佐々木夫妻の仁義なき戦い
〜 第2話 「逆襲の女!?」 〜
08.01.27 PM9:00〜9:54
[前回の復習]
ナレ 『2008年1月。崩壊の危機を迎えていた佐々木家に住まいの清掃
をめぐり紛争が勃発した。二人は延々と大人気ない小競り合い
を広げたが、夫の佐々木法倫が全面的に家事を請け負ってしま
う形で終結が見られた。
が、そのとき既に新たな離婚戦争の種が芽吹いていたのだ。』
[新たな火種]
都内某所、前田不動産オフィス。この会社の社長の前田幸造(泉谷しげるさん)に呼ばれて律子がやってきました。この社長さんと猪木は知り合いで、猪木の口利きで幸造が律子に相談事が持ち込まれたという具合。幸造は妻とは10年間別居しており;
律子 「つまり、奥さんと離婚して、現在内縁関係にある百合子さんと
籍を入れたいということですか?」
という相談を律子に持ってきたのだ。ちょうどそれと時を同じくして、その幸造の妻 奈津子(朝加真由美さん)の相談に乗っていた法倫。その席には母親のゆと子同席しています。こちらは母親の知人なんですね。
奈津子「原因はあの人の浮気です」
法倫 「・・・」
奈津子「とにかく女癖が悪くて、10年前からは自分用のマンションを借
りて、そこで暮らしています」
法倫 「どうして今になって離婚を言い出してきたんでしょうか?」
奈津子「今の女に子供が出来たらしいんです」
子供が出来たことで、浮気相手から結婚してくれとせっつかれたということらしい。
法倫 「離婚調停はもう、なさったんですか?」
奈津子「先日、決裂しました」
どうしようもない旦那だが、奈津子は離婚はしたくないのです。そこを何とかして欲しいというのが今回の法倫への依頼。
法倫 「でも、10年も別居して、未成年のお子さんもいらっしゃらない
とすると、離婚は認められてしまう可能性は高いと思います」
奈津子「私は認めません」
そんな男と面会している律子は;
幸造 「もう俺と女房との結婚は意味が無いと思うんだよ。でもな、俺
が女房と別れて子供の両親ができるということは、すごく意味
があることだと思わないか?」
そう言われて律子は幸造の離婚裁判の弁護を引き受ける事にした。
一方法倫も;
奈津子「だって、どう考えたっておかしいじゃないですか。好き放題浮
気して、10年経ったら法律上離婚していいだなんて。そんな勝
手なこと許されていいんですか?」
そう言われて;
法倫 「分かりました」
と妻側の弁護人を引き受けた法倫。タイミングが悪いね、二人とも(笑)
それぞれの依頼を受けた後、帰り道。某駅(高井戸と書いてあるけど)のホームで偶然会った法倫と律子。
律子 「あれ、どうしたの?」
法倫 「ああ!ああ、ちょっと知り合いの相談で」
律子 「私も。偶然だね」
法倫 「うん」
電車が入ってきて。
律子 「あれっ、乗らないの?」
法倫 「うん。俺、こっちだから」
律子 「そう、じゃぁね」
お互い手を振って別れた。
その頃、事務所では、桜庭と鈴木が二人っきり。他の人たちは帰っちゃってるのかな?
鈴木 「何で、あの夫婦は一緒に事務所やってるんですかね?帳簿見て
みたんですけど、二人とも別々の仕事ばっかりなんですよね」
なんて話を桜庭にする鈴木だったが、桜庭はそんな話は完全に上の空状態で、ハートがドキドキなってます(笑)。
実際、事務所の二人の机の上を見比べて見ても、きちんと整理されている法倫の机と、ありとあらゆるものが机の上に積み上げられている律子の机。
相性がいいとは到底思えないわけですね。
・・・実際、二人の仕事っぷりも歴然とした差がありまして、大きな会社を相手に仕事をしている律子と、孤独なおばあちゃんの相談をコタツに入って聞いていて、「一緒に戦いましょう!」と励ます法倫と。まぁ、どう考えても法倫はただ同然でこの仕事を受けそうではありますがね。
[そして今回のバトルは・・・?]
そうして、次の日曜日・・・。とある時計売り場にて、懐中時計の時間を気にする法倫くん。時計の針は4:45ゴロを指してますが、律子が時計を選んでいるのを待ってるみたい。
法倫 「もう時間ないんだけど」
律子 「ねぇ、こっちとこっち、どっちがいいと思う」
法倫 「こっちがいいんじゃない?」
律子 「ええ!?こっちのが可愛くない?」
法倫 「だったら聞くなよ」
律子 「自分の思い通りにならなかったら、すぐきれるよねぇ〜」
法倫 「大体、君、入らないだろう、時計なんて。どうせ時間守る気な
んて無いから」
律子 「決め付け好きだねぇ〜」
法倫 「だったらまず、今、はめてるその時計を見ろよ!今何時で、小
川の試合は何時からだ!」
そう言いながら法倫が取り出したのは1枚のチラシ。『ドラゴン小川』の試合が、文化会館小ホールであるらしいですよ!(笑) 法倫が持ってるチラシには「2008.2.3[sun] pm5:30ゴング!」とありますから、本気で急がないと危ないわけですが。・・・で、小川って何者?!(笑)(これじゃぁ、本当にレスラー役と思うわな…(汗))
店を出てきた法倫と律子。法倫は地下鉄の駅に向かおうとしますが、その腕を取って律子が;
律子 「ねぇ、タクシーで行こうよ」
と。
法倫 「いやいや電車なら確実に15分遅れで済むから」
律子 「車なら運がよければ間に合うよ!大丈夫!日曜日の外苑西通り
は空いてるから!」
と言う言葉に圧されて律子と一緒にタクシーに乗った法倫。
法倫 「日曜の外苑西通りは空いてるんじゃなかったのか?」
完全に渋滞に巻き込まれちゃったのはドラマのお約束。日も完全に暮れてしまってます。だけど律子は反省などするはずも無く、タクシーの中で;
律子 「ねぇ、勉強になるよね?」
とあっけらかんとしております。
法倫 「!!」
法倫は切れますよね(^^;)。溜まらず法倫は;
法倫 「あの、停めて下さい。ここで降ります」
律子 「ちょっと何言ってんの、こんなところで」
法倫 「じゃぁ、1人だけ降ります」
と、タクシーを降りたまではよかったけど、ポケットの中の懐中時計を落としてしまい、拾おうとしたところに、バイクが通過して・・・;
法倫 「ああ!!!!(ToT)」
懐中時計がひき逃げに合っちゃいました(^^;)
法倫 「君のせいだ」
律子 「?はっ?」
法倫 「君がタクシーに乗ろうなんて言ったから、こんなことになった
んだ!」
タクシーを降りて、溝というか川というか、その横の道を歩いている法倫と律子。先ほど破壊された懐中時計を律子に突きつける法倫。そのガラスにヒビが入ってます。
法倫 「(--;)」
律子 「あんなとこで降りるからじゃない」
法倫 「君がぐずぐずしていなければ、遅れそうになることもなかった
し。君が外苑西通りが空いてるなんて言わなければタクシーに
乗ることも無かったし、あんなところで無理矢理降りるハメに
はならなかった」
って、一応、自分も同意したのにその理屈は成立するんだろうか?(^^;)
法倫 「従ってこれは君の一連の行為と因果関係にある損害だ!今すぐ
ここで弁償しろ!!」
律子 「・・・。ちょっと見せてくれる?」
そうして時計を律子に渡す法倫だが、次の瞬間、その時計を横の川に投げ入れる律子。おーーーーい、いくらなんでもそれだけはいかんぞ!!
法倫 「!!!!!ああ!!!!!」
律子 「あれ、損害賠償する時計って、どこにあんの?」
法倫 「!!!!」
そうして律子は去っていきます。
法倫 「おい止まれ!止まらないと離婚だぞ!!」
律子 「面倒くさっ」
このシーン、どっちに同情すればいいんでしょう・・・(汗)
律子が去ってしまって、法倫は時計を拾おうと川の底に右手は川に落ちないように杭を握り、左手を伸ばしますが、すぽっと杭が抜けちゃって、顔面か川に突っ込んじゃいました。
法倫 「ウォーーーーーーーー!!!」
ナレ 『弁護士佐々木法倫は壊れた時計に自らの結婚生活を思った』
帰り道、泥水まみれの法倫くん。完全に惨めな風貌になっちゃってますが、それでもボイスレコーダーを手にして;
法倫 「思えば当直(?)は妻律子に・・・」
と記録してます。
ナレ 『律子と出会ってからありとあらゆる時間を破壊されてきたので
はないか?』
翌日も事務所の机で壊れた時計を見ながら、暗い気持ちになってます。
ナレ 『自分はこの結婚のどこに意味を見出せばよいのだろうか?』
そんな気分のところに携帯が鳴って出てみると、相手は母親のゆと子。
法倫 「はい」
ゆと子『どういうことなの?あなたの事務所から奈津子さん宛に離婚訴
訟を起こしたと訴状が届いてるのよ』
法倫 「ええ??!!いやいや、それは何かの間違いだろ?」
ゆと子『律子さんが代理人になってんのよ!』
そこにとってもタイミングよく律子が出勤。
律子 「おっはよ!」
一同 「おはようございます」
律子 「見て、見て、今日はキャメロン・・・」
と言いかけたところに、法倫の睨むような視線を感じる律子。
ナレ 『これはとある弁護士夫婦の仁義なき離婚戦争の記録である』
[離婚裁判]
お互いが”同じ裁判”の弁護を引き受けたことが、ここでようやく発覚しました。
法倫 「君が折れるべきじゃないか?!受任した時間は僕の方が早いわ
けだし」
律子 「ええ〜!こっちはもう、提訴して訴状まで受理されてるんだし
さ」
法倫 「訴える側なんだから、行動が早いのは当然だろ?」
律子 「うちのクライアント、猪木の恩人なんだよね」
法倫 「こっちは母親の友人なんだよ」
両方とも引き受けると、弁護士法に定める『利益相反』となり、利益の対立する双方の代理人を同時にしてはいけないとあるんだそうです。
法倫 「そもそも君は、あっちこっちに家庭を作るようなだらしない男
の味方をしたいのか?」
律子 「だから、そんな男と意味の無い結婚続けても仕方ないじゃない!
未練を断ち切らせるのも愛情だよ!!」
と、どちらも一歩も退かない状況に;
馬場 「あの・・・」
法倫 「?」
律子 「?」
馬場 「ここはひとつ、ジャンケンなすってはいかがですかね?」
で、ここでもお約束で、法倫が負けちゃうわけですね。チョキを出した自分の手を恨めしそうに見てますが、とにかく律子が幸造の弁護を引き受けるということで決定しました。
律子 「じゃぁ馬場さん、さっそく奥さんの素行調査、お願いできるか
しら?そちらの方はお断りの電話を」
法倫 「わかりましたよ(ToT)」
ってことで、断りを入れるために再びとあるホテルの喫茶室(かな?)で母親と面会する法倫。
ウエイター「おまたせしました」
コーヒーを出してくれたウエイターの役は本物の小川直也さんだったり(笑)
ゆと子「要するに律子さんは、私よりもどこぞの友達の方が大切ってこ
とよね?」
法倫 「いやいや、そうじゃなくて。向こうが先にうちの事務所の名前
で受任していて、弁護士法でも…」
ゆと子「じゃぁ、その時点で律子さんが断るのが不可能だったってこと?」
法倫 「不可能じゃないけど・・・」
ゆと子「じゃぁ、やっぱり私のことなんてどうでもいいってことよね?
許したあんたも同じ考えってことよね?」
法倫 「じゃぁ、どうしろって言うんだよ…」(←最後は小声)
法倫弱っ。
ゆと子「大人らしい誠意を見せて下さいってこと」
法倫 「誠意?・・・って???何かな」
ゆと子「黒板五郎さんみたいにカボチャ並べたってダメよ!」
法倫 「・・・」
そのネタ、分かりません、私・・・(涙)
ゆと子「でも律子さん、あの男がどんな男か知ってて味方してんのかし
ら。知ってて味方できるとしたら…」
法倫 「・・・」
ゆと子「どういう神経してんのかしらねぇ〜」
法倫 「・・・」
何にも反論しないわけね(汗)
同じ頃、律子は蝶野と一緒に弁護を引き受けた幸造と面会しています。幸造は女性をつれてやってきましたが、てっきり浮気相手の百合子かと思ったら、全く別の女性を連れてました。さすがに不愉快な律子。確かに離婚は成立すると思われるが;
律子 「さすがにあまりふざけた態度だと財産分与や慰謝料で不利にな
ります」
幸造 「そこを何とか先生の力でお願いしますよ。どれだけいい条件を
俺に取ってくるかが先生の仕事でしょう」
仕事ならヤクザの味方でもする律子だが(それも極端だよねー(^^;))、自分の『生物学上の父親』と似ている幸造にあからさまな嫌悪感を抱いてます。律子は幸造みたいなだらしない男の”愛人の子供”だったのだ。
律子はそんな父親の姿と母親の苦労を思い出して、蝶野と朝まで飲み明かした・・・
[早々に事件解決]
その結果、翌朝・・・マンションのエントランスで眠りについている律子。その姿をしげしげと眺める法倫。
法倫 「・・・」
その視線が優しかったり…
朝食。もちろん、今回も法倫が準備してます;
法倫 「クライアント、ろくな男じゃないらしいな」
律子 「?!」
法倫 「今から辞任するって手もあるぞ」
律子 「・・・。私の仕事は、依頼者の利益を代弁し、扮装を落ち着く
とこに落ち着かせることであって、そこに個人的な倫理観を持
ち込みすぎるのは傲慢だし・・・」
法倫 「・・・」
法倫は律子が喜んで今回の弁護を引き受けているわけではないことだけは分かってるんですね。
事務所。
法倫 「只今」
桜庭 「終わりました」
法倫と桜庭が事務所に戻ってきたとき、ちょうど律子が馬場から奈津子の素行調査の報告結果を聞いていた。元刑事の馬場が奈津子を張り込んだりした結果では、奈津子の話として出てくるのはいい話ばかり。
馬場 「会社では夫を助けて社内をきりもりし、家事も完璧。休日には
ボランティア活動もなさってて、誰に聞いてもあんなバカ社長
には勿体無いって」
律子 「・・・」
法倫 「奥さんの味方したくなってきただろ?」
律子 「!」
法倫 「素直になれよ」
律子 「私は子供に親がいた方がいいし、それだけでもこの離婚には意
味があると思ってるの!」
法倫 「本気でか?」
律子 「本気でよ!」
法倫 「君のお母さんは、一人で立派に君を育てたじゃないか!」
律子 「それとこれとは別よ!」
そんなやり取りを聴いて、馬場は「和解の提案でもしてみてはどうですかね?」と提案するが、裁判までやった方がやり方次第で1,000万の報酬が手に入るといって引き止める。性格出てますね。
そこに奈津子の代理人という人から律子に電話が入る。条件次第で和解してもいいというのだ。
前田不動産の社長室にて、それぞれが代理人を連れて和解条件について相談する幸造と奈津子。もちろん、この場合、幸造の代理人は律子なわけです。そこに猪木も同席してます。
奈津子の和解の条件は「株式会社前田不動産の株式を全て奈津子に財産分与として譲渡する事(6億円相当)。幸造氏が代表取締役を辞任すること。それ以外は何も要求しない」というものだった。それが夫婦の全財産の80%に相当すると聞いて、聞き入れられないという幸造だったが;
律子 「前田さんにはご自宅と別荘が残る訳だし、有り得ない条件では
ないと思います。私は愛人の子供でした」
といきなり衝撃の告白。ここでなのぉ〜?(笑)
律子 「前田さん、最初に私に仰ったじゃないですか。この離婚の意味
は子供に親ができることだって。私、あの言葉に感動したんで
す!前田さん、会社はなくなっても、貴方には家族が残るんで
すから、お子さんためだと思って、会社を手放しましょうよ!
そこから得られる幸せを考えたら決して高い代償ではないはず
です!奈津子さんも、こんな意味の無い結婚はすっぱりと終わ
らせて、新しい人生を歩き出しましょうよ!みんなで前を向い
て進んでいきましょう!」
と、口八丁の言葉で相手を丸め込み、数日後、和解が成立してしまいました。
その日の夜は律子は猪木と祝杯を。
[お次は嫁姑バトル]
一方の法倫は小川とレスリング。
法倫 「実は本当の戦いはこれからなんだ」
小川 「本当の戦い???」
法倫 「実はこれから、母に謝罪にいくという作業が待っているんだ」
小川 「お母さんに?一体、何を謝んの?」
法倫 「そこが問題なんだ!」
小川 「?」
法倫 「律子は謝んなきゃいけないことは何にもしてないんだよ!まと
もに頼んだところで絶対に来るわけ無いし」
小川 「法ちゃん、これはあれだろ?鳴かぬなら運んでしまおうホトト
ギス」
法倫 「それ、ほとんどこの間と一緒じゃないかよ!!」
小川 「今回は大丈夫だ!なぜなら俺がやるからだぁ!!!」
法くん、小川にフォール決められました(笑)
翌朝。法倫のマンションのエントランス。作戦決行のために法倫は小川と一緒ですが、そのターゲットである律子は、マンションの入口で事切れてました(^^;)。
法倫 「昨夜は相当ごきげんだったな」
小川 「???お前、すごいな。この状況でご機嫌だとわかんのか?」
律子の口元を指差し;
法倫 「口が少し開いてるときはいい酒のことが多いんだ。よくない酒
のときは塩を舐めたような顔をしているからな」
塩を舐めたような顔とは、先日の蝶野と飲んだ次の日がそうだったんですね。
小川 「ああ・・・」
法倫 「そして、ご機嫌で帰ってきた律子は、恐らくカギを探そうとし
たんだ。だが・・・カバンの中を探しても見つからず、根気が
続かず力尽きて眠っていしまったんだ」
見事な推理ですね(^^;) まぁ、そんなことを言ってる余裕は無いので、作戦、作戦…
法倫 「急ごう」
法倫はかばんの中身を元に戻し、小川と二人で律子を抱え込み、小川の車に運び込んだ。そして車が着いた先は…
小川 「おはよう!律っちゃん、ついたよ!」
律子 「えっ、何?ここ、どこ?」
法倫 「俺の実家」
律子 「実家??!」
大層な門構えのその家は、表に『裏千家 佐々木』という表札が掛かってます。って、どんな家庭に生まれたんだよ、法倫は!!そりゃぁ、よく律子と結婚できたなぁ、とか後とり問題とか、兄弟は居るんだろうかとか、もう、律子との離婚バトル以上に気になることがいっぱいなんですが…(汗)
その屋敷の前で、法倫と律子の討議が。
律子 「私、お母さんに何謝ればいいわけ?」
法倫 「ダブルブッキングしてしまったのは俺たちの連絡ミスじゃない
か」
律子 「とりあえず謝って済ませようとか、そういうの嫌いじゃなかっ
たっけ?」
法倫 「そっちだって謝って得なことならいくらでもあやまるじゃない
か」
律子 「得なこと?」
法倫 「・・・」
だけど律子が謝っても得なことは何も無いな、今回は…(汗)
律子 「やっぱ帰るっ」
法倫 「あ・・・この間の時計でどうだ?!」
律子 「ジャカルクルートのイエロー・ゴールド?」
法倫 「うん。何でもいいよ」
買収してるしぃ。
律子 「♪ ちょっと一筆書いて!何か書くもの無い?」
律子がカバンの中を探したりしていると、背後の門が開いて;
ゆと子「これでよろしいですか?」
法倫 「!」
律子 「!」
と、この話はここで終了。
佐々木家の居間に通され、ゆと子の正面に法倫&律子が座してます。
律子 「お久しぶりですね、お母様」
ゆと子「本当に、お久しぶりね」
律子 「でもお母様、お美しくて全然、おかわりありませんね」
ゆと子「ありがと。律子さんもよ」
静かにお茶を口にする法倫。ここで危険なバトルの予感〜
ゆと子「ところで今日は?何しにいらしたの?」
法倫 「ああ、ほら、こないだの・・・」
律子 「前田奈津子さんのこと、申し訳ありませんでした」
法倫 「??」
律子 「今後はこのような行き違いが無いように致しますので」
ゆと子「いいのよ、いいの。分かってるから。律子さんもねぇ、お友達
のお願いじゃぁ、ねぇ〜」
律子 「奈津子さんのこと、事前に存じ上げていたら受けなかったんで
すけど」
ゆと子「でも、辞退しようと思えばできたそうじゃない?そういう場合
は奥さんが1歩譲るものだと思うけど」
律子 「お母様の仰るとおりです。全ては私の不徳の致すところで、お
恥かしい話です」
とりあえずは折れた律子。
法倫 「・・・」
ゆと子「よかったわ、律子さんがそういう方で。まぁ、今回みたいなこ
とがあるとねぇ、やっぱりあなたは私とは感覚が違うのかなぁ
って、心配するじゃない?」
律子 「そんなこと」
ゆと子「だって、私みたいに普通の女からすればどうしたってあんな男
の味方なんてできないもの。だけど愛人の方からすれば、壊れ
た家庭にすがりついている正妻の方が間違って見えるってこと
もあるのかな、って。ふふふふ」
律子さん、この一言で切れちゃったっすよ。
法倫 「!」
律子 「そんなことあるわけないじゃないですか」
ゆと子「一応、その辺の常識はもっていらっしゃるの?」
律子 「私は泥棒だからって母はいつも言ってましたし」
ゆと子「自分のお母様を泥棒って。そこまで悪く言わなくても。ふふふ」
法倫 「お母さん、律子はさ・・」
律子 「私の母は、悪い女だったかもしれませんが、バカな女じゃなか
ったですよ」
法倫 「・・・」
律子 「他人に意味の無い謝罪を要求したり、差別に等しい発言を平気
でするような品の無い女でもありませんでした」
法倫 「律っちゃん、ほら、母さんはさ…」
ゆと子「その下品な女の息子の嫁をやってるっていうのはどうなのよ?
バカな女のすることなんじゃないの?」
律子 「・・・」
法倫 「(>_<)」
律子 「そうですね・・・じゃぁ、私、離婚します」
法倫 「?!?!!」
これら一連の会話を笑顔で言うところが怖いよね…(^^;)
そのまま家をでてきちゃった律子とそれを追い掛けてやってきた法倫。法倫の立場が弱いっす。
法倫 「なぁ、待てよ!母さんはさ、人の揚げ足をとって責めるのが趣
味なんだよ!」
律子 「縁切ってきてよ!」
法倫 「はっ?」
律子 「私と離婚したくないなら、戻ってお母さんと離縁してきてよ!」
法倫 「そんなことできるわけないだろ?」
律子 「どうして?私にはすぐ離婚だって言うくせに、お母さんとの離
縁はありえないわけ?」
法倫 「そういう話じゃないだろう!」
律子 「うるっさい!このマザコン男!!!」
法倫 「マザコン!!」
これにはさすがに法倫も切れちゃったかも。
律子 「母ちゃんの機嫌取るために、悪くも無いのに私に謝れと言う。
嫁との離婚はありえても、嫁との離婚は有り得ない!!これが
マザコンじゃなくて何だっていうのよ!」
法倫 「俺がマザコンだっていうんだったら、そっちだって超重症のマ
ザコンじゃないか!」
律子 「損した!損した、損した、損した、損した!!!あんたなんか
と結婚して損した!」
法倫 「おい、損したってどういうことだよ!」
律子 「言いたかないけど、あんたと結婚してから仕事は5倍、年収は
1/5。ゴミ一つ捨てるのも文句を言われ、朝は無理矢理起こ
されて、家に帰ったら意地悪な姑がいて、これが損じゃなくて
一体、何だって言うのよ!!」
法倫 「・・・」
律子 「私の人生返してよ!!」
法倫 「こっちだって、だらしない女房もらったおかげで、俺の人生こ
そ返してくれよ!」
お互い言っちゃいけない言葉のオンパレード・・・(汗)
[佐々木法律事務所を作った理由]
弁護士事務所。律子はその足で、家に帰らずに事務所に。桜庭だけが勉強のために職場にきている。
桜庭 「あの・・・前から聞きたかったんですけど、どうしてこの事務
所作ったんですか?」
律子 「・・・」
一方、法倫は小川の車で帰宅途中。帰りも小川が送り届けてくれるのね。だけど;
小川 「ああ!!!」
法倫 「大丈夫か?」
小川 「いや大丈夫じゃない、パンクしたよ、これ。どうしよう、これ。
ちょっと必殺お助け会社に助けてもらおう」
ってことで二人で車から降りて小休止。その街の風景に目を向けるとピンクの看板を持って立ってる男性(平泉成さん)が目に入る。
小川 「あらっ?」
法倫 「ああ・・・大谷さんだ」
法律事務所では先ほどの桜庭の問いかけに律子が答えている;
律子 「昔、大谷さんって人がいたのよ。大谷さん、病気の親御さんの
手術費用のために、証券マンに乗せられて信用取引に投資した
の。でも、結果は大損で、街金にまで手出して、結局、全財産
を失くしてしまったの。法先生はその大谷さんの相談を受けた
んだけど、同僚にその案件は断るように言われちゃったのよ」
同僚 『お前が訴えようとしている証券会社はうちの顧問先なんだよ!』
法倫 『でも、大谷さんを助けるべきだと思うんだよ、俺は』
同僚 『やりたきゃ事務所やめろ!迷惑なんだよ!』
律子 「まだ駆け出しの、法先生に独立なんてできるはずもなくて…。
大谷さんは結局、別の弁護士を雇って裁判を起こしたの。でも、
結果は敗訴に次ぐ敗訴でさ。大谷さん、裁判に入れ込みすぎて
会社はなくなるわ、家庭は崩壊するわでボロボロになっていっ
て。最後に裁判所を去っていく大谷さんの姿を見て、法先生、
思ったんだって。『僕は・・・助けたいと思う人を
助ける仕事がしたい』って」
桜庭 「先生・・・」
律子 「いやだな、思い出しちゃったじゃない・・・・法先生は、助け
たいと思う人を助けるために、ここ作ったんだよなぁ・・・」
法倫の机の上に置きっぱなしになっている懐中時計。思わず手にしていた律っちゃんでした。
一方、法倫と小川は、車のパンクはまだされてないのかな。相変わらず車の外で話をしてます。外はすっかり暗くなってますが、とにかく寒くないのかと、そっちが気になる(汗)。
小川 「大谷さんが上告諦めた頃さ、法ちゃん、独立するかどうか悩ん
でたよな?」
法倫 「ああ・・・」
小川 「どうやって吹っ切ったの?」
法倫 「律子が言ったんだよ」
律子 『独立すれば?』
法倫 『えっ?』
律子 『そうすれば、助けたいと思う人を助けられないなんてこと無く
なるじゃない?』
法倫 『でも・・・事務所開くとなるとお金だってかかるし、それに、
・・・君との結婚だって近いわけだし』
律子 『大丈夫だって、私が一緒にやってあげるから』
法倫 『えっ?何で律っちゃんまで?』
律子 『あれ?私じゃ頼りになんない?』
法倫 『泥舟だよ?』
律子 『いいじゃない。沈みそうな船でさ。法くんは溺れてる人
を助ける。私はそんな貴方を助けるってことで、
どうよ?』
二人は互いに手を取った。やっぱり律っちゃん、男前だわ〜(^^;)
法倫 「・・・」
律子 「律っちゃんは 3,000万の年収を捨てて、お前と一緒に泥舟に乗
ってくれたわけだ!」
法倫 「・・・」
そのまま律子は事務所のパソコンで;
律子 『1952年製、Rejend Roy社製の懐中時計を探しております。お持
ちの方はご一報頂けないでしょうか?』
実際にはラブラブな二人なのですね・・・
[離婚裁判2]
朝まで事務所で眠ってしまった律子。眠っちゃったパターンが多いですね(汗)。目の前にバスケットが置かれた音で律子が目を覚ましました;
法倫 「朝食だ。席に着け」
命令口調の法倫が格好いい♪
そうして、事務所の丸テーブルに朝食を用意する法倫。
二人 「あの・・・」
法倫 「どうぞ、そっちから」
律子 「私が譲るべきだった。そっちは?」
法倫 「律っちゃん、僕たちさ・・・」
と法倫が何かを言いかけたときに、激しく事務所の扉が開き、騒々しく猪木と幸造がやってきました。
律子 「どうしたの?」
幸造 「どうしてくれんだ、オイ!これじゃぁ、すっからかんじゃない
か!」
法倫 「?」
鈴木と桜庭と馬場が、会議室にぴったり耳を当てて中の様子を探ってます。会議室の中では、法倫と律子が猪木が連れてきた幸造のクレームを聞いてます。事務所には遅れて蝶野もやってきて;
蝶野 「何かあったんですか?」
馬場 「家や別荘がですね、知らない間に奥さんの名義に書き換えられ
ていたそうなんですよ」
法倫 「どれもこれも随分前に書き換えられているな」
律子 「・・・」
幸造 「そういったもんはよ、全部あいつが管理していたからよ。普通
弁護士っていうのはよ、前もって資産調査っていうのはしとく
もんじゃないのかよ?」
律子 「一応、言いましたよ。調査しましょうかって」
幸造 「聞いてねーよ、そんなの」
律子 「言いましたよ。でも、奥さんが管理してて書類出してもらうの
面倒くさいって。社長仰ったじゃないですか?」
幸造 「お前、プロならよ、俺が嫌だって言ってもよ、調べとくのがお
前の仕事だろ!俺の家と別荘、お前が弁償しろ!」
律子 「何で」
幸造 「何で?!?!訴えるぞ、このやろう!」
幸造が律子に殴りかかろうとしたので、さすがに法倫もそれに割って入り(格好ええ!!);
法倫 「佐々木に問題はありません!代理人が調査しましょうと言った
のに、ご本人が調査しなくていい、それよりも和解を急いでく
れと言うのであれば、代理人は本人の承諾も無く調査し、和解
を遅らせることはできないんです。しかも、当該財産の書き換
えは本人が代理人に依頼される相当以前から行われてきており、
それに関して知らないというのは本人に相当の責任があるんで
す」
律子 「・・・」
幸造 「でもよ!」
法倫 「しかしながら、資産調査を強く主張しなかったことに対して、
私どもは自主的に反省しており、ゆえに、無報酬で法的対応を
取らせて頂きたいと思います。ですが、こんな事態を引き起こ
したのは誰なのか?奥様にこんな、刑罰が科されないにせよ、
犯罪にもなりかねない行動をとらせてしまった原因はそもそも
誰にあるのか!そこをもう一度考えて頂きたい」
幸造 「・・・」
律子 「・・・」
おお、法くん、格好いい!!!!!
話が終わって幸造と猪木は引き上げ、そして会議室からでてきた二人を待っていたのは事務所の面々。
律子 「ご迷惑・・・」
と律子が謝ろうと思ったら;
桜庭 「こういうのって、横領にならないんですよね?」
蝶野 「配偶者は刑罰免除になるからな」
鈴木 「奥さんって、旦那さんのお金、下ろし放題なんですか?」
蝶野 「犯罪にはなるけど、刑罰には科されない。つまり倫理上の問題
だ。とりあえず民事で登記の抹消請求と、賠償損害請求を起こ
してみるか?馬場さんは、ええ、法務局に連絡して、戸籍謄本
と住民票、取り寄せてくれるか?桜庭、お前は恵ちゃんと一緒
に、過去の判例、調べてくれ」
既に行動に移してくれています。頼もしいですね、みなさん。一見バラバラのような事務所だけど、いい事務所を作ったのね、法君は・・・
律子 「ありがとう、みんな・・・ごめんね」
馬場 「じゃぁ、裁判の準備、しますか」
法倫 「はい」
事務所全員でありとあらゆる資料を集め、調査を行い・・・その結果・・・
法倫 「律っちゃん!律っちゃん、これ!」
前田不動産の役員規程を見ていた法倫は、『退職金』の項目に目が止まった。
律子 「ウソでしょ?」
法倫 「これ使えるよな?」
馬場 「実は私の方も意外なことが分かりましてね。これ・・・これも
使えますかね?」
そうして集めた情報から書類つくり、それを手に、律子は奈津子に面会に行った。
律子 「前田不動産の『役員退職金規程』に従い、前田幸造氏の退職金、
5,000万円を請求致します」
奈津子「そんなお金は・・・」
律子 「ご自宅をお売りになればいいじゃないですか」
そうして、律子は自分の母親のことを思い出し;
律子 「ずっと不思議に思っていたことがあったんです。私の母は一度
も奥さんと離婚して欲しいって言い出さなかったんです。やっ
とそのわけが分かりました。母は奥さんがどれだけ父を深く思
っていたか知っていたんですね」
そうして、律子は馬場が調べてきた1枚の写真を奈津子に手渡す。それは幸造の愛人 百合子が幸造と知り合う前からの関係のある別の男性とキスをしている写真だった。
律子 「これを使って、二人の関係を壊すのも、騙され続ける幸造さん
を見て密かに楽しむのも、ヨリを戻すのも、愛想をつかすのも、
自由です。奈津子さんのいいようにお使い下さいと佐々木から
の伝言です」
そのタイミングで、蝶野が幸造を連れて部屋に入ってきた。ってことで、ヨリを戻すのかな、この二人は。
[二人の思いは・・・]
その頃、法倫は、人生の分岐点となった裁判所の前で、懐中時計を見ながら律子から言われたセリフを反芻していた。
律子の携帯には、探していた懐中時計が見つかったというメールが店から届き、一方の法倫は、律子におねだりされていた時計を探しに店にやってきていた。
法倫 「もしもし」
律子 『今日、事務所まで何時までいる?話あるんだけど』
法倫 「実は俺も、大事な話があってさ・・・」
そして夜。桜庭が忘れ物を取りに戻ってきたりした事務所の中では、法倫と律子が二人っきりでおりまして;
律子 「まさかもらえるとは思ってなかった♪」
法倫 「何で?」
律子 「だってあの後、喧嘩したし」
法倫 「・・・」
律子 「あ、実は私もね」
と、律子がカバンの中から法倫の懐中時計と同じ時計を取り出そうとしたところで;
法倫 「律ちゃん・・・離婚しないか?」
律子 「えっ?」
法倫 「離婚してくれ」
それを聞いちゃった桜庭君;
律子 「離婚?」
法倫 「(頷く)」
ナレ 『これはとある弁護士夫婦、仁義なき離婚戦争の記録である』
同じ思いを抱いているのに、結果が違うのが切なかったり…
<感想全般>
最初はコメディタッチでテンポよく見せ、最後はちょっと切ない感じで見ていて胸が痛くなったり・・・
今回も律子の方がメインかなぁ、と思わないではないですが(なんとなくさ…)、法君のいいところもいっぱい出てきて楽しませて頂きました。法くん、本当にまっすぐな人なのねん。マザコンだけど(笑)
そうして、最後に出した結論が、今回は法君の方からの「離婚」。もっと激しくバトルして相手を嫌って離婚だと騒ぐのかと思ったら、相手を思っての離婚はちと切ないです。(でも、それはもっと後からのエピソードで出てきてもいいんじゃないかとは思ったけど…。思ったより早い展開のドラマなのかな。分からん)
(08.02.03)
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