ブスの瞳に恋してる

〜 第10話 「僕と結婚してくれ」 〜


  • [おさむの部屋]

    今年の誕生日に美也子からもらった目覚まし時計が時を刻む…(で、結局、この目覚まし時計は一体、何を暗示してたんだろう?もう、今となっては訳が分かんないわ…)

    おさむの部屋の自分の荷物をまとめた美也子。

      美也子「これ、ありがとう」
      おさむ「・・・」
      美也子「もう、私、行くね」
      おさむ「あのときと一緒だねぇ。美也子は自分の出した結論で俺の部屋
          から出て行くんだ」
      美也子「そんなことないよ。あのときはおさむに黙って出て行ったし。
          それに、7年前は自分の出したことがハッピーエンドだって思
          えなかったの」

    なのに、出て行ったんか、美也子・・・

      おさむ「でも、俺はまだ・・・」
      美也子「ねぇ、おさむ。おさむももう、本当は答えが出てるはずだよ。
          でも、今はそれに気付こうとしてないだけじゃない?」
      おさむ「?俺はまだ、美也子の言ってる事がよくわからない」

    戸惑うおさむのほっぺをつねる美也子。

      美也子「頑張って!・・・じゃあね。局で会ったら、挨拶ぐらいしてよ」

    最初に7年ぶりに会ったときは、おさむに”挨拶ぐらい”しかしなかった美也子にそう言われてもさ・・・。ぶつぶつ。

    美也子は笑顔でおさむの部屋を出ていった。

      おさむ「・・・」

    部屋に一人残されたおさむ。だったら、友美ちゃん、戻ってこいと言いたくなってみたり…。

  • [撮影スタジオ]

    撮影スタジオといっても、友美ちゃんの仕事場ではなく、今回はB3の売り出しのための写真撮影。ジャージ姿でオモシロ格好の撮影してます。それを大はしゃぎで見ている井之頭社長。そうして、明日はいよいよW−1グランプリの1次予選だったりするわけです。

  • [関東中央テレビ・ズバットズバットスタッフルーム]

    一方、視聴率低迷の続く『ズバット×ズバット』では竹田がスタッフに指示をして昔のビデオを整理している。

      松本 「うわっ、これ、五年前のビデオだ」
      竹田 「昔のビデオから企画のヒントを探したり、絶頂期のズバズバ、
          研究しなおすのも必要かな、と思ってな」

    でも、そういうことをやってる段階で、末期ってことなんじゃないっすか・・・(;o;)

      おさむ「初心に帰りますか」
      竹田 「そうそう、誰にも機嫌取らずに、二人で自由にやってたころに
          さ。ふふふ。これ、中身全部確認して、年代順に整理しておい
          てくれるか?」

    と、竹田がそんなことを番組スタッフに依頼したりしているときに、いつものようににこやかな表情でやってきた斎藤さん。

      斎藤 「あーあ、何かここは空気よどんでるなぁ。今のズバズバ、象徴
          してるなぁ」
      竹田 「・・・」

    と、斎藤はそんな嫌味をわざわざ言いにきた訳じゃなくて;

      斎藤 「おさむ、ちょっといいか?」
      おさむ「・・・」

    と、声を掛けて、「さーて、換気換気」なんて言いながら出ていきました。おさむは;

      おさむ「すみません」

    そうして部屋を出て行くおさむ。

    斎藤のデスクの近傍で、例の新番組の企画についての話をし始める。

      斎藤 「お前もさ、終わっちゃうかもしれない番組に関わっててもしょ
          うがないだろう?」
      おさむ「ええ。ですから、みんな終わらせないように頑張ってるんです」
      斎藤 「なぁ、こないだの話、俺と新番組立ち上げようぜ!お前の好き
          なようにゴールデンやっていんだから。早くしないと時間切れ
          で上島の番組に決まっちゃうから、俺も焦ってんだよ。なぁ、
          こっちを本腰入れてくれよ…」
      おさむ「でも、俺がズバズバを抜けるわけには・・・」
      斎藤 「大丈夫。俺、竹田ちゃんには貸しがあるから」
      おさむ「?」
      斎藤 「この間の藤原美也子のゲストの件、ズバズバがまくったケツ、
          俺が拭いてやったんだから。お前にもさぁ、俺が昔どれだけ世
          話をしてやったか…」
      おさむ「・・・」
      斎藤 「この世界、売った恩は返してもらうからさ。な、しっかり筋通
          してくれよ、おさむちゃん」
      おさむ「・・・」

    アメとムチですね。こういう仕事面の駆け引きをもっと描いたようなドラマにできなかったのかなぁ、これ・・・。

  • [華道教室]

    友美は、生け花教室に通い始めた。初心者だけど、「活ける人の心を活けることがお作品になります」と生け花の先生に指導される。

  • [どすこいラーメン]

    美幸を訪ねてどすこいラーメンにやってきた美也子。プロポーズするように色々とアドバイスされたことへのお礼を言いにきたのだった。だけど、美幸は留守で、代わりに花子が話を聞く。

      美也子「プロポーズは出来なかったけど、今は幸せだ」

    そう伝言して美也子は帰っていった。

    その後、花子は浩太に「あの人、おさむさんの彼女ですよ」と言われ、花子は浩太に彼女が訪ねてきたことを美幸に口止めするように指示する。

  • [生け花教室]

    引き続き生け花教室。友美の作品を観て、その先生は;

      先生 「お嬢様のお作品はね、『私を見て!』って、焦りと、苛立ちが
          見られますね」

    と言われる。「まずは心。心を磨きましょう!」と。


    その後、先生は先ほどの発言を詫びるが、その通りだという友美。

      友美 「私、振られたばっかりなんです。でも、もしもう1度チャンス
          があるなら、内側からきれいにならなきゃって思って。だけど、
          確かに今は焦っているかも。それじゃダメですね」
      先生 「心をまっさらにしてね、お花と向き合ってごらんなさい。あな
          たもっともっと、綺麗になれるわ」
      友美 「はい」

    友美、復活か・・・。もう、ドラマも終盤なのにぃ・・・

  • [川べりの公園]

    おさむが川べりを歩いていると、B3が近所の子供達を集めて、W−1に向けて練習している光景に出くわす。それを遠くで見ながら、一緒に笑っているおさむ。

    そこに、買い物袋を手にした花子がやってくる。

      花子 「美幸ちゃん、張り切ってるねぇ。明日はさ、W−1の1回戦な
          んだって」
      おさむ「そうなんですか?」
      花子 「うん・・・ああ、おさむちゃん、後で店に顔出しな」
      おさむ「えっ?」

    そう言って、花子はB3の3人と子供達に両手一杯の袋に詰まった差し入れを持っていった。

  • [どすこいラーメン]

    花子に呼び出されたおさむがやってくる。店のテーブルに座って;

      花子 「何やってんだよ、あんた」

    と、いきなり説教されるおさむ。

      おさむ「何がですか?」
      花子 「何がじゃないだろ。どうしたいんだよ、あんたは?!」
      おさむ「どうって?」
      花子 「あんたの彼女・・・だった人?店に来たよ!美也子さんとかい
          う。別れたんだろ、あの子と」
      おさむ「ええ」
      花子 「ああ、もう、これからねぇ、美幸ちゃん、あんたのこと吹っ切
          って、お笑いで頑張ろうとしているときにさ、またこのこと知
          ったらね・・・。いいかい、美幸ちゃんにはこのこと、シーだ
          よ、シー!!集中出来なくなるからね」
      おさむ「もちろん、言うつもりありませんよ」
      花子 「美幸ちゃんにも、美也子さんにも、あんた優柔不断なことばか
          りやって、振り回したんじゃないのかい?」

    友美に対しては優柔不断だったけど、美也子に対しては優柔不断じゃなかったのに、黙って叱られてるおさむはいいやつ?(汗)
    それ以前に、美幸に対しても、実質的には何も始っても無かったんだしさ・・・。優柔不断という設定でもいいけど、そういうエピソード、ちゃんと描けっつーの!!!!


      おさむ「・・・」
      花子 「おさむちゃん。あんたいい男だけどさ、そこが一番、いけない
          とこ!いいかい、女にはっきり出来ない男はね、仕事にも優柔
          不断になるよ!」
      おさむ「!!」
      花子 「図星かい!?」
      おさむ「・・・」

    すぐに顔に出ちゃうタイプなのね(笑)

  • [W−1グランプリ会場]

    翌日。W−1グランプリ一次予選がいよいよスタートです。数多くのライバルを前に、緊張するB3の3人。

    同じく、客席にも、翔子と弥生が応援うちわまで持参でやってきてます。もちろん、祈るような気持ちの井之頭社長も。

  • [関東中央テレビ・モニタ室]

    おさむと竹田、松本とそして吉田が昔のズバズバのビデオを再生しながら見ている。笑いが起きる室内。

      松本 「やっぱ、おもしろいっすよ!今見るとこのコーナー、すごいっ
          すもん(笑)」
      おさむ「ゲストがふんどしでだんじりの上でトークするやつだ」
      松本 「よくゴールデンでやりましたね、こんなの。いや、わけわかん
          ないっすけど、面白いですよ。あはは(笑)」
      竹田 「俺もおさむも、初のゴールデンで気合だけは入ってたからなぁ〜」
      おさむ「竹田さん、しょっちゅう上から怒られてましたもんね」
      竹田 「何回、首にするって言われたか・・・でも、おさむが絶対オモ
          シロイって引かないし。俺もオモシロイと思ったから、不思議
          と迷いは無かったな」
      おさむ「迷いとか恐いものとか何もなくて、ただがむしゃらに走ってい
          る感じでしたもんね、この頃」
      松本 「いや、それが画面に出てますよ。俺、だからこういうのを見て
          放送作家になろうと思ったんですもん」
      竹田 「もうあんな風に走れないのかな・・・」
      おさむ「!」

    おさむは、花子に言われた『女にはっきり出来ない男はね、仕事にも優柔不断になるよ!』という言葉を思い出す。

  • [W−1グランプリ会場]

    いよいよ1次予選開始。やっぱり緊張しまくりのB3は、必死で掌に書いた『の』の字を飲んでます。

  • [関東中央テレビ・モニタ室]

    引き続き昔のビデオを見ながら、ふと、時計を見るおさむ。1次予選の結果が気になる?

  • [W−1グランプリ会場]

    会場に上島も姿を現す。

    丁度そのタイミングでB3の順番が廻ってきた。

  • [どすこいラーメン]

    花子や浩太だけでなく、常連の日野もやってきて、美幸の1次審査の結果を落ち着かない様子で待っている。そこにおさむもやってきて、一緒にテーブルに座って待つ事に。でも、そんなに気になるなら予選会場に何で行かないのかと…。

      花子 「あんたも気になってるんだろ?」
      おさむ「ええ、まぁ」
      花子 「美幸ちゃんが、折角新規一転、頑張ろうとしてるんだからさ、
          1次審査ぐらいは合格させてあげたいよね。あんたも、お参り
          一緒に、ね」

    と、神頼みを始めた花子さん。そんなどすこいラーメンの様子を、嬉しそうに見ているおさむ。

  • [W−1グランプリ会場]

    会場では、そろそろ合格者発表の時間・・・

  • [どすこいラーメン]

    延々と祈り続けてる花子さん。そんな花子におさむは;

      おさむ「大丈夫ですよ。美幸ちゃんの面白さは、きっとみんなに伝わる
          はずです」
      花子 「あんた心配じゃないのかい!?」
      おさむ「僕は、自分の目を信じてますから。僕にはね、見えているんで
          すよ。最初に会った時から」
      花子 「・・・あんたと美幸ちゃんは、今、同んなじ景色を見ているね」
      おさむ「景色?」
      花子 「ちょっとあたしの話をしてもいいかい?店も暇だし、いいだろ
          う?」
      おさむ「ええ、どうぞ」

    花子が自分の話をし始める。

      花子 「今飲んだ、スープ。ラーメンっていうのはさ、店の数だけ、種
          類があるだろ?私とダンナもさ、試行錯誤の上、やっと、うち
          の味にたどり着いた。その味を見つけたときの、旦那の顔!!
          まるで少女漫画に出てくる王子様みたいに、光り輝いていたん
          だよ!朝日を後ろにドーンと背負ってさ、ピカピカピカピカね!
          私この人に、生涯ついていこうって、その時決めたんだ。それ
          から私たちは、ずっと同じ景色を見ながら、ラーメン作りを続
          けてきたんだ。二人の味を守りながらね。ダンナが死んでから
          も、私は、同じ景色をずっと見てる。旦那と一緒にね。これが、
          そのスープの味っていうわけ!おさむちゃん頭いいんだからさ、
          私が何言いたいか、わかんだろ?」
      おさむ「え?」
      花子 「(^-^)」

    とーってもいい話なんですけど、おさむと美幸の仲を、引き止めたいのか、背中を押したいのか、花子さん、どっち?(今回、もう、バラバラ・・・(;o;))


    そこに、美幸が戻ってきた。

      美幸 「・・・一次予選、通過しました!」

    一同大喜びで、すぐにビールで乾杯です。

  • [夜]

    おさむと並んで歩く美幸。

      美幸 「今日は、勢いだけで通過したって感じです」
      おさむ「勢いも、大切だよ」
      美幸 「でも2回戦は、勢いとキャラクターだけじゃ勝てないと思うん
          ですよね。だからもっとネタを詰めていかないと」
      おさむ「へー。2回戦も勝つ気なんだ」
      美幸 「当たり前じゃないですか!そりゃ新人だから簡単に勝てるとは
          思わないですけど、1回でも多く舞台に立って、お客さんを笑
          わせたいですもん」
      おさむ「安心した。1回戦突破で満足してたらどうしようと思ってさ」
      美幸 「んなわけないじゃないですか!よし、明日からまた練習です!
          あー、面白くなりたい!!よっしゃぁ〜」

    張り切る美幸におさむが嬉しそうに微笑んだ。今回はこういうエピソードの積み重ねだけでいいと思うんだけどな…(ぼそっ)

  • [メゾン・ド・桜台]

    美幸が家に戻ると、翔子と弥生がクラッカー鳴らして祝福してくれた。

    両親にも電話で1次審査合格を連絡する美幸。

  • [美幸の実家]

    美幸の実家でも連絡を待ちわびていたようで、美幸の電話に大喜び。父親の義男は、何事もない風を装って、居間を出ると、廊下でこっそり満面の笑みでガッツポーズ。

    一方、美幸は、実家から届いた宅急便のお礼も併せて母親のさと子に伝えるが;

      美幸 「それとさ、タオルばっかり多すぎじゃない?」
      さと子「必要でしょ、タオル???」

    どういう親子なんだ?(汗)


    その頃、義男はちゃっかり台所でビールを開けてました。

  • [おさむの部屋]

    と、その頃、おさむのところにも実家から荷物が届いているようで…

      おさむ「何でパジャマばっかり送ってくるんだろうなあ〜」

    と、どこの家庭も親と言うのは同じようで…(笑)

    そして、荷物の底には、一組のカップルの結婚式の写真があり;

      おさむ「タカフミ・・・まーた、プレッシャーだよ…」

    その写真には『おさむはいつかしら?』何ていうメッセージが一緒に。

      おさむ「ふうーーーー」

    唐突に、おさむも親から結婚しろとせかされてるという設定が出てくるのね。取ってつけたような展開ね…

  • [テアトルワールド]

    予選翌日、事務所の方にB3についての問い合わせがあったことを3人に伝える井之頭。『スペシャル生バラエティー!!・・・の前説』だったりしますが、そんな仕事でもお客さんの前に立てることで大喜び。

  • [関東中央テレビ・モニタルーム]

    おさむと松本が、二人でズバズバのビデオを見ながら話をしている。

      松本 「前々から疑問だったんですけど、何でおさむさん、斎藤さんと
          ずっと一緒に仕事してるんですか?何か義理があるとか?」
      おさむ「うん。実際、すっげー世話になってんだよな、斎藤さんには。
          お前もさ、上島さんとこでやってたら分かると思うんだけど、
          上島さん、中々ネタ採用してくれないだろう?」
      松本 「ああ、俺、しょっちゅうつき返されてるんですよ」
      おさむ「俺も新人の頃にさ、上島さんとこでくすぶってて。で、そんな
          俺を拾ってくれたのが斎藤さんなんだよね」
      松本 「へぇ〜」
      おさむ「当時、深夜でしかやってなかった俺を、ゴールデンに引っ張っ
          てくれたのも、数字の取り方なんかをおしえてくれたのも、み
          んな斎藤さんなんだよな」

    っていうのをサンドイッチを食べながら話すおさむ。で、気付くとその長〜いサンドイッチの反対側は松本がいつの間にか食べてたり(笑)。

      おさむ「!!・・・はい」
      松本 「えっ?」
      おさむ「はい」
      松本 「ああ、すみません」

    と、サンドイッチを全部、松本に渡しちゃって、話を継続。

      松本 「まぁ、じゃぁ、ある意味、竹田さんとズバズバできたのも、斎
          藤さんのおかげなんですね」
      おさむ「ああ・・・だから悩んでるんだよなぁ」
      松本 「えっ?何を悩んでるんですか?」
      おさむ「いや、何でもない・・・」

  • [関東中央テレビ・ドラマセンター]

    いつものように美也子の脚本を確認する柏木。読み終わって「ラスト・・・すごく良くなりましたね!」と。

      美也子「きっと、私自身の宿題も片付いたから」
      柏木 「どういうことです?」
      美也子「もっと仕事が好きになりました!」

    と、美也子は晴れ晴れと言いました。てっきり柏木は悪い人だと思っていたら、普通だわ。何だかそういうのもつまんないよ・・・

  • []

    心を磨くためにヨガ教室とかにも通っちゃう友美ちゃん

    と、おさむと別れた女性は、どんどん魅力的になっていく・・・ってことなのね。(若干、設定が中途半端ではあるものの…)

  • [どすこいラーメン]

    カウンターで並んでラーメン食べてる花子と美幸。

      花子 「予選の結果が出るまで、実はみんな不安だったのよ。でもね、
          おさむちゃんだけは大丈夫だって落ち着いてたわねぇ〜」
      美幸 「それは、おさむさん、私たちのネタ、見たこと無いからじゃな
          いですかね?」
      花子 「見てもらおうとは思わないわけ?」
      美幸 「本当は見て欲しいですけど、でも、それって反則じゃないです
          か?若手芸人なら、みんな、おさむさんからアドバイスもらい
          たいと思うんですよ。だからそれは無しかなぁ、って」
      花子 「ええ!!おさむちゃんってさ、そんなに偉いんだ」
      美幸 「すごいですよ!!芸人なら一度は仕事したい、作家先生なんで
          すから!」
      花子 「そんな風には見えないけどねぇ」
      美幸 「だから、B3がもっとこれから頑張って、面白くなって、いつ
          かおさむさんと一緒に仕事が出来たら、それは嬉しいことだな
          ぁ〜って」
      花子 「本当にお笑いに夢中なんだね」
      美幸 「私が落ち込んでいた時に、救ってくれたのがお笑いなんです。
          あんなにお笑いが嫌だったのに、今では、笑い声の真ん中にい
          られることが、すごく、幸せなんです!」

    と、昔、おさむが言っていたようなことを言う美幸ちゃんでした。

  • [生け花教室]

    頑張る友美の姿を見続けるいけばなの先生は、その上達振りに目を見張る。

      先生 「でも、あなたみたいに美しくて、いいお嬢さんを振るなんて。
          見る目がないのね。親の顔見たいわ」

    こういう台詞が出るってことは、この先生はやっぱりそういうことなんだよね(笑)

  • [関東中央テレビ・ズバットズバットスタッフルーム]

    おさむが部屋にやってくると;

      佐藤 「さっき、斎藤さんがおさむさんのこと探しにきましたよ」
      おさむ「そ・・・」
      竹田 「そういえば、おさむ、この間から斎藤さん、何の話なんだ?」
      おさむ「えっ?ああ、まぁ、大した話じゃないですよ」
      竹田 「もう、片付いたか?」
      おさむ「はい」
      竹田 「・・・」

    そうして、佐藤はビデオの入ったダンボールから、昔の台本が出てきたと竹田に見せる。

    丁度そこにやってきた花子さん。いつもは美幸が出前をしてますが、今日は店長自らの配達です。その台本を見ながら

      花子 「『ズバット×ズバット』ねぇ。こうやって改めてみると、中々
          いいタイトルだよねぇ〜」
      竹田 「ありがとうございます。タイトル、おさむがつけたんですよ」
      花子 「そうなの?何でこれにしたの?」
      おさむ「え?何でだったかな。あまり悩まず決めたかなぁ」
      花子 「ふーん。あんたも昔はズバっと決められたんだ!」
      おさむ「・・・」

    何かにつけて言われ続けるわけね…。

  • [川べりの公園]

    夕刻。今日もお笑いの練習をしている美幸。今日は一人だけどね。それも前説の練習だし。

    その美幸の様子を眺めているおさむ。

       『あんたと美幸ちゃんは今、同んなじ景色を見てるねぇ』

  • [おさむの部屋]

    そうして、家に戻ってパソコンを前にしても、そんなことを考え続けてみたり・・・

    と、そこに電話が(固定電話の方にね)。

      おさむ「もしもし。あ、えっと、すみません、あの、どちらさまでしょ
          う?」
      恵三子『どちらさまは無いでしょう?』
      おさむ「あ、母さん?」

    と、電話の相手は、先ほどの友美に生け花を教えていた先生なんだな。分かりやすい展開で、こういうのは嫌いじゃないんだけどさ。

      恵三子『母親の声を間違えるなんて、あんまりじゃないの、おさむちゃ
          ん?』
      おさむ「ああ、ごめんごめん、いきなりだったからさ。何?誰か病気?」
      恵三子『違うのよ。タカフミ君の結婚式の写真、送ったの見た?』
      おさむ「ああ。ちゃんとは見てないけど」
      恵三子『ちょっと、ちゃんと見なさいよ!奥さんはね、音大でのピアニ
          ストですって。いい結婚式だったわよ〜』
      おさむ「あ、そう?」
      恵三子『あ、そう、じゃないでしょう?おさむちゃん、あんたどうなの?』
      おさむ「・・・」
      恵三子『えっ?誰かいいお相手でもいるの?』
      おさむ「またその話かよ」
      恵三子『ねぇ、おさむちゃん、うちに来てらっしゃる生徒さんで、とっ
          てもいいお嬢さんがいるのよ。ねぇ、おさむちゃん、いい子だ
          からさ、会ってみる?』
      おさむ「もう、だから・・・いいよ、その話は…」

    おさむは非常に面倒くさそうに答えた。

  • [関東中央テレビ]

      松本 「今日、またMIYUの収録、あるみたいですよ」

    翌日、おさむがテレビ局にやってくると、松本にまずそう声を掛けられた;

      おさむ「おお、あのMIYUか?」
      松本 「おさむさん、この間、見れなかったじゃないですか?後で収録、
          観にいきましょうよ。ぜってぇ〜、おさむさんには見ておいて
          欲しいんですよ。かなりの破壊力です」
      おさむ「そんなオモシロは」
      松本 「どすこいで美幸ちゃん見て以来の衝撃ですからね。二人は龍と
          虎って感じっすね」
      おさむ「おお。あ、じゃぁ、絶対行くわ。後でな」

  • [関東中央テレビ・通路]

    生放送”前説”のためにテレビ局にやってきたB3。他の二人は超緊張しているが、慣れている美幸は堂々としたものです。

      美幸 「まさか出前がこんなところで役に立つとは・・・」

    歩く姿だけはベテランさんって感じです(笑)

  • [関東中央テレビ・廊下]

    そうして、歌の収録スタジオに向かうおさむ;

      おさむ「ああ、松本」
      松本 『今、どこですか?もう、MIYUの収録始ってしまいますよ』
      おさむ「今、向かってるから。大丈夫だって、間に合うから」

    なんて携帯で話をしているところに、おさむは前説の仕事にやってきたB3と出くわす。

      美幸 「おはようございます」
      おさむ「ああ、おはよう。今日は何?」
      美幸 「生放送の前説です」
      おさむ「そうなんだ」
      **1「見てきていただくことできますか?」
      **2「それであの、アドバイスとか頂けたら嬉しいですけど」
      美幸 「いいんです。私たちまだ、見てもらうような段階じゃないんで」
      おさむ「(^^)・・・あ、そうだ、美幸ちゃん、ちょっと時間あるかな?」
      美幸 「まぁ、ちょっとなら」
      おさむ「見てもらいたいものがあるんだ」
      美幸 「えっ?」
      おさむ「こっちこっち」

    と、美幸の手を取っておさむはスタジオに向かった。でも、本当なら美幸はそういう笑いは一番、嫌うんじゃなかったっけ???話が矛盾しているにも程があるぞ。

  • [関東中央テレビ・スタジオ]

    おさむが美幸を連れて、歌収録のスタジオにやってきた。

      松本 「竜虎対決じゃないですか!」

    と、美幸の姿を見て言う松本。

      松本 「おさむさん、絶対笑っちゃダメですよ。そんな空気じゃないん
          で」
      おさむ「分かったよ」

    と約束するおさむだが、MIYUのその姿(ただし、画面上では顔は陰になって隠されてます…引っ張りすぎだよね)に、笑いを必死に堪えるおさむと松本、そして美幸。

    おさむと美幸は同じように笑い出した。・・・ここで、花子の亡くなった旦那と結婚を決めたいきさつについて語った言葉を思い出すおさむ。・・・なのだけど、えっ、これがその、そういうシーンなの?!このドラマで一番大事なシーンが、”MIYUの顔を見て大爆笑の二人”でいいの?それがこの番組のテーマなの?今までの9話は一体、何だったの?ここまで築いてきたものを、自らこんな形で壊しちゃうの!?!!??!??!・・・もう、最悪だわ。


    大笑いでスタジオを出てきた美幸は、笑いながらそのまま生放送のスタジオに向かった。

      おさむ「!!!!!!!!」

    おさむの気持ちは固まったようで・・・(もう、やだ、こんな展開・・・)

  • [関東中央テレビ・モニタルーム]

    モニタ部屋にやってきたおさむ。いくつもあるモニタのその全てに美幸の姿が浮かんで見える。美也子の言葉が思い出される。

    そこへ竹田が;

      竹田 「あ、おさむ。こんなの出てきたよ。ほら」

    『ズバットxズバット』第一回の決定稿を持ってきた。

      おさむ「へぇ、こんなの取ってあったんだ」
      竹田 「タイトルつけたときもそうだけど、直感で書いたようなもんだ
          よな。さすがにもう、こういうの書けないだろう?」

    美幸の言葉、花子の言葉、そして美也子の言葉が思い出され、

      『おさむももう、本当は答えが出ているはずだよ』

    そうして、おさむは走った。一体、何がおさむをそうさせているのか、私にはわかりましぇ〜ん(号泣)

  • [関東中央テレビ・バラエティセンター]

    おさむが最初に向かったのは、斎藤のところ。

      おさむ「斎藤さん」
      斎藤 「おお、おさむ!!やっとやる気になったか?」
      おさむ「新番組のお話、お断りします!」
      斎藤 「ん?よく聞こえなかった。何て言ったんだ?」
      おさむ「今の僕には、やらなきゃいけない事とやりたい事が、同じ番組
          にあるんです!」
      斎藤 「おい、おい、お前自分の言ってる意味、分かってんのか?」
      おさむ「今は、視聴率とかしがらみとか、そういうの関係ないところで
          番組作っていきたいんです!」
      斎藤 「おい、おさむ!お前、青いよ。そんなこと言ってると、うちで
          ゴールデンできねぇぞ」
      おさむ「はい。もう1度竹田さんと、青いこと言い合って番組作ってい
          きたいんです!すみません!」

    そう言い斎藤の前を後にする。

    丁度、バラエティセンターにやってきた上島に;

      おさむ「上島さん、層簡単に『ズバズバ』の枠は渡しませんよ!」

    とだけ宣戦布告して、再びおさむは走った。

      上島 「何の話だよ」

    さらに、局内を走り続けるおさむ。その姿はおさむの走り方じゃなくて、もはや吾郎君走りなんだな・・・そのパタパタした感じの走り方に、今日、一番、大笑いしました(←間違ってる・・・)

  • [関東中央テレビ・生放送のスタジオ]

    そうしてやってきた、生放送前のバラエティ番組のスタジオ。B3の3人がステージ上で観客に向かって拍手の練習をしています。

    おさむはステージそばに控えるADから、カンペ用の画用紙を取り上げ、そしてそこに何やら書き込み始め、それを美幸に見せた;

       『笑って』

    美幸がそれに答え、観客に向かってにこやかな笑顔を向ける。

       『ずっと笑って』

    美幸はさらに笑い続ける。

       『オレの隣で』

    その文字を見て、ステージ上で固まる美幸。

      美幸 「?」

      『本番 5秒前』

      美幸 「???」

    ステージ上で固まったままの美幸。その美幸をB3の二人がステージから連れていく、そのときに、おさむはステージから連れ去られる美幸に向かって、今度はカンペではなく、自分の声で;

      おさむ「オレと結婚してくれ!」

    と叫んだ。

to be continued …

[次回予告]

  おさむ「美幸さんを僕に下さい!」


<第10話感想>

フォローのしようが無いんですが・・・(;o;)

吾郎ファンだからと、頑張って自分の中でフォローしながら見てる今回のドラマでしたが、今回ばかりは本気で厳しいものは厳しい・・・。
今回は、ようやくおさむから美幸に愛の告白をするという、今回のドラマの中で一番重要で、一番気を遣わないといけない部分なのに、なんでこんな展開にしちゃうかなぁ。

まず、何よりも、美幸のことを好きだと気付くエピソードが酷すぎる(一緒に大笑いしたら、それでいいの?しかもアカの他人の顔を見てっていうのが何とも低レベル…)。それでいきなり「結婚しよう」になっちゃう理由もわかんない(美也子と別れたばかりでそんな短絡的な…)。
おさむが美幸と同じ未来を見ているってことが大事っていう流れだと思っていたのに、あれじゃぁ、何が言いたいのかさっぱりわかんないよ・・・(延々とあった前振りは一体、何なのよぉ〜)

そして、仕事面の表現でも斎藤さんの新番組の誘いを断っちゃうおさむの動機や自信も良くわかりませぬ。
ズバズバの未来もまだまだ真っ暗闇の中なのに、あれじゃぁ本当に、おさむはただの青いだけのヤツです。もうちょっと勝算があって発言して欲しかったのに…。逆に、斎藤さんの作戦にのるフリをして、一発大逆転!!みたいな強かさがあってもいいのに。何の動機も根拠も無いから説得力が非常に乏しいし、かといって勢いで押せるほどの展開でもないから、何から何まで見ていられない(;o;)。

本当だったら、救世主として現れた美幸を登場させることで、ズバズバの番組が再び盛り上がっていく、っていうことが先に必要でしょ?(必然)
その中で美幸に対する恋愛感情に気付いていかなきゃダメでしょ?(不可欠)
プロポーズはその後じゃないとダメでしょ?(断言)

それこそ、恋愛も仕事も中途半端すぎるよ、描き方が・・・

最後のおさむ君のカンペでの愛の告白は悪くないとは思うけど(その発想が結構、よかっただけにさ)、あれも他人の番組の生放送に押しかけてあんなことをやっちゃうなんて、プロとして、おさむらしくありませぬ。ああいうことをやるなら、やっぱりズバズバ、もしくはおさむが企画した番組の中でやるべきですよ。あまりに空回りのおさむが、見ていられなかったよ・・・


(06.06.18)


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