佐々木夫妻の仁義なき戦い
〜 第6話 「禁断のキスが招く悲劇…涙の結末」 〜
08.02.24 PM9:00〜9:54
[キスのその後・・・]
前回の最後で法倫が紗枝にキスをされたところを律子に目撃された・・・と思ったら、単に律子のコンタクトが外れていただけというそういうオチ。まぁ、その程度のことだと思ってたけど、6話まできてまだそういうことをやってるのね。だけどああいう性格の律子がコンタクトって・・・絶対無理だろ、なんて細かいところが気になったり。こんな細かいのはまだいいのだけど、その場限りの設定とか多すぎるのよね、このドラマって。
そんなことを知らない法倫と紗枝は;
法倫 「!!!」
紗枝 「ご、ごめん・・・私、何やってんだろう。ごめん。ごめんね」
法倫 「いや、そんなにごめんごめん言うなよ」
紗枝 「・・・」
法倫 「ああ、こんなのさ、吉田と一緒じゃなったら持ってるはずない
だろう」
おいおい、ここでも優柔不断男かい…(;o;)
紗枝 「本当に?」
法倫 「ああ」
と、そんな二人のシーンを目撃していたのは、先ほど忘れ物を取りに律子と別れた猪木でした。
同じタイミングで、「久しぶり」と律子が誰か知り合いの男性とばったり会ったりしてます。だけど、これは今後、ドラマに関係のある人なのか、それともまたその場限りの設定なのか分からないので今は省略(笑)。
[法倫君の妄想(シミュレーション)]
波乱の一日終わり(^^;)、自宅に戻ってきた法君;
ナレ 『その頃、弁護士佐々木法倫は妻が帰ってきてある質問をするこ
とを恐れていた。それは・・・』
先に帰宅した法倫。この↑ナレーションにあるような内容を、あれこれ頭の中でシミュレーションしています。
『で、今日何してたの?』と律子に聞かれたときの場合について;
ナレ 『妻と喧嘩をしてから5時間32分、その間に起きた出来事につ
いて感じさせぬよう話すのは法倫の当面の課題。全てを話して
小川にアリバイ工作を頼むか・・・。いや、ダメだ、シャ乱Q
のコンサートに1人で行っていたことにすればいいのか?』
法倫 「いや、ダメだ」
ナレ 『回収された半券を調べれば嘘だとばれる』
いや、そこまでしないだろー。
ナレ 『万が一、アリバイが崩れたときに何故ウソをついたのかと追求
されると大事になる恐れがある。大切なのは本当ではないが嘘
ではないこと、つまり・・・』
法倫 「断片的な真実を語ることだ」
と決意。だけど、その日に離婚だの何だのというぐらいの喧嘩をしたんだから、口を利かなきゃいいんじゃないかと思ったり。いつの間にか仲直りしてるのがこの夫婦なのかもしれないけどさ…(悩)。
そうこうして律子が本当に帰宅して;
律子 「結局行かなかったんだ、コンサート」
法倫 「!」
律子 「で、今日、何してたの?」
法倫 「友達の父さんが倒れて、見舞いにね」
律子 「友達って、ワーカー?」
法倫 「いや、いやいや、大学時代の友人で、よ、吉田ってやつなんだ
けどさ」
律子 「お父さんの見舞いに行くなんて、そんな仲良かった人なの?」
法倫 「・・・」
この律子の一言に過敏に反応しちゃう法倫君。
ナレ 『法倫は最悪の事態に追い込まれた。もしここで…』
法倫 『そうだ』
律子 『聞いたこと無いけど、その人の話』
ナレ 『そうだと答えれば、「ではどうして今までその人の話をしなか
ったのか?」と言われるだろう』
法倫 「そうでもないけど」
律子 「親しくも無い同級生のお父さんのお見舞い?」
ナレ 『そうでもないと答えれば、どうして親しくも無い同級生の父親
の見舞いに行くのか?と言われるだろう。正解は・・・さぁ、
どっち?!』
律子 「どっちみち、行けなかったってことか」
法倫 「えっ?」
律子 「そんなことあったんだったらコンサート、どっちみち行けなか
ったってことでしょ?」
法倫 「まぁ、まぁ、ええ」
と、法君の心配はあっさりと片付いたのでした。ここではね。
律子 「ご飯は?もう食べた?」
その律子の質問に首を横に振る法君。
律子 「”なんでも焼き”でいい?」
律子が準備をしてくれた夕食は、ホットプレートの上に乗っかったいろんなもの。一応、いろんな食材で顔になってるよね?
法倫 「何かあったのか?」
律子 「何で?」
法倫 「食事を作ってもらえるなんて何年ぶりだな、って」
律子 「夫婦って、赤の他人なんだよね。その赤の他人が一所懸命家族
になろうとするわけでさ。お互い、努力していかなきゃいけな
いなぁ、って、そう思ったの」
午前中は法倫のことはどうでもいいような発言をしておいて、この転換はどうなんでしょうねぇ。同じ日の出来事だと思ってみると、こっちは混乱しちゃうっすよ。
法倫 「俺はどうでもいいと思われてるんじゃなくて、信用されてるっ
て考えればいいのか?」
律子 「(頷いて)はい、どうぞ」
法倫 「頂きます・・・なんでこんなものが旨いんだろうな♪」
律子 「ソースとマヨネーズさえつけておけば、なんとかなるのよ」
法倫 「・・・」
律子 「というわけで、どう、今日あたり、一戦?」
法倫 「一戦?」
と、今回は律子の方から仲直りを提案ってことなんでしょうか?法君からの提案は、スルーするのにね。そういうところがついていけない。
実際に一戦はあったのかどうかの描写は明確ではありませんが、今後の展開を見れば、一戦は行われたのでしょう。
夜中、法君は独り目が覚めて、2つ並んだ懐中時計を見つめてます。ベッドでは律子は眠ってますが。懐中時計を順番に1つずつ手にして、今日一日のことを思い出しながら;
法倫 「ちゃんと断ろう・・・」
と律子の寝顔を見ながら決心したのでした。
というわけで、法倫の気持ちは固まったんでしょうけど、はぁ、何となく律子の描写がズルイよなぁ、って。後出しじゃんけんばっかりされてるようなそんな気分。今更仲直りされても、今更家事されても、今更家族は大事だと言われても、今更一戦とか言われても。これが法君が悪者という描写が始まるわけですよ。何なのこれ。
[法倫への疑念]
打ち合わせに紗枝の店にやってきた法倫;
紗枝 「前の弁護士さん70過ぎてて、ずっと事務所、畳みたがってたの。
引き継げて嬉しいって言ってた」
法倫 「吉田・・・この前のことなんだけど」
紗枝 「うん」
法倫 「僕は・・・その・・・結婚してるし、吉田にはもっといい人が
いるというか、僕なんか相応しくないというかね・・・本当に
僕なんかでいいのかな、って」
紗枝 「うん、佐々木君がいいんだ」
こらこら。二人とも、どういう思考回路を経た結果、そういう会話をしてんねん。しかも真昼間・・・
結局、佐々木法律事務所に、法倫は吉田を連れてやってきました。全員がじろじろ見てる中;
法倫 「じゃぁ、奥に」
と案内してるところに、律子が「おはよう」と出勤してきました。
法倫 「ああ、どうしたんだい?今日は早いじゃないか?」
律子 「そう?ねぇ、それよりさ、どう、これ?」
衣装を見せているところに、会議室から紗枝が顔を出して;
律子 「・・・失礼しました。佐々木です」
紗枝 「吉田です」
律子 「吉田さん?」
法倫 「ほら、この間、話したろ、同級生の吉田さん。お父さんが倒れ
て見舞いに行ったという」
律子 「えっ、吉田さんって女の人だったの?」
法倫 「いや、別に男だとも言ってないだろう?」
律子 「吉田ってヤツって・・」
紗枝 「あの・・・よかったら奥さんも一緒に相談に乗って頂けません
か?」
法倫&律子「えっ?」
どういうつもりで紗枝がこのような申し出を行ったのかはわかりませんが、会議室では、法倫と律子に、紗枝が今回の相談の内容を説明し始めました。事務所には猪木もやってきちゃって、会議室の中にいる紗枝の姿を見つけて、彼女が法倫とキスをした相手だということを認識しちゃうんですね。
律子 「あの…佐々木とは大学の同級生って?」
紗枝 「そうです」
律子 「前に吉田さんのお父様が倒れて、お見舞いに伺って」
紗枝 「(頷く)」
律子 「ねぇ、何で吉田さんのお父さんが倒れたってあなたが知ってるの?」
法倫 「ああ、それは・・・」
紗枝 「前に一度、相談に伺ってるんです」
律子 「?聞いてないけど」
法倫 「いや、ほら、言おうとしたのに、君が・・・」
紗枝 「私、父の安楽死の話を相談しちゃったんです」
律子 「あ、安楽死の!」
法倫 「な、相談しただろ?」
律子 「ああ!」
紗枝 「心配して頂いたみたいで、土曜日もその件でお電話頂いたら店
の者が父が危篤だと言ってしまって」
法倫 「それで行ったんだよ」
律子 「ああ・・・そうなんですか」
紗枝 「佐々木君、すっごい奥さんもらったんだね」
法倫&律子「えっ?」
紗枝 「オシャレだし、綺麗だし・・・もちみちには勿体無いよ」
律子 「もちみち?」
法倫 「・・・」
紗枝 「佐々木君、密かに大学の頃、女子の間でそう呼ばれてたんです。
ネチネチネチネチ、餅をついたような性格だからって」
律子 「・・・もちみちって・・・」
紗枝 「(笑)」
法倫 「・・・」
勝手に衝撃を受けて引き返す猪木さん。これも話がねじれる元なんですが、そこに偶々通りかかった小川君。いや、偶々じゃなくて、運命なんですか?(笑)
小川 「あれっ、猪木さん?」
猪木 「・・・」
小川 「?」
ナレ 『これはとある弁護士夫婦の』
紗枝 「実は私、遺産相続で、もう10年、揉めてるんです」
ナレ 『仁義なき離婚戦争の全記録である』
[遺産相続]
紗枝は過去のいきさつを話し始めます;
紗枝 「うちの花屋が入ってるビルは、元々、私の母の姉の松子おばさ
んが旦那さんから相続したものだったんです」
昭和48年の出来事で;
紗枝 「子供のいなかった松子おばさんは、旦那さんを亡くしてすごく
落ち込んで、これはいけないと思った私の母竹子は、松子おば
さんにビルの1階で花屋をやろうと誘ったそうです。店は繁盛
し、母は出入りの業者だった父と恋におち、結婚しました。と
ころが、私の母は、私が5歳のときに亡くなって。大学3年の
ときには、今度は松子おばさんが病気になりました」
それが10年前の話。
紗枝 「自分の死期を悟った松子おばさんは、私と父にあてた手紙をく
れ、そこには最期までありがとう。花屋の入っている広尾ビル
をあなたたちに譲ります、と書いてありました。これに意義を
となえたのが、母の妹の梅子おばさんでした。正直、私も父も
この人のことは忘れていました。会ったことも無かったし、母
も松子おばさんも、梅子おばさんのことはほとんど話さなかっ
たし。梅子おばさんは遺言の無効を主張し、弁護士を連れて頻
繁に来るようになりました。母の葬式にも松子おばさんの見舞
いにも来なかったくせに・・・。私達はかなり譲歩した条件で
調停を進めました。ビル以外の松子おばさんの財産は全て譲る
ことまで申し出ました。でも・・・梅子おばさんはビルを含ん
だ全ての権利の2分の1から何一つ譲らず。グダグダの協議は
7年も続きました。そして3年前、とうとう父まで倒れ、植物
状態になったんです。今は私が父の代理人として調停を再開し
て1年になります」
法倫 「梅子おばさんと吉田との共同所有っていうのはありえないのか?」
紗枝 「梅子おばさんはビルを相続したら売ると言っていて。父がこだ
わったのはそこなんです。私達にとってあの場所は、家族の歴
史が詰まった場所だから、失う訳にはいかないって」
律子 「そもそも3姉妹の中で、どうして梅子さんだけがそんなに仲が
悪かったんですか?」
紗枝 「それが分からないんです。何かあったのは確実なんですが、ど
うも母と二人のおばしか知らないみたいで。それが分かれば和
解の糸口が見つかると思うんですが」
律子 「裁判には持ち込まなかったんですか?」
紗枝 「一応、これが遺言書なんですが」
律子 「失礼します・・・遺言書と言うには苦しいですね」
紗枝 「法の定めによる事項は全くクリアしていないし、当時、松子さ
んは相当強い投薬を受けていたこともあって」
律子 「作成者の精神状態の無効を主張されてしまうというわけですか?」
紗枝 「裁判で100%ビルを私と父が相続すべきだという判決は期待する
のは、難しいって」
律子 「確かに調停で納めたいところですよね」
紗枝 「・・・」
法倫 「血が繋がってるってだけで、世話しようとしなかった人間が相
続するのか!!」
紗枝 「・・・」
律子 「・・・」
法倫 「そんなことが許されていいのか!!!」
と中では法君が熱血キャラに変貌してますが、会議室の外では、床に座り込んで全員が聞き耳立てながら、だけどちゃんとノートパソコンを膝の上に乗せて仕事してます(笑)
桜庭 「あんなに堂々としているってことは、やっぱり何もないんです
かね?」
蝶野 「いやぁ、それこそこういう偽装工作じゃないの?」
馬場 「まぁ、疑わしきは被告人の利益ってことでいいんじゃないです
か?」
鈴木 「もう1回小川さんに聞いてみます」
桜庭 「まじでやめろって!小川さん、弁護士なんだよ。忙しいんだよ!
嫌われるよ!」
そのころ、話題になった小川は、猪木から正しくそれに関する相談を受けてました。場所はとあるオープンカフェ。いや、カフェじゃないか、ビール飲んでるし。でも、こんなに寒いのにね(笑)
小川 「法倫と吉田がキスねぇ」
猪木 「あの・・・吉田さんと法倫君ってどういう関係なんですか?」
小川 「うーん、隠れた相思相愛っていうか、まぁ、昔いたじゃないで
すか、付き合う付き合うって言われてたのに、付き合わなかっ
たカップル…」
と言いながらビール飲んでますが、綺麗に小指立ってるし、小川君。
猪木 「まぁ、そんなことになったら律っちゃんどうすればいいんです
か?あんな人が法倫君に捨てられたら最後じゃないですか」
あ、律子がかわいそうじゃなくて、そっちの心配なのか(笑)。そんな真剣な猪木の表情を見て、ハートを打ち抜かれた小川君。いいのか、猪木で?いいのか、よりによって猪木で?
小川 「まぁ、とにかく、僕から法倫に聞いてみます」
と、この場はこれ以上何事も無く終了。
夜になって。事務所では全員で今回の案件についての作戦会議。
法倫 「明日から松子さんと梅子さんの間に何があったのかを聞き込み
に回ります。僕と桜庭、蝶野さんと恵ちゃんは松子さんの知人
を当たっていきます。馬場さん、梅子さんの周辺をお願いしま
す」
馬場 「わかりました」
律子 「私は?」
法倫 「先生は面倒くさいでしょ?」
律子 「まぁ、そうだけど」
法倫 「じゃぁ、よろしくお願いします」
一同 「はい」
だけど、律子は何か思いついたみたい。
[法君の憂鬱]
翌日。法倫は桜庭を連れて、片っ端から松子のことを知る人を訪ねて調査をはじめました。
法倫 「梅子さんという妹さんのこと、松子さんから聞いた事ありませ
んか?」
最初に訪ねたのはゲートボールやってる男性。
法倫 「例えば昔、何か喧嘩をしたとか・・・」
男性 「聞いたことないねぇ」
だけど、この後も誰に聞いても撃沈。犬に聞いても答えてくれるはずもありません。犬って・・・(汗)
桜庭 「なかなか上手くいきませんね」
法倫 「何せ、10年間に死んだ人間の、そのまた昔話だからな。梅子さ
んの方はいかがでした?」
馬場 「同じような反応ですね。梅子さんにお姉さんなんていたのかっ
て」
法倫 「そうですか・・・」
と全員がため息状態。そして、律子の出かけ先を見ると、「ヒミツ→直帰」となってるのに気づいた法君。
法倫 「蝶野さん、律子、どこいったんですか?」
桜庭 「?」
その頃、律子は梅子この店に1日入店してました。律子もバカキャラ装ってますが、あっさりバレてしまいました。だけど、こういう店の話なら、別にわざわざ律子がもぐりこまなくても、馬場さんに聞けば済む話なのにね。色んな都合があるんでしょうけど。
夜遅くまで、法倫だけが事務所で律子の帰宅を待ってました。こういうところが、法君、優しいと思うんだけどな。
律子 「たたいま・・・」
法倫 「どこ行ってたんだ?」
律子 「紗枝さんに恋人ができたんだって。知ってた?」
法倫 「!!!」
律子 「あなたと同じ時に病院にきてたって」
法倫 「・・・なぁ、もしかしてさ、梅子さんに会って来たのか?何て
ことするんだよ。代理人を通さず先方に会うなんて」
律子 「私が受任したわけじゃないし、みんな忙しそうにしてるから、
手伝おうと思ったんじゃない」
法倫 「何か分かったのか?」
律子 「紗枝さんに恋人がいるってことだけ。ん?何でそれだけで梅子
さんに会って来たって分かるの?」
法倫 「・・・」
律子 「え、そのときに・・・恋人にあったとか」
法倫 「その恋人って俺だ」
律子 「は?」
法倫 「いやいや、梅子さんが恋人だって勝手に誤解してるだけなんだ」
律子 「?」
法倫 「言ってなかったっけ?」
いや、最初から言う必要なんてないと思う。元々お互いの話を聞かない&喧嘩ばかりの夫婦だったのに、6話に限ってこういうセリフが多すぎです。
律子 「何か最近、こういうの多くないですか?前言ってたのと話が違
ってるというか?」
法倫 「別に違ってはいないだろう・・・」
若干、焦ってる法倫ですが、そこに携帯が鳴って;
法倫 「ああ、小川だ。出るな。はい」
小川 『ああ、お前さ、吉田とできちゃったってマジ?』
法倫 「!!!」
小川 『いや、猪木さんがさ、病院の前でお前と吉田がキスしたのを見
たっていうもんだからさ』
法倫 「そんなことあるわけ無いだろ?」
律子 「!」
小川 『だよな?今更そんなわけ無いよな。じゃぁ、まぁ、そう言っと
くわ。はい』
で、電話が切れちゃいました。
法倫 「・・・」
律子 「?どうしたの。何か、顔色悪いけど」
法倫 「あ・・・何か・・・何か疲れたみたい・・・先、先帰る・・・
じゃぁ・・・」
律子 「?」
法君に更に頭痛の種が・・・
[火に油を注ぐ人たち]
猪木のマッサージ屋さんで何故か密会話をしている二人。小川は一応は客としてやってきているみたいですけど、先ほどの電話の結果を報告してます。
小川 「心証は黒ですね」
猪木 「あの、私、この事実を友達として律ちゃんに報告した方がいい
のかしら?」
小川 「俺ね、色恋に関しては消しゴム派なんですよね?」
猪木 「は?」
小川 「要するに、この程度の間違いなら消してもいいんじゃないかな
って」
猪木 「ああ、なるほど。あ、じゃぁ私は鉛筆派ね」
小川 「おお、鉛筆派ですか!」
猪木 「分かります?」
小川 「えっ、それいつごろからですか?」
猪木 「大体、高校生ぐらいのとき・・」
変なところで意気投合してますが、こっちの二人も問題アリなんじゃないのかい?(汗)
翌朝。佐々木法律事務所にて;
律子 「おはよう・・・」
と律子がやってくると、いきなり会議室から桜庭の声が飛び込んできて;
桜庭 「ズバっと!!実は法先生と吉田さん、実はずっと会ってたと思うんですよ」
と。桜庭が何やら恵みちゃんと話をしてるみたいです。「介護現場視察」と称して、吉田と会ってたんじゃないかと推察してますが、それを全部律子に聞かれちゃいました。口軽っ。
そんな様子を見ていた馬場さん、気を利かせて法先生を飲みに誘ってます。
馬場 「実際のとこですね、吉田さんとの関係、あるんですか?」
法倫 「・・・いや・・・法律上問題になるような関係はありませんよ」
馬場 「気持ちの問題はあるわけですね。内心の自由の問題の領域は」
法倫 「あ、調停が終わったらケリをつけようとは思ってますよ」
馬場 「じゃぁ、改めて律っちゃん先生に今度の吉田さんの案件、ちゃ
んと手伝ってもらうよう頼んでみたらどうですかね?」
法倫 「?」
馬場 「いや、そうすれば、さすがの律っちゃん先生も疑わないだろう。
万が一、ばれたとしてもですよ、律っちゃん先生に何とでも言
い訳できますよ」
と、このアドバイスも後から思えばよかったのか悪かったのか・・・
法倫 「・・・」
馬場 「例えば、一方的に吉田さんに言い寄られて困っていたとか」
法倫 「・・・いやいや、でも、それはあまりに吉田に失礼」
馬場 「二兎を追うものは一兎も得ずですよ」
法倫 「・・・」
って、最初から別にどっちも追ってないんじゃないかと。(どっちもって>私(笑))
同じ頃、律子は1人、バーで酔っぱらってますが、あれだけ自分は好き放題やってても、法倫がちょっと自分の知らないことをやってるのは許せないのね。めんどくさい女だわ・・・(ぼそっ)
翌朝、その勢いでダイニングで酔いつぶれて眠ってる律子ですが、怒りに任せてワイングラス噛み割ったまま寝ています。
法倫 「噛み砕いたのか・・・」
不意に律子がむくっと起き上がって;
法倫 「おはよう」
と法倫が声を掛けても、律子は無視。その様子を見て法倫は昨晩、馬場にアドバイスを受けたことを実行します。
法倫 「律っちゃん、手伝ってくれないかな、吉田の案件?」
律子 「えっ?」
法倫 「ほら、姉妹の話しだし、女性の視点からだとまた違うものが見
えてくるんじゃないかな、と思って」
律子 「・・・」
法倫 「・・・?君の力が必要なんだ」
律子 「疎遠でも、松子さんの学生時代の友達とかにも話を聞いた方が
良いと思う。女って会って無くてもすぐ昔に戻って話しできた
りするし、会わない人の方が打ち明け話もしやすいし」
法倫 「うん・・・ありがとう」
律子のアドバイスを受けてなのか、調査のために、とある和菓子屋さんにやってきた法倫と桜庭。店の女将さんに会いに来たようです。松子の手紙を見せて;
女将 「梅子さんって妹さんのことねぇ〜」
法倫 「何か聞いたこと無いですか?」
桜庭 「昔、仲違いしたとか?」
女将 「もし、何か諍いがあって遺恨を残すような方がいたとしたら、
松子さんはその人のことを放ったらかしにするような人じゃ無
いと思うんだけど」
という一言でひらめいた法君。早速事務所に戻って、全員を集めました。
蝶野 「もう1通、梅子さん宛の遺言書があるってことですか?」
法倫 「これは個人の意思を伝えると言う意味では遺言書なんですけど、
松子さんの気分としては、手紙を書くような感じだったと思う
んですよね。手紙だったらむしろ、それぞれ個人に宛てて書く
方が自然だと思うんですよね」
律子 「探してみる価値はあるかもしれないわね」
法倫 「!」
律子 「♪」
法倫 「(黙って頷く法君)」
事務所全員で松子の遺品を捜しに紗枝の家にやってきました。もちろん、律子も一緒です。
法倫 「悪いな、何か、ひっくり返しちゃって」
紗枝 「うーうん。こんなに一所懸命にやってもらって、奥様も」
法倫 「・・・今回は色々相談に乗ってもらっててね」
紗枝 「そうなんだ・・・」
法倫 「こんな広い家で、今じゃ1人なんだよな」
紗枝 「そうよ、父が入院してからね、ずっと・・・」
と、二人が話をしているのを見て、嫉妬心メラメラの律子。馬場さんは法倫に苦い顔向けてましたけど。どっちもどっちなんだけど、律子に同情する気持ちは、もう、どこにも無いな、私。
松子から紗枝が受け取った手紙は、当時、本の間に挟まれていたということで、全員で書斎の棚の本の中を片っ端から探すことにしました。
法倫 「じゃぁ、やりますか。お願いします」
みんなで探している間、律子はこっそり抜け出し台所でお茶を入れたりしている紗枝の元に。
律子 「手伝いましょうか?」
紗枝 「ああ、すいません。じゃぁ、お皿出してもらっていいですか?」
律子 「はい」
と、上手く法倫のいないところで紗枝に近づいていきます。そこで時計を見つけて…。
律子 「これ、吉田さんの時計ですか?」
紗枝 「あ、そうです。確か佐々木君も同じもの持ってるでしょ?二人
で一緒にレポートを出したときに、教授にもらったものだから」
律子 「レポート?」
紗枝 「教授に気に入られて、それでもらったんです。聞いてなかった
ですか?」
律子 「・・・先生からもらったものだとは聞いてましたけど。吉田さ
んとお揃いだってことは」
紗枝 「ああ、私と一緒にもらったことなんて、忘れてんですよ」
律子 「ああ・・・」
と、ますます嫉妬の炎が燃え上がっていくわけです。(ああ、段々、書いてるのも面倒になってきた)。
律子と紗枝は書斎に戻って、皆で休憩。
律子 「別に嘘つかれてたわけじゃないしな・・・」
と呟きながら、何気に律子がぱらぱら見ていた本の間から手紙が見つかりました。一応は報告しようとした律子ですが;
法倫 「それにしてもすごい本の数だな」
紗枝 「すいません」
法倫 「あ、ありがとう・・・」
と二人が話しているのを見て、思わず手紙を隠してしまいました。あ、最低・・・。それとこれだけは一緒にしちゃいかんだろう。
結局・・・
蝶野 「ありませんでしたね、手紙」
律子 「・・・」
桜庭 「今度の調停、どうするんですか?」
法倫 「もう一度考え直すよ。悪かったな」
紗枝 「ああ、そんな・・・」
馬場 「じゃぁ、元に戻しますか」
律子は手紙を隠したままで、捜索が終わってしまいました。
これも法倫が悪いってことになってるんでしょうか、このドラマ的には・・・
[松子から梅子への手紙]
調停の日の前日。事務所では全員が、有利な条件が無い状況での調停に臨む法倫を心配しています。
蝶野 「明日調停ですよ。大丈夫ですかね、法先生」
桜庭 「どっかから、ポロッと手紙出てこないですかね?ねぇ?」
律子 「・・・うん・・・」
夜、律子は自宅でその手紙を読んでます。一方、法君は事務所で紗枝宛の手紙をじっと見つめて・・・。
調停の日の朝。出かける準備をしている法君に。
律子 「あのさ、実は・・・」
と本当のことを打ち明けようとしたのに、2つ並んでる懐中時計を目にした律子は;
法倫 「えっ?」
律子 「それ、つぶれたの捨てちゃえば。新しいのあるんだし」
法倫 「君が引っ張り出してきてくてたんじゃないか、復活したっつっ
て」
律子 「そうだったね。調停、頑張ってね」
と結局、手紙のことは何も言わずに部屋から出て行ってしまいました。
法倫 「?」
そうして律子は猪木の店に向かい、法倫は紗枝の家に向かったのでした。
紗枝の自宅で、いよいよ離婚相続の調停が始まりました。
法倫 「今回より代理人をつとめることになりました佐々木でございま
す。私が長与梅子さんにご提案する条件は、全ての相続を吉田
親子にというものです」
一同 「!!!」
法倫 「私は何度もこの資料を読み直し、確信いたしました。遺言書に
あるビルだけでなく、小島松子さんの持つ全ての財産は吉田親
子が受け継ぐべきものだと私は思います」
代理人「法律上、松子さんの財産の2分の1を受け取る権利があるんだ
ぞ!」
法倫 「梅子さん、もしもあなたに何か起こった場合、お店やその他の
財産は、法律上はたった一人の相続人である、吉田紗枝が受け
取ることになります。ほとんど交流のない姪です。あなたは彼
女に財産を受け継いで欲しいと思いますか?」
梅子 「思わないわね」
法倫 「松子さんも同じ気持ちだと思いませんか?」
梅子 「それは違う問題よ」
法倫 「その理由をお聞かせ願えますか?」
梅子 「言えないわね」
法倫 「なぜですか?」
梅子 「口にするのも嫌な話だからよ!」
一方、猪木にマッサージをしてもらっていた律子は;
律子 「やっぱダメだ。私このままじゃ自分のこと嫌いになっちゃう」
と一言、言って、猪木の店を出ていきました。だけどなぁ、この台詞って、ズルイなぁ。問題をすり替える天才なのよね、律子(この脚本)って。律子のやってることを格好よく見せるためのこの台詞。今回の話で一番嫌いな台詞だったりする。
その頃、調停の方は、法君、ピンチなの・・・かな。
法倫 「あなたは話を進める気は無いのか!」
梅子 「もう出るとこ出ましょうよ。私もいい加減、飽き飽きしてきた
わ」
法倫 「望むとこだ!」
紗枝 「佐々木君・・・」
梅子 「いいの?そちらには不利な展開しか有り得ないと思うけど。遺
言書って言っても、ただの手紙だし。そちらのお嬢さんがその
お父さんと、モルヒネ治療中の姉さんに無理に手紙書かせたっ
ていう話もあるしさ」
調停が大モメになったところで、正義のヒーローのように格好よく(←嫌味)律子があの手紙を持って登場しました。
律子 「それはありえません。これは松子さんから梅子さんに宛てた遺
言書です」
代理人「そんなことあるわけないだろうが!捏造に決まってる!」
律子 「貴方が聞いて、判断して下さい。この遺言書が本物かどうか。
お願いします」
律子から手紙を受け取った法倫は、ゆっくりと読み始めました。
法倫 「梅子ちゃんへ。あれから25年が経ちました。それでも私は今で
も、あなたが出ていったあの日のことを夢に見ます。あの日、
店から50万円が無くなって、私達は貴方が盗んだのではないか
と疑いましたよね。貴方の当時の恋人が借金持ちだったからと
いう理由で。あの日は雪が降っていて、でも、貴方はコートも
着ないで出ていきましたね。本当にどれだけ寒かったことでし
ょう。それだけではなく、私は貴方に更に酷い仕打ちをした。
実はあの事件から1年後お金を盗んだのは出前を頼んでいた店
の息子であることがわかったのです。私と竹子ちゃんは話し合
い、貴方が帰ってきたら打ち明けようという中途半端な決断を
下しました。本当に謝りたいなら探すべきだったのに、私達は
逃げ腰でした。あの理不尽な仕打ちを貴方がどれほど恨んでい
るかと思うと、怖かったのです。今更許してもらえるとは思い
ませんが、本当にごめんなさい」
梅子 「・・・」
法倫 「さて、私はもうじき、死ぬことになりそうです。竹子ちゃんの
旦那さんと娘さんにはビルを譲ることにしました。二人にとっ
てあそこは大切な場所だからです。貴方にも何かと思ったけど、
筆が進まなくなり、そして私は気づいたんです。私は今の貴方
を何一つ知らないことを。貴方が何が欲しいのかはおろか、今
どんな顔をしているのかさえ知らない。いつの間にか私はたっ
た一人残った妹のことを何も知らない人間になってしまった。
それが私に下された寂しい、寂しい罰だとやっと気づいたので
す。だから、教えて下さいね。私の持っているものであなたの
欲しいものを」
手紙を最後まで読み、法倫は封筒の中に戻しました。
法倫 「松子さんはあの病室で、あなたが来てくれるのを待っていたん
でしょうね。梅子さん、あなたの欲しいものは何ですか?」
優しくそう梅子に問いかけた法倫。その問いかけに梅子は;
梅子 「・・・。手紙・・・その手紙をくれる?(涙)」
と。法倫は梅子に手紙を私、その手紙を受け取った梅子はその場で泣き崩れました。
[そして・・・]
黙って紗枝の家を出ていった律子を追い掛けて、法倫も外に出てきました。
法倫 「なぁ、あの手紙はどういうことなんだよ。いつ見つけたのか?
隠してたのか?なぁ!」
律子 「・・・」
ここでいきなり法倫に蹴りを食らわす律子に同情はしなくていいのよね?
法倫の鞄から零れ落ちた懐中時計を手にして
律子 「あんたこそ、どんだけ隠し事してんのよ!ばかにしてんじゃな
いわよ!!!」
と、地面に懐中時計を投げつけて、そのまま立ち去っていきました。私には訳がわかりませんよ。それとこれをと一緒にする論法が分からなければ、挙句に、こっちの推察だけで蹴りを食らわせるって。しかもそんな律子の方が正しいことであるかのような描写って。何とかして下さいよ、このドラマ。
続いて紗枝が法倫のところにやってきて、その律子が投げつけた時計を拾って;
法倫 「実はその時計、あのときの時計じゃないんだ。壊れて奥さんが
探し回って同じものみつけてきてくれて。だからそれはもう、
俺にとって吉田との思い出の時計じゃなくて、律子が探してき
てくれた時計なんだ」
という法倫の言葉を聞いて、紗枝は突然、法倫の頬をビンタ。いや、だから、訳がわかんないって。
法倫 「ごめん」
紗枝 「その話、奥さんにちゃんとした方がいいよ」
紗枝は、時計を法倫に渡して、自宅内に戻っていきました。そんな様子を全部見てたのが桜庭君なのかな。
猪木の店では、律子が店を出ていっちゃった隙に、ちゃっかり小川が法倫と律子の相談を口実にやってきて、マッサージしてもらってたみたいです。しかもなぜか上半身露出してるし。
猪木 「りっちゃ、もしかして、もう、知ってるのかな」
小川 「法ちゃんのキスのこと?」
なんて話をしてますが、その二人の話を、店に戻ってきた律子が耳にして・・・
律子 「キスって何?」
猪木&小川「・・・」
律子 「何のことよ?キスって何なのよ!」
律子、更に怒りがヒートアップしちゃいました。
もう、勝手にして下さい。
<感想全般>
今回愚痴が多くてすみません。話が折り返しの6話に突入して、段々、抑えれなくなってきてます。
でも、このドラマって、こういう話でしたっけ?
こういう展開なら最初から、Mの悲劇じゃないけど、被害妄想の強い妻を相手にした弁護士・法君の離婚バトル・・・とかいうそういう風に宣伝しておけばよかったんじゃないかと。性格が反対の夫婦である必然性も無いので、そんな設定も取り立ててPRする必要も無かったんじゃない?(律子じゃないけど「聞いてない!」ってことが多すぎじゃないですか、このドラマ(汗))。
今回のエピソードは悪くなかったんですけどね。今までで一番、話として違和感無かったですし。まぁ、相変わらず弁護士関係なく、手紙だけで問題が解決しちゃいましたけど、素直に事件の展開も楽しめました。そういうのは良かったのに、何で肝心の部分が食い違ってきちゃってるんだろう。
ドラマの最後も律子のアップで終了って、いかに法倫の立場でドラマが描かれて無いかという象徴的なシーンだと思う。
(08.03.02)
ブラウザの戻るの機能で戻って下さい
|