃないの?」
法倫 「・・・不思議なんだけどさ、自分の子供を産んでくれると思う
となんとなく許しちゃうんだよな」
・・・。
その頃、自宅で法倫のボイスレコーダーを勝手に聞いちゃう律子。そこに吹き込まれていた音声は;
−律子は調停で僕の訴えを受け入れてくれ、やり直すことになった。
律子 「いくらなんでも証拠になるようなことなんて、入れないよな。
ズバっと聞いてみるか」
と結論付けた律子は法倫が帰ってきて;
法倫 「ただいまぁ」
律子 「あのさ・・・」
急に声を掛けられて、律子の声にびっくりして買い物袋を落としちゃう法倫。法倫は帰りに食料の買出しをして帰ってきたようなのですが;
法倫 「ああ、何だいたんだ。何?」
律子 「本当はあたしのこと許してないんじゃない?」
法倫 「!!」
拾った買い物袋をまた落としちゃってます。
律子 「もし、そうだったら、はっきり言って欲しいの」
法倫 「許してないって何でだよ?」
律子 「優しすぎる」
法倫 「何で許してない相手に優しくするんだよ?まずそこから矛盾し
てるだろ」
律子 「後々、離婚するときに有利になるように、カムフラージュよ」
法倫 「悪いけどさ、今すぐにでも十分有利に離婚する自信はあるし。
大体さ、何で離婚したいのに俺が後々まで待つようなことをす
るっていうの?」
律子 「子供だけは欲しいとか?」
法倫 「!!子供だけ僕が欲しい?」
律子 「あなたは人道的に子供の命は何があっても守るべきだって思っ
てるし、有り得ない発想じゃないかなぁ、って」
法倫 「・・・許してないのは君の方なんじゃないのか?」
律子 「私が?」
法倫 「君の法律では、僕は許せないような浮気男なんだろうし、信用
できなくて当然だよな」
律子 「・・・そんなこと」
法倫 「僕だって必死なんだよ。あんなことがあって、それでも君は僕
の子供を産んでくれるっていうんだから、心から感謝してるし、
だから、僕にできることは何でも全部やろうって、本当にそれ
だけだよ・・・」
律子 「・・・」
ふと律子は法倫が手にしているジャガイモを見て;
律子 「このジャガイモ・・・」
律子がジャガイモに目がいったことで、ホッとしてる法君。あー、やだやだ、こんな法君(;o;)
律子 「有機野菜って・・・わざわざ買ってきてくれたの?」
法倫 「君達が食べるものはできるだけ安全で、栄養があるものをと思
って・・・」
律子 「ごめん・・・ごめんね、私、あなたにあんな酷いことをして許
してもらえるはずないって思ってて、だからあなたのこと疑う
しかなくて」
法倫 「ごめんな、そんな思いさせて。それもこれも元はといえば僕が
浮気したせいだもんな」
律子 「浮気は、私があなたに冷たかったせいだし」
法倫 「ふふふ(笑)」
律子 「何作ろうっかなぁ〜」
そうして、寝室で、幸せそうに眠る律子の表情を見つめる法倫。これらの法倫の行為には全て訳があって、あの最後の調停の日、とある喫茶店でゆと子と話をしていた内容は;
ゆと子『子供を産んでもらうために律子さんと仲直りをしたフリをする
ってこと?』
法倫 『本当はいますぐ離婚といきたいところだけど、現時点でお腹の
中の子供に対して男親が何だかの権利を法的に主張することは
事実上困難だしね。子供の命を確実に守るためには、とりあえ
ずは産んでもらって、そこから離婚するしか方法が無いんだ』
ゆと子『そんなに子供が好きだったっけ?』
法倫 『僕の子供は、生きる権利を保障されるべきだし、僕は父親とし
て子供の命を守る義務があるんだ』
ゆと子『子供は産んだら終わりじゃないのよ。そこから20年、延々と育
てなきゃならないのよ』
法倫 『子供は僕が引き取る』
ゆと子『あなたみたいな男に、子供に育てられるわけないでしょ?』
法倫 『僕にできなかったら、あいつにはもっとできないよ。面倒くさ
いって子供の世話放り出して、腹を空かせた子供は、その辺の
ゴミを誤飲して・・・ああ、もう、考えるだけでぞっとする』
ゆと子『でもね、今は何だかんだ言っても、律子さん、絶対に自分で育
てたいって言うわよ。男親が親権を主張したって、母親には勝
てないんでしょ、日本では』
法倫 『それがさ、律子には飲酒癖がある。暴力癖があってさ、やりよ
うによっては勝てると思うんだよ』
ゆと子『騙して子供産ませて、取り上げるなんて、あんまりにも陰湿じ
ゃない?』
法倫 『でも、一番大切なのは子供の命だ!』
ゆと子『法倫、あんた、本当にそれでいいの?』
法倫 『これは、僕の正義だ』
・・・こういう描き方しかなかったんですかねぇ。ただ、1点だけ、もし、法君がこういう決断をしてなかったら、律子のお腹の子供はどうなってたんだろうかと。何をしでかすか分からない律子だから、また最初のことを繰り返していたんじゃないかしらん・・・と、ちょっと法倫の擁護をしてみました。厳しいけどさ。
法倫は改めて眠ってる律子を見て;
法倫 「これは俺の正義なんだ」
と、自分に言い聞かせてる?そうやって良心の呵責はあると思っていいんでしょうか?ってか、そう信じないと、もう、見てらんないん。だから、ここではそういう姿勢で最後までいきますんで、よろしく。
外を歩いているときにも、躓いた律子を支える法君。
法倫 「ほら、いい加減な結び方をしてるからこういうことになるんだ」
律子の靴紐を結んであげる法倫。
律子 「法君は、相変わらず完璧な蝶々結びだね」
法倫 「な、安心するだろ?」
律子 「うん」
法倫 「よし!」
ナレ 『これはとある弁護士夫婦の仁義なき離婚戦争の最終章である』
[揺れる法君]
そして、半年が経ち・・・(って、この半年間、何も無かったのか、不思議なんだけど)、律子のおなかは相当大きくなり、いよいよ臨月。法律事務所で、律子のクライアントの武藤さんがやってきました。今は法君が担当を代行してるわけですが;
律子 「どうですか、もう1人の佐々木は?ご迷惑かけたりしてません
か?」
武藤 「いえ、もう、完璧な仕事振りで、いうことありません」
法倫 「すみません、お待たせして。どうしたんだ?」
律子 「うん、病院の帰りにちょっと寄っただけ」
法倫 「あ、じゃぁ、奥の方に・・・」
そうしてクライアントを会議室に案内してきました。ちょっと寂しそうな表情をする律子に、恵が恋愛相談を。
自宅に戻って、律子が法倫に恵のことで相談を。昼間に恵から小川のことに関して相談を受けていたのですが;
律子 「でね、恵ちゃんとしては、小川君に別の本命に彼女がいるんじ
ゃないかって、睨んでるらしいんだけど、ねぇ、法君、何か聞
いた事無い?」
と、それよりも、法倫としては今目の前で起きてる光景の方が驚きなわけで、その光景とは、編み物をしている律子。
法倫 「!!!!!!」
律子 「どうしたの?」
法倫 「君・・・それは・・・編んでるよね?編み物という行為だよね?!」
律子 「何か、急にやりたくなっちゃってさ。たぶん、変なホルモン出
てるんだと思うんだけど」
眩しい目で律子を見つめる法倫。
律子 「そうだ・・・名前、悩んでたみたいだけど、決まった?」
法倫 「ああ、いや、もう一度考え直そうかなぁ、と思ってさ」
律子 「あんたは幸せだねぇ。そんなに考えてもらえるなんて。やさし
いパパでよかったね」
法倫 「・・・・・・」
法君、揺れてる?
日が変わって、ゆと子と律子が一緒に買い物をしています。だけど、いくら今後の展開に必須とはいえ、有り得ないシチュエーションだわ。もう、次の展開のためだけの設定って見苦しい。
お茶をしていこうと律子が誘ったものの、別の店にしようと先を急ぐゆと子。店員がマフラーを持って出てきたところ、律子のおなかを見てびっくりして店に戻っていきました。怪訝に思ったら律子が後で1人でその店に行くと、店員が法倫とゆと子が話をしていた内容を全部、話をしてしまう。
法倫が家に帰ってきたら、テーブルの上にその喫茶店のチーズケーキが置いてある。
律子 「このチーズケーキ、おいしいって、お母さん言ってたの思い出
して。散歩の途中で買ったの」
法倫 「ああ、そうなんだ」
律子 「美味しいんでしょ、チーズケーキ?」
法倫 「いや、俺は食べたことないからね」
そうして、法倫は部屋に戻っていってしまう。
朝、法倫は出勤の途中で携帯電話で母親に電話をしている。
法倫 「そんなことがあったんだったら、何で報告しないんだよ!!」
ゆと子『じゃぁ、この辺で離婚しちゃったらどう?しょうがないじゃな
い、もう、産む以外道はないんだし』
法倫 「ここで止めてどうするんだよ!子供引き取れなかったら、何の
ためにここまで頑張ってきたんだか分からないだろ!」
ゆと子『神様が止めろっていってるのよ、法倫!』
そうしてゆと子は電話を切った。このドラマで、一番、法倫の母親がリアリティあるってことか。
その日、法倫が家に帰ってくると、律子の荷物はなくなっていて、テーブルの上に結婚指輪と離婚届が;
法倫 「やられた・・・」
家を飛び出してきたどこにもいけない律子。だけど今回は法倫を追い出すという方法は取らないんだね。悲劇のヒロインへの切替が早いことで…。
そんな律子を偶然、猪木が見つけるが、そこに法倫も駆けつける;
法倫 「律っちゃん!」
律子 「・・・そんなに慌てて必死ね」
法倫 「当たり前だろう!そんな体で家出なんて!」
律子 「そうよね、ここで私が戻らなければ、離婚のとき不利になるも
んね」
法倫 「?」
律子 「子供と暮らした実績が無きゃ、あなたが子育てするって言った
って、全然説得力が無いもの。まず子供の親権なんて取れない。
今までの努力が水の泡だもんね」
法倫 「何を言ってるんだか全く分からないけれど」
律子 「しらばっくれないでよ。ずっと私のこと騙してたくせに」
法倫 「騙してた?」
律子 「子供産ませて、私の子育て虐待だ何だって言い立てて、離婚し
て子供取り上げるつもりなんでしょ。私を経済的に追い込むた
めに、クライアントの横取りまでして、陰湿にも程があるわよ!」
クライアントの話までは本当に話をしたのか、律子の妄想かどっちやねん。どさくさに紛れて何だかちょっと。
法倫 「またそれか?それは君の誤解だって前にも言っただろ!?」
律子 「あなたとお母さんが喫茶店でその話をしてるんの聞いた人がい
るんだから」
法倫 「・・・いや、そ、したこともない話を、どこの誰が聞いたんだ
か、不思議だけどね。そもそも信用できんのか、その証人?」
律子 「じゃぁ、喫茶店で何の話してたのよ」
法倫 「妊娠とか子育ての話だよ。子供が生まれたらどうしたらいいの
か、アドバイスをもらったりしてたんだよ。その中で、一般論
として、もし離婚したら子供はどうなるのか、なんていう話を
聞かれたりしてたから、それをその…、聞き間違えられたんじ
ゃないのか?」
律子 「じゃぁ、何で喫茶店に行ったことないって、偽証するわけ?」
法倫 「偽証?」
律子 「チーズケーキ、食べたことないって」
法倫 「ああ、あれ、あの店のだったのか。記憶にないだけだから、こ
れ、偽証じゃないよ」
律子 「ああ、白々しい」
法倫 「チーズケーキなんて重要じゃないからさ。それにあまり注意し
て見てなかったし」
律子 「じゃぁ、何でお母さん会ったことは隠してたの?」
法倫 「隠してないよ!母さんと会ってきたっていつも報告しています。
君が話を聞いてないだけだろう!」
律子 「あー、白々しい」
法倫 「君はまだ僕のことを信じてくれないのか。この半年、君とその
このためだけを思って、僕はできるだけのことをやってきたつ
もりだよ。君以上に君の健康には気を使って、君が復帰したと
きに迷惑をかけないように、君の仕事だって一生懸命やってき
た。それなのにその信用性がどこまであるのか分からない証言
を信じるのか?真相がどうかということよりも、そっちの方が
よっぽど大問題だ!」
猪木 「私も、その人のこと信じるかも」
法倫 「!」
律子 「!」
猪木 「詳しいことは分からないけど、もし、律っちゃんやお腹の子を
思いやってるなら、こんな寒いところで延々と自分の意見をぶ
つけたりしないと思います。とりあえず今日のところはお引取
り下さい。いきましょう」
そうして、猪木は律子を連れていってしまった。(その理屈でお腹の子のことを思いやってないというのなら律子も同じだけどなー)
法倫 「・・・」
猪木の家にやってきた律子。昔、猪木の親権争いの時に律子だけが味方をしてくれた、そのお礼を今しているのです。
律子 「こうして別居することだけなのよ、今の私に打てる有効打は。
離婚の意思を示すことになるし、彼の手を借りずに生まれてく
る子供をちゃんと養育できるってことを立証すれば、親権はま
ず私のものにできるしね」
猪木 「なるほど」
律子 「でも、親権以外はさ、今の展開じゃ慰謝料は難しいし、クライ
アントは乗っ取られちゃってるし、事務所追い出されるとした
ら私の方になっちゃうし。がんばんないと」
で、見事に律子=悲劇のヒロインの出来上がりですわ。クライアントの話は、妊娠してる律子の代行で法倫がやってるだけなのだから、律子が仕事復帰すればすぐに(法倫が律子に離婚を申し出るより前に)クライアントは戻ってくるんじゃないの?それで戻ってこないなら、そもそも律子の仕事っぷりが悪かったっという話なんだし。普通に考えると無理がありすぎるんですよ。次の展開に向けて必要ってだけで、こんなものを取ってつけないでよ。
翌日、弁護士事務所の会議室にて、法倫は馬場に律子の家出に関して相談をする。
馬場 「私が律っちゃん先生を家に戻るよう説得するんですか?」
法倫 「あいつ、馬場さんの言うことなら割と素直に聞きますから」
馬場 「私ですねぇ、あまり猪木さんの家に近づきたくないんですよ。
昔から、北東の方角行くと、どうもツキが落ちるみたいなんで
すよね」
すると、会議室の外から蝶野の声が;
蝶野 「律っちゃん先生、何やってるんですか!止めて下さいよ、危な
いこと」
律子 「クライアントにあの人がやったことを説明して担当私に戻して
もらうの!」
蝶野 「戻すって、子供、もう、いつ生まれてもおかしくないじゃない
ですか。どうやって働くんですか!?」
律子 「やってやれないことはないでしょ」
蝶野 「一体、どうしたんですか?」
法倫 「俺が離婚を画策してるって言い出して、家、飛び出したんです」
蝶野 「何でそんな?」
法倫 「俺が生まれた子供取り上げて、離婚するつもりだってそう言う
んですよ。しかも俺が仕事を肩代わりしてるのは、俺が仕事取
り上げるためだって」
律子 「私だってそんなこと思いたくないけど、証人だっているのよ!」
桜庭 「あの・・・」
律子 「何?」
桜庭 「こんな言い方したくないけど、法先生は黙って中絶しようとし
た律っちゃん先生を許したんですよ!」
律子 「・・・」
桜庭 「僕なんてそれだけすごいって思うわけだし。しかも、律っちゃ
ん先生の名誉に関わるからって、肩代わりした仕事も、そりゃ
ぁ一生懸命」
律子 「だから、そういう策略なのよ!みんながそう思うように、この
人が計算して動いてんの!あんたは騙されてるって言ってんの
よ!騙されてるのよ、みんな!」
鈴木 「子供が生まれるときは、みんな、精神的に不安定になるって言
うし、ね」
法倫 「疑われるようなことをした俺も悪いんですよ。律子はそう思う
のは当然だってところもあって」
律子 「わかった、誰も信じてくれないってことね」
法倫 「・・・」
夜、猪木の家で涙流しながら編み物してる律子。誰も信じてくれないと涙を流す律子を抱きしめる猪木。これは浮気じゃないんですか?
また、律子は電話をかけてきた母親には子供を1人で産むと伝える。
母親 「ま、男が見る目がないのはうちの伝統だけぇ。大方のことは何
とかなるけぇ」
律子といい、母親といい、この脚本家といい、全ての悪事を棚の上にあげたままにしちゃうのね。まぁ、それ以前に、律子も普通に実家に帰れば?と思う。お腹が大きいのに他人の家(しかもひとり暮らしの男性の家)に厄介になってる律子を放置してる母親も母親なんけどさ。本当、このドラマ、出産まで律子をヒロインとして描く道具としてしか扱わないのが、もう、わけわからんのよ。
律子が外をじっと見ているのに気づいた猪木は、律子に声を掛ける。その視線の先には法倫がいて、律子の携帯に;
法倫 『話し合おう、出てきてくれるまで何時間でも待っているから』
そういう電話が入っていたようです。
律子 「もう座り込みしか手がないもんね」
猪木と二人してカーテンを締めちゃいました。それでもずっとマンションの外で待ってます。ただのストーカーだという猪木。律子はその様子をビデオカメラに収め・・・(律子のせいで女は全部こういうものだと思われたら嫌だな(誰も思わないだろうけど))
法倫は来る日も来る日もマンションの前で待ち続けてます。なのに律子はそれを全てビデオに納め、警察に持っていこうとします。
律子 「これで間違って無いと思う」
もう、完全にムカツク展開。
法倫 「当職は今日も猪木宅に向かっている。今日で2週間になる」
ボイスレコーダーにそんなメッセージを吹き込みながら、今日も猪木のマンションに向かう。
そんな夫婦の様子を見て、鈴木は小川とのデートの際に不安を口にする。
鈴木 「最初は、律っちゃん先生の方がどうかしてるんじゃないか、っ
て思ったんですけど、最近は法先生の方がどうかしちゃったん
じゃないかって。大丈夫なんですかね、うちの事務所」
小川 「・・・」
鈴木 「小川さん」
小川 「あ、ごめん」
鈴木 「もう少しお話しませんか?」
と、家の方向を指さされて、小川君、そのまま逃亡しちゃいました。
その小川はそのまま猪木邸の前で律子を待ち続ける法倫の元に。寒空の元、強風も吹いて本当に寒そうです;
小川 「ストーカーさんですか?」
そんな冗談を言って麺職人(@あったかカップ麺)を差し出す小川だったが;
法倫 「小川!?ああ、かたじけないな」
と、法倫が麺職人を食べようとすると、それを自分で食べながら;
小川 「今日さ、俺、座っててやるから、お前、帰って寝ろよ」
法倫 「えっ?」
小川 「いや、俺だったらさ、律っちゃんも心配して出てきてくれるか
もしれないじゃん。そしたらほら、戻るように話しといてやる
から」
法倫 「いや、いいよ、そんな」
そんな二人の様子を見て「なーんだ」と安心する恵。小川が浮気してるんじゃないかと心配で後をつけてきたんですね。こういう脇役の部分、もっと早く描けばドラマに深みが出てたのにね。
だけど、恵が安心したのはここまでで;
小川 「別にお前のためだけってわけじゃないし」
と、恵としては聞き捨てならない一言が小川の口から発せられ;
法倫 「?」
小川 「・・・」
法倫 「えっ、まさか、お前?!?!」
小川 「引かないで聞いてね。俺今、生まれてはじめて本気で人を好き
になった・・・そんな気がしてんだよね」
法倫 「あれ、でも、ほら・・・、恵ちゃんは?」
小川 「女の子と付き合ったらさ、元に戻るかなぁ、なんて思ってたん
だけど、そんで思ってたところにたまたま、恵ちゃんがいたん
だよね。それだけなの。ちゃんと謝ろうと思ってる」
恵ちゃん、そのまま引き返しちゃいました。
一方で法倫と小川はそのまま話を続け;
小川 「でもさ、お前、よっぽどりっちゃんのことが好きなんだな」
法倫 「?」
小川 「毎日こんなことやってんだろ?」
なぜか小川君ってば取り出したルービックキューブをやりながら;
小川 「相当、好きじゃないとできないわ、これは」
法倫 「俺は・・・生まれてくる親権が欲しいだけなんだよ」
小川 「は?」
法倫 「だからあいつに戻ってきて欲しいだけで、本気でやり直したい
訳じゃない」
と話をしてる間にルービックキューブ完成。法倫に見せてます;
法倫 「・・・」
何も言わない法倫。ルービックキューブはポケットに仕舞って
小川 「俺には全然そんな風に見えなかったけど。ここで立ってるお前
はさ、ただ、律っちゃんに戻ってきて欲しい、それだけに見え
たけど」
法倫 「だから、そういう芝居をやってたんだよ。お前の言う通り、今
回だけは本当に許せなかったんだ」
小川 「うそぉ〜」
法倫 「・・・嘘じゃないよ」
小川 「半年間、一回も?」
法倫 「・・・」
小川 「半年間は律っちゃんと楽しく過ごしてきたわけじゃん。そんな
かでさ、そのまま何事も無く、幸せな家族になろうと思ったこ
とは一度も無かったわけ?その芝居を本当のことにしてさ、そ
のまま流されちゃえって思った瞬間は?」
法倫 「・・・なかった」
法倫は立ち上がって;
法倫 「なかったよ」
小川 「そっか。じゃぁ、仕方ないよ」
そう言って今日は立ち去ってしまいました。
今回、このシーンが無かったら、多分、このドラマ、もうこの先、見るの止めてたと思う。法君、完全に悪にはなりきれない感じが、ちょっとホッとしたというか。やっぱり主役である法君には、いい人であって欲しいので。
あと、普通にこういう男の友情みたいなものが感じられるこんなシーン、今回のドラマでもっと欲しかったです。律子と猪木は沢山描かれてるのに、何で法君と小川が親友にという間柄になったのかとか、二人の大学時代のエピソードとか、本当に主役側って何も描いてくれないのよね・・・。
[こんな展開、私は許さん!!!]
『佐々木法倫さんの携帯ですか?こちら赤坂東警察署ですが・・・』
そんな電話が法倫の携帯に入る。法倫は警察に呼び出され;
法倫 「僕にストーカーの警告書?一体どういうことなんですか?」
警察 「奥さんが被害届け出したんですよ。あなた、奥さんが家出した
ところに毎日座り込みしてましたよね」
法倫 「いやいや、あれは座り込みじゃない。僕はただ、戻ってきて欲
しくて」
警察 「とにかく、今後、奥さんに近づいたら、その場で逮捕になりま
すから、近づかないで下さいね」
警察もアホ?(いや、アホな警察は実際いるとは思うけど(コラ)、それでもこの描き方は酷いだろー)
法倫 「あの女・・・なんてことするんだ!」
病院で、診察を受ける律子。もうすぐ生まれそうなので、陣痛が来たらすぐに電話をするように言われると同時に;
看護士「旦那さん、立会いやめるんですか?事前の勉強会でもあんなに
熱心だったのに」
二人のことをあーだこーだ話してる佐々木法律事務所の面々;
馬場 「きっと、子供が何とかしてくれるでしょ」
蝶野 「子は鎹ってことですか?」
馬場 「うん・・」
と、楽観的な考えにて討議は終了。
夜、法倫が帰宅しようと家の前までやってくると、そこに律子の姿が。
法倫 「律子・・・」
律子 「よらないで。近寄らないで!」
法倫 「ちょっと・・・」
そうして、警察に電話する律子。勝手に家に来ておいて、通報したわけですよ、この女。
律子 「もしもし、警察ですか、直ぐ来て下さい」
法倫 「何やってんだよ!何やってんだよ!ふざけるなよ、どういうこ
と・・・。??!」
律子 「・・・」
法倫 「もしかしてわざとなのか?俺を逮捕させるために、わざと待ち
伏せてたのか?おい!」
本気で気分悪くなってきた。しかも、ここで陣痛の苦痛で律子が蹲ってしまうんですが;
法倫 「もしかして、生まれるのか?」
律子 「ついてきたら、もう一回通報するわよ」
律子はタクシーを止めたいと思うのだけど、痛みで道路まで歩くこともきない。
法倫 「こっちです、ちょっと待ってて下さい」
法君がタクシーを律子のために止めました。
法倫 「なぁ、乗れよ。早く乗れって、なぁ」
律子 「悪いけど、もう、何をやっても裏があるようにしか思えないか
ら」
法倫 「・・・」
律子 「あなたのことは信じられないし、信じるつもりもないから」
法倫 「それでいいから、とにかくタクシーに乗れ!」
病院に到着し、ストレッチャーで運ばれる律子。
看護士「旦那さん、立会いなさいますよね」
頷く法倫だけど、
律子 「いえ、夫はすぐに帰り・・・」
法倫 「こんな状態の妻を放っておくわけにはいきませんので」
と、夫婦は引き続きバトル中。一方、病院にはドラマの主要出演者が全員、集まってきました。
病室は法倫と律子の二人きり。
律子 「いつまでいるつもりなのよ」
法倫 「生まれるまでに決まってるだろ」
律子 「う・・・う・・・」
法倫 「あ、大丈夫か?」
膝で法倫の頬を殴る律子。こんな状況でも、いつもいつも殴られるだけって腹が立つんですが(--;)
法倫 「あつ・・・痛」
律子 「あら、ごめんなさい。大丈夫だよ、このぐらい、君の痛みに比
べたらな」
で、今度は法倫の股間を蹴るし。ドラマとして下品なの、やだよ、ホント。
法倫 「な、いくらなんでもさ、いい加減にしろよ!」
律子 「う・・・」
法倫 「な、助産師さん、呼ぼうか?」
律子 「私さ、どうして結婚は好きな男としなきゃいけないか、ようや
くわかったわよ。でなきゃこんなの拷問と一緒よ」
法倫 「・・・。律っちゃんあれ!」
小さな置物を指差す法倫。
律子 「えっ?」
法倫 「そのまま目瞑らないで。ほら、痛い時に目瞑るとパニックにな
るって勉強会で言ってたろ。そうそう、そのまま、目瞑らない
で」
律子 「う・・・こんなことで・・・」
法倫 「信じなくていいよ!信じなくていいから、俺のこと利用しろよ!
専属の看護士か何かだと思ってさ」
律子 「じゃぁ、手つかまらせて・・・」
病室の外では、法倫と律子の母親がそれぞれ面会していて;
ゆと子「お話は、生まれてからに致しましょう」
母親 「・・・」
朝になり、いよいよ分娩室に入っる二人。ずっと律子の手を握り続けている法倫。汗を拭いてあげたりしてます。
法倫 「だ、大丈夫か・・・(涙)」
律子 「泣きたいのは私の方なんだけど」
法倫 「騙されるな、これは嘘泣きだ」
律子 「言われなくても信じないわよ、あなたの涙なんて。絶対に信じ
ないんだから」
法倫 「頑張れ、律っちゃん、頑張れ・・・」
そうして、元気な男の子が生まれました。
律子 「この子、名前って?」
法倫 「明日と書いて、あきら」
律子 「・・・」
法倫 「今日までのことは何もかも水に流して、また明日から、新しく
やり直せたらな、ってそんなこと現実にはできないかもしれな
いけどさ、もしできたら、どんだけ幸せだろうなって」
律子 「・・・いい名前。すごく、いい名前」
法倫 「(笑)」
律子を乗せた車椅子を押しながら、法倫が皆が待つロビーにやってきました。そこはガラス越しに生まれた赤ん坊を見ることができる場所でもあります。
桜庭 「無事生まれたんですか?」
法倫 「おかげさまで、3205g、元気な男の子だ」
赤ちゃんが運ばれてきます。誕生日が2008年12月8日とか、もう、イラネって気分なのだけど。
一同 「おめでとうございます!」
この直後、そんな幸せムードを一気にぶち壊す展開に。
刑事 「佐々木法倫さんですね」
法倫 「はい、僕ですが」
刑事 「ストーカーの現行犯で逮捕する」
法倫 「何でですか?」
刑事 「病院側の意向で、出産が終わるまでは、と言われまして。おい」
法倫 「ちょっと、ちょっと離して」
ゆと子「ちょっと待って下さい。ストーカーってどういうことんですか?」
刑事 「奥様が被害届けを出されたんですよ。毎晩毎晩、家出してる奥
さんの家の前で座り込んでいたんです。妊婦相手にこれは立派
な付きまといです。出産現場にまで乗り込むなんて」
律子 「刑事さん、あの・・・」
法倫 「いや、ちょっと待ってくれ。確かに座り込みはしたけど、今は
もう、彼女は嫌がらせなんて思ってないんだよ」
刑事 「もう、いいんですか?証拠のビデオまで撮ってらしたのに。旦
那は上手い嘘ばかり作って。そのせいで周りの人からは自分が
嘘ついてるって思われてるって。もう信じられないからって」
法倫 「でも、信じられるようになったんだよな。だからもう、いんだ
よな」
律子 「・・・」
法倫 「な、律子」
律子 「・・・刑事さん、この人、早くつれてって下さい」
法倫 「!」
ゆと子「あなた律子さん、ちょっと何言ってんの!ちょっと刑事さん、
うちの息子は何も悪いことしてませんよ」
法倫 「何でだよ!全部水に流したんじゃないのか!」
律子 「・・・」
法倫 「明日っていい名前だって、さっき言ったじゃないか!明日はど
うなるんだよ!父親を母親が警察に突き出すなんて、君はそれ
でも本当に母親か?こんなことしてただですむと思うなよ!法
廷で白黒つけてやる!」
あほくさすぎますよ。
<感想全般>
相変わらずの第8話。
何が厳しいって、作品に稲垣吾郎が愛されてるとはとても感じられないのが一番悲しい。
わたくし、稲垣ファンですから。
律子を被害者をせんがためって訳ではないと思いたいけど、法倫のこういう描き方は辛いっす。
(08.03.16)
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