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'17年02月放送分 |
第236回放送 17.02.02 |
第237回放送 17.02.09 |
第238回放送 17.02.16 |
第239回放送 17.02.23 |
♪番組の説明 祝・4年目突入!!『ゴロウ・デラックス』とは…? SMAPで一番おしゃべり好きの稲垣吾郎がMCを務める業界唯一無二のブックバラエティ 毎週1冊(課題図書)、巷で話題の本からベストセラーまで様々なジャンルの本を深く紹介!! さらに、 大御所作家先生からまだテレビに出ていないニューキャラまで幅広いゲストをお迎えし、トークする番組。 |
第236回放送 '17.02.02 春日太一「鬼才 五社英雄の生涯」 オープニング。 吾郎:こんばんは。 外山:こんばんは。さぁ、今夜のゲストは日本で1人だけのあるジャンルの専門家の方なんです。 吾郎:はい。 外山:吾郎さん、そのジャンルの経験者? 吾郎:まぁ、何作品かはありますけれども。 外山:ねぇ、ありますよね。 吾郎:ただ、この方の知識はすごいですよ。半端じゃないですよ。 スタジオには、今回のゲストの著書が8冊ほど並べられてます。それぞれの席に座って; 外山:半端じゃないですからねぇ。 吾郎:このジャンルにおいては日本一。 外山:日本一。お呼び致しましょうか、今夜のゲスト、春日太一さんです。 今回のゲストの春日さん、先ほどから吾郎さんと外山さんが“日本一”を連呼してますが、日本でただ一人の『時代劇研究家』なのです。 吾郎:すごいですよねぇ…。 春日:ふふふ(笑)。 吾郎:そっか、僕は時代劇経験、だからその、三池監督の『十三人の刺客』ぐらいしかなくて。 春日:とても評判良かったですからね。 吾郎:ありがとうございます。 外山:よく…、よく褒められますよね、十三人の…。 吾郎:僕、芸能生活やってて、一番褒められてるのって、多分、『十三人の刺客』だと思う。 外山:ふふふふふ(笑)。 さて、今回のゲストの春日さん、子供の頃から親の影響で時代劇好きで、日大芸術学部・大学院に在学中も、時代劇を研究対象としていたそう。その研究も、太秦の撮影所に半年住み込むという徹底ぶり。そうやって取材を積み重ね、10冊以上もの時代劇関係の著書を書かれています。 その半年住み込みで取材した際に、監督、プロデューサーの力ももちろんのことながら、テレビ時代劇ではスタッフさん1人1人の創意工夫が細かいシーンに影響しているのを感じたそう。 吾郎:太秦って面白いんだよねぇ、やっぱり。昔、怖いイメージがさ、あったけれども、何年かぶりに行っても、『おお!久々!』みたいな感じに覚えておいてくれてるし。 この場合、どの作品の話しなんだろう???『炎立つ』や『陰陽師』は岩手県(?)での撮影だと思うので、『十三人の刺客』→『信長のシェフ』のときの話なのかな? 外山:へぇ・・・。 春日:独特の、ありますよね。僕が京都に戻ったら「お帰りなさい」って言ってくれるんですよね。 吾郎:そ、そ、そう。そういうノリがあるんですよね。 今回の課題図書は『鬼才 五社英雄の生涯』。時代劇,任侠映画を得意とした日本を代表する監督ですが、その人生も波乱万丈のもの。 そして、春日さんに言わせると、如何に周囲を楽しませるかという“虚実ハッタリ入り混じった生涯”とも言えるものだったと。 五社監督は、元々はフジテレビの社員として番組を制作。当時、スポンサー向けに試写を行い、OKだったら連ドラになるというシステムのものもあったそうで、五社監督は、試写用なのに連ドラだとハッタリをかましてスタッフ&キャストを集め、『三匹の侍』を作ったのだそう。結果的に歴史に残る作品となったわけですが、上手く行かなければ大事になっていたわけです。 その後、『三匹の侍』は映画に。テレビ局の局員が映画を撮るというのは当時、初めてのことだったそうです。そこで、映画界のスタッフから反発が出たため、五社監督が取った行動(ハッタリ)は、毎日、白スーツで撮影所で登場。スーツが泥まみれになっても翌日にはまた白スーツで登場し、本気度を示したんだそうです。 それだけ才能と根性がある監督ではあるのですが、仕事や家庭にトラブルおよび自身も銃刀法違反で逮捕されるなどして、全てを失います。 その後、代表作となる『鬼龍院花子の生涯』を撮影。全てを失った状態で撮影したもので、スタジオに監督の気迫が籠もった書き込みがされた映画台本も紹介されてましたが、本当に気迫の籠もった作品となったのです。 ちなみに、この映画、有名な『なめたらいかんぜよ』という台詞は台本にはありません。これも五社監督の叫びが反映されたものではないかと語ります。 死の直前にも、食道がんであることが判明したときも、『226』という映画を撮り終えたばかりのときのことだったので、スタッフに心配かけないよう、入院を海外旅行だと言い張ったのだそう。 吾郎:それはちょっと・・・こう言っては失礼だけども、エンターテイメント性を孕んでますよね。 春日:そうなんです。 吾郎:やってることが。もちろん、その信憑性を持たせるためにさ、真剣にやられてる事だし、周りの人に迷惑をかけない、心配をかけないためだけど、でもやっぱりちょっと可笑しみもありますよね? 春日:そうですね。そこが面白いというか。 吾郎:本当のエンターテイナー。全てが、生きてることが…。 外山:ねぇ・・・。 吾郎:新しいものもいいけれど、やっぱり古い映画とか見直したりとか、見た事がない人がほとんどだと思うから、若い世代の人とか。 春日:そうですね。新しい発見もあると思いますね。 吾郎:ありますよね。 春日:今と全然違う文化の中で、でも、人間の求めている情念であったりとか、何か、ワクワクするものってそんなに変らないと思うんですよ。それが何か本気で、とんでもなく本気でやってる人たちがいる世界ですから、それが多分、心うつと思うんですよね。なのでそれは本当に皆さん、見てもらいたいなぁという風に思いますけどね。 吾郎:うん。 外山:本当に熱い思い、伝わってくるものなんですね、こっちにも。 吾郎:いやいや、何か感動しちゃったよ。ふふふ(笑) (17.02.12 up) |