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第10話「少女の沈黙」 14.3.18 Tue PM9:00〜9:54
「はっ!!!!?」
福家警部補の経歴が映し出される。 2012年、警視庁捜査一課強行班第13係に、一人の女性が配属される。 元はキャリア組として警視庁に入庁した彼女は、交番勤務、生活安全 課などを経て、公安部外事第4課に異動。 しかし、その後は昇任を拒否し、現在の課に配属された。 外事課時代の7年間、彼女がどのような活動をし、経験をしたのか、 その詳しい記録は、どこにも残されていない。 (いつもは福家警部補=檀れいさんがナレーションを行っている冒頭のシーン、今回は石松警部=吾郎君です!うう、いいよ、いいよぉ〜(最初から全部吾郎君にしておいてくれてもよかったのにぃ〜(ぼそっ))) 菅村巽(岩城滉一)はかつて菅村組三代目組長の婿養子として四代目組長を務めていたが、三代目の娘でもある自身の妻を組同士の抗争に巻き込まれ失ってしまう。娘を失った三代目は組を解散することを決定。その言葉に忠実に従い菅村は組をたたみ、警備会社をたちあげ組員たちを社員として働かせて1年が経とうとしていた。 しかし、そんな四代目を不甲斐なく思った元組員たちがいた。そのひとり、元若頭の遠藤次郎(デビット伊東)は組の復活という要求を菅村に飲ませるために菅村の長女、菅村比奈(吉田里琴)を誘拐。しかし、遠藤の本当の狙いは組復活によって麻薬の販売ルートを確保することだった。菅村は娘とカタギとなった元組員たちを守るため、ある手段をとることを決意する。菅村は遠藤とつながる元組員金沢肇(米村亮太朗)を利用。金沢とともに遠藤に会いに行き、そこで一気に二人を殺害。菅村は、誘拐犯たちが仲間割れにより起こした殺害事件と見せかけることに成功した…はずだった。菅村がふと気が付くと目隠しをされ、監禁されていた娘の比奈が殺害現場に立ち尽くしていた。自分と悟られることのないよう、比奈をそのままにして菅村は立ち去る。 (以上、公式HPより) 犯行現場となった廃墟ビル。遠藤と金沢、2人の死体が血溜まりの中に横たわっている。 石松 「誘拐犯が仲間割れ…ですか?」 田所 「恐らく。しかし、壮絶な現場と言うか、内蔵が・・・」 嗚咽しながら口元を押さえて、その場を離れちゃう田所さん。一方の福家は平気で遺体を覗き込んだりして、その様子を石松は怪訝な表情で眺めている。 部下に促され、その場を離れる石松。その間に、福家は現場検証の結果を二岡から聞く。 石松が戻ってきて、福家が物怖じせず現場を調べているのを眺めている; 石松 「ベテラン刑事すら青ざめる現場だというのに、君は、変わらず 平然としてますね」 福家 「・・・」 石松 「冷静なのは頼もしいですが、君には恐怖という感情が欠落して いるのでは?という気にすらなる」 福家 「現場は現場ですので」 石松 「結構。今回の件は君にまかせましょう」 福家 「は?」 石松 「というより、田所君があの調子なんで」 見ると、田所が窓の外に向かって嘔吐してました(爆) 石松 「いいですね」 福家 「は、はい」 二岡は、比奈を誘拐した犯人たちの仲間割れだと報告。比奈は、警戒中の警察官が、窓際におかれたランタンの明かりが気になり、現場に残された比奈を発見されたと。比奈は、目隠しされた状態で、だが、遺体のそばに立っている状態で発見された。そして、凶器に使われた刃物には、比奈の指紋が発見されていた。 病院。 救出された比奈がベッドで眠っている。父親の菅村がそばに立ち会っていると、そこに福家がやってくる、菅村に話を聞く。 亡くなった誘拐犯の2人は元菅村組の構成員。菅村は1年前に亡くなった3代目の意思を継ぎ、菅村組を解散、今は警備会社を経営し、元組員たちはそこで働いていた。3代目の娘である菅村の妻は一年半前に組同士の抗争に巻き込まれ死亡していた。 警察署、捜査本部。 福家は菅村の妻が死亡した際の資料を見ている。そこで、二岡は誘拐犯の遺体から薬物反応が出たことを報告する; 福家 「どっちから?」 石松 「二人ともですよ」 二岡 「石松警部…」 石松 「死んだ遠藤と金沢ですが、常習的に薬を使用していたそうです。 組対ならびに薬対が密かにマークしてました」 福家 「組対もですか?組は一年前に解散したはずですが」 石松 「いくら堅気になったとはいえ、裏で活動を続けているかもしれ ない。警察がそう簡単に信じるわけがないでしょ?」 福家は一礼をしてその場を離れる。 石松 「君」 二岡 「えっ?あ、はい!」 石松 「食事はもう、取りました?」 二岡 「えっ?」 石松 「よければ一緒にどうです?」 二岡 「警部とご飯?是非!!寿司ですか?肉ですか?」 屋上。ベンチに腰掛ける石松と二岡。 石松 「どうぞ、遠慮せずに」 と、二岡にいわゆるバランス栄養食を差し出す石松警部。ぎゃ、ギャグですか?(汗)。もちろん、二岡はガッカリ。 二岡 「・・・。頂きます。わーい・・・」 と。石松警部、いつもこんな昼食を取ってるってことですかねぇ。やっぱり苦労人だわ、石松警部…(T_T) 二岡 「あの・・・、僕、何か問題でも起こしましたか?これって取り 調べですか?」 石松 「君はなぜ、いつも福家君と一緒にいるんです?」 二岡 「えっ?」 石松 「彼女に何か弱みでも握られてるんですか?」 二岡 「いや別に・・・いや、何か色々握ってそうな気もするんですけ ど、表向きは何も」 石松 「では、なぜ?」 二岡 「それが、自分でもわかんないんですよね。何か断れない迫力が あるっていうか。何なんですかね、あの人」 石松 「僕も詳しくはわからないんですよ」 二岡 「えっ?」 石松 「彼女は、キャリア組としてエリートの道を着実に進んできた。 しかし、外事課での活動の後、自ら昇任を断り、この捜査一課 にやってきた」 二岡 「えっ?」 石松 「どういうつもりなのか前に彼女に尋ねたところ、答えをはぐら かされましたね」 (前回放送のラストの続きは、この説明だけで終了なのねん(涙)) 二岡 「どうしてなんですかね」 石松 「君なら何か知っているのかと思いましてね」 そう言いながら、情報が得られなかったことを残念そうに立ち上がる石松警部。 二岡 「あの・・・・警部はどうしてそんなに福家さんのことを?」 石松 「・・・?」 二岡 「福家さんと付き合ってるんですか?」 石松 「はっ!!!!?」 (やっぱりギャグだわ、このシーン!!!(笑)) 病院。 比奈のベッドにぴったりと張り付いている福家。 事件当日の話を聞こうとするが、比奈は一言も言葉を発しない。 菅村の事務所。 菅村が戻ると、そこには福家がいる。福家は菅村に死亡した遠藤が、事件当日、事件現場の廃屋で、わざわざ高級なスーツに服装を変えていた事実を語る。誰か目上の人間と会うために着替えを下のではないか。また、今回死亡した二人が、薬に手を出していたという事実もあわせて語る。本当にこれは仲間割れによる事件だったのか? 福家は比奈が事件の真相を知っているのではないかと語るが、菅村は比奈のことはそっとして欲しいと福家に語る。 警視庁。 廊下で上司と歩きながら石松警部、会話中。 上司 「それで、どうなってるんだ、例の件は?」 石松 「申し訳ありません。結論は近日中には必ず」 上司 「うん」 (と意味深な会話。こういう意味深なシーンをドラマのもう少し早い段階で入れ込んでくれたら、連ドラとして楽しめたかも…) そうして石松が上司と別れると、そこにやってきた福家を目撃する。 石松 「福家君」 福家 「警部!」 石松 「本庁で何をやっているんです?」 福家 「・・・荷物を取りに」 石松 「・・・」 福家 「すいません!今回の報告書なのですが、まだ・・・」 石松 「どうぞ。気長に待ちます」 福家 「えっ?」 石松 「僕が君に振り回されるのも、これで最後でしょうから」 福家 「???」 (ということは、石松か福家が異動?そしたら、続編ドラマやるときどーするのさっ!?) 菅村の事務所。 昔、妻、先代、そして比奈と共に撮った写真を1人、じっと眺める菅村。 病院。 比奈は枕元にあったペンケースから、カッターを取り出す。そこに福家が、捜査のために預かっていた比奈の荷物を返しにやってくる。 そして、犯行の凶器に比奈の指紋がついていた理由を比奈に尋ねる。だが、やはり比奈は沈黙を通す。 そこに、菅村がやってくる。そこで福家は比奈がそのとき、目隠しが少し外れ、実は見えていたのではないかと語る。 石松 「比奈さん、真実と向き合うことは辛いことです。ですが、それ はこれから先も一生、あなたに付きまといます。そこからずっ と目を背けて生きていくつもりですか?」 って、口調は優しいけど、14歳の女の子に酷な質問だよなぁ…。我慢できずに菅村は福家を追い出す。 夜。警察署。 福家は捜査本部に1人残っている。じっとある写真を眺めている。 そこに二岡が凶器の鑑定結果を持ってくる。凶器には、ダイヤでつけられた傷が残っているという。その傷は、菅村がしていた腕時計ついていたダイヤと一致するのではないか? 夜、病院。 比奈の病室。菅村は「お前は俺が守ってやる」と言い残し、病室を出る。 警視庁。ロッカールーム。 福家は、外事課時代に撮影した写真を見つめている。それは2人の女性の写真。いずれも頭には包帯を巻いて負傷している。 その写真を眺めている際に、福家は、ふと、比奈のことが気になる。比奈の病室にあったもの・・・。福家は顔色を変えてロッカールームを飛び出す。 福家がロッカールームから飛び出すのをたまたま目撃する石松。 福家 「福家君・・・」 そのロッカールームにやってくると、福家のロッカーが半開き状態に。ため息をつきながら、扉を閉めようとすると、中からロッカーの中から大量の写真が落ちてくる。 病院。 一方、福家が走っていったのは比奈の病室。病院から帰ろうとする菅村と共に、比奈の元に駆け寄り、ベッドの中で手にしていたカッターをみつけ、咄嗟に奪う。 福家 「お願いです。どれだけ辛くても、死を考えることは、選ぶこと だけは、それだけはどうか・・・」 再び警視庁、ロッカールーム。 石松は福家のロッカーから出てきた写真を眺めている。それらは戦場となった国で生きる子供達の写真…。 再び病院。 そのまま比奈から話を聞こうとする福家。 福家 「話して下さい。あなたはなぜ、刃物を手に取ったのですか?」 福家は、比奈に、わずかな視界から、遠藤たちを殺したのが自分の父親だと知って、凶器の指紋を消すために自分が刃物を握ったのではないかと尋ねる。真実と向き合って本当のことを話して欲しいと訴え続け、ついに比奈が、あの日、父を見たことを語った。 病院のロビー。 比奈の病室から出てきた福家と菅村。福家は菅村に、凶器の柄についた傷と、菅村が3代目の形見としてもらった時計についたダイヤとを照合すれば、菅村が真犯人だと明らかになるであろうと語る。 福家 「本当に守りたいと思ったのだったら、あの時、比奈を抱き締め るべきだったんです。たとえ、自分がそこにいることが彼女に ばれたとしても」 菅村 「俺が居なくなれば守る者が居なくなる。俺が守らなければいけ なかったんだ」 福家 「あなたは何を守ったというのですか?彼女に沈黙を強いて、偽 りの罪を背負わせ、死まで覚悟させた。あなたはあの時、守っ たのではなく、死なせたのです、比奈さんの心を」 翌日。警視庁。 上司と対面している石松警部。 上司 「結論は出たのか?」 石松 「はい。彼女のことは把握しました。あとは私にまかせて頂けれ ばと思います。福家警部補の処分について」 (おや、今回も石松警部の台詞でエンドだわ。しかも、今回のドラマでは初めて主役抜きで。たまにはこういう意味深な終わらせ方もいいよね…。って、もっと最初からそういう含みを持たせるような展開にしておけば…) 石松 「仕事が一つ残っていましてね。君の処分についてです」 (今までつまんなかった分、最後はおいしところをもっていってくれないかな、なんて思ったりする) |
今回、かなり石松警部、動いてましたね。動くといっても、事件解決の方向にじゃなくて、単に福家さんのことを調べていただけですが。 なので、ドラマの展開としては面白いのだけど、本来の事件解決という楽しみ方はイマイチな放送だったような気がします。福家さんの捜査対象も、犯人の菅村でなく、比奈の方に行ってしまって、このドラマの楽しみ方としては、ちょっと主旨がずれてしまったのではないかと。たまにはこういう回があってもいいという言い方もありますが、ならばそれはドラマの中盤あたりでやっておいて欲しかったかも。 なので、今回はメインの事件も石松警部の行動も、『福家警部補の過去』を強調する方向にばかり働いてしまったので、肝心のドラマとしての楽しみはイマイチだったかなぁ。両方楽しもうというのは無理があるのかもしれないですが、ちと無理やりな感じがしました。 それでも、石松警部は格好良かったですけどね。ただなぁ、やっぱりもう少し事件解決の方向で役に立って欲しかったよ。 (2014.3.23) |