佐々木夫妻の仁義なき戦い
〜 第1話 「愛と鼻血の離婚バトル開幕!!」 〜
08.01.20 PM9:00〜10:09
[オープニング]
裁判所の前に立つ法倫。表情は暗いです。
ナレ 『それは、アメリカの大統領、J・P・モルガンの甥、ジョージ・
モルガンが日本の芸子、お雪と結婚した(1905年1月20日)100
年後。
アフガニスタン侵攻に反対し、日本がモスクワオリンピックを
ボイコット(1980年1月20日)してから25年後。
ジョージ・ブッシュが二期目の就任演説をした日 2005年1月20
日仏滅・・・』
裁判所から去っていく男性(平泉さん)の背中をだまって見つめている法倫君。
法倫 「・・・」
ナレ 『弁護士、佐々木法倫は人生の袋小路にいた』
とある法律事務所。同僚(剛君)と対峙している法倫。
ナレ 『職場では同僚にもさじを投げられ』
とある日の夜。法倫の前から立ち去る女性(桜井幸子さん)。その女性の後姿を見ながら、手には懐中時計を握ってます。
ナレ 『学生時代のマドンナに2度目の告白をしたが袖にされ』
賑わう屋台で一人テーブルにつく法倫;
ナレ 『しかも、やけくそで入った店で注文した料理はこの世のものと
は思えぬほど』
法倫 「まずい(ToT)」
ナレ 『その瞬間、彼は・・・』
テーブルの上の料理たちが動き出しました(笑)。法倫ってば料理にあっかんべーされてるし(;o;)。
ナレ 『この世の全てに自分が拒絶されているように感じた・・・』
そこに・・・あっかんべーする料理たちにソースが飛んできて。
法倫 「?!」
その料理たちにソースを飛ばしたのは、運命の女性、律子でした。
律子 「大丈夫よお兄さん、どんだけ不味くても、ソースとマヨネーズ
つけとけば何とかなるから」
法倫 「・・・」
律子 「よし。まぁ、騙されたと思って食べてみなよ、ね?」
法倫 「・・・うまい!!」
ナレ 『その瞬間彼はこの世の全てに自分が祝福されているように感じ
た』
法倫 「♪♪♪♪♪♪」
ナレ 『彼は思った、ソースとマヨネーズがあれば行き詰った人生を変
えることができるのではないかと』
法倫 「あの・・・」
律子 「?」
法倫 「お名前は?」
律子 「律子、宇野!」
出会いのシーンは時間的にはあっさりと終了。CG使ったり、不評ではあるけど、説明的な部分をテンポよくさっさと表現してしまったのはよかったんじゃないかなぁ、と思いながら見てました。ここで剛君&平泉さん&桜井さんと、ある程度法倫の過去に絡んできそうな人が次々登場。今回はこれだけの出演でしたけど、今後、個別にエピソードはありそうですね。懐中時計も気になるところ。
[そして結婚へ]
そして一週間後・・・早速デートなのねん。待ち合わせ場所で待っていると、律子はスタイルバッチリ、まるでモデルか女優さんのように派手に決めてやってきました。
法倫 「すごいですね・・・(@o@)」
律子 「今日はボンドガールなんです」
1週間前に合ったときはメガネ掛けててに冴えない風貌に見えたのに、今日は完全に別人です。
法倫 「やられた♪」
法君ってば律子にあっさり堕ちてしまいました。男ってやつは…(笑)
ナレ 『街を歩けば誰もが振り返る美貌・・・』
映画館のロビーにて;
法倫 「弁護士なんですか?」
律子 「えっ、まずいですか?」
法倫 「あ、いや・・・じゃぁ、この間のはいしん(?)記事の名誉毀損
の判決、どう思います?」
律子 「現実を無視してますよね?憲法第21条の・・・」
と、堂々と持論を展開する律子。
ナレ 『撃てば響くような知性の持ち主』
だけど、思わず熱く語っているうちに、時計(また懐中時計だわ)を見ると;
法倫 「しまった。始っちゃいましたよ」
律子 「あ」
法倫 「最初のシーンを見逃すなんて、映画見る意味ないですよね」
律子 「いいじゃないですか、10分ぐらい適当に想像すれば」
ナレ 『しかも性格は至っておおらか』
また、お酒を飲みに行けば、お猪口に残った最後の1滴までお酒を飲み干す律子。
法倫 「?!?!」
律子 「あ、残したらお酒の神様に怒られるんじゃないかと思って」
ナレ 『少し理解不能なところを含め、彼には彼女のやることなすこと
全てが素晴らしく見えた』
なもので、早速、ティファニーのお店に行き、エンゲージリングを購入。
ナレ 『2005年4月1日』
結婚式ぃ〜。教会でみんなに祝福されてます。
新居のダイニングにて、婚姻届にも二人揃ってハンコを押しました。
法倫 「よし」
律子 「私出しとくよ」
法倫 「うん」
ナレ 『翌5月、赤坂に夫婦で弁護士事務所を構えた』
このときのメンバーが佐々木夫妻と、蝶野さん&馬場さん、そして通りすがりの青年桜庭君@弁護士目指して勉強中。だけど、いきなり看板が倒れたりして大丈夫か?
[バトル勃発]
佐々木家のとある日の朝食。食べてるパンはもちろん山崎パンっぽい(笑)。キッチンに婚姻届が置いたままなのを発見する法倫。
法倫 「何だこれは?!」
仕方なく二人で役所に向かいました。二人揃って歩く姿も、まだこの段階はラブラブです。
法倫 「これじゃぁ、結果的に結婚しないうちに同棲していたことにな
るじゃないか」
律子 「・・・」
法倫 「あっ、律っちゃん靴下」
律子 「あ・・・」
左右で違う靴下履いてます。
法倫 「・・・?どうした?」
律子 「せいぜいこれぐらいの違いなのかもよ、結婚と同棲って」
法倫 「?」
律子 「大して違わない」
法倫 「律っちゃんと居ると気が楽になるよ♪」
律子 「完璧な蝶々結びだね。何か安心だよ」
法倫 「(^_^)」
二人仲良く役所に行き、無事に提出が済んだわけですが、その帰り道;
法倫 「どんなに忙しくても、朝食だけは一緒に取ろうね」
律子 「うーん、朝苦手なんだよねぇ」
法倫 「俺が作るから」
律子 「じゃぁ、私、お皿洗うよ」
ナレ 『二人はこのまま愛を育んでいくかに見えた・・・が、その蜜月
は1ヶ月と続かなかった』
ある日、法倫がクラッシックのCDを聞こうとすると、そのCDケースの中に入っていたのはなぜかシャ乱Q『勝負師』
法倫 「ん?」
何度見たって『勝負師』で、他のも見てみたら、どれもこれもが中身ぐちゃぐちゃ。部屋中に入れ違っているCDを開いて、正座をして律子の帰りを待つ法倫。正座をしているところが、法倫の性格なんでしょうか?(汗)
律子 「ただいま」
法倫 「・・・」
律子 「どうしたの、これ?」
法倫 「何で・・・」
立ち上がった瞬間、ちょっとよろめいてますが(足の痺れをきらしているのね(^^;));
法倫 「何で中身とジャケットが違うんだよ!!!!」
律子 「あっ!シャ乱Qが終わるじゃない?で、次がモーツアルトかな
ぁ、って思うでしょ?で、シャ乱Qをモーツアルトに仕舞うん
じゃない?分かった?!」
法倫 「戻せ(--;)」
律子 「いいじゃん、次何が出てくるか分からなくて楽しいし」
法倫 「俺はこういうの許せないんだよ!!」
律子 「へぇ、じゃぁ、もう、いいよ、戻しても」
法倫 「言いたかないけど、君はこんなことばっかりじゃないか!雑巾
と台拭きと布巾がいつの間にかごっちゃになってるし」
律子 「・・・」
法倫 「ゴミの分別も何回言っても理解できないわけだし。何度言って
も油物の皿を洗い桶の中に入れるし!!!!」
律子 「・・・」
法倫 「一体、どういう教育を今まで」
とぶつぶつ文句を言いながら法倫が床に広げたCDを片付けようとすると;
法倫 「あっ、何?!」
CDケースを1つを思いっきり足で踏んづけた律子。もちろん、CDケースは割れちゃってますし、この感じじゃ中身も怪しいか・・(^^;)。
律子 「いっそケースに入れなきゃいいんじゃないかと思いまして」
法倫 「お前、自分のやったことが分かってんのか?!『器物損壊』だ
ぞ!!」
聞く耳持たず更に破壊を続ける律子。
律子 「そっちこそ、ケースについた指紋、いちいちふき取るのやめて
くれますか?相当感じ悪いんですけど」
すると、法倫まで、今度は律子のCDを踏んづけて破壊し始めました・・・えっと、これは似たもの夫婦なんじゃないかと・・・
律子 「えっ、私の?!ちょっと何すんのよ!!」
と律子が法倫に食って掛かろうとしたら、それを法倫が避けたもんで、律子、壁に激突。
法倫 「だ、大丈夫か!?」
律子 「DVよ!ドメスティックバイオレンスよ、これは!」
法倫 「落ち着け!これは正当防衛だ!!」
ここで二人の間に戦いのゴングが鳴り響いた・・・♪カーン
ナレ 『その瞬間、法倫はようやく悟ったのだ。この美貌の女に、今ま
で全く男っ気が無かったわけを』
CDを投げつける律子から逃げる法倫;
ナレ 『打てば響くような知性とは、減らず口の別名であり』
別の部屋に逃げ込んだ法倫だけど、この部屋は相当、荷物が散乱しています。更に逃げようと扉を開けると、そこは押入れで、扉を開けた瞬間に、中々ら収納物が法倫の上に崩れ落ちてきました。ひでーな、おい(^^;)。
ナレ 『おおらかさとは、是即ち、だらしなさであることを・・・』
法君、崩れてきた収納物の中に、埋もれてしまいました。あはは・・・。頭にはCDケース刺さってるし。
法倫 「あ゛ーーーーーーーーーーーっ」
法くん絶叫。
不憫やね。
[ゴミ戦争]
ナレ 『そして時は流れ・・・2008年1月・・・』
部屋中がどうしようもなく汚れ、物が散乱しまくった家の中。部屋の中のテレビでは朝のニュースが流れてます
TV さて、次のニュースです。今日未明、東京世田谷区のマンシ
ョンで、妻が夫に刃物で刺され死亡しました。調べによると
妻の遺体が見つかったとき、部屋にはゴミや衣服が散乱して
いたということです。夫は動機について『限界だった。季節
外れのゴキブリが住み着いているのをみたとき、いつか自分
の気が狂うと思った』と供述しているということです
このニュースと全く同じ状況の佐々木家。エプロンをつけた法倫はこのニュースに同調したのか、これみよがしに律子に聞こえるようにリモコンでテレビのボリューム上げてるし。
その律子は、部屋のゴミの山から目を覚ましてます。
律子 「おはよう」
法倫 「おはよう」
ナレ 『これはとある弁護士夫婦の・・・』
法倫 「律っちゃん、僕達夫婦、最後の朝食だよ」
律子 「ん?」
ナレ 『仁義なき離婚戦争の記録である』
タイトル 『佐々木夫妻の仁義なき戦い』
それでも二人で朝食を取っています。マイペースな律子に対して、法倫はとっても不機嫌そうですが…;
法倫 「夕べもご機嫌だったようだな」
律子 「昨日ね、ゲームで負けたやつをパンツ一丁でコンビニ行かせた
のよ。そしたら公然わいせつで捕まっちゃって。でも、そいつ
も実は警官でさ。何で裸なんだって問い詰められたら、『だっ
てピーポ君も裸だよ』って(笑)」
法倫 「・・・」
黙々と食事をする法倫。仕方なく律子も話を戻して;
律子 「・・・。で、何?最後の朝食ってどういうこと?」
法倫 「明日からはもう、皿も無いからさ・・・」
法倫が台所に目をやると、空っぽの食器棚。要は食器も一切洗っていないもので、次に使える食器がなくなっちゃったんですね。って、酷すぎだろー、これ…(汗)
法倫 「これで最後だなぁ、と思ってね」
律子 「じゃぁ、仕方ないね」
法倫 「!」
余裕の律子。
法倫 「確か大昔に約束しなかったか?俺が朝食を作って、君が食器を
洗うって」
律子 「えっ、そうだっけ?」
法倫 「何なら日時を確認しようか?君がいつ約束をして、いつから約
束を守っていないのか」
印籠のようにポケットから取り出したボイスレコーダーを律子に見せる法倫。
律子 「いいよ。どっちみち夫婦間でした契約は婚姻中いつでも取り消
すことができるんだし。民法754条によると」
法倫 「だが、第752条にはこうあるな、夫婦は同居し互いに協力し、扶
助しあわなければならない」
律子 「民放も穴だらけだよねぇ〜」
法倫 「そういうこと聞いてるんじゃないんだよ!」
テーブルを叩いて声を荒げてます。そりゃ怒るわな。
律子 「色々な考え方があると思うんだけどね。何事も好きな人がやっ
た方がいいと思うのよ」
法倫 「は?」
律子 「はい」
若干、法倫がひるんだ瞬間、律子は法倫の口にプチトマト押し込んで、何も言えないようにしちゃいました。
律子 「好きこそ物の上手なれ、って言うじゃない?ほらだって、法君、
私より何もかも上じゃない。お仕事ももちろんだし、お料理だ
ってお掃除だって、お皿洗うのだって。もちろん私が洗っても
いいんだけど、法君がやるようには、こう…ぴかぴかにはでき
ないし。それじゃぁ、折角の料理の価値を下げることになると
思うのよ」
法倫 「・・・」
律子 「それはとっても残念なことだと私は思うのよね」
法倫 「うん・・・」
「うん」って、納得してるのか?
律子 「だって、完璧な料理は、完璧な食器に盛ってこそじゃない」
法倫 「まぁ、それは一理あるかもしれないな」
律子 「ごめんね、役立たずで」
って、丸め込まれてるやん!!(笑)
家を出て、事務所近くの地下鉄の赤坂駅を降りる法倫。ボイスレコーダーを手に;
法倫 「今朝もまた当職は妻律子に約束の履行を迫ったが、民放第754
条を盾に取られ」
と今朝の記録を吹き込んでますが、道行く人には完全に怪しまれてますよ!!
この段階だと、ボイスレコーダーを除けば、律子の味方をできる部分は無い・・・かな。(片づけが不得意とか、同じ要素はあるけれど…σ(^^;))
[佐々木法律事務所の面々]
事務所では、朝、いち早く出勤してきている桜庭が法律の勉強をしています。遅れて出勤してきた蝶野さん。蝶野は出勤しても勉強してるだけなのにタイムカードをつけるのはおかしいと叱責してます。一方の蝶野は、担当の律子が昼からしか来ないのにこんなに早くに来くるのはおかしいと桜庭に反撃されますが;
蝶野 「ばーか。俺はもう一仕事してきたんだよ!」
ポケットティッシュを配ってきたらしいです(笑)。蝶野は働くおじさんなのね(高飛車だけど)。
桜庭 「弁護士事務所が営業しちゃいけないんじゃないんですか?」
蝶野 「弁護士法が改正されてOKになったんだよ!な、馬場さん?」
って、馬場さん、事務所にいたのか。気づかなかったけど、ずっと競馬新聞、読んでたみたいです。
馬場 「2000年ですな」
桜庭 「でも俺、友達に宣伝しときましたよ、って言ったら、法先生に
死ぬほど怒られましたよ。『弁護士が客漁るもんじゃない』っ
て」
馬場 「昔は弁護士は聖職だっていう意識が強かったからなぁ。まぁ、
実際には聖職どころか、客が白と言えば、黒も白にするのが商
売なんですけどね」
桜庭 「法先生、ピュアすぎんだよなぁ〜」
ってところで、タイミングよくお約束のように法君出勤。
桜庭 「自分の正義感に合わないと客に説教しちゃうし、逆だったら、
ただ同然で仕事受けちゃうし。法先生はね、イマイチ大人にな
りきれてないんですよ」
法倫 「少年のような上司で申し訳ないな(怒)」
桜庭 「すみません!m(_ _)m」
法倫が不機嫌なのはもう一つ理由があって、先ほど蝶野が配っていたポケットティッシュを拾っちゃったのね。
法倫 「蝶野さん、何度も言うようですが、やめていただけませんかね、
こういうことは!」
蝶野 「一応、律っちゃん先生の・・・」
法倫 「私は聞いていませんが」
馬場 「法先生、お客様みたいですけど」
入口を見ると、そのポケットティッシュを持った男性(小堺一機さん)と、若い女性(酒井若菜さん)が立っています。
一同 「ご相談ですか?」
小堺 「・・・」
事務所の打ち合わせ室にて、今やってきた男性と女性と向かい合わせに、法倫と桜庭が座ってます;
小鹿 「私の家の前の写真です。ご近所20件ほどのゴミ置き場になって
まして、そろそろ他の場所に移動して頂けないかなぁ、と思っ
てまして」
桜庭 「ずっとゴミ置き場なんですか?」
小鹿 「もう15年になります。うちみたいなニュータウンだとゴミ回収
業務が混乱しないように、売り出す前に分譲会社と市が予めゴ
ミの収集場所を決めておくんです。ただし、それは一時的なも
ので、住民の話し合いで変更していいって、話だったんですけ
ど・・・」
小鹿は気が弱いのが災いして、集会等でも言い出せず。なので、間に弁護士に入ってもらうことで、円満に話を進めたいという依頼だった。
ゴミが散乱するゴミ置き場の写真を見る法倫だけど;
法倫 「このゴミ置き場を移動したいんですか?」
小堺 「たかがゴミだとお思いでしょうけど、ゴミのにおいの中で生活
する気持ちって分かります?」
自分の生活を振り返る法倫。ゴミの部屋で、ハエが飛び回る部屋で食事してるのを頭の中で回想してます。気持ちは完全に依頼者にシンクロしてます。
小堺 「もう15年も引き受けたんですから、さすがにもう、他の方に代
わって頂いてもいいんじゃないかって・・・」
法倫 「そんなふざけた話があってたまるか!!いいですか、小鹿さん、
我々には皆、『人格権』というものがあるんです。何条だ?」
桜庭 「・・・確か憲法第13条の・・・」
桜庭がもたもたしているうちに、法倫が無視して力説を始めちゃってます;
法倫 「人格権とは個人の人格的尊厳に基礎を置く権利で、人が人らし
く生きることを認める権利です。憲法13条は全ての人が人格的
尊厳を持った個人として、尊重されることを保証しています」
桜庭 「そうそう、その・・・」
法倫 「つまり、この国に住む人間は誰しも、人間らしく生活する権利
がある!ゴミの中で生活されている状態、それを余儀なくされ
ているというのは、人格権の侵害に当たるんです!分かります
か、小鹿さん!あなたは人間としての権利を不当に蹂躙されて
いるんです!」
小堺 「引き受けて頂けるってことですか?」
法倫 「もちろんですよ。これは私にとっても聖戦です!」
法倫くん、気合入っちゃいました(笑)
小鹿を送り出す法倫と桜庭と、そして・・・さっきやってきた女性?
法倫 「?」
桜庭 「?」
桜庭 「あの・・・お父さん、お帰りになられましたけど」
法倫 「・・・」
桜庭 「娘さんですよね?」
鈴木 「いやだ、違いますよ。ビルの前で一緒になっただけです」
桜庭 「えっ、じゃぁ、別のご相談の方?」
鈴木 「今日からここで働く事になった鈴木恵26歳です」
法倫 「?????」
鈴木 「佐々木律子さんにスカウトされてきました?」
再び事務所の中。
出勤してきた律子に事の次第を聞く事務所の一同。だけど、真正面に恵の顔を見ても、全く思い出せない様子。恵が言うには、バーで律子に派遣の仕事先でのセクハラの相談に乗ってもらったというのだ。広島出身というキーワードを恵に言われて律子は思い出したようだけど;
法倫 「ちょっと!」
律子 「何?」
法倫 「人を雇うとか、営業するとか、そういう事務所全体に関わるこ
とは、共同経営者である僕に相談するのがスジだと思うけど?」
律子 「そうね。仰る通りで」
蝶野 「無理ですよ。もう1人入れる余裕なんて無いですよ」
律子 「でも彼女、派遣やめてきたみたいだしね」
法倫 「君も見た通り、飲み屋での彼女は意思能力に欠ける状態なんだ。
従ってこの契約は成立しなものと考える」
鈴木 「・・・じゃぁ、あたし、帰ります。他に誘われてる仕事あるん
で」
律子 「えっ、そうなの?」
鈴木 「このお店にスカウトされたんですよ」
と恵が取り出したのは、キャバクラの名刺。馬場が言うには「客は天国、キャバ嬢は地獄」というようなお店らしいです。その一言で、全員が恵に同情的に法倫の顔をみつめるわけで;
法倫 「・・・・・・・・・・・・・わかりましたよ」
またまた法倫弱っ!
[お悩み相談]
満月の夜・・・東京中央大学体育館。
「本日OBデー 東京中央大学レスリング部」なんて書かれた看板が置かれた扉の向こうは、レスリングの練習場。大勢の大学OBたちがユニフォーム姿で揃ってます。その中には法倫と、親友の小川の姿も;
猪木 「元気ですか?!」
一同 「オーーーーーー!」
猪木 「お前ら!」
一同 「オーーーーーー!」
猪木 「今日も元気に!」
一同 「オーーーーーー!」
猪木 「行くぞ!」
一同 「オーーーーーー!」
法倫も小川も一緒に気合を入れました(本物の猪木さんの出番はここだけ?(^^;))
次の瞬間には法倫と小川がレスリングの実践練習を。練習をしながら;
小川 「また律っちゃんと何かあったんだろ?」
法倫 「何にもない!」
小川 「またまた、女の子とは俺に相談しとけよ」
小川は相談されるのが好きなタイプのキャラなのかな?
法倫 「お前に相談するとロクな事にならないからな」
小川 「えっ、そう?」
法倫 「大体、律子と結婚したのだって、お前があんな美人はもう二度
と現れないから、って」
小川 「じゃぁ、お前の結婚、お前の結婚がまずいのは俺のせいじゃな
いか。相談にのらせてくれよ!」
わざを決められ、ギブアップしちゃいました(笑)
ってことで、少し休憩。小川に悩み事を相談する法倫。デジタルカメラで撮影した写真を小川に見せてます。
法倫 「皿洗いも洗濯も、掃除もゴミ出しもしてない我が家だ。今日で
1ヶ月になる」
小川 「これ、すごいな。これ、よく耐えられるな」
法倫 「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス・・・家康だよ」
小川 「律っちゃんが自分から片付けるのを待つってこと?」
法倫 「・・・」
法倫 「基本的に律子に比べて俺の方が汚れている事に対して我慢がき
かない。その結果、本来は律子が片付けるものでも、ほったら
かしにされていると、ついつい、先に片付けてしまう」
と、日常生活を回想しながら法くんは語ってます。例えば、ソファーでテレビを楽しそうに見ている律子を眺めながら、台所に山積みになった食器を法倫が洗ったりしちゃうわけですね。
法倫 「俺のその習性を見抜いた律子は自分からは全く何もしなくなっ
たんだ。そんな状態がもう、1年以上。このままではいけない
と思って、俺は1ヶ月前から何もしないことにしたんだ」
小川 「で、鳴いてくれそうなの、律っちゃん?」
法倫 「俺が泣きそうだ(ToT)」
小川 「だろうな」
法倫 「どうしてこんな思いまでして一緒にいなきゃいけないのか、
10分に1回は思うよ!」
小川 「そんなにか?!」
再び実践トレーニング開始。
小川 「法ちゃん、ここはやっぱり家康じゃなくて、信長だろ?例えば
さ、部屋が散らかってるせいで、大事なものなくしちゃうとか
さ。そうすればさ、律っちゃんも少しは反省するんじゃないの
かな?」
法倫 「そんな都合よくいくか!」
小川 「まぁ、偶然には無理だろうな」
法倫 「俺に窃盗しろっていうのか?」
小川 「夫婦間の窃盗だから、刑は免除じゃないか」
法倫 「法じゃない!倫理の問題だ!」(←律儀)
小川 「でも、お前、このままだとこの我慢比べ、確実に負けるぞ、い
いのか、それで?正直者がバカを見る、そんな世の中でいいの
か?!」
で、また小川に決められちゃって、法くん、ギブアップしちゃいました。
その頃、一方の律子は今日も酔いつぶれてます。古田さんに担がれてタクシーに運び込まれてました。
ってことで、以上、本日のレスリングシーンでした(^^;)。本当に段取りどおり動きながらセリフを言わなきゃいけないのね。大変だわ、このシーン。
[法倫の先制攻撃]
翌朝。チェックのパジャマ姿の吾郎君♪
テーブルの上に置かれた膨張しきったカップ麺。箸がつけられた形跡は一切ありません。
法倫 「カップ麺を3分待っている間に・・・・・・・、辛抱たまらず
冷蔵庫からハムを出して」
と、冷蔵庫ももちろん開けっ放しで;
法倫 「かじりながら寝てしまったか」
床に目を落とすと、リビングでそのまま律子は寝てますよ。もう、ここまできたら仕方ないよねー(笑)。その姿を見て法倫は腕組みをしながら決意をして;
法倫 「これは世直しだ」
世直しかよ!まぁ、確かに信長だからね。律子の傍に落ちていたキーホルダーをこっそり取り上げました。
で、そんな律子は放っておいて、仕事は仕事。小鹿から受けた仕事の現状調査をするため、法倫と桜庭は問題のゴミ置き場の視察をしています。ゴミ置き場には、無造作にゴミ袋が積み上げられていて;
桜庭 「うわ・・・」
法倫 「これはうちといい勝負だな・・・」
ゴミ収集車が行ったあとも、散乱した細かいゴミを掃除をする小鹿夫人;
夫人 「カラスが・・・散らかすんですよね」
桜庭 「掃除はいつも奥さんがなさってるんですか?」
夫人 「昔は当番の人がやったんだけど、掃除好きなもんで、いつの間
にか全部やるようになっちゃったの」
法倫 「お気持ち、分かります(しみじみ)」
小鹿さんの家の中にお邪魔して話を聞いてますが;
桜庭 「自治会のみなさんに話をして了承を得ることが大事ですね」
小鹿 「そうですか・・・」
と話を聞きながらも、法君、家の中が何やら気になる様子・・・
小鹿 「どうかなさいましたか?」
法倫 「ああ、いや、すいません。次の土曜日に利用者のみなさんに集
待って頂いて、お話をしようと思っています」
桜庭 「この書面をもってご説明に回りたいと思ってますが、よろしい
ですか?」
『夢が丘ニュータウンごみ収集場所移転に関する集会のお知らせ』
桜庭から渡された書面をじっと見つめる小鹿。
小鹿 「・・・」
桜庭 「」
法倫 「小鹿さん?」
小鹿 「いや、緊張してきちゃって」
法倫 「???」
若干、不可解なものを感じながらも、小鹿さんちを出てきた法倫と桜庭。これからさきほどの『集会の案内』を配って歩くのかな?ニュータウンの家の中を歩きながら;
法倫 「桜庭、ソファー小さくなかったか?」
桜庭 「はっ?」
法倫 「ソファーだけじゃないと思うんだなぁ。テーブルも小さかった
な?」
桜庭 「気のせいじゃないですか?」
法倫 「うん・・・」
そこに法倫の携帯に、まだ家にいる律子から電話が入りました;
律子 『カギ無いんだんけど。法君知らない?』
法倫 「・・・あ、確か見たぞ・・・(←白々しく)」
律子 『ウソ、何処?!』
法倫 「確かキッチンの作業台だったような・・・」
律子 『キッチンの作業台?!・・・痛っ』
法倫 「どうした?」
律子 『フライパンが・・・』
法倫 「ああ、やっぱり洗面所だったかな・・・」
律子 『洗面所の何処?』
法倫 「悪い、取り込み中だから、切るぞ」
律子 『えっ?』
ぷちっ(笑)
その電話のやり取りを横で聞いてた桜庭君。
桜庭 「どうしたんですか、律っちゃん先生?」
法倫 「うん。何か、カギ失くしたらしいんだよな」
その頃律子は、ついに狭い廊下で転倒してたり…(^^;)
桜庭 「カギ失くなったって大丈夫なんですか?」
法倫 「まぁ、あそこなら最後は気づくんじゃないの?」
律子が転んだ先の玄関にキーホルダーはあったのでした。
桜庭 「どこにあるか知ってるんですか」
法倫 「(>_<)」
桜庭 「だったらすぐに電話してあげましょうよ」
法倫 「(桜庭の携帯を押さえて)いいか、律子には絶対に言うな!」
桜庭 「はい」
男と男の約束です!
と、そんなやりとりをしていたのは、小鹿のご近所の高山という家の前。
高山 「何ですか?」
夜。事務所にて。法倫は席を外してますが、帰宅したのかなぁ?律子はまだ仕事をしてますが、蝶野が律子周辺の身の回りの片づけをしています。聞くと律子の指示らしい。その様子を見ていた桜庭は;
桜庭 「法先生、喜びますよ」
と思わずポロリ。
律子 「えっ、何で?」
桜庭 「だって、法先生は律っちゃん先生にそれを分かってもらうため
にやったんですから」
律子 「桜庭君、それ、どういうこと?」
桜庭は正座させられてますよ(笑)。男と男の約束がいとも簡単に崩壊しちゃってます。
桜庭君、弱いねぇ〜。でも、折角法倫がリードしたかと思ったのに、これで反撃されるのは確定しました(汗)。
[律子の反撃]
翌朝・・・律子のキスで目覚める法倫。おっ、ラブラブ夫婦じゃない♪
律子 「おはよ!ご飯できてるよ!」
法倫 「???おはよう」
律子 「顔、洗ってきて、ね?」
法倫 「うん」
そうして部屋を出て行く法倫だけど、その隙に律子は法倫のカバンを開けて・・・あーあ、いけないんだ、いけないんだ。
今日も律子より早く、事務所に出勤した法倫。
法倫 「おはよう」
出勤してきた法倫を、おどおどしながら眺めている桜庭。
法倫 「何?俺の顔に何かついてる」
桜庭 「あ、いや、先生は今日も何もお変わりなく」
法倫 「ああ、それよりさ、小鹿さんの件なんだけど」
と、そこに法倫に電話が;
鈴木 「法先生にお母様からです」
法倫 「え??・・・(受話器を取って)ねぇ、ちょっと、携帯の方に
かけてよ」
ゆと子『だって、あんた、携帯が繋がらないんだもん』
法倫 「えっ?鳴ってないと思うけど」
ゆと子『もう、何度も電話してんのよ』
その電話を受けながらカバンの中を探す法倫。この段階で気づくべきですよねぇ〜。几帳面な性格なんだから、携帯を無くす訳が無いんだし。
と同時に、小鹿が夫婦揃って事務所にやってくる。
法倫 「?!」
事務所の会議室。依頼を受けた法倫と桜庭が、小鹿夫妻の話を聞いてます。デジカメで撮影した今朝の小鹿家の様子を見せてもらいますが;
桜庭 「弁護士頼んだ事に対する嫌がらせですかね・・・」
自宅の玄関前にゴミがまき散らかされていたのです。
小鹿 「あの、実は・・・、家を買う時に当面ゴミ置き場になることは
引き受けるからって、分譲会社の方から値引きをしてもらった
んです」
桜庭 「値引きって?」
法倫 「モデルハウスの家具をもらったんですね」
小鹿 「やっぱりご存知でしたか?」
法倫 「モデルハウスでは部屋を広く見せるために、小さめのものを置
くって聞いたことがあって・・・。それで家具の総額はおいく
らなんですか?」
小鹿 「200万ぐらいだったと思います」
夫人 「だから私はずーっと引き受ける覚悟だったんですよ。でも、去
年腰を痛めて、たいしたことないのに、お父さんがなんとかし
ようとしてくれて」
小鹿 「だけどやっぱり、私達の言い分が許せないって人がいるんだっ
てことも分かりました。これ以上は、火に油を注ぐだけだと思
うんで」
そう言いながら、お金の入った封筒を取り出す小鹿。
小鹿 「これ・・・今までのご相談料です」
小鹿が帰った後の事務所。法倫は明日、住民に説明するために作成していた資料をPC画面上で眺めながら黙っている。
桜庭 「というわけで、依頼、取り消しになりました」
蝶野 「まぁ、ぶっちゃけ、たいした金にもならない話ですしねぇ」
鈴木 「でも、小鹿さんこの後地獄です。近所に中途半端に話だけして
回って、小鹿さんこれからすっごく済みにくくなっちゃいまし
たよね。どうすんのかな・・・引っ越すのかな。持ち家だし売
ったりするのとか大変・・・」
そんなやり取りを聞いて、法倫はコートとカバンを手に取りました。
桜庭 「法先生、どこ行くんですか?」
こうやってすぐに行動に移すところは格好いいですね、法倫君。理想家肌というのは悪くないです♪
法倫が出ていったのと入れ違いで事務所にやってきた律子。正しくそのタイミングで律子のカバンの中の携帯が鳴ったりしたわけですが、その着信メロディは、明らかに法倫がいつも使っているものだった;
律子 「着信音変えたのよ(あたふた)」
馬場 「追いかければ間に合うと思いますけど?」
律子 「やだ馬場さん、何言ってんの?」
馬場 「これはひと雨くるかもしれませんね」
小鹿の家にまでやってきた法倫。だけどどうやら家は留守のようで・・・。カバンの中から携帯電話を出そうとするが;
法倫 「電話・・・」
そうこうするうちに、雨まで降り出してきちゃいました。踏んだりけったりです、法くん。
一方、事務所では、既に夜になってしまいましたが、法倫はそのまま戻らず。外はなおも雨が降っている状態ですが、法倫への電話がひっきりなしに事務所内では鳴り響いています。要はクライアントから法倫への携帯電話が繋がらないということなんですね。法倫の携帯を隠した律子は気もそぞろになってます。
一方で、その法倫はといえば、既に日も暮れているにも関わらず小鹿の家の前でじっと待ってます。雨が降ってる中、ゴミ置き場の”屋根”を傘替わりにして。そこに夫妻が戻ってきました。
夫人 「佐々木先生!すみません、すぐ中に」
法倫 「ああ・・・あの・・・明日の説明会、やっぱりやらせてもらっ
てもいいですか?」
小鹿 「いや、でも、今、みなさんに断って回ってきたところなんです
よ」
法倫 「でも、これじゃぁ、小鹿さんを暮らしにくくしただけじゃない
ですか?」
小鹿 「・・・」
法倫 「それに実質値引きを受けていたとしても、たった 200万円で人
間らしく生きる権利を奪われてしまうのはおかしいと思うし。
あなたがたった1人でゴミ置き場の掃除をするのも、僕はおか
しいと思うんです」
法君、熱いです。
小鹿 「でも、みんなが気持ちよく納得する方法なんて、あるんですか?」
法倫 「傘…、貸してもらってもいいですか?説明会でお話したいんで」
小鹿 「・・・」
そうして、法倫は傘を借りて、再び近所に集会を開くよう、頭を下げて回りました。
そうしてようやく事務所に戻ってきた法倫。事務所にはもう、桜庭しかいませんけど(^^;)。
桜庭 「おかえりなさい」
法倫 「あちゃ・・・」
法倫の机の上には留守にしていた間に掛かってきた電話メモが書かれた付箋がいっぱい。
桜庭 「携帯が繋がらないって、クライアントから鬼のような電話が…」
法倫 「(クシャミをしながら)ああ、どうも(携帯を)失くしたみた
いでね」
って、物の見事な鳥の巣状態の頭で法倫君が桜庭に言ってます。法倫も吾郎君と同じ髪質という設定なんでしょうか?(^^;)
桜庭 「あの、僕、整髪料買ってきましょうか?」
法倫 「それどころじゃないだろう!」
鳥の巣頭状態で電話メモを見始めました。
桜庭 「あの・・・携帯なんですけど、もしかしたら律っちゃん先生が
盗った・・・もしかしたらですけど」
法倫 「そうか・・・」
その頃・・・佐々木家では、律子がソファーの下に入り込んでますが・・・
律子 「不自然かなぁ・・・」
どうやら法倫の携帯の隠し場所を思案しているみたいです。そこに法倫帰宅。そんな律子の様子を目にして;
法倫 「何やってんの?」
律子 「!!」
ソファーの下から出てきた律子、表情も笑顔を作ってから;
律子 「携帯、落ちてたよ。はい」
とか平然と隠していた携帯を法倫に渡したり。
法倫 「よく気づきましたね、あんなとこ????」
律子 「さっき鳴ってたんで」
だけど、携帯はマナーモードにされちゃってますしぃ。
法倫 「・・・」
律子 「バイブでも音するじゃない?」
法倫が着信履歴を見ると;
法倫 「最後の着信は30分以上前なのに?」
律子 「・・・」
法倫 「はぁ・・・恥かしくないのか、こんな真似」
律子 「先にやったのはそっちじゃない!」
法倫 「やったんだな?」
律子 「・・・。そっちこそ!」
法倫 「君にわかって欲しくてやったんだよ!誰もやらなかったら家の
中、こんなことになるし!こんなことになったら住めたもんじ
ゃないだろ?」
律子 「・・・」
法倫 「上手いこと僕1人に押し付けるんじゃなくて、二人で協力して
維持するべきだと思わないか?二人の家なんだから!」
律子 「悪いけど、私、あなたに何かやってくれって、1回も頼んだこ
となんてありませんけど」
法倫 「!?」
律子 「掃除だって、あなたが綺麗好きで勝手にやってることでしょう?
それを私がやらせたみたいに言われても困るんですけど」
法倫 「ああ、そうだ。確かに君がやらせたわけじゃない!君はただ何
もやらなかっただけだ。だけど見ろよ!誰かがやらないとこう
いう状態になるんだよ!つまり、何もやらないということは、
こういう状態を作り出すということだ!この状態は僕の人間ら
しく生きる権利を剥奪している。ゆえに何もやらないという君
の行為は、僕に対する『人格権の侵害』だ!」
律子 「この状態を一概に人格権の侵害とは言えないはずよ。なぜなら
そもそも夫婦には民法上、相互に協力する義務がある。各々が
得意とする分野で協力すべきであり、また生育環境の異なる夫
婦が同居する以上、相手に対する受忍義務があり、この状況を
どう感じるかは個人差が・・・」
と言ったところで、切れた法君は律子にゴミ袋を被せちゃいました。
法倫 「君がどれだけ無神経なのかは知らないが、俺にとってはそのぐ
らいのことだ!!!我慢できるか、こんなこと!!!!この、
ゴキブリ女!!!」
頭から被されていたゴミ袋を破って;
律子 「ゴキブリ?」
法倫 「ああ。こんなゴミの中で生活できるなんて、ゴキブリか君ぐら
いのものだろ!!」
律子 「離婚よ!離婚!くもの巣頭!!」
そうして律子はスーツケースを持って家を飛び出してきちゃいました。
律子が出てきた先は、猪木さんちの『もまれ処』。マッサージをしてもらいながら、律子は猪木にお悩み相談。
猪木 「あははは、ゴキブリ女か。上手いこと言うわね、法倫君も♪」
律子 「蜘蛛の巣のクセに」
猪木 「蜘蛛?」
律子 「あの、ネチネチネチネチいやらしいというか。頭が蜘蛛の巣頭
のことよ!」
猪木 「あんたも上手いこと言うわね♪でもさ、私だってゴキブリ飼っ
てあげるほどお人よしじゃないし」
律子 「!」
猪木 「世の中のほとんどの人もそうじゃないの?法倫君以外は♪」
律子 「・・・」
ちょっとはしおらしくなってるのかな、律っちゃん??
一方で自宅で一人ぼっちの法倫君。それでもパソコン開いて電卓片手にお仕事しています。だけど体には寒気が走り…。
翌朝。土曜日だけど、桜庭は集会があるから出勤してきたのかな?事務所には誰もいないかと思ったら、書類が床の上に散乱していて;
桜庭 「???」
その傍らに法倫が倒れていた。
桜庭 「法先生!!!」
桜庭はとりあえず救急車を呼んで法倫を病院には運んだようですが・・・。
桜庭 「僕はどうすればいいんでしょうか?!」
桜庭は事務所中の人間に泣き叫びながら電話をかけてました。
きゃー、法先生、倒れちゃったよぉ〜(って、かなりベタな展開だけどなー)。吾郎君ってばそういうキャラ?(汗)
[決着]
病室。点滴をつけながら眠り続けてる法倫。その様子を病室の外から眺めている律子。ちょっと拗ねた感じなのが可愛いかな。
桜庭 「肺炎を起こしかけてたみたいなんですけど、今日一日安静にし
ていれば問題ないそうです」
猪木 「そう・・・」
桜庭 「あの・・・律っちゃん先生、これから法先生の替わりに夢が丘
タウンに行ってもらえませんか?」
律子 「は?」
桜庭 「今日、住民の方にゴミ置き場の移設をお願いする集会があって」
律子 「延期すりゃいいじゃない、そんなの」
桜庭 「やるって言ったり、やらないって言ったりで。今日行かないと
相当まずいんですよ」
律子 「あの人だって、ゴキブリ女なんかに助けられたくないと思うけ
ど?」
桜庭 「ゴキブリ??????」
そうして、律子と猪木は行っちゃいました。
桜庭 「怒っちゃった?」
猪木が運転する車にて。助手席には律子が座っています。でも、その車がオープンカーとは派手だなぁ。
律子 「・・・」
意地を張りながらも、律子は新婚当時のことを思い出したり。
猪木 「ゴキブリってさ、恐竜が栄える前からいて、いまだに繁栄して
るんだって。しかも、どんなに酷い環境でも対応できる体を持
ってて、すっごく逞しいんだって♪」
律子 「何が言いたいの?」
猪木 「いい加減で嘘つきで自分勝手で、でもそこがとっても逞しくっ
て。ひょっとしたらこの人、最後の最後には私を助けてくれる
んじゃないかしらぁ〜、って感じ?♪」
律子 「・・・」
猪木 「そこがあんたのたった1つのいいとこなんじゃないの?こんな
形で終わってもいいの?」
律子が黙っていると、その道は千葉に続く道のようで…
律子 「・・・もう、向かってんじゃない!」
猪木 「はははははは(笑)」
その頃、法倫もようやく病室で目を覚ましてました。
さてさて、夢が丘ニュータウン集会所。多くの住人達が集まってます。その中の様子を集会所の外から眺めてる佐々木法律事務所の面々。
鈴木 「向こうも弁護士呼んだんですね」
馬場 「やる気満々ですな」
桜庭 「ど、どうしたらいいんですか?!」
蝶野 「何言ってるんだ。お前がやるしかないだろ?」
馬場 「私達は全く内容、知りませんしね」
桜庭 「・・・」
桜庭は相当、あたふたしていますが、他の面子は、なぜか落ち着いているというか、無関心というか(^^;)
小鹿 「あの・・・大丈夫なんでしょうか?」
蝶野 「一応、こいつも弁護士ですから・・・そのうち」
桜庭 「今の、経歴詐称になったりしないんですか?」
桜庭が窮地に立たされていると;
律子 「違法よ!」
桜庭 「律っちゃん先生!弁護士法第74条違反。100万以下の罰金よ」
結局、律子が法倫の代理を務める事に。集会所の大勢集まる人の前で、律子が壇上に上ります。
桜庭 「これさえ読めばきっと勝てます。完全勝利です」
律子 「わかった」
律子の挨拶で集会がスタートします。そのタイミングで法倫も小川が運転する車で集会所に到着した。
まずは資料を読み上げ、現状説明から開始する律子。
律子 「その後15年間、小鹿さんは自宅前にゴミ集積所を引き受け続け、
更に他の利用者はゴミ置き場の・・・掃除1つせず・・・」
昨晩の法倫とのやりとりを思い出しちゃった律っちゃん;
律子 「小鹿さん1人か・・・」
そうこうしている間に、法倫が集会所に到着しました。律子が自分の替わりに集会を仕切っているのを見て、驚く法倫。
小川 「律っちゃんやってくれてんじゃん」
法倫 「・・・」
少しは法倫も律子を許す気持ちになったんでしょうか?
律子 「調査によるとゴミの管理というのは利用者の分担によるところ
が圧倒的に多く…」
律子が説明をしていると、近所の主婦が反撃を;
女性 「悪いけど、私達は小鹿さんに掃除してくれなんて1回も頼んだ
ことありませんけど」
まぁ、実際にこんな発言をする主婦はいないと思いますけど、律子にとってみれば、昨晩、自分が法倫に発した言葉と全く一緒なわけで、昨晩のやりとりを思い出しちゃったわけですね。それを見ていた法倫は;
法倫 「あの・・・」
と助け舟を出そうとしたのだけど、律子は;
律子 「ああ、そうでしょう!」
と、若干、逆切れ?(笑)。
律子 「確かにみなさんがやらせたわけじゃありません。みなさんは、
ただ、何もやらなかっただけです。でも誰かがやらないとゴミ
は、(写真を差して)こういう状態になるんです」
これは法倫が律子に言った台詞ですね。
律子 「つまり何もやらないということは、こういう状態を作り出すと
いうことであり、この状態は小鹿さんの人間らしく生きる権利
を剥奪している。ゆえにあなた方の何もやらないという行為は、
小鹿さんに対する人格権の侵害なんです」
と、律子が熱弁を振るったところに、相手側の弁護士から、「小鹿さんは家の前にゴミの集積所が置かれるという条件をネタに分譲会社の担当者に値引きを迫り、最終的に200万円相当のモデルハウスの家具を特別にもらったそうじゃないですか?」と皆がいる場で公表される。
律子 「えっ?」
桜庭 「すいません、あの…、それ、昨日分かったことでして」
と、急に劣勢にたった律子ですが、今度はその場にあるゴミ箱を目の前に撒き散らすという行動に出ちゃいました。男前だなぁ〜(^^;)
律子 「目の前にゴミがあるってこういうことです。 200万もらって引
き受けますか、15年間?」
住民達は黙っちゃいました。
律子 「それだけじゃなくて、ゴミ置き場の掃除までやるんですよ。15
年間です。750週間、週4回。3000日。この労働は既に200万以
上の価値があるのではないでしょうか?」
ってことで、何とか丸く収まったのかな?
最後の最後で法倫登場。
法倫 「付け加えさせていただきます。小鹿さんが自発的にやってきた
ゴミの管理業務を管理会社に委託した場合、15年間でその費用
はざっと800万円になるそうです。200万円もらったから引き受
けるべきだという論理を成り立たせるなら、 200万円支払えば
引き受けなくてもいいという論理も成り立ちえる」
高山 「だから、今度は俺たちにゴミ臭い中で暮らすべきだというのか?」
法倫 「そうです、問題はそこなんです。今のままでは誰かの家の前に
ごみ収集所を移したところで、今度は誰かの人格権を侵害して
しまうだけの話になってしまう。そうならないために、私から
の提案は3つです。1つ目はカラスの害を防ぐための回収用の
ゴミ箱の導入、2つ目は清掃の当番製の導入です。そして3つ
めはゴミ自体を減量するというのはいかがでしょうか?みなさ
ん、いかがでしょうか?」
と、これで全員が納得したのかどうかはよくわからないですが、誰も何も言わないということは合意されたということなのかな?小鹿夫妻も法君に深く頭を下げました。安心したのか、その場で法君、再び倒れちゃいましたけど・・・
って、1つの話で2回も倒れるんかい!!
[夫婦円満?]
気がつくとまた病院のベッドの上で、傍らには小川君が・・・
小川 「あ、おはよう」
法倫 「・・・あいつは?」
小川 「病気を治すのは私じゃなくて点滴だから、って」
法倫 「・・・」
小川 「な、俺の言う通り、結婚してよかったろ、律っちゃんと?」
法倫 「・・・」
その日のうちになのか、翌日なのか、とにかく夜、法倫が自宅に戻ると、事務所総動員で自宅の清掃を行ってました。
法倫 「何でみんな???」
律子は台所で慣れない手つきでお皿を洗ってます。
法倫 「あれは何だ?!?!」
桜庭 「小鹿さんの奥さんの労働を金に換算したじゃないですか?あれ
で危機感覚えたらしくて」
法倫 「危機感?」
桜庭 「法先生のことだから、いつか必ず自分の家事を賃金換算して請
求してくるって」
法倫 「・・・」
と、律子は反省したみたいなのだけど、几帳面な法倫はコートを脱いで台所に行ったかと思ったら;
法倫 「油モノとそうでないものを一緒に洗うな!」
律子 「??!!」
と、律子を叱責し始めました。和解したかと思ったのに一同ヒヤリ。
法倫 「君の衛生観念は一体、どうだ!流してないときは水を止める!
どう考えても不経済だろ?」
律子 「・・・」
法倫 「何なんだ、これは。泡がついたままじゃないか!これで洗った
と言えると思ってるのか?」
律子 「人がせっかく・・」
法倫 「もういい、やるな!やるな!」
律子 「・・・」
法倫 「やってもやらなくても俺をイライラさせるんだったら、もう、
余計なことやるな、って言ってるんだ。夫婦は得意分野で相互
扶助しあえばいいと提案をしているだよ!」
律子 「・・・」
法倫 「好きな人間がやった方が上手くいくんだよ!ほら、どいて!!」
法倫がお皿を洗い始めました。
律子 「じゃぁお邪魔のようなんで、私は風呂でも入ってこようかなぁ〜」
って、それも違うと思いますけど、律子さん・・・(汗) でも、本当に風呂に行っちゃいましたよ。温かくみなさん見守ってますけどこれでいいんでしょうか?(謎)。
馬場 「雨降って、地固まるってところですかね」
いや、固まってないし。結局、話が元に戻っただけだし。そして、法倫の背後にはしっかり山崎パンが映ってるしぃ〜(笑)
翌朝、いつものように律子より先に出かける法倫。遅れてようやくベッドから律子。
ナレ 『こうして、離婚の危機は回避されたものの・・・』
律子の携帯が鳴り、電話に出ると…
猪木 「律っちゃん、裁判よ、裁判!」
ナレ 『既に新たな離婚戦争の種が根付いていたことを・・・』
一方の法倫は、母親と母親の友人と、面会していた。
ゆと子「お友達の前田さんが裁判起こされそうなんですって」
法倫 「裁判・・・?」
ナレ 『二人はまだ知る由もなかった・・・』
結局、毎回、喧嘩はするけど、丸くは収まるっていう話なのかなぁ〜???
<感想全般>
いよいよドラマが始りましたぁ〜。何と言いましょうか、相変わらず第一話はなかなか楽しめないと申しましょうか、色々考えちゃいますねぇ(汗)。
ドラマの内容としては、大きな破綻無く最後まで見せてくれる内容だったように思います。ちょっと上手く纏まりすぎかなぁ、という気もしないではないですが…。
番宣を見る限り、てっきり”離婚バトル”がメインかと思ってましたが、もう少しほんわかしたドラマなんでしょうか?第一話を見る限りは、法倫と律子の間には、根底にはしっかりとした愛情があるは、あるみたいですし。実はその辺が若干、混乱しています。ちょっとこのドラマの楽しみ方が私の中で定まらなくて…。
ただ、次回以降も期待できるのは確かですね。1話完結で見やすいドラマになっているみたいですし、日曜日の夜に見るにはいい感じです。
(08.01.27)
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