ブスの瞳に恋してる

〜 第5話 「三人の女ゆれる心」 〜


  • [おさむの部屋]

    夜。おさむの部屋。

    <ナレーション>
    きっと、僕が過去を忘れ去らない限り、
    ずっと動き続けるであろうこの目覚まし時計。
    昔の彼女の買ってくれた安物の時計。
    今でもそのベルの音は彼女の声に聞こえてしまう。


    今回はいつになく静かにドラマが始ってます。コメディドラマよね、これ?(^^;)。この映像とナレーションの内容とを聞いていると、知的探検スペシャルの雰囲気を思い出しちゃったわ。

      『起きて・・・ねぇ、起きて・・・』

    その声に目を覚ますおさむ。すると;

      美幸 「起きて・・・おさむさん、起きて!」

    おさむの枕元で囁くのは美幸(もちろん幻ね)の姿!おさむは飛び起きる!

    部屋では、その目覚ましのベルが鳴っていた。起き上がって目覚まし時計のベルを止めるおさむ。

      『好きなんです!
       おさむさんのことが、好きなんです!』

    美幸の告白を思い出す。おさむは、つけっぱなしのパソコンの前に向かうが・・・気になっちゃってるのねぇ〜(^^;)

    <ナレーション>
    その日、セットもしていないのに、突然目覚まし時計が鳴った。
    今思えば、これは何かの予兆だったのかもしれない。


  • [ホテル]

      美也子「お願いします」

    迎えに来た車に乗り込む美也子さん。どこへ向かう?

  • [関東中央テレビ・玄関口]

    いつものようにバラエティセンターへ向かうおさむ。ピンクのジャケットが素敵♪
    いきなり;

      男性 「きたー!!!」

    その声とともに、おさむに向かう人の波。

      おさむ「?!」
      女性1「おさむさん!一言お願いします」

    あっという間に、マイクを持ったレポーターや、カメラを抱えたカメラマン等々がおさむを取り囲む。

      女性2「雑誌の記事は本当なんですか?」
      女性3「いつごろからのお付き合いなんですか?」

      おさむ「(゚゚ )オドオド ( ゚゚) オドオド」

    その背後の道路を美也子が乗った車が通り過ぎる。

  • [撮影スタジオ]

    一方、友美が撮影のためにスタジオ入りすると、マネージャーが顔色を変えて;

      マネージャー「友美ちゃん、まずいよ!鬼マズですよ」

    と。友美はマネージャーからおさむとのお好み焼きデートの写真が載った週刊誌を見せられる。

      友美 「ああ!!バレちゃったんだ!?」

    友美は、驚いたり焦ったりするどころか、嬉しそうなんだな。おさむのこと、本当に好きなんだろうなぁ…。

  • [路線バスの中]

    通勤中の混み合ったバスの中。弥生は、ふと、バスの中で隣の男性が読む週刊誌が目に入る。と、そこには;


      弥生 「えっ!!!すみません、ちょっといいですか!!!」

    男性の週刊誌を取り上げて(おいおい)、もう一度記事の内容を確認してます。

      弥生 「ええ!!!!!!!!」

  • [どすこいラーメン]

    一方、いつものようにバイト中のみゆきは、そんなことになっているとも露知らず。だけど、カウンターにいるいつもの常連のお客さん(役名も日野陽仁さんなのね)は、まさしくその記事を見ながら;

      男性 「この人、どっかで見たことあるんだよなー」

    と、呟いてます。


    店長の花子は、いつものように店に貼るブスの格言を思案中。

      花子 「うーん、出てこなーい」

    花子さん、今日はスランプ??それを見ていた美幸は;

      美幸 「こんなんどうです?『泣くのはやめよう。もっとブスになる』」
      花子 「お!それいいね!頂き!」
      美幸 「だてにブス25年もやってませんよ」
      花子 「私はかれこれ30年か!」
      美幸 「サバ読みすぎでしょ!」

    いつものように明るい美幸。

  • [関東中央テレビ・バラエティーセンター]

        「Y氏だ」

    Y氏=週刊誌に載っていたおさむの名称。
    おさむがいつものようにバラエティセンターにやってくるが、そこにいる全員の目が好奇心に満ちた視線をおさむに向けて、おさむを見てそんな風に呼んでいる。

    その視線を感じながら、ズバットズバットのスタッフルームの扉を、一呼吸置いてから開けるおさむ。

      おさむ「おはようございます」

    といつもの風を装って部屋に入っていくと、ここでもやっぱり;

      佐藤 「あ!Y氏だ!」

    と冷やかされる始末。

      佐藤 「すごいですね!友美ちゃんの彼氏なんて!」
      おさむ「・・・」
      佐藤 「全ての男性を敵に回したんじゃないですか?」
      おさむ「・・・」
      竹田 「俺が心配することじゃないけど、こうなった以上は今までみた
          いに派手に動かない方がいいぞ」
      おさむ「はい」

    そう言いながら席に着くおさむ。

      松本 「これ見たら何て思うのかな」
      おさむ「えっ?」
      松本 「美幸ちゃんですよ。どすこいラーメンの」

    って、いつから、”美幸ちゃん”なんて呼ぶようになったんだ?(笑)

      おさむ「・・・ああ・・・」

    視線が泳ぎながら答えるおさむ。おいおい、マジかよ・・・。美幸のあのどさくさの告白はかなり効いてるってことなのね〜(笑)

      竹田 「俺たちもこの間のことがあった後だし、これで余計行きづらく
          なったなぁ」
      松本 「あ、あれは俺の責任ですから、俺行ってちゃんと謝ってきます」
      竹田 「あ、そうした方がいいよ。な?」
      おさむ「ええ。ああ、松本、その時にさ、俺も謝ってたって言っといて
          くれるかな?」
      松本 「じゃぁ、おさむさんも一緒に行きましょうよ」
      おさむ「いや・・・俺はいいよ・・・」
      松本 「・・・」

    おさむは松本に一緒に行こうと誘われるが、断ってしまう。

  • [関東中央テレビ・ドラマセンター]

    そのころ、美也子が同じ関東中央テレビのドラマセンターでは、美也子がドラマセンターの柏木と打ち合わせをしている。美也子が向かったのは、同じテレビ局っていうのが都合がいいけど、これでまた波乱が生まれる予感♪

      柏木 「我々としましては、この企画を夏と正月にスペシャルドラマで
          ぶつけて、ゆくゆくは映画化といった方向の考えています」

    なんて話になってますが、美也子は相当な実力の持ち主?

      美也子「・・・まだ、何も書いてないのに」
      柏木 「それだけ期待しているということです」
      美也子「私不器用だから、自分が面白いと思ったものじゃないと書けな
          いんです。期待に答えられるかどうか」
      柏木 「そりゃあもう、先生の書きたいものを書いていただければ!」
      美也子「やめて下さい。その先生って言い方」

    と、1話のおさむと同じことを言ってるあたり、二人のフィーリングはいい証拠なのね・・・

      柏木 「あ・・・じゃぁ、美也子・・・さん?(笑)・・・変ですよね」

    そんな話が繰り広げられている、『ドラマセンター』。そこに今日も調子よく斎藤Pがやってきた;

      斎藤 「よっ、柏木ちゃん!どうもどうもどうも!」

    と、先ほど美也子と話をしていた柏木を捕まえて話しかける斎藤さん。

      斎藤 「企んでるんだってねぇ〜。聞いたよぉ〜。藤原美也子。脚本家
          として凱旋帰国。話題性もバッチリだ!」
      柏木 「話題性だけじゃありません。彼女、ロンドンとハリウッドで脚
          本の勉強して、向こうのテレビシリーズで賞も取っているんで
          す。僕はむしろその実力を買って声を掛けた・・・」
      斎藤 「俺さ、彼女が売れない女優時代に、バラエティーのアシスタン
          トか何かで使ったことがあんだよなぁ。だから、俺が育てたよ
          うなもんなんだよなぁ。覚えてると思うよ俺のこと」
      柏木 「じゃぁ、聞いときます」
      斎藤 「聞かなくていいよ!何かあったらかませてくれよな・・・よろ
          しくね」

    斉藤さんのこういう調子のよさが、高視聴率番組を生む所以なんでしょうか?(笑)。でも、美也子が海外でそんなに有名になってるのに、おさむはそれを知らなかったんでしょうか?そこまで強烈な設定にしなくてもいいのにね…(汗)

  • [撮影スタジオ]

    友美が撮影スタジオから出てくると、芸能レポーターやカメラマンが待ち構えていた。彼等を避けながら車に乗り込む友美だけど、車に乗り込む直前にカメラに向かって『Vサイン』。一番、彼女が堂々としてます(笑)

  • [美幸の実家]

    そんな友美の報道を、家のテレビで見ていた絵里。気楽にお菓子を食べながらテレビの前に陣取ってますが;

       『今回、熱愛が発覚した人気モデルの蛯原友美ちゃん
        日本中の男性がうらやむそのお相手は、
        お笑いのカリスマとして著名な構成作家、山口おさむ氏。
        イケメンレイカー(?)として度々マスコミにも登場している』

    と、友美ちゃんに続いてテレビに映ったのは、おさむ;

      絵里 「ああ!!!!!

    思わず大声を上げた絵里だが、さと子がやってくると、慌ててチャンネルを変えた(賢い子だ(笑)。でも、お母さんは知ってるんだよね、彼氏というのが嘘だって(^^;))。で、変えたチャンネルは、何だか妙な時代劇。

        『それがし・・・馬に乗ったことが・・・無いでござる』

    この台詞を言う俳優さんはもしかして???

      絵里 「どっかで見たことない?」
      さと子「あぁ・・・よく見るけど、名前わかんない」
      絵里 「・・・」

    色んな小ネタしかけてくるなぁ(^^;)

  • [どすこいラーメン]

    先日の非礼を美幸に謝りに来た松本。

      松本 「申し訳ありませんでした」
      美幸 「いいんです。松本さんには感謝していますから」
      松本 「えっ?」
      美幸 「だって、もう二度と私をバラエティーに誘ったりしないでしょ?
          過大評価だったんですよ、最初から」
      松本 「すみません」
      美幸 「それに、おかげで吹っ切れました。おさむさんのこと、きっぱ
          り諦めましたから。言っといて下さい、おさむさんに。私、諦
          めましたって」
      松本 「・・・」
      花子 「・・・」

    好きになるのが早いなら、諦めるなんていうのも早くないっすかぁ〜(汗)

  • [コンビニ]

    女子高生が雑誌を立ち読みしている横で、今宵はやけ食い?のつもりの美幸ちゃんは、豚まん買ってます。

      美幸 「すみません。豚まん1つ下さい。あ・・やっぱり2つで。あっ、
          1つ特製の方で・・・」

    女優さんなのに、女優さんなのに、女優さんなのに・・・(汗)

  • [メゾン・ド・桜台]

    家に戻った弥生は、美幸がまだ帰っていないのを確かめると;

      弥生 「ちょっと、これ・・・」

    と、翔子に例の週刊誌を見せる。

      弥生 「どういうことだろう?彼女いないって、美幸、言ってたよね?」
      翔子 「ごめん。私知ってたんだ」

    翔子は竹田から聞いていたことを弥生に告げる。

      弥生 「じゃあどうして言ってあげなかったの!?あんたそのこと知っ
          てて、美幸のことからかってたわけ!?」
      翔子 「違うよ!だって美幸の姿見てたら言い出せなくて」

    そんなふうに二人が口論しているところに、豚まんを買って(^^;)美幸が帰ってくる。

    テーブルにおいてたさきほどの雑誌をあわてて隠す弥生だが(って、自分も隠すんじゃない!(^^;))、翔子は雑誌を手に取り;

      翔子 「・・・美幸、ごめん。私、隠してたの。おさむさんに、彼女が
          いるって・・ことを」
      美幸 「えっ?」

    雑誌を見せる翔子。その雑誌を手に取る美幸。

      美幸 「・・・へぇ。人気モデル・・・おさむさんにぴったりだね!」
      翔子 「美幸?」
      美幸 「あ、そっかそっか。二人とも、私が落ち込むと思ってたんだ。
          あのね、実は私も二人に隠してたんだけど、おさむさんに告白
          したんだ」
      弥生 「えっ?」
      美幸 「そんで、玉砕してたの。まあ、彼女がいてもいなくても、答え
          は同じだけどね」
      翔子 「本当に諦めたの?だってあんなに好きだったのに」
      美幸 「うん!きっぱりさっぱりしょうゆ味!」
      弥生 「ほら一回失敗したぐらいで諦めなくてもさ、奪略大作戦だって
          あるんだし、ね?」
      美幸 「うーん・・・いいのいいの!そんなことより、新しい恋の応援
          をお願いしますよ!お二人とも!」

    明るく振舞う美幸。

  • [おさむの部屋]

    夜。今日も部屋でパソコンを前に仕事をしているおさむは、やっぱり美幸のことを考えてしまってます。

    そこに部屋のチャイム。友美がやってきちゃいました。サングラスを掛けたりはしてますが、堂々と訪問しちゃってます。

      友美 「ああ、もう、今日は疲れちゃったぁ〜」
      おさむ「ダメだよ!まずいよ、家に来ちゃ!」
      友美 「何で何で?もう公表されちゃったんだし、こそこそする必要な
          いじゃん!」

    ソファーに座る友美;

      おさむ「いやいや、そういうわけにもいかないからさ」
      友美 「ね、DVD観ようよ!いっぱい買ってきちゃった。ほら、はい。
          おさむさん、何見る?」

    何本かあるDVDの中から『舞い降りた天使』というタイトルの映画が目に留まるおさむ;

      おさむ「天使・・・?」

    (いやいや、だから友美と一緒のときぐらい、美幸のことを考えるのはやめてあげなよ。おさむのばか・・・(;o;))

  • [メゾン・ド・桜台・美幸の部屋]

    そのDVDのジャケットと同じポーズで、だけど手には豚まんの美幸(汗)。

      美幸 「はぁ・・・きっぱりさっぱり、忘れなきゃ」

    美幸はそう呟き、豚まんにかぶりついた。(これがこのドラマのヒロインの姿です(ToT))

  • [寺]

    翌日。『第十八回 テアトルワールド座禅の会』。とある寺のお堂では、テアトルワールド所属の人たちが一同に揃って、座禅を組んでます。

    で、なぜか住職に山本小哲さん(^^;)。座禅が出来なくて悲鳴をあげてるB2の二人や社長さんは、住職に喝を入れられて、思わず「アベシ」「ヒデブ」等々叫んでます(って、”北斗の拳”オタですか?(笑))

    一方の美幸はじっと座禅を組んでますが;

      山本 「心が揺れてますな」

    と。まだ、おさむへの未練は残っているようです。

  • [関東中央テレビ・ズバットズバットスタッフルーム]

    ズバットズバットのスタッフルームにやってきたおさむは、テーブルの上にある雑誌あさりをしています。

      吉田?「何探してるんですか?」
      おさむ「この間さ、読んだ占いの記事なんだけど」
      吉田?「占い?」
      おさむ「あ、あったあった」

    この記事をまたここで持ってくるとは思ってもなかったなぁ。棚の上に山積みになった雑誌の中の1冊を手にし、あの運命の占いの記事をめくる;

       『あなたの運命を変える天使が舞い降りる予感』

    その記事を見ていると、背後から佐藤さんがおさむに話しかけてくる;

      佐藤 「あ、その人、当たるんですよね」
      おさむ「えっ?」
      佐藤 「今人気で、すっごい行列らしいですよ」
      おさむ「(関心なさげに)へぇ〜」
      佐藤 「でも、変わってるんです。本当に自分を必要としている人しか
          見ないんですって」
      おさむ「そうなの?」
      佐藤 「どうしたんですか?何か見てもらいたいんですか?」
      おさむ「?」
      佐藤 「あ、結婚運だ!!!」
      おさむ「違うよ」

    と、否定するおさむ君。(まぁ、美幸とのことを占って欲しいなんて言えないわな(^^;))

    そこに松本が「おはよございまーす」とやってきて「おさむさん、ちょっと・・・」と、おさむをスタッフルームの外に呼び出す;

      松本 「美幸ちゃんから、伝言です。おさむさんのことを、きっぱり諦
          めたって」
      おさむ「・・・そうなんだ」

    がっかりとも何とも言えない返事をするおさむ。

      松本 「俺のせいで、ぎこちなくなっちゃいましたよね」
      おさむ「えっ?」
      松本 「おさむさんは、それでいいんですか?」
      おさむ「え、いや・・・別にお前には関係ないだろ」
      松本 「関係ありますよ!俺が、突っ走っちゃったばっかりに・・・」
      おさむ「ふふ・・・お前のせいじゃないから」

    おさむはそう言い部屋に戻った。

      松本 「・・・」


    そうして『ズバット×ズバット』の企画会議が始まる。

      竹田 「『グダグダ学園』は立て直すために、何週か休みにして別の企
          画をやろうと思うんだ」
      おさむ「仕方ないですね」
      竹田 「それで、数字見るとやっぱり、F1層が離れてるから、20代女
          性をターゲットした企画ってことで、今やってる『男の格言』
          っていうコーナーあるだろう?あれの女版をやれないかな?」
      松本 「『女の格言』ですか?」
      竹田 「そうそうそう。どすこいラーメンにそんなの貼ってあるだろう?
          あれ見て思いついたんだけど、ああいうのをコント仕立てにし
          て、『あぁ、わかるわかる!私も明日から頑張ろうー!』みた
          いなさ」
      おさむ「いいんじゃないですか?」
      竹田 「だろ?とりあえず数欲しいから、何か考えてくれないか」
      松本 「どすこいのは、おばちゃんが考えているんですかね。結構使え
          るのありそうですよね。おさむさん、行って取材してきて下さ
          いよ」
      おさむ「え!?俺が?」
      松本 「お願いします!!」
      おさむ「・・・」

    なぜか気まずさを感じてしまうおさむなのであった。純情やねぇ〜(笑)

  • [関東中央テレビ]

    美也子がスタッフと共に歩いているところを、上島がその姿を見つけます。美也子が会釈をし、通り過ぎようとすると;

      上島 「ちょっと時間あるか?」

    と呼び止めてます。上島さんと美也子って知り合いなの?っていうか、何か色んな事情に詳しそうって感じなんですが。上島さんがそんな重要なキャラだとは思わなかったなぁ〜。


    美也子と上島は、二人でシースルーのエレベーターで上層階に移動する。その隣のエレベーターで下に移動していくおさむ。絶妙のすれ違いです(あはは・・・また、お約束のすれ違いですか?!)

  • [関東中央テレビ・社員食堂]

    上島は、いきさつを美也子に尋ねる。

      美也子「日本を出るときは、こんな風に戻ってくるとは思いませんでし
          た」
      上島 「おさむとは、もう会ったのか?」

    上島はおさむと美也子が付き合っていたことを知っているのね。(斉藤さんは知らなかったみたいだけど)

      美也子「いえ・・・彼に会うために戻ってきたわけじゃないですから」
      上島 「そうか・・・」
      美也子「彼、元気ですか?」

    そう尋ねられて、隣のテーブルで雑誌を読んでいる男から;

      上島 「ちょっと貸して」

    と、例の雑誌を取り上げ、上島が週刊誌の記事を美也子に見せる。

    その雑誌に載せられている写真を見て、昔の自分とおさむとの同じようなシチュエーションでの写真を思い出す。二人で食事に出かけたときの写真。そんな写真だけではなく、楽しそうに腕を組んで店から出てくる写真・・・そんな写真がテーブルに数多く並べられている。

       『これはもみ消した。今回だけだ。お前も自分の立場ってものを考えろ!』


    そんな昔の話を思い出しながら、おさむと友美の記事にある写真を見て、美也子は妙におかしくなって笑い出す。

      美也子「(笑)」
      上島 「何がおかしい?」
      美也子「元気なんだなって」

  • [どすこいラーメン]

    バイトを終え、一足先にあがろうとする美幸;

      美幸 「あ、私、明日夜まで暇なんだけど」
      浩太 「えっ?」
      美幸 「・・・なんでもない。お疲れ!」
      浩太 「あの美幸さん!もし、もし、友達やおばちゃんにも言えないこ
          とがあって、その・・・俺でよかったら言って下さい。話した
          方が楽になることとか、あると思うんで」
      美幸 「ありがとう。でも全然大丈夫!お疲れ!」

    美幸の笑顔を心配そうに見送る浩太。


    その時、どすこいラーメンの目の前まで来ているおさむ君。だけど、結局、店に行くことはせずに引き返しちゃってます。男らしくないぞ!!!つーか、何でおさむの方がそんなに美幸を意識するんだよ!!!(^^;)

  • [夜の街]

    夜の街を歩くおさむ・・・と、美幸。

    そして、同じタイミングで夜空を見上げる二人。きゃっ♪これってラブストーリーみたいじゃん!(いや、ラブストーリーなんだって!>自分!!)

    いつものDJのラジオが流れる;

       『世界には65億の人がいる。
        その中で、誰かと誰かが出会う確立はとっても少ない。
        そして、出会った人に恋をする確立なんて、もっともっと少ない。
        そんな確率で出会った二人の恋だから、大切にしなきゃ、いけないよね。
        その出会いはきっと、偶然じゃないんだから・・・』

    ラジオのDJを部屋で聴いている美幸とおさむ。

  • [メゾン・ド・桜台]

      弥生 「美幸、こっちおいで!!」

    美幸は弥生と翔子に呼び出されて部屋を出てみると、居間には、沢山のご馳走がテーブルに並べられていた。「美幸の失恋パーティー」のために、弥生ががんばって手料理を作ったというのだ。

      美幸 「私の失恋と、新しい恋に、乾杯!」

    弥生の手料理を堪能する美幸(相変わらず食べ過ぎです。似合うけど(^^;))

      弥生 「うじうじしててもしょうがないと思うよ」
      翔子 「今日は弥生のプレゼントなの。明日は私がプレゼントするから、
          二人でランチとか食べに行かない?」
      美幸 「うん!絶対行く!」

  • [占いの館の店の前]

    翌日。おさむは雑誌を手に、よく当たると噂の占い師・ミセス熊岡(清水ミチコ)の『占いの館』の扉を開ける・・・って、本当に来ちゃってるよ・・・(汗)

  • [レストラン]

    昨晩約束したとおり、美幸は翔子とランチしています。

    運ばれてくる料理を幸せそうに食べまくる美幸。相変わらずです(汗)

      翔子 「ねえ美幸、無理してない?」
      美幸 「え?まだ全然食べられるんだけど」
      翔子 「そうじゃなくて!おさむさんのこと!本当はまだおさむさんの
          こと、好きなんじゃないの?」
      美幸 「うーん。そうでもないんだな、これが」
      翔子 「あんな真剣だったのに、そんな簡単に忘れたの?」
      美幸 「忘れたって言うか・・・忘れたいって感じかな」
      翔子 「えっ?」
      美幸 「じゃないと次に進めないからね」
      翔子 「そっか・・・あのさ、美幸。ちょっと連れていきたいところが
          あるんだけど、いい?」

    (その行き先って、もしかして?(^^;))

  • [占いの館]

    ミセス熊岡の占いの館の中で、待っているおさむ君。大勢の女性の中に、ちょこんと座ってるし。何だか強烈にかわええんですが!!!

    そうして、ミセス熊岡(清水ミチコさんが胡散臭く演じてます(^^;))が現れると、周りにいる女性全員が起立し、それにあわせておさむも一緒に起立。そうして、ミセス熊岡が占う相手を額にある”第三の目”で探す様を見て、思わず吹き出してしまうおさむ君はそれでこそおさむって感じです。やがて;

      熊岡 「!!!」
      おさむ「?!」
      熊岡 「あなた!そこのあーた!!」

    ミセス熊岡に指を指され;

      おさむ「あ・・・すみません」

    と、笑ったことをとがめられたのだと思い、思わず謝っちゃうおさむ君。だけど;

      熊岡 「あーた、いらっしゃい」

    と、占う相手に指名されただけなのでした;

      おさむ「・・・はい」

    そうして、怪しい占いの館の中を一歩ずつ前に進むおさむ君(このビジュアルが強烈にかっこうええ!!)

    占いのための別室に入り;

      熊岡 「そこにお座りなさい」
      おさむ「はい・・・あのー」

    おさむが相談ごとを言おうとしたところ;

      熊岡 「しーっ。言葉は要りません」

    第三の目でおさむを見つめるミセス熊岡。

      熊岡 「ほーーー。そ、そ、そういう人でしたか!」
          (↑清水ミチコさんの一人芝居炸裂中っ!(^^;))
      おさむ「?!」
      熊岡 「はいはいはい。そんなことが!またまたまたまたまたぁ〜」
      おさむ「【照】」
      熊岡 「とんでもない、とんでもない・・・あーあ、あーあ・・・」
      おさむ「!」

      熊岡 「・・・今、女性のことで悩んでいます」
      おさむ「はい、そうです!」
      熊岡 「あーたは、3人の天使たちの真ん中に・・・」
      おさむ「3人???・・・あ、はい、3人です!」
      熊岡 「そしてその天使・・・どっちにしようか迷っている」
      おさむ「・・・はい」
      熊岡 「うー、大丈夫!その方で間違いありません!」

    その方、ってどっち?(笑)

      おさむ「えっ?」
      熊岡 「あーたはもう決めています。その人です。彼女はもう、すぐ近
          くにいます。あーたのすぐ近くに!」
      おさむ「!」

    おさむが個室から出ていくと、そこには美幸と翔子がいた。いやぁ〜、本当に近くやん!(^^;)

       『彼女はもう、すぐ近くにいます。あーたのすぐ近くに!』

    と、先ほどのミセス熊岡の言葉どおりなわけで、見詰め合う二人。でも、気まずい雰囲気のために、一言も口を利かないんだな(^^;)。

    ミセス熊岡は次に美幸を選び、美幸が占いルームに入っていきました。残された翔子がおさむに話しかける;

      翔子 「おさむさん、大丈夫ですよ。あの子もう諦めたって言ってました」
      おさむ「・・・」

    折角、おさむがその気になってきてるのに、これでもかの「諦めた」攻撃ですな(笑)。

  • [帰り道]

      おさむ「すぐ、近くか・・・」

    そう呟き街を歩くおさむ。そのすぐそばには友美の大きなパネルが飾ってあるわけですが、こっちもすぐ近くなのにね。でも、おさむはそれには気付かない。結局、気付くことが好きってことなんでしょうか?

  • [占いの館]

    一方、美幸の占いは;

      熊岡 「あーたは今、夢と現実の間で揺れています」
      美幸 「それは、恋愛のことでしょうか?」
      熊岡 「仕事・・・そう・・・仕事です。あーたにはもっと似合う洋服
          があるんです」
      美幸 「えっ?」
      熊岡 「ああ・・たとえ話ね。あーたがその洋服を着れば、あーたの夢
          は叶います!」
      美幸 「あの、恋愛の方はどうでしょうか?」
      熊岡 「あーたの思い通りなさい!まだ恋愛に対してあーたは、私の力
          を必要としていません」

    だからおさむとの仲はどうなんだよ!!結局、何が何やら(笑)

  • [関東中央テレビ・ズバットズバットスタッフルーム]

    企画会議が今日も行われているようで、女の格言の規格案がホワイトボードに並べられています。

      ・ブスは熱いうちに打て
      ・ゲレンデビーチは3割増し
      ・大山鳴動してブス一匹
      ・着ヤセ つまりは脱ぎ太り
      ・ブスの魂 百まで
      ・かわいさキモさは紙一重

    うーん、イマイチ?(汗)

      竹田 「・・・。何かまだありそうだなぁ〜」
      松本 「正直、どすこいのには叶わないですねぇ」
      竹田 「おさむ、お前も書いてこいよ!」
      おさむ「ああ、すみません」
      竹田 「こういうの得意じゃん、お前」
      おさむ「何か思い浮かばなくて・・・」
      竹田 「調子悪いな、ここんとこ」
      おさむ「・・・」
      松本 「どすこいラーメンで聞いてこなかったんですか?」
      おさむ「ああ、まだ行ってない」
      松本 「もう、何やってるんですか!!!」
      おさむ「ごめん、ごめん」
      松本 「竹田さん、出前取りましょう、どすこいラーメン」
      竹田 「えっ?」
      松本 「おさむさん!これで終わっちゃダメですよ!」
      おさむ「・・・」

  • [どすこいラーメン]

    ズバットズバットからの注文を受ける花子。相手は美幸を指名だが;

      美幸 「あの・・・できれば行きたくないんですけど」

    と、指名を断ろうとする。

      美幸 「ちょっと迷惑をかけてしまって行きづらいんですよね」
      花子 「でも向こうがそうは思ってないんじゃないの?」
      美幸 「もうあの人たちに会いたくないんです」
      花子 「だったらさ、自分で行ってそう言えばいい」
      美幸 「でもそれは・・・」
      浩太 「僕が行きましょうか?」
      花子 「ダメ!!ほらいいから、行きなさい!」

    と、包丁で脅しながら言う花子さんってどーよ?(笑)

  • [関東中央テレビ・ズバットズバットスタッフルーム]

    引き続き、格言をみんなであれこれ言ってるが、やはりこれといったものは出てこない。そこに美幸がやってきて、ドアの外から中をじっと見ている。

      松本 「おっ、来た来た!おさむさん、美幸ちゃんですよ」
      おさむ「あ・・・うん・・・」
      松本 「早く早く」

    そうして美幸を中に呼び込む松本。

      美幸 「この間はすみませんでした」
      竹田 「ああ、いいの、いいの。失礼だったのはこっちの方だから」
      松本 「ああ、おさむさんが聞きたいことがあるって。ね、おさむさん?」
      おさむ「えっ・・・ああ・・・うん」

    と生返事をして、美幸と顔を合わそうとしないおさむ。

      松本 「どすこいラーメンに格言みたいなの貼ってあるでしょ?今度、
          番組でああいうのやろうと思ってて」
      美幸 「・・・」
      松本 「でも、中々いいのが出てこなくて。頼みのおさむさんがスラン
          プでさ…」
      おさむ「・・・」
      松本 「何か覚えているのとかないかな?あ、おさむさん、教えてもら
          ったらどうですか?」
      おさむ「いやいや・・・い、いいよ、それは」
      美幸 「・・・毎度、ありがとうございました」

    部屋を出るときに、二人の目が一瞬合うが、先に目を逸らしちゃったのはおさむ君。おめーなぁ〜(笑)。結局、美幸は代金ももらわずに帰っちゃいました(笑)。

      松本 「・・・」
      竹田 「・・・」

    と、シーンとした空気の中

      松本 「ああ、もう、じれったいなぁ!!!二人とも中学生かよ」

    と、松本君。中学生とは的確な喩えだなぁ〜(笑)

      おさむ「・・・」
      竹田 「な、な、全然話が読めないんだけど、何でお前がそんなに熱く
          なってんの?」
      松本 「勝手に責任感じてるだけです」
      竹田 「な・に・に・熱くなってんの?」

    と、ピコピコハンマーで松本の頭を叩きながら言う竹田。でも、何で松本がそんなに熱くなってんでしょうねぇ(^^;)。

  • [関東中央テレビ]

    局の階段を駆け下りる美幸。通路を曲がると、美也子とぶつかりそうになる。

      美幸 「すみません」
      美也子「すみません」

    そのまま行ってしまう二人だけど、おーい、美幸。それが最大の敵だぞ!!!(^^;)

  • [関東中央テレビ]

    会議終了後。竹田と二人っきりのおさむ。他のスタッフはどこかに行っちゃったみたいです。

      竹田 「お前にしてはめずらしく長いスランプだな」
      おさむ「ええ。今までプライベートでいっくらヘビーなことがあっても、
          仕事となったら切り替えて、オモシロ書けたんですけどね」
      竹田 「今回は違うんだ」
      おさむ「はい」
      竹田 「友美ちゃんのことか。やっぱ、バレたら大変か?」
      おさむ「いや。彼女のことじゃなくって・・・」
      竹田 「じゃあ、何なんだよ。あ、もしかして、二股かけていて、その
          女に友美ちゃんのことがバレてそれでもめてるんだろ!?そう
          だろ!」
      おさむ「いやいや違うますよ。自分でもよく…わからないんですよ。初
          めてなんですよね、こんなの」
      竹田 「なんだよ、恋バナか?あははは(笑)。まさかな。あんなに綺麗
          な彼女がいるのにな」
      おさむ「そうですよねぇ・・・」
      竹田 「おいおいおい!嘘だろ?おい、なに!?誰か、他に出てきちゃ
          った?」
      おさむ「・・・はい」
      竹田 「うわぁ!お前、信じらんねーなー!誰!?この業界の人?」
      おさむ「いや・・・。言ったら笑いますよ」
      竹田 「笑う?えっ、どういうこと?笑っちゃうような人!?ちょっと
          待てよお前の周りで笑っちゃうような人・・・え!?えぇ!?」

    仰け反る竹田。その竹田の反応を前に、黙ったまま頷くおさむ。そのおさむの反応を見て竹田が大笑いし始める。

      竹田 「あははははははははは(笑)。お前それオチだろ?面白だろ!?
          あははは(笑)」
      おさむ「いや・・・笑われてこんなに嫌な気分になったの初めてですよ!」

    おさむ君、ムっとしてます。ほんと、かわええなぁ〜(*^^*)

      竹田 「おい、それ本気で言ってんのか?いや、お前がオモシロ好きだ
          っていうのは知ってっけど、彼女となるとそれはまた別だろ」
      おさむ「そう、ですよね・・・」
      竹田 「何なんだよ、もう!?」
      おさむ「いや、だから、自分でもよくわかんないんですよ。これが何な
          のか?!」

    やっぱり中学生なのねん(笑)

      竹田 「・・・」
      おさむ「?」
      竹田 「ま、やっぱ、会って話せ、だな」
      おさむ「何を話すんですか?」
      竹田 「今の笑い話をさ!美幸ちゃん、笑わしてこい!」

    それで納得したような、納得してないようなおさむ君。さて、どうする?

  • [どすこいラーメン]

    夜になって、どすこいラーメンにやってきたおさむ。今日こそは店の中に入っていくと;

      花子 「はい、いらっしゃい!」
      おさむ「・・・」

    美幸は店にはいなかった。ま、またまたまたすれ違いですかい!

      花子 「もう、あんた、タイミング悪いねぇ」
      おさむ「えっ?」
      花子 「美幸ちゃんだろ?今、帰ったところだよ」
      おさむ「あ、そうですか・・・」
      花子 「食べてく?」
      おさむ「はい」
      花子 「どすこい一丁!!」

    カウンターに座ると、俳優の男がおさむに視線を送っている。お互いに見つめあう(笑)二人。

      おさむ「どっかで見たな・・・」
      男性 「どっかで見たな・・・」

    お互い呟く二人ですが、結局思い出せないようで・・・(汗)。


      花子 「あんた達さ、上手くいってないんだろ」
      おさむ「えっ?」
      花子 「美幸ちゃんさぁ、出前に行きたがらないし。あんた、うかうか
          しているとね美幸ちゃんに逃げられちゃうよ」
      おさむ「いや・・・別に僕はそんな」
      花子 「今のあんた達、おんなじ顔してるよ」

    おさむは壁に貼ってある格言に気づく。

       『泣くのは やめよう もっと ブスに なる』

    で、お仕事を思い出し、リサーチ。

      おさむ「あ、おばちゃん。これはおばちゃんが?」
      花子 「ん?あ、これ?」
      おさむ「うん」
      花子 「この言葉を考えたのは美幸ちゃんだけどさ、なかなか上手いこ
          と言ってるよねー!あははは」
      おさむ「ふふふ(笑)」

    その格言を見て、微笑むおさむ。本日、唯一のおさむの心からの笑顔です。

  • [メゾン・ド・桜台]

    JENGAゲームをやっている美幸・翔子・弥生の三人。だけど、美幸の頭の中にあるのはやっぱりおさむのことのよう・・・

      翔子 「忘れたいけど忘れられない。そういうことでしょ?」
      弥生 「ちゃんと会って、諦めましたって言うこと。そうでもしなきゃ、
          いつまでもずるずるしちゃうよ。バシっと、白黒つけなきゃ」
      証拠 「確かにね、言葉にしたら、自分の気持ちもはっきりするんじゃ
          ない?ほら、電話でも、メールでもいいしさ」
      美幸 「そうだよね・・・。このままじゃ、いつまでたっても・・・」

    そこで;

      美幸 「あのさ、本人目の前にしたら絶対に言えなくなっちゃうからさ、
          手紙でもいいかな?」

    二人の助言をうけて、美幸はおさむに手紙を書くことにした。


    そうして、部屋にこもって、手紙を書き始めた美幸。おさむの顔を思い出しながら、書きはじめる。

  • [おさむの部屋]

    その頃、おさむは、今日もスランプ街道まっしぐらで・・・ということは、今日も美幸のことで頭がいっぱいなんだな。

  • [メゾン・ド・桜台・美幸の部屋]

    おさむのこれまでの笑顔や言葉を思い出す美幸。思い出せば出すほど、上手く言葉が見つからず、明け方には、丸めた手紙が部屋中にいっぱいになっていた。

  • [関東中央テレビ・ズバットズバットスタッフルーム]

    翌日。

      おさむ「おはようございます」

    おさむがやってきたときには、『ズバットズバット』の企画会議が始ってました。

      竹田 「お前の原稿待ちだったよ。書けた?」
      おさむ「あ・・・それが・・・全く」
      竹田 「しょうがねーな。今、ある中から決めるか・・・」
      松本 「どすこいラーメンには行ったんっすか?」
      おさむ「行ったよ」
      竹田 「じゃぁ、美幸ちゃんとは話したんすか?」
      おさむ「いなかった」
      松本 「ああ!!!もう!!!何やってんっすか!」
      おさむ「・・・」


    今、ホワイトボード上に上がっているのは;

      ・目は口ほどにブスと言う     ・彼は人なり我はブスなり
      ・ブスは大粒でぴりりと辛い    ・ブスを認めよ
      ・ブスの鉄砲も数うちゃ当たる
           :

    なんていう、やっぱりイマイチな格言ばかり;

      竹田 「数はあるけど、この中からどれを選ぶかだなぁ」
      松本 「1回目は肝心ですからねぇ。何がはまるかな」
      竹田 「おさむ、何がいいと思う?」
      おさむ「正直、男の俺にはわからないですねぇ」
      竹田 「そうか・・・やっぱここは女性に選んでもらうか?」
      佐藤 「えっ、私が選んでいいんですか?」
      竹田 「お前じゃないよ。ついでにネタもとのおばちゃんにもきてもら
          うか」
      松本 「えっ?」
      竹田 「出前だよ。どすこいラーメン」
      松本 「はい」
      竹田 「おさむ、お前も食うだろ?」
      おさむ「ああ・・・はい」

  • [どすこいラーメン]

    その頃、どすこいラーメンでは;

      花子 「本当にいいの?私が行って・・・」
      美幸 「だって、二人とも行ったらお店、誰もいなくなっちゃうし」
      花子 「だから、私が残るって言ってるじゃない」
      美幸 「いいんです。それと、これ、おさむさんに渡しといて下さい」

    美幸は出前を里中店長に頼み、徹夜で書き上げた手紙を託した。

      美幸 「・・・」

  • [関東中央テレビ・ズバットズバットスタッフルーム]

    花子が出前にやってくると、その姿を見た一堂は、明らかな落胆の表情を見せてます(^^;)。

      おさむ「・・・」
      竹田 「ええ?!」
      松本 「おばちゃん、一人?」
      花子 「何なのよ、この明らかにがっかりした空気は?!しょうがない
          でしょ、店に誰もいなくなっちゃうんだからさ、美幸ちゃんは
          行きたくないっていうし」
      おさむ「・・・」
      花子 「だったら、あんたたちがきてくれればよかったんじゃない、お
          店に」
      竹田 「あ、そうか」

    あっさり認める竹田さん(^^;)。

      花子 「で、何なの?決めて欲しいことがあるっていうのは?」

    竹田は番組企画の説明をし、ホワイトボードの格言を選ぶよう頼む。

      花子 「あ!やだこれ!うちの店のパクリじゃない!?」
      竹田 「あ、パクリっていうか・・・オマージュっていうやつです」

    なんていうやり取りをしている最中に;

      花子 「あ、そうだ。これ」

    と、おさむに美幸からの手紙を渡す。

      花子 「美幸ちゃんから預かってきたの」
      おさむ「何だろう?」
      花子 「絶縁状じゃないのぉ。だから言わんこっちゃ無い」

    おさむが手紙を開くと、中には、『ブスの格言』がいっぱい書かれていました;

       上を向いて歩こう、正面から見られないように
       情けはブスの為ならず
       底にいるなら上しか見えない
       この先も、思い出だけは美しい
       涙は恋の調味料 フラれて初めて味がつく
       ブスはなまもの、鮮度で勝負
       フラれた時こそ笑顔で毒吐け
       恋の傷、食で癒やせるわけがない
       かわいさ、キモさは紙一重    ブスに王道はない
       失恋とは総合芸術である     顔面セーフ
       いつかはなるぞ高嶺の花     ブスの目にも涙
       ブスが西向きゃ俺東       箸にもブスにもかからぬ
       井の中のブス大海を知らず    ブスの魂百まで
       うそつきはブサイクの始まり
       笑って暮らすも一生、泣いて暮らすも一生
       ***人なり、ブスも人なり
       ***目で恋をし、ブスは耳で恋をする
           :

    その格言は、1枚だけでなく、何枚も何枚も、いっぱいに綴られてます。こんなので見ている方はウルウルきちゃんだから、不思議なドラマだわ(^^;)

       能あるブスは顔を隠す
       ブスの手も借りたい
       恋に師匠なし
       ブスとハサミは使いよう
         :
         :

    そうして、おさむの目に止まった;

       『幸せのパスポートに顔写真はいらない』

    という格言。そして最後までそのメッセージを読んだおさむは・・・

      おさむ「すみません、ちょっと行ってきます!」

    立ち上がり、一目散に駆け出すおさむ・・・うわぁ〜、また吾郎君が走ってるわぁ〜って、ここは泣くところだよね?(笑)

  • [どすこいラーメン]

    その頃、美幸はどすこいラーメンで、一人で店の切り盛りをしている。

  • [関東中央テレビ・ロビー]

    ビルの中をかけるおさむ。ちょうどそのとき、テレビ局の地下の入口に車で到着した美也子。

    おさむが正面玄関に向かい、そして、美也子が地下の駐車場からのエスカレータを上ってきた。またすれ違うのか?!と思ったときに、はたと二人は足を止めた。

    同時に互いの方を振り返るおさむと美也子。

      おさむ「・・・」
      美也子「・・・」

    おさむの手から美幸の手紙の最後の1枚がすべり落ちた。


       『アナタといれば毎日がハッピーブースデー』


    おーーーーーーーーーーーーーい!!!!今回、ここで終了かよぉ〜!!!!

to be continued …

[次回予告]

  おさむ「お帰り・・・」


<第5話感想>

美也子との再会シーンを、最後の最後に持ってくるのか・・・(笑)

前回、思わぬ形で美幸に告白されちゃったおさむ君。その事によって、なぜかおさむの方が過剰に美幸のことを意識するようになっちゃいましたね。乙女だわ(^^;)。思い詰めて占いの館にまで訪れちゃうとは。しかも、本人、まだまだ明確に恋とは意識してないようだし(^^;)。そんなにウブな性格だったよかよ、おさむ!!!もう、ヒロイン=おさむでいいやん!って感じです。

で、ドラマの冒頭から登場していた美也子さん。なのに、おさむと出会っちゃうのは最後の最後というのがやってくれますなぁ。おさむが美幸の元に向かうという視聴者が美幸との関係に盛り上がってるシーンで持ってくるなんて、ものすごい裏切りですよね。暴動起きるぞ!(苦笑)。

とはいえ、おさむと美也子が出会うこのシーン、二人が全く同時に振り返るところは何気に気に入っております。運命の人なんだよ、やっぱり!(^^;)。
それにしても、美也子の方はまだおさむが同じビルにいることを知ってるだろうけど、おさむの方は美也子が身近なところにいるとさえ知らなかったわけで、驚きは美也子の比じゃないですね。ミセス熊岡の言葉にあった『すぐ近く』というのを美也子のことだとおさむが思っちゃったらどーすんだよぉ〜。

次回は、おさむと美也子が大接近ですね。密かに楽しみです。予告にあった彼女をこんな風に強く抱きしめたりするシーンなんて、久々なんだもん(って、そんなことに反応してスミマセン(汗))

(06.05.14)


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