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第6話「愛情のシナリオ」 14.2.16 Tue PM9:00〜9:54
「事件が解決されれば、僕はそれでいいんです」
映画『東京ローズ』の出演者オーディションを間近に控えたある日。女優の小木野マリ(若村麻由美)は、同じく女優の柿沼恵美(黒沢あすか)のマンションにいた。恵美はマリに数枚の写真を見せる。写真には『東京ローズ』プロデューサーとマリの熱愛現場が写っていた。恵美はこの写真を公にすると脅し、『東京ローズ』オーディションから降りるようマリに迫る。恵美の気迫に、マリはオーディション不参加を約束したかに見えた。 マリはコーヒーでも飲まないかと恵美に提案。キッチンで淹れたコーヒーを恵美に渡すのだが、そこには睡眠薬も投じられていた。恵美が眠るのを確認したマリは、自分が部屋を訪ねた痕跡を消し、ベランダの窓を開け放つ。 そんな時、恵美のマンション下をカップルが通りかかっていた。そんな2人の間近に、恵美が落下する。 カップルの通報で警察が駆けつける。二岡友成(柄本時生)が鑑識作業をしていると福家警部補(檀れい)が現れた。恵美の部屋に遺書があり、部屋には鍵がかかっていた。転落した恵美のポケットに部屋の鍵が入っていたことなどから、二岡は恵美が自殺した可能性が高いと福家に説明。 恵美の部屋に行った福家は、キッチンで開けられた真新しいインスタントコーヒー瓶と、捨てられた古い瓶を比較。また、恵美が飼っている文鳥も気になる。さらに、テレビの下にあるレコーダーの録画検索ワードに、小野木マリの名前が登録されていることを確認する。 (以上、公式HPより) 警視庁。刑事部長室。 石松は上司に、今回の一件の経緯報告をしている。 石松 「それから、遺体から睡眠導入剤が検出されました。薬を服用し ての飛び降り自殺と思われます。ただ、柿沼さんの部屋にあっ た薬に非合法のものがありました。薬物に手を出していたもの と思われます」 部長 「面倒なことになるな」 石松 「有名人の死亡ということもあって、現在、慎重に扱っていると ころで、マスコミには概ねそのように…」 部長 「それでいい。仕事が速いな、石松」 石松 「当然のことです」 部長 「慎重に、かつ早急にだ」 石松 「もちろんです」 部長 「足並みを乱す捜査員などいないだろうね」 石松 「もちろんです」 で、その足並みを乱す捜査員は、あるビルにやってくる。 そこではドラマの撮影が行われていたが、福家は撮影とは気付かず、本気で目の前の暴力行為に対して止めに入っていた。 そのドラマは、小木野マリが主演しているドラマ。若手の吉野利香も小木野の娘役で出演していた。 福家は撮影の合間に小野木に謝罪しにいく。福家は元々捜査のために、柿沼の部屋のレコーダーに名前があった小野木に会いに来たのだった。 小木野は、柿沼とともに、ハリウッド映画「東京ローズ」の主演候補に挙がっているライバルであったことを福家に話す。 その話をしている際に、小木野がコーヒーの紙のフタを綺麗に剥がして飲んでいたのが気になる。その“クセ”が気になり、福家は小木野がその時間帯に柿沼の部屋にいたのではないかと考える。 街の食堂。 福家は『東京ローズ』の原作を読みながら昼食中。 食堂のテレビでは、小木野が柿沼の死に対してマスコミにコメントしているワイドショーの映像が流れている。そこに二岡がやってきて、鑑識の報告を聞く。状況からいって自殺に間違いないが、コンタクトレンズが片方だけ見当たらないと。 福家は、柿沼の交友関係を調べるよう、二岡に無理やり押し付ける。 都内。東京ローズのオーディション会場。 小木野が会場を出てきたところで、福家が“文鳥”の餌を手にして待っていた。 そのまま2人は柿沼のマンションの部屋にやってくる。 福家はこれまでの疑問を小木野にぶつける。 なぜオーディションを控えて自殺したのか、部屋に文鳥を残したまま死のうと思ったのか。 また、部屋残された遺書も、部屋にあった柿沼の手帳などの文字をトレースすれば、誰でも作成することができる。 夜。警視庁の会議室、これまでの捜査資料を見ている福家。 そこに、またいつもの感じで石松がやってくる。 石松 「小木野マリのマネージャーから苦情が来ましてね。『メガネを かけて黄色い服を着た女が、大事な看板女優に付きまとってる ようだ』…自殺を覆すだけでは物足らず、大女優を犯人扱いす るとはどういうことなんですか?」 福家 「自殺と断定するにはまだ疑問があり、他殺の場合、容疑者の1 人というだけです」 石松 「福家君」 福家 「はい」 石松 「警察で言う容疑者ということは、犯人ということなんですよ」 福家 「でしたら、それでも構いません」 石松 「僕が構うんです」 福家 「・・・」 石松 「本事案は自殺として発表します。薬物に関してはヤクタイに引 き継いでの継続捜査となる。刑事部長にもそのように報告を。 女優というのはイメージが命なんです。容疑者などというレッ テルを貼れば、女優生命に関わることになる。どうしてもとい うのなら、君も刑事生命をかけるんですね」 福家 「わかりました」 石松 「ほぉ〜。随分と安い覚悟だ。それこそ自殺行為ですよ」 (また今回も嫌な感じの上司です。今回はいつも以上に非難してる雰囲気ですが…) 翌日。 福家が、外から柿沼が自殺したマンションを眺めている。そこに二岡がやってくる。二岡は柿沼の携帯を調べたところ、芸能カメラマンと連絡を取り合っていたことをつきとめていた。柿沼はそのカメラマンから、小木野と東京ローズのプロデューサーが親密な関係にある証拠写真を入手していたのだ。 夜。 間もなく東京ローズのオーディションの結果が発表される時間に、福家は小野木に会いに行く。 再び、福家は、小野木と共に柿沼の部屋にやってくる。自らの捜査結果について話をしはじめる。 まず、遺体から見つからなかった片側のコンタクトレンズについては、屋上から見つかったことを告げる。つまり柿沼は屋上から犯人により落とされ、あたかも部屋から飛び降りたかのように見せかけたのだと。少なくともそれで密室は崩れる。 そして、この日、柿沼は撮影現場に自分の携帯電話を置き忘れていたが、宅配業者に不在通知の連絡を入れている事実を福家は告げる。その電話は柿沼が小野木の携帯からかけたものだった。それが小野木が事件当日、この部屋に居たという証拠だった。 ちょうどそのタイミングで、小野木の携帯に『東京ローズ』の映画のオーディション結果について連絡が入る。小野木はオーディションに落ち、かわりに吉野利香が主演の座を射止めていた。 やがて、小野木は、映画プロデューサーとの熱愛写真を撮られたことで、柿沼を殺したのだと自白する。だが、その要因となったその写真は綺麗に撮られ過ぎている。福家は更にその奥に隠された真実があると考える。 翌日。刑事部長室。 石松は刑事部長に最終報告を行っている。 石松 「マスコミに向け発表する原稿内容です」 部長 「有名女優の自殺。原因は仕事不審による極度のノイローゼ、か…」 石松 「薬物に関しては依然、調査中ということで、この段階での発表 は控えても構わないかと」 部長 「(ニヤリとしながら)結構、これでいい」 石松 「ありがとうございます」 そのとき、ドアがノックする音がし、田所が入ってくる。 田所 「失礼します」 部長 「何だ?」 田所 「たった今、小木野マリが出頭しました」 石松 「は?」 田所 「柿沼恵美の殺害を自供すると」 石松 「・・・」 部長 「石松!」 石松 「はい」 部長 「これは見なかったことにする。対処しろ。早急にだ!」 そして、刑事部長は部屋を出て行く。 田所 「あの、私、何か余計なことを言ってしまったのでしょうか」 石松 「別に。事件が解決されれば、僕はそれでいいんです」 そして、石松は表情を変えずに部屋を出ていった。 警視庁。 事件を解決したはずの福家だったが、一人、小木野の略歴を眺めている。やがて、あることを思いつき、そうして、小木野に面会しにいく。 福家は、小木野が活動を休止していた2年間、女の子を出産していた事実をつきとめていた。東京ローズの主演の座を射止めた吉野利香こそが小木野の娘だったのだ。 柿沼は、小木野を脅すために、吉野利香を薬物の世界に引き込み、写真を撮っていたのだ。それを隠すために、自分のスキャンダルを作り出し、そして、東京ローズのプロデューサーに吉野利香に主演を推薦していたのだ。 福家 「あなたがやるべきだったことは、殺人を犯し、写真を処分する などということではなく、母親として正面から利香さんの更正 を手助けすることだった…」 小木野「五月蝿い。私は何も知らない。ほっといて」 だが、その後、利香は薬物の写真が週刊誌に掲載され、東京ローズの主演話も失っていた。 福家 「今なんです。本当に利香さんに助が必要なのは。母親として娘 を助けるべきなのは!」 小木野「娘じゃない…。私には、子供なんていない。いないのよ」 福家は、もはや何も言う気になれず、面会室を出ていこいうとする。 小木野「そうよ、私は死ぬまで女優なの」 福家 「わかりました。いつまで演じていてください」 石松 「お前は何をやっているのかと聞いてるんだ!」 (次回、次々回は前・後編の続きもののお話です。) |
回を重ねるごとに淡々となっていってすいません。折り返しの第6話です。ただ、第6話となると、ドラマとして一番盛り上がる頃だと思うのですが、それでも福家さんの裏側がちらっと垣間見れた程度で、残りの話数であとどれだけ話が盛り上がるかと考えると、期待薄のように思えるので、もう、最終話まで淡々と見るだけでしょうか。 次週、いつもの冷静な石松さんではなく、激高してる台詞が出てきたので、ドラマとしての変化点なのだとは思いますが、やはり残りの話が少なすぎなので、過剰な期待はしない方向かな、と。 サブキャラの魅力を描けてないドラマって、ドラマとして寂しいわ・・・ (2014.2.23) |