佐々木夫妻の仁義なき戦い
〜 第4話 「えっチカン!?それでもボクはやってない」 〜
08.02.10 PM9:00〜9:54
[事件の発端]
先週放送分の続き。夜、リビングで。家に戻って、律子からの懐中時計を大切そうに磨いている法倫。その様子を律子が眺めてます。
律子 「ねぇ?元の時計って自分で買ったの?」
法倫 「えっ?」
律子 「時計屋の人がね、海外じゃなきゃ滅多に手に入らないものだっ
て言ってたから」
法倫 「・・・・・・。大学のときの先生にもらったんだよね」
律子 「本当にそれだけ?」
法倫 「それだけだよ」
律子 「間あったけど」
法倫 「そう?」
律子 「ちょっと間あったよね?」
法倫 「…つまらないこと聞くからだよ」
律子 「ふーん」
と、この話は今回はここで終わり。続きは次週以降でございます。それよりも法倫には大切な話があったりして;
法倫 「あのさ、律っちゃん」
律子 「ん?」
法倫 「仲直りしないか?」
律子 「いいね!どこ飲みにいく!?」
法倫 「精神的な仲直りは既になされているわけで、今必要とされてい
るのは、極めて夫婦的な仲直りではないかと」
律子 「?」
法倫が次の言葉を言いかけたところに、律子の携帯が鳴る。相手は猪木。その電話が終わると、律子はこの時間帯に外出しようと準備を始めた。
法倫 「何かあったのか?」
律子 「何か、すっごいことが起こったらしい」
法倫 「すごいことって?」
律子 「来ないと絶対損するって。じゃぁ、行ってきます!」
法倫 「いや、ちょっと…」
法倫を残して律子は出ていきました。つい数時間前に感動的なシーンを演じたとは思えない変わりようですよね。見ているこっちは1週間空いてるけど、ドラマの続きで見ると、法倫がこの段階で既に気の毒だったりする(いや、ドラマが始まった当初から気の毒ではあるのだけど)。
法倫 「今日もまた妻は出ていってしまった。これでもう、1年7ヶ月
と20日、当職と妻はいわゆる夫婦生活が無いことになる。我
々に夫婦生活が復活する日はやってくるんだろうか?」
と1人残された法倫はいつものようにレコーダーに記録。寝室でのチェックのパジャマ姿というのはファンサービスなのかな?(^^;)
ナレ 『その夜、弁護士佐々木法倫はふと不安にとらわれた。一体、妻
にとって自分はどれだけの存在なんだろうか?
離婚が不成立に終わり、愛情が高まっていておかしくないとき
でさえ・・・』
そのとき律子は相変わらず酒場で自由気ままに酒を飲んでご機嫌な状態になってます。
ナレ 『妻にとっては自分との仲直りよりも酒場で起こったすっごいこ
と…の方がよほど魅力的なのだ。法倫はもう一度調べ始めた。
誕生日、クリスマス、バレンタイン・・・、そしてその全てに
おいて妻から何ら祝われてないことを再確認し、少し悲しくな
っていた』
翌日。足元ふらつきながら朝帰りする律子。
朝の6時に法倫が起きてきたものの、家の中にはまだ律子の姿は無く;
法倫 「まだ帰ってない・・・」
そのとき、扉がノックされる音がして(朝からご近所迷惑なのでチャイム鳴らしましょう);
律子 「おはよう!」
と、律子が酔っぱらって帰ってきました。うーん、よく耐えてるよな、法倫。
法倫 「お、ちょっ、だ、だ、大丈夫?」
律子はそのまま玄関に倒れこんでしまいました。
法倫 「靴脱いじゃって・・・足の裏大丈夫なのかよ!」
律子 「(時計を見て)間に合った!!」
法倫 「えっ?」
律子 「はい。朝ごはん」
そうして律子が差し出したのは、『タンパくん』。ものすごーく怪しいドリンクですが;
法倫 「・・・」
律子 「法君にどうしてもあげたくて・・・これ飲むと、すっごい元気
になるから」
法倫 「そのために?わざわざ6時に帰ってきたのか?」
律子 「うん♪」
そうして再び玄関で寝ちゃった律子。
法倫だけがいつものように先に家を出て、地下鉄の駅のホームでタンパくんを飲み干した法倫。そのまま電車に乗り込みますが、中で体に異変が起きて電車の中では挙動不振に(^^;)。だけどまぁ、何とか最寄駅に電車が到着して降りたところで、女性:山田知美(京野ことみさん)に腕を掴まれました。
佐々木法律事務所では、ようやく律子が出勤。だけど、そこには法倫の姿が無くて、行方不明だと桜庭から聞かされます。律子の携帯に電話が鳴り、法倫が痴漢で捕まったと聞かされる。
ナレ 『これはとある弁護士夫婦の仁義なき離婚への全記録である』
というわけで、『Mの悲劇』再びです・・・。たぶん、今回の私のレポは尋常では無いとは思うので、その辺、よしなに…m(_ _)m
[戦うんだよ!!]
警察の面会室。
法倫 「赤坂駅で痴漢に間違われた」
法倫と面会するために、律子と桜庭がやってきました。
【回想シーン】駅のホームで
山田:さわったでしょ?
法倫:触ってませんよ!
山田:ウソ、触った、触ったじゃない!
法倫:・・・
山田:いやだ、マジで…
法倫:あ、いやいや、違う、違うんだ!
山田:ちょっと誰か!誰か!!!
【回想シーン】警察の取調室で
刑事:奥さんから拒否されてむらむらしてたんだろう?わかるよ
法倫:いやいや、違うんです。今朝、妻からもらった妙なドリンク剤
を飲んでしまって
刑事:だからこれ飲んでもっとむらむらしたんだろ!やったならやっ
たって言え!!
法倫:(><)
律子 「ねぇ、確認なんだけど、もしかして戦う気なの?」
法倫 「当たり前だろ?」
律子 「やめようよ、めんどくさいよ。罪認めて示談にしちゃおうよ」
法倫 「やってもない罪を認めろというのか?」
桜庭 「あの・・・、もし有罪だと認めてしまったら、弁護士資格剥奪
されたりとか?」
律子 「お初なら、弁護士会のじょうかいで3ヶ月の業務停止ぐらいよ」
桜庭 「ああ・・・その程度なんですか?」
法倫 「その程度じゃない!」
律子 「けど、否認したら大変でさ。保釈は出ないわ留置所暮らしだわ、
あんた、この国の刑事事件の有罪率、99.9%よ!」
桜庭 「えっ、そんなに高いんですか?」
法倫 「諦めるな!」
律子 「そうよ。有罪になるようになるように、こう…ベルトコンベア
に乗せてくんだから。基本的には刑事裁判で無罪にならないよ
うにできてんの」
法倫 「ああ、情けない!!!」
律子 「何が?」
法倫 「実に情けない。君はそのおかしな現状を知っていて戦おうと思
わないのか?冤罪で戦ってる人たちに恥かしいと思わないのか?
えっ?弁護士としてそれでいいのか?」
法倫思わず体を乗り出して熱弁を振るってます。だけど正論なのよ、これ。
律子 「涙をのんで示談にする方が現実的で幸せだって考え方もあるわ」
法倫 「!!!」
律子 「(呆れ顔で)近いって!」
法倫 「じゃぁ、妻としてはどうなんだ?夫が痴漢でいいのか?君は痴
漢の妻でいいのか?」
律子 「だって、本当は痴漢じゃないんでしょ?」
法倫 「そもそも君はクライアントの意向は120%尊重するんじゃないの
か?」
律子 「私にだってクライアントを選ぶ権利はあるし」
法倫 「大体、誰のせいでこんな状態になったと思ってるんだ?!君が
あのとき、妙なドリンク剤を飲ましたりしなければ」
律子 「最終的に飲んだのはあなたの意思でしょ?」
法倫 「あのときの君は可愛かった」
律子 「えっ?」
法倫 「美しい絵には思わず人は目を奪われるだろ?かぐわしい花の香
りは思わず吸い込んでしまうだろう?絵も花も自ら誘ったわけ
じゃない。だが存在するだけで抗い難いほど魅力がある。だか
らこれは、君のせいだと思う」
律子 「・・・心の底からやりたいのね」
法倫 「もちろんだ」
律子 「その言葉、後悔しないでよ」
そうして、律子と桜庭は引き上げていきました。ある意味、あの律子を説得できる法倫はさすがということなのかしら?
桜庭 「後悔するって、やっぱり無罪を証明するのは棘の道ってわけで
すか?」
律子 「それもあるけど、想像以上に酷いのよ。留置場での生活って。
人間的な扱いなんてされないし。でも、何より酷いのは信じら
れないほど不潔ってことよ」
その夜、法律事務所では律子が法倫との面会結果を全員に伝えました;
律子 「というわけで、私が法先生の弁護人をやることになりましたの
で」
法倫の友人、小川も事務所の手伝いをしてくれます。何と言っても、小川も弁護士の先生なのですってよ!!(初めて明かされた事実の割には、あんまり活躍しなかったよね、結局。いろんな設定が勿体無いドラマだ)
馬場 「法先生の大学からのお友達で小川法律事務所という名門事務所
の跡取りで独身です」
鈴木 「独身?!?!」
鈴木さん、反応しちゃいました。馬場のルックス&肩書きに興味津々って感じですが、今はそんなことはさておき;
律子 「では明日から目撃者探しを始めます。とにかく全力で探しまし
ょう」
[第一回 公判]
朝、事務所全員総出で駅でビラ配りをしてます。
その後、桜庭は法倫の面会に出向き・・・
法倫 「何であいつは来ないんだ?」
桜庭 「律っちゃん先生、すごく忙しいみたいで。法先生の仕事のフォ
ローもあるし」
法倫 「えっ、代行してくれてるのか?」
桜庭 「(頷く)」
法倫 「他所に頼んでくれってリストも渡しただろ?」
桜庭 「最初はそのつもりだったみたいですけど、事情説明に回ってる
うちに考えが変わったみたいで、クライアントの人は法先生を
信用して依頼してくれてるんだし、法先生が戻ってきたときに
できるだけスムーズに引き継ぎたいからって」
法倫 「・・・お前ももう、来なくていいよ」
桜庭 「えっ?」
法倫 「俺は俺で、頑張っとくから」
法君も頑張れっ!
事務所では、全員がギリギリの状態で頑張ってますが、そこに猪木が『タンパくん』を差し入れ。だけど一同絶句。
猪木 「あら、どうしちゃったの?」
桜庭 「あの人知らないんですか、原因?」
律子 「言えなくて」
ふと律子が自分の腕から時計が消えていることに気づく;
律子 「蝶野さん、私の時計、見なかった?」
蝶野が律子の時計が落ちていたのを見つけました。もちろん時計は法倫からプレゼントされたあの時計です。時計が見つかって、一応、律子は嬉しそうなのかな?(法倫からプレゼントされたものだから大事にしてると思いたいけど、どうなんだろうなぁ(^^;))
事務所に馬場も戻ってきて;
馬場 「律っちゃん先生、被害者の供述調書です」
律子 「いよいよね」
東京拘置所。律子が公判の事前打ち合わせに法倫と面会中。
律子 「被害をでっち上げてる長所の場合、この体制では絶対に触れな
いとか、身長が合わないとか矛盾があるものなんだけど」
法倫 「この長所は破綻無く上手くできてるんだよなぁ〜」
律子 「唯一矛盾があるとしたら、ここ、ここだろ?」
『ホームで見た男の股間は尋常でない様子でした。尋常でない様子と
は具体的には***という状態のことです。私はそれを見て驚きま
した』
律子 「そう、ここ。突破口になるかな?」
法倫 「(^-^)」
律子 「いけるんだ」
そうしていよいよ裁判がスタート。このドラマで初めてのちゃんとした裁判シーンがこれなのか…
『関東地方裁判所 第一回公判 被害者反対尋問』
傍聴席には佐々木事務所の全員と小川が座ってます;
律子 「山田さん、痴漢にあわれたのは本件が初めてですか?」
山田 「いえ、今までに何度か」
律子 「お綺麗ですもんね。では、本件以前、痴漢の被害を申告したこ
とはりますか」
山田 「特にありません」
律子 「そうですか。どうして本件以前、申告しなかったんですか?」
山田 「恥かしいし。怖いですよね?」
律子 「ではなぜ、今回は恥かしくもなく、怖くも無かったんでしょう
か?随分、勇気のある行動に出られてますよね?わざわざ降り
たところを降りてきて捕まえて。今回はなぜそのようなことが
できたんですか?」
山田 「別に特に理由はありません。気分というか」
律子 「気分?では、被告人が痴漢犯人として捕まえられたときの被告
人の股間の状態は覚えてますか?調書にもありますが、そのと
き、被告人の股間の状態を見て驚いたとありますが」
山田 「ええ」
律子 「被告人はそのとき、あなたが、『ヤだマジで?』と仰ったと言
ってるんですが、間違いありませんか?」
山田 「だって、そんな状態になってるなんて、思わなかったから」
律子 「おかしいですね。あなたが警察署で署名した調書には、このよ
うにあります。『乃木坂駅あたりから、腰の上方部に多少弾力
のある棒状のものを押し当ててきました』。もし本当に被害者
がこのような痴漢被害を受けていたとしたら、ホームにおいて
初めて被告人の股間の状態を目撃して驚いたというのは、矛盾
してませんか?本当は電車の中で被告人との接触は無かったの
ではないですか?」
検事 「意義あり、弁護人は証人を誘導しております」
律子 「反対尋問における誘導尋問は許されております」
裁判長「認めます」
山田 「電車の中でも接触はありました。予測はしていたけど、その…、
実際に見て驚いてしまったというか」
律子 「わかりました。ありがとうございます。終わります」
律子の顔を見る法倫。一応、弁護士としては信頼してるんですよね、お互い。
そうして、法倫はまずは拘置所から出てこれました。
律子 「保釈、おめでとうございます」
法倫 「めでたくもないだろう。凶悪犯じゃあるまいし。保釈されて当
然なんだから」
律子 「ああ、そうですか?」
そうして二人は歩き始めます。状況が状況ではあるものの、見た目はちょっと恋人モード;
法倫 「ありがとうな」
律子 「えっ、何て?」
法倫 「なぁ、律っちゃん、仲直りしないか?」
律子 「いいよ」
そうして二人は手をつないでそのまま帰宅(なのかな?)。暗くなる頃に家に帰ったのだけど、自宅に帰って玄関先でそのまま律子が法倫の上に乗りかかる形になって仲直りを初めました。だけど、法倫の背中に何か寒気が走るような物体が・・・
法倫 「あれっ?何か・・・何か背中にムニって」
律子 「気にしないで!」
法倫 「ちょっと、律っちゃん、電気、電気、電気」
律子 「点けないで!」
だけど我慢できなくて;
法倫 「ちょっと、律っちゃん、ごめん!」
堪らず法倫が電気をつけると;
法倫 「何だこれは?!?!」
律子 「忙しくて」
玄関からしてゴミだらけの酷い状態になって増した。しっかりネズミもいますよ。
法倫 「ムニって・・・あれ・・」
律子 「都会にもいるんだね〜」
法倫 「ああ!!!!!(絶叫)」
そして第一話に戻る?(^^;)
とりあえず、部屋のゴミを二人で片付け始めました。ゴミだらけなのは玄関だけじゃなかったんですね。
法倫 「留置場より酷い事になってるとは思わなかったな」
法倫 「ん?」
律子 「どうしたの?」
法倫 「何で時計が捨ててあるんだよ?」
律子 「あ、ありがとう!捨ててないの、落としたの」
法倫 「ゴミ箱に落とすことを一般的に捨てるって言うんじゃないのか?」
律子 「それよりさ」
法倫 「それよりじゃない」
律子 「どうする?これからの弁護方針。馬場さん、とりあえず調べて
くれてるけど」
法倫 「・・・」
そう簡単に妙案は思い浮かばないようで・・・
[第二回 公判]
翌日、対策を相談する法倫、律子、蝶野、そして馬場。馬場の調べでは、山田はごく普通のOLだと。借金があるわけでもないので、示談金目当てとも思わないだろうというものでした。
蝶野 「ひょっとして怨恨ですかね?でも怨恨なら法先生と接点がある
はずなんですよね」
法倫 「思い出す限りでは接点らしきものは見つからないんですよね」
律子 「彼女の動機はどこにあるのか・・」
法倫 「分からないと攻め込みどころも決めにくいからな…」
何でその段階で律子の怨恨の線を調べないのかが不思議ではありますが、とにかく、そこに「目撃者見つけました!」と桜庭がやってきました。
桜庭 「山田知美が痴漢の狂言を仕組んだ瞬間を見てたっていうんですよ」
法倫 「そんな人がいるのか?」
桜庭 「はい。法先生、覚えてないですか?彼女です」
法倫 「?・・・あ、確か俺の前に立っていた」
鶴田 「鶴田真澄って言います」
桜庭 「ちょっと、僕、すごくないですか!!!」
蝶野と馬場が会議室で話を聞くが、鶴田の雰囲気はいまどきの女の子という感じで、証人としては非常にたどたどしい雰囲気。
法倫 「あの子、大丈夫かな?」
法倫はとっても不安そうです。そうして、事務所のメンバー全員で、当時の様子を再現して鶴田にその時の様子を思い出してもらってます。
法倫 「ええ・・・こっちに入ってきて・・・、女性に睨まれて、半ば
強引に・・・いいですか・・・掻き分けて・・・」
律子 「位置関係としてはこれでいいのね?あなたは(電車の扉の前、
法君の隣)ここにいたのね」
鶴田 「た・・ぶ・・・ん」
法倫 「いやいや、たぶんじゃ困るんだよ。法廷では曖昧な記憶は突っ
込まれるエサになるんです」
鶴田 「すいませーん」
律子 「初めはそんなことわかんないわよね」
事実確認をした後、法倫と律子で鶴田と法廷での質問に対してどう答えるか、予行演習をしてます。
律子 「つまり被害者はあなたの左側にいたことになりますね。えっと、
そうだったと思います」
法倫 「『…だったと思います』じゃない!だからそれ、断定して下さ
いと何度お願いしたらわかってもらえるんですか!」
鶴田 「もう、覚えるの、いっぱいいっぱい」
ついに鶴田さんは掛かってきた携帯であれこれ愚痴を言い出す状態。
法倫 「大丈夫なのか」
法君、不安でいっぱ〜い。
『関東地方裁判所 第二回公判 弁護側証人喚問』
律子 「・・・するとこのとき、被害者はあなたの左側にいたことにな
りますが、いましたか?」
鶴田 「はい、いました」
律子 「このとき彼女はどちら側を向いていましたか?」
鶴田 「私と同じ方向を向いてました」
律子 「これでは被告人は被害者の臀部を触るのは不可能ですね。被害
者はずっとこの姿勢のままでしたか?」
鶴田 「いえ、表参道駅付近で、被害者はなぜか後ろ向きになりました。
何でこんなところでゴソゴソするんだろう?って思ったのを覚
えてます」
律子 「被害者はわざわざ調書どおりの痴漢を可能にするような向きに
なったわけですか?」
鶴田 「私にはそう見えました」
山本 「・・・」
律子 「終わります」
と、ここまでは順調にきたのだけど;
検事 「一つ確認させてもらってもよろしいでしょうか?あなた借金が
ありますね。もう謝礼金はもらいましたか?」
鶴田 「えっと謝礼金という形ではもらってないと思うんですけど」
検事 「思うんですけど?」
法倫 「・・・」
検事 「法廷で嘘をつくと偽証罪に問われますよ」
律子 「意義あり。検察は証人を威嚇し、誘導しようとしています」
検事 「証人の信用性を確認する質問です」
法倫 「・・・」
鶴田 「証人を引き受けるとき、桜庭さんと色々と話して、エエカ(?)
をされて借金作っちゃった話とかして。で、引き受けたら個人
的にお金貸してくれるって・・・」
法倫 「!!!」
律子 「!!!」
鶴田 「でも、女の人が後ろ向くのは見たような気がするし、桜庭さん、
困ってたし」
検事 「気がするし?」
法君、頭抱えちゃいました。
全員揃って裁判所を出てきましたが・・・
桜庭 「法先生、すいませんでした!」
桜庭君は土下座です。
桜庭 「でも、決してお金貸すから証言してくれって言ったわけではな
いんです」
法倫 「俺たちは分かるよ!だけどお前を知らない人はそうは思ってく
れないんだよ!金を使って証言されたって思うんだよ!」
桜庭 「すみませんでした」
法倫 「お前もさ、弁護士になりたいんだったら謝る替わりに頭使えよ!
それができないんだったら弁護士志望なんてやめちまえ!」
桜庭 「ああ・・・本当だめだな、俺」
律子 「じゃぁ、もう、全部、自分でやれば?」
法倫 「!?」
律子 「あなただったら水も漏らさない素晴らしい裁判ができるってこ
とでしょ?」
まぁ、それも話が飛びすぎだとは思うが…
法倫 「・・・」
律子 「立って。桜庭はね、あながた捕まってから毎朝毎朝ビラ配って、
やっと証人、見つけてきたのよ。そりゃ、多少考えなしだった
かもしれないけど」
法倫 「一生懸命やるのは当たり前だろ?」
律子 「そうよね、だからみんなくたくたになるまで何一つ文句言わず
にやってるわよ。通常の業務に加えて、あなたがいない間のフ
ォロー、あなた自身の裁判」
法倫 「仕方ないだろう、裁判を闘うというのはそういうことなんだよ」
律子 「そこまでして守るほどあなたの面子には価値があるの?」
法倫 「?」
法倫は面子で裁判やってるという設定になってるのかな。そういう描き方はちょっと違うような…。この部分のレポの書き方が、正直、良く分かりませんです。
法倫 「じゃぁ、何か?君は周りの人間が疲れているから、やってもい
ない罪で裁かれるべきだというのか?丸く治めるためだったら、
やってもいない殺人をやったと言うべきだというのか?えっ?
正気かよ?!君はそれでも本当に弁護士なのか?」
律子 「あなたのクライアントは、誰一人としてあなたがやったなんて
思ってなかった。法先生はいつ帰ってくるんですか?それまで
僕らはどうしたらいいですか?って。あなたはその人たちのこ
とを保釈まで放り出したわけよね?その人たちのことを助ける
ことよりも、たかが痴漢がじゃないってことを証明することの
方が大事だって判断したわけよね?今だって、自分の裁判のこ
とばっかり気にして」
法倫 「?」
律子 「あなたこそそれでも弁護士なの?」
法倫 「冤罪を認めるってことは、真犯人を見逃すってことでもあるん
だぞ!その意味で、犯罪に加担することですらある。犯罪に加
担するような弁護士を、俺のクライアントは望んでいると、俺
は思わない!」
律子 「・・・」
法倫 「俺は間違って無いと思う」
律子 「悪かったわね、間違ってばっかりで。これからはもっとご立派
な弁護士にお願いして下さい。あなたみたいな」
律子はそのまま法倫を放って行ってしまいました。そんな二人のやり取り見ていて何も言わない一同。そしてその様子を山田も遠くから見てました。
ここの解釈分かりません・・・
[啖呵きっておいて、律子が原因なんやん!]
裁判所での山田の様子が気になり、馬場は更に彼女について調べ始めました。そうして、彼女を知る同僚OLから、親が離婚したということを聞き出す。一方、桜庭も、とある女性に面会にいき…。
その頃、法倫は1人、駅でビラ配りをしています。法君はどこまでも諦めてないんですね。その様子を律子は少し離れたところから見てるわけですが、ここで律子が法倫の様子をどう思って見ているのか、私にはもう、分かりませんです。
そんな律子に馬場と桜庭は声を掛けます。
場所を変えて、とある公園で律子に一枚の写真を見せる馬場;
馬場 「山田知美の父親で、高山省吾って言うんですがね、見覚えあり
ませんか?」
一見しても何も思い出せない律子。
馬場 「以前、痴漢騒動で捕まって、横田法律事務所で世話になってる
んですよ」
横田法律事務所というのは律子の司法修習先の事務所。先生について何度か高山にあったことがあるんじゃないかと思い出す。
馬場 「そのときのことで、彼女は律っちゃん先生のことを恨んでいる
んじゃないかって話です」
その事件は示談で済んだわけですが;
律子 「山田さんのお父さんはやってないって言ってて、でも、どうす
るべきか自分では判断できないって感じで。結局、長い裁判を
闘って仕事や社会生活を犠牲にするよりも、示談にした方が現
実的だなってなって」
当時、高山は会社も首にはならずに、一家は元通りになったようには見えたのだが、前科があるという事実は高山を蝕み、疑い深くなったり投げやりになったりしていき、結局、夫婦は離婚したと。山田自身も、母親を経済的に支えるために大学をやめ、父親は自殺。最悪のストーリーですね。
だからといって、ただの司法修習生の律子を恨むのは筋違いではあるのだけど、何年かして幸せそうな律子に再びめぐりあった時に、その律子が許せなくなったのじゃないかと。・・・Mの悲劇まんまなわけね・・・
事務所に戻ってきた法倫。律子の行き先は「直帰」となってます。
法倫 「みんなはいないのか・・・」
蝶野 「一生懸命やってたと思いますよ、律ちゃん先生。律ちゃん先生
が時計が無いって大騒ぎしだして、そしたらゴミ箱の中から見
つかったことがあったんです。先生はそこまでやってたんです
よ」
法倫 「そこまでって何がですか?」
蝶野 「そこまでヤセてたってことです。やせてベルトゆるくなっちゃ
って、ゴミ捨てたときに一緒にぬけちゃったんです。律っちゃ
ん先生はそこまでやってたんです。報酬ももらわず、残業代も
つけず、1円の見返りも無く、ただあなたの大切なクライアン
トが大事で、あなたの裁判が大事で働いていたんです。そこは
認めてあげて下さい」
ええなぁ、律子にはフォローしてくれる人がいて。やっぱり美人は得ってことですか?(コラコラ)
夜。法倫は自宅で1人っきり。律子の携帯に電話をかけてみましたが、留守番電話のサービスに繋がってしまいました。
法倫 「ええ・・・、話があるんで、これを聞いたら、連絡を下さい」
そうしてずっとリビングで待っていたのに、時計は既に朝の6時。ずっと起きてたのかな・・・(汗)
と思ったときに、玄関の扉を叩く音がして(だからチャイム鳴らしましょう、って!!)、法倫が扉を開けると、いつもなら律子1人なのに、今日は桜庭も一緒に倒れこんできた。
法倫 「どうしたんだよ、二人とも」
玄関に倒れこむ律子と桜庭のために、二日酔いの薬と水を用意して出勤した法倫。
法倫 「当職との電話は、桜庭との酒の席にも劣るという屈辱的な事実
だ」
と、ボイスレコーダーに記録したところで、携帯が鳴って;
蝶野 『今、事務所に電話が入って、山田知美が告訴を取り下げたそうです』
法倫 「えっ?」
蝶野 『控訴棄却!無罪です』
[いつの間にか事件解決]
法倫が事務所にやってくると、誰も居ない。蝶野さん、何処に行ったんだよ・・・。何だかこの事務所の人って、誰も法倫のこと心配してないよね?・・・とそこに馬場が出勤してきました。
法倫 「馬場さん、夕べ3人で何やってたんですか?」
馬場 「私から聞いたって絶対に言わないで下さいよ。律ちゃん先生は
山田知美の狂言を一気に暴くために、示談を装って、検事と山
田知美を同席させたんです」
昨晩、山田の家に出向いていった律子、桜庭、馬場の3人。検事も同行してます。
何とか頭を下げて、示談金300万円で示談を申し出る律子。最初は抵抗していたが、山田はその申し出を受けた。
桜庭 「よかったですね、すっきりして」
山田 「すっきりって?」
律子 「あの、実はこの示談が終わったら、私達離婚するんです。やっ
ぱりこんなことがあったら一緒にはやっていけないですよね」
山田 「なんか責任感じちゃうな」
桜庭 「責任だなんて。こっちの佐々木はね、別にかわいそうでも何で
もないんですから」
馬場 「事情が事情ですから、多少有利に離婚できたってわけで…」
律子 「この事件のおかげで相当な慰謝料が入る予定なんです。さっき
の額の30倍ぐらいですかね」
法倫の実家が資産家ゆえにそいうことになるらしい。まぁ、確かに半端じゃない資産家ではあったけどさ。
律子 「ありがとね、山田さん」
山田 「旦那さんがかわいそうじゃないんですか?こんな状態で奥さん
にまで見捨てられて!痴漢にされちゃって」
検事 「されちゃって?」
山田 「こういうときこそ一緒にいてあげるべきなんじゃないんですか?」
検事 「山田さん、一体、誰の味方をしているんですか?」
山田 「・・・」
律子 「ごめんね、私、あなたが思うほどあの人のこと好きじゃないの。
そういうマヌケなところは、父親譲り?示談金詐欺にあっちゃ
うような」
という一言に、山田は律子の頬を叩いた。確かに法倫のためかもしれないけど、その一言を言える律子って怖いっす(;o;)。
律子 「初めからこうすればよかったんじゃない?」
山田 「・・・」
律子 「確かに私はお父様の本心に気づかず、話が示談に流れていくの
をただ見ているだけだった。何もしないのも一種の罪だとして、
あなたが私を恨むのはわからないではないです。だけど、あな
たが痴漢に仕立て上げた佐々木法倫という人は、純粋に人助け
をしたい一心で、儲かりもしない事務所を開くようなそんな弁
護士なんです。何者にも媚びず、ただ、自分の考えた正義にの
み従って、正しいものは正しいと戦い続けるそんな弁護士なん
です。もしあなたのお父様が彼と出会っていたら、お父様が戦
わないと言っても、一緒に戦いましょうと言ったと思います。
そして何年かかっても冤罪を晴らして、その間、お金や仕事や、
現実的な色々のものを失わせたとしても、希望とか、人が人と
して生きていく上で失っちゃいけないものだけは、守り通した
と思います。お父様の命は守りとおしたと思います。貴方が貶
めようとしたのは、そんな男だってこと、わかって下さい」
と、律子は熱く語ってますが、一体、この心変わりはいつしたんでしょうね。
まぁ、そんなことが昨晩、法倫の知らないところであったわけですよ。この後、山田がどうなったかは描かれてなかったけど。
法倫 「どうして俺にいってくれなかったんだろう・・・」
馬場 「法先生に嘘つかせたくなかったからじゃないですかねぇ」
だけど、何か違うよ、それは、っていうね。結局律子は今回の真相を法倫に隠したということなんだよね。謝罪することではないけど、きっちり話はすべきだったと思う、人間として。
嘘をつかせたくなかたっというのは本心かもしれないけど、法倫に本当のことを言えば、もっと違う方法で解決したかもしれないわけだし。もっと法倫を信じてもいいんじゃないだろうか?山田の心も救ったかもしれないし。
全てを馬場から聞いた法倫は、事務所の玄関口で律子が出勤してくるのを待っていた。その姿をみつけて;
法倫 「顧客の意向は何としても叶えてやろうとする佐々木律子の看板
に偽りは無いな」
律子 「・・・」
法倫 「僕は、至って満足だ」
律子 「どうも」
法倫 「今の君なら、山田さんのお父さんの本当の意向に気づけたと思
う。これからもよろしく」
律子 「よろしく」
その様子を遠くから見ている桜庭も幸せそう。
その夜、自宅の寝室で、法君、ドリンクを飲んで気合を入れたものの;
法倫 「律っちゃん」
とベッドの方を振り向くと、既に律子は深い眠りについてました。まぁ、お疲れだったしね。
ナレ 『二人の絆は更に強くなっていったかに思えた。だが、この物語
は実は、これからが本当の・・・』
翌日。いつものように法倫が事務所で仕事をしていると・・・
紗枝 「佐々木先生はいらっしゃいます?」
法倫 「!!!」
新しい依頼者がやってきました。
その頃、律子はまだベッドの中で、法倫の懐中時計(オリジナルの方)がテーブルら落ちた音で起きだして;
律子 「あ!復活した!」
壊れたはずの懐中時計が再び動き始めました。
紗枝 「久しぶり、佐々木君」
ナレ 『仁義なき離婚戦争の記録なのである』
泥沼?
<感想全般>
今回が『Mの悲劇』の再現で、次回が『ブス恋』の再現だったら嫌だなぁ〜、なんていう終わり方をした第4話。そろそろドラマの折り返しなわけですが、若干、もどかしさを感じますね。離婚原因が三角関係だったら、一体、何のための『性格が全く逆の夫婦』という設定だったんだろうとか思っちゃいますが、どうなんだろう。
第4話の感想は、正直、書きたくない(^^;)。一言だけ書くなら、今回の話をする必然性は無かったよなぁ、と思いました。
(08.02.17)
ブラウザの戻るの機能で戻って下さい
|