ブスの瞳に恋してる

〜 第2話 「ストーカーする!?」 〜


  • [前回のおさらい]

    <ナレーション>
    それは突然だった。
    バラエティ番組の構成作家として
    忙しすぎる日常に流れさていた僕のもとへ、
    その日・・・


      おさむ『天使が・・・舞い降りた』

    <ナレーション>
    その天使は、僕のあるべき本当の姿を思い出させてくれた。
    でも、現実は映画のようにはいかない。
    なぜなら、僕の前に現れたのはブスの天使だったから。


  • [どすこいラーメン]

    今日も元気にどすこいラーメンで働く美幸。だけど、第一話でのダイエットはどーなったのだろうかと、素朴な疑問…(汗)。

  • [関東中央テレビ]

    食堂で、『むちゃデス!』の打ち合わせ中のおさむと斎藤&松本。

      斎藤 「悪い、読んでる暇、無い」
      松本 「ええ!!!!」
      斎藤 「おさむ、読んだ?これ、いけそう?」
      おさむ「ええ。収録前に多少、演者さんと打ち合わせできればOKだと
          思います」
      斎藤 「そ。じゃぁ、OK」
      松本 「早っ」
      斎藤 「今週は別件でオーディションかかえちゃってて、ヒラバ(?)の
          『むちゃデス!』構ってる間が無いんだ。とにかく…」

    と、そこに斎藤の携帯に電話が入り;

      斎藤 「悪い。そういうことで、よろしく」

    と、行っちゃいました。斉藤さんはかなり調子のいいキャラクターなのね…。

      おさむ「折角、徹夜で書いたのに、目も通してくれないんですもの」
      松本 「お前、そんなこと言ってたら、この仕事、やってられないぞ」
      おさむ「しかし、斎藤さん、オーディション好きですよねぇ〜」

    そうして、バラエティセンターに向かって歩きながら、話を続ける二人。

      おさむ「ここだけの話、そのオーディションもデキレースが多いからな
          ぁ…」

    エレベータを降りて;

      松本 「デキレース?」
      おさむ「斎藤さんと繋がっているプロダクションとの間では、最初っか
          ら合格者が決まっている」

    そして、『バラエティーセンター1部』の前を通過しながら;

      おさむ「でも、他の事務所との手前、オーディションを開きましたよっ
          て、まぁ、アリバイ作りだな」
      松本 「うわぁ〜、業界裏物語っすね」
      おさむ「この業界には知らない方がいいことも沢山あるってことだな」

    そして、目的の『バラエティセンター3部』にやってきて;

      松本 「知りたくなかったぁ〜ってこともありますよね?」
      おさむ「ま、その辺の汚いことはここでは無しにしたいよな」

    なんて話をしている間に、おさむと松本は『ズバットズバット』のスタッフルームにやってきました。って、たったこれだけの台詞なのに、いくつものカットがあって、作りが贅沢&丁寧ですね、これ。

      おさむ「おはようございまーす」
      松本 「おはようございます」

    と部屋の中に入った途端に、プロデューサーの竹田他ご一行様の、微妙な空気が漂ってます。

      おさむ「あ・・・れ・・・何?この空気」
      竹田 「おさむ、お前『むちゃデス!』と『ズバットズバット』、どっ
          ちが大事なんだよ!」
      おさむ「いや・・・そんなのこっちに決まってるじゃないですか」

    おさむの中では、『ズバットズバット』>『むちゃデス!』という設定なのか…。

      おさむ「何かあったんです?」
      佐藤 「先週の視聴率、『むちゃデス!』に1ポイント負けてるんです」

    と言って、資料をおさむに渡すデスクの佐藤さん。同じテレビ局でも、番組によってそういうところってあるんですかね?

      おさむ「ほぉ〜」
      松本 「何やかんやで斎藤さんは数字とるんですね」
      竹田 「松本・・・お前、こっちで思いついたことを向こうに流してる
          んじゃないのか!」
      松本 「そんなこと無いっすよ」
      竹田 「兎に角、斎藤班に負けたのがイヤなんだよ!」
      おさむ「毎分では何処が弱いんです?」
      竹田 「さすがおさむ、鋭い指摘なんですが、『熱血グダグダ学園』で
          ガクーンと落ちてるんですな、これが」
      おさむ「ああ…(ため息)」

    そうして、放送されたVTRが部屋の中のテレビに映され、って、確かに視聴率取れそうな風には見えません(汗)。

      おさむ「うん・・・チームワークは出来てきてるんですけどねぇ」
      松本 「俺は最近入ったからかもしれないんですけど、逆にチームワー
          クが良すぎるっつーか」
      竹田 「起爆剤投入するか?大物ゲストとか」
      松本 「インパクトのある新人とかでもいいと思うんですけど」
      おさむ「新人か・・・」
      竹田 「オーディションするっていうのも、斎藤班みたいだしな」

    だけど、当然ここでおさむの脳裏に浮ぶのは、”あの”大型新人なわけで;

      おさむ「!!!いや、オーディションの必要はないですよ・・・俺たち
          はもう、見つけたじゃないですか!」
      松本 「そ、そ、それってもしかして???」
      おさむ「磨く必要の無いでっかい原石ですよ」
      三人 「どすこいラーメン!!!」


    全員の思いは一緒のようです。

  • [どすこいラーメン]

    早速、美幸に会いに『どすこいラーメン』にやってきたおさむと松本。店の外から中を覗いたりしてますが、中に入っていくのは相当抵抗がある様子。前回の放送ではとことん失礼なヤツでしたが、一応は、その辺のデリカシーはあるのね(笑)。

      おさむ「あー、やっぱり今日はやめとこうかなぁ〜」
      松本 「どうしたんですか?」

    って、理由は当然、先日のあの話・・・なのだけど、そうも言ってられないわけで;

      おさむ「松本、フォロー頼んだぞ」
      松本 「あ、はい・・・」

    と、覚悟を決めて、店の中に。おさむが店内に入った途端に、顔色を変える美幸。店主の花子さんだけは愛想良く対応してくれてます。なぜ?(おさむは花子のタイプだからなのか?(^^;))

      おさむ「この間は・・・どうも」
      花子 「いいのよ、全然」
      美幸 「何しましょう?」
      おさむ「あ、えーっと・・・どすこいラーメン2つ」
      花子 「どすこい2丁!!!!!」
      美幸 「どすこい2丁・・・(↓)」
      浩太 「どすこい2丁・・・(↓)」

    花子の高いテンションとは違って、その他2名の店員は、おさむに冷たい視線しか投げかけない;

      おさむ「・・・」
      松本 「どうしたんっすか?この間って何なんっすか?」
      おさむ「あ、すまん、何か、フォローして、フォロー」
      松本 「無理ですよぉ〜」

    そうして、この店自慢の『どすこいラーメン』(海苔&卵やなるとで顔が描かれてます。その顔はちょっと花子さんっぽい?)を差し出す美幸ちゃんは、取り付く島も無いわけで;

      おさむ「ど、どうも・・・」
      松本 「早く言って下さいよぉ〜」
      おさむ「分かってるよ。ちょっと、ちょっと待てよ!」

    おさむは松本に急かされ、恐る恐る美幸に声を掛けてみます;

      おさむ「あの・・・ちょっといいですか?」
      美幸 「何のようですか?」
      おさむ「あ、いや、その。用というかね…」

    と切り出そうとしたときに、麺を下に落としちゃった花子さん。浩太はその片づけをして、そのかわりに美幸は洗物を頼まれ;

      美幸 「じゃ、私仕事あるんで」
      おさむ「あ・・・どうぞ、どうぞ」
      松本 「おさむさん、全然ダメじゃないですか」

    と、結局、話を切り出せなかったおさむは、松本に叱責されるが、洗物をしてる美幸の姿がまた、水を飛ばしたり洗剤の泡を顔につけちゃったり、何をやらせてもオモシロな状態で、おさむはそれを見て、目を輝かせちゃってます;

      おさむ「やっぱり面白いなぁ…。松本、何日かかっても彼女は俺が口説
          くからな・・・」

    なんにせよ、改めて闘志を燃やすのでした。

  • [美幸の家]

    そして、その日の夜。美幸が家に帰ると、同居人の翔子と弥生がプロレス中。何でも、翔子がストーカーに付きまとわれているらしいので、その対策として弥生が関節技をレクチャーしていたようなのです。弥生曰く、

      弥生 「1日に何度も翔子の前に現れたとしたら、ストーカーの疑い有
          りだね!」

    ということらしいです。

  • [どすこいラーメン]

    次の日の昼間。またまたおさむは店の外から『どすこいラーメン』の店内を覗いていたりするわけで…(えっ、これってストーカーですか???)。やっぱり入りづらそうにしておりますが、とりあえず店内に潜入;

      花子 「いらっしゃい!!ああ、また来てくれたんだぁ」
      おさむ「ここのラーメン、病み付きになっちゃってさ…」
      花子 「アタシに病み付きなんじゃないのぉ〜?ゆっくりしてって」
      おさむ「あははは(^^;)」

    と、花子のアピールは軽くかわして(汗)、お目当ての美幸に声をかけるおさむ;

      おさむ「あ、あ・・・いたんだぁ〜。偶然だな・・・ちょうどよかった」
      美幸 「(--;) 何しましょう?」
      おさむ「あ、えーと、そうだな、昨日、”どすこいラーメン”だったか
          ら・・・」

    と言いながら店内のメニューを見てみると;

      メニュー
        どすこいらーめん  七百五拾円
      以上

    って、メニューはこれだけだったの、この店???

      おさむ「・・・(汗)。今日も、どすこいラーメンで」
      美幸 「どすこいラーメン一丁〜」
      花子 「はい、どすこいラーメン一丁!!!」

    そうして、すぐにでも本題を切り出したいところですが;

      おさむ「あれ、今日はあの若い男の子、いないんだねぇ〜。俺、彼に嫌
          われてるみたいでさ。何でかねぇ〜」
      美幸 「・・・」
      おさむ「・・・。あ、そうそう、実はね、話があって・・・」
      美幸 「・・・」
      おさむ「聞いてる?」
      美幸 「聞こえてますけど」
      おさむ「あ、その・・・話っていうかね、あの・・・スカウトっていう
          か。ズバリ言うと、俺の番組に出てくれないかな、っていう話。
          『ズバズバ』知ってる?『ズバットズバット』?」
      美幸 「バラエティあんまり見ないんで…」
      おさむ「そうか・・・。あ、でも、名前ぐらいは聞いたことあるよね?
          結構有名だよ?その番組に力を貸して欲しいんだよね」

    なんて言う間に、冷たくラーメンを出す美幸。

      美幸 「はい、どーぞ」
      おさむ「・・・どうも。ねぇ、考えといてくれないかな?」
      美幸 「また私で笑いとるつもりですか?」

    その美幸の一言に何も言えず;

      おさむ「・・・戴きます」

    黙ってラーメンを口にするおさむでした。だけど、美幸は無言で奥に引っ込もうとしますが、するっと滑っちゃて、またそれがおさむには面白かったりするんだな。そんな様子を黙って見ている花子さん。花子さんが本日書いてる格言は;

       『とりあえず笑っとけ』

    でした。

  • [翔子の職場]

    一方、翔子の職場では、またまたあのストーカーが昼間も来ていたのに、夕方になってもまたやってきて手なんか振ったりして。

      翔子 「げ、手振られた」

  • [どすこいラーメン]

    そして、夜になり、どすこいラーメンでは、おさむが店内を覗き込み、美幸の顔を見て微笑んでます。おさむもちょっと慣れてきた?(笑)

      美幸 「また来てる。お昼も来たのに」

    その美幸を見て、おさむ君、更に手なんか振ったりして…やっぱりストーカーやん!?

      美幸 「げ、手振ってるし」

    で、窓越しに美幸に挨拶(?)をしてから店内に入ってきたおさむ君。

      美幸 「何しましょう?」
      おさむ「あ、昼間ラーメンだったから・・・」

    と思っても、この店のメニューは1つだけなので;

      おさむ「どすこいラーメンで」

    と、今宵もどすこいラーメンを注文したのでした。

      おさむ「いやぁ〜、昼間はさ、一方的に喋っちゃってごめんね。帰って
          企画書を持ってきたんだけどさ。そう、これ。ちょっと見ても
          らえるかな?」
      美幸 「今、手が離せないんで…」
      おさむ「ああ・・・そうだね・・・じゃぁ、これここにおいておくから、
          後で」
      美幸 「お断りします」
      おさむ「・・・えっ?」
      美幸 「何度こられてもお受けするつもりありませんから…」
      おさむ「でも、女優になりたいんだよね?」
      美幸 「なりたいんじゃありません。私は女優です」
      おさむ「あ・・・(汗)」

    と、そこに出前から戻ってきた花子さん。

      花子 「あれ、あんた、また来たの?!」
      おさむ「・・・」
      花子 「あたしに惚れちゃダメだよぉ〜。あははははは」

    で、おさむのラーメンの準備をしている美幸だけど、わざわざなるとを半分に切って、その半分しか乗せなかったり・・・。女優のプライドばかり高いのはいいけど、店員としてはプロじゃないよね、これじゃぁ・・・(笑)

      美幸 「(ラーメンを出しながら)2度と来ないで下さい」
      おさむ「でも、ここのラーメンおいしいからなぁ〜」
      美幸 「・・・(--;)」
      おさむ「いただきます」

    と、頑張ってどすこいラーメンを食べるおさむ君ですが、ラーメンの食べすぎで胸焼けしてるみたいです。

  • [美幸の家]

    一方、夜になって美幸の自宅。今日もストーカーの報告をする翔子。その話を聞きながら;

      美幸 「一日に何度も現れた?」
         「まるで偶然のような顔をして?」
         「手まで振って?」

    と、やけに翔子のストーカーの様子について詳しい美幸ですけど、美幸が言ってるのはもちろん、おさむをイメージしてでのこと。まぁ、それはおいておいて(笑)、弥生がストーカーについて「今度は別の場所にも現れる」と忠告をしてます。

  • [関東中央テレビ]

    その頃、『ズバットズバット』のスタッフルームに戻ってきたおさむ。部屋にはまだまだ竹田と松本らがお仕事中です。夜遅くまで延々と仕事は続いているのね。

      おさむ「あーーーー。食べましたよぉ〜。一日にとんこつラーメン2杯。
          どすこいラーメン」

    って、その報告をしてどうするよ?って感じですが、かなり胃袋がきつそうですな(^^;)。

      竹田 「どうなのよ、彼女?」
      おさむ「いや、動かざること山の如しってやつですね」
      竹田 「何?打つ手なしってか?」
      おさむ「いや、でも、諦めませんよ」
      松本 「ここは侵略すること火の如し、ですよ、先輩!」
      おさむ「分かってるよ!あんなオモシロ物件、諦められるわけ無いだろ
          う?」
      竹田 「次の収録まで1週間だ。それまでに口説けるか?」
      おさむ「任してください」

    自信満々で答えるおさむ。

  • [とあるBAR]

    美幸に夢中のおさむだのことを知ってか知らずか、その頃、おさむの恋人の友美ちゃんは、バーでおさむに電話をしたものの、いっこうに繋がらず、若干、切れ気味です…(;o;)。おさむ君、ちゃんと相手してあげないとぉ〜。

  • [テアトルワールド]

    翌日。美幸の所属するテアトルワールド。

    美幸は会社の社長・井之頭から、先日受けたオーディションの1次審査に合格したと知らされる。来週、2次審査があるという段取りです。社長の前では冷静を装ってますが、内心、嬉しくて仕方ない美幸。笑いが隠せません。

  • [翔子の職場]

    その頃、翔子はやっぱりストーカーに付きまとわれ…。

  • [テアトルワールド]

    再び美幸の所属する事務所。

    レッスンに励む美幸。ダンスレッスンしているスタジオで、ふと外を見ると、おさむが美幸に向かって手なんか振ったりしてます。とうとう事務所にまで現れるようになりました。それだけじゃなく、笑顔とウインク付き!・・・って吾郎君にそこまでされるって、羨まし過ぎるじゃないか、美幸っ!!!!段々、腹立ってきたぞ!(おい)


    おさむは、まず、井之頭のところに挨拶にきたようです。

      井之頭「そうですかぁ〜。やっぱり目をつけましたか?」
      おさむ「今、彼女がどうしても必要なんです」

    と言って、企画書を井の頭に見せるおさむ。

      井之頭「ま、あの子はうちの最終兵器。リーサルウェポンですからね」
      おさむ「力を貸していただけませんか?」
      井之頭「こちらこそ、よろしくお願いします!・・・と、言いたいのだ
          が、実はねぇ、今あの子ねぇ、ドラマのオーディションの1次
          審査に合格してましてね〜」
      おさむ「えっ?」
      井之頭「そうなんですよ。珍しいこともありましてね」
      おさむ「そう・・・ですか・・・」



    先ほどのスタジオ。一人残って発声練習しているみゆき。その様子を黙って外から見ているおさむだが;

      おさむ「何やってもおもしろだなぁ〜」

    と、発声練習の姿さえオモシロなのね。そりゃ、美幸は怒るよね?(笑)。と、そこに、突然、お笑い芸人のB2がおさむに売り込み開始!二人の役名を覚えてないので、A(黒沢さん)とBで許して;

      B  「あの、山口おさむさんですよね?」
      おさむ「はい」
      A  「あの、私たち、新人の」
      A&B「B2です!」
      おさむ「???・・・ああ!前にオーディションで」
      B  「ええ、覚えて頂けてるんですか?!」
      A  「あの、私たち、先生の番組全部観てます」
      おさむ「その・・・、先生っていうのやめてくれない?」
      B  「私たちのネタ、見てもらうことできますか?」
      おさむ「えっ、今?」
      A  「それではまいります」
      A&B「B2のショートコント!」

    と、B2のコントが始ろうとしたところ、スタジオの中から、すごい顔をして睨む美幸が・・・。

      おさむ「!!!」

    でも、ある意味、B2のコントを見ずに済んだのだから、美幸の凄みに感謝すべき??

  • [屋外]

    外に出て二人で話をするおさむと美幸。

      美幸 「こんなところまで来て、どういうつもりですか?」
      おさむ「あ、いや、正式に事務所を通さないと、失礼だと思って」
      美幸 「社長がどう言ったか知りませんけど、本当に私、やるつもりあ
          りませんから。それに、しつこい人、大嫌いです」
      おさむ「オーディション、合格したんだって?」
      美幸 「えっ?」
      おさむ「社長から聞いたんだよね。2次審査もあるんでしょ?頑張って」
      美幸 「・・・」

    意外なおさむの言葉に、戸惑う美幸。

      おさむ「俺も頑張るからさ」
      美幸 「?」
      おさむ「(笑)。君に出演してもらえるように、俺も頑張る」

    おさむって究極のポジティブ志向なんでしょうか?(^^;)

      美幸 「あんたって、本当にわかんない人ですね」

    と、あきれて去ってしまう美幸。

      おさむ「ああ・・・頑張れ俺、頑張れ」

    健気・・・♪

  • [美幸の家]

    その夜、またまた翔子と弥生のストーカー談義。相変わらずストーカーに悩む翔子は、弥生にローキックだのスタンガンだののアドバイスをもらってますが…

  • [居酒屋]

    その頃、この日のおさむの夕食は、どすこいラーメンではない感じ。居酒屋に来て『ズバットズバット』のメンバーと飲んでい「ます。

      おさむ「俺はまだまだ押しまくるぞ!!!」
      松本 「どすこいだけに押し出しですか?」
      竹田 「押すのはいいけど、おさむ、押し倒すなよ」
      おさむ「無い、無い、無い、無い、無い(笑)」

    元気いっぱいのおさむです。

    <ナレーション>
    誰かのことを考えるだけで、
    こんなにワクワクするなんて。
    あの頃以来のことだった。


    当時の回想シーン。公園で待ち合わせをするおさむと美也子。

      おさむ「ごめん、ごめん、ごめん。待った?」
      美也子「待った」
      おさむ「待った?」
      美也子「(笑)」

    そして、いつもの二人の部屋。おさむはワープロに向かってお仕事中。美也子はおさむの書いた原稿を見ながら横で笑ってます。

    <ナレーション>
    彼女の喜ぶ顔が見たい。
    それだけで頑張れたあの頃・・・
    どういうわけか今、そんなことを思い出していた。
    どういうわけか・・・


    もう、既にそれは恋ぢゃないかぁ〜

  • [おさむの部屋]

    そのままシーンはおさむの部屋。帰宅してからもパソコンを開いて仕事しています。と、携帯に着信が入ったのを見ると、友美からだった。


    sub:もう!

    そろそろ怒っちゃうよ!

      (# ̄3 ̄)

    プンプン!  プンプン!

    プンプン!  プンプン!

    プンプン!  プンプン!


      おさむ「忘れてた・・・」


    そうして、おさむは急いで返事を出します;


    sub:ごめん
    ゴメン m(__)m ゴメン
    m(__)m ゴメン m(__)m
    ゴメン m(__)m ゴメン
    m(__)m ゴメン m(__)m
    ゴメン m(__)m ゴメン
    m(__)m ゴメン m(__)m
    ゴメン m(__)m ゴメン
    m(__)m ゴメン m(__)m


    なんていうメールを返すのでした。

      友美 「もう、顔文字で謝られてもなぁ〜」

    おさむ、そんなメールじゃちっともフォローになってないよぉ〜。

  • [どすこいラーメン]

    翌日。スタンガンを用意してどすこいラーメンに出勤した美幸。

  • [翔子の職場]

    一方の翔子は、今日もストーカーを気にしてますが、背後に近づいてきた同僚をストーカーかと思って間違えてローキックしちゃってまして、それを見ていたストーカーが驚いて逃げていきました。

  • [どすこいラーメン]

    どすこいラーメンでは、今日もおさむが来てまして、どすこいラーメンを注文。だけど、とうとう、なるとはつけてもらえなくなってしまいました。おいおい、だからそれとこれとは話が違うんじゃ…(汗)。

      美幸 「はい、どうぞ」
      おさむ「どうも。ちょっといいかな?」
      美幸 「ちょっとでいいんですね」
      おさむ「うん。女優さんにオファーするのにさ、台本も無いのは失礼だ
          な、と反省してさ。実は台本、書いてきたんだよね。ほら、こ
          れ!君の為にかいた本」

    と、書類を美幸に差し出すおさむ。あの手この手をちゃんと打ってくるなんて、本気ですな。

      美幸 「・・・私のため?」
      おさむ「うん。君のために書いた、爆笑コント!」
      美幸 「はぁ〜(ため息)。だから、コントはやりませんから!」
      おさむ「読むだけ読んで欲しいな。特にこの、最初の部分だけでもいい
          からさ。これ、我ながらツカミが面白い。君の魅力はさ、ツカ
          ミさえ間違えなければ、もらったも同然だと思うんだよね。だ
          から、ほら、この最初のところ?『婦人警官、猛烈なテンショ
          ンで登場。周りを圧倒する。』・・・うん、これで掴みはバッ
          チリだ。読んで欲しいなぁ〜」

    と、延々と話を続けるおさむに、それを面白くなさげに見ていた浩太が間に割って入る;

      浩太 「あんたさ、美幸さんが迷惑してるの、わかんないんですか?」
      おさむ「あ・・・分かってるよ」
      美幸 「・・・」
      浩太 「じゃぁ、何で毎日毎日来るんですか?あんたがやってることは
          ストーカーと同じですよ」
      おさむ「ストーカー?いやいや、俺はそんなんじゃないよ」
      浩太 「じゃぁ、何なんですか?」
      おさむ「いや、だから・・その・・・彼女の熱心なファンだ」
      浩太 「それをストーカーと言うんです」
      おさむ「そうなんだ」

    弱いぞ、おさむ(^^;)。と、そこに助け舟を出す花子さん。何でこの人はおさむのことを助けるんですかねぇ〜。何か理由とかあるのかな?

      花子 「あたしの作ったラーメンが大好きで、毎日でも食べたいんだよ
          ね?!」
      おさむ「そうそう、そう。うん、ここのラーメンの熱心なファンだよ」
      花子 「ああ、嬉しいこと言ってくれるねぇ♪」
      おさむ「いただきます(^^)」
      美幸 「・・・」

    と、その場は逃れれたけど、結局、今回もオファーには失敗です。

  • [美幸の実家&美幸の部屋]

    その日の夜。美幸の実家。美幸の妹の絵里が両親にアルバイトをしたいと話をしている。面接のアドバイスを求めるも、絵里的に満足のいく回答が得られず、絵里は、美幸に電話をし、アドバイスを求める。

    美幸は手元にあるおさむの書いた台本を目にしながら(って、持って帰ってきたの?);

      美幸 『やっぱり、大事なのはツカミかな』
      絵里 「つかみ?」
      美幸 『最初のインパクトだよね。例えばさ、部屋に入る瞬間とか。絵里はさ、ツカミさえ間違えなければ、もう、もらったも同然だと思うよ』

    なんて言ってをしてます・・・これってどこかで聞いたことがあるような…(汗)。もしかして、おさむに好意的になってきている??なんで?(^^;)

  • [美幸のオーディション会場]

    そして、翌日は絵里と同じく美幸自身も面接があり、というか、オーディションの2次審査。

      おさむ『君の魅力はさ、ツカミさえ間違えなければもらったも同然だか
          らね』


    なんて言葉を思い出し、気合を入れる美幸。

  • [外]

    夕方。おさむが道を歩いているところに、携帯の電話が入る。

      おさむ「もしもし」
      友美 『やっと出てくれた。もう、何やってたんですか!』

    相手は、最近、ご無沙汰してしまっていた友美ちゃんでした。

      おさむ「ああ、いや・・・ああ、本当にごめんね。何か、色々忙しくて
          さ。本当にごめん!」

  • [美幸のオーディション会場]

    その頃、美幸は2次審査に・・・合格していた。自分でも信じられない美幸。

  • [外]

    そして、辺りは暗くなり、まだおさむは友美に電話で謝ってます(長っ)

      おさむ「本当だって。仕事が色々立て込んでてさ。本当にごめん…。悪
          かった…」

    と、恋人と話をしているくせに、ふと見ると、向こうから美幸が幸せそうに歩いくるのが目に入る。その美幸の笑顔から目が話せなくなったおさむ。

      おさむ「天使の笑顔だ…」

    おさむを見つけ、笑顔で手を振る美幸(って、その変わりようは何?)。それに答えて手を振るおさむ。友美との携帯の電話は繋がっているのに、友美そっちのけで手を振り続けちゃうおさむ君。バックには花火も打ちあがったりして、ありえねー!!!(笑)

      おさむ「あ、待ち伏せしていた訳じゃないよ。偶然、偶然。これから仕
          事で…」
      美幸 「2次審査、合格しました」
      おさむ「えっ?」
      美幸 「はじめてだったんです。だから嬉しくて嬉しくて。ありがとう
          ございます」
      おさむ「いや、俺は別に何も…」
      美幸 「あ、そうか…。ごめんなさい、私、嬉しくて。誰かに聞いて欲
          しかっただけだから」
      おさむ「・・・」
      美幸 「じゃぁ、失礼します」
      おさむ「・・・」
      友美 『もしもし!!もしもーし』

    友美ちゃんカワイそう…(;o;)。でも、今夜は一人でDVD見るそうです(笑)。

  • [関東中央テレビ]

    テレビ局のロビーでは、小田島と上島がすれ違い、火花を飛ばしてました。小田島は斎藤とドラマ作りをやっているとつげ、調子よく斎藤と二人立ち去って行くのでした。



    同じ頃、『ズバットズバット』の収録スタジオ。編集室でその様子を見ているおさむ。

    <ナレーション>
    さっき見た、ブスの天使の笑顔が
    昔の彼女の笑顔と重なっていた。


    全てのモニタに美幸の笑顔が映し出される。それを見つめて幸せな気分になってるおさむ。その笑顔が昔の彼女の笑顔と重なる(え゛っ?)。

    <ナレーション>
    それは、もう一度見たい、何度でも見たいと思う
    最高の笑顔だった。



    と、幸せそうな笑顔を浮かべていたおさむだったが、ふと現実に戻ると、そんな幻覚を見てしまった自分の頭を抑えて;

      おさむ「ああ、疲れてる・・・たぶん、疲れすぎてんだ」

    と自己分析(あはは)。自覚ほどの美幸への恋心を抱くのはまだまだ先の話のようです。

  • [美幸の家]

    その頃、美幸の部屋。スタンガンを探す二人。こっそりスタンガンを返して、部屋に戻って最終オーディションに向けての台詞の練習を。

  • [翔子の職場]

    翔子の職場。会社の受付をやっている翔子の前にあのストーカー男が現れた。だけど、「これ、受け取って下さい」と花束を渡されたのは、一緒に受付をやっているもう一人の彼女の方だった。あれ?

  • [どすこいラーメン]

    仕事そっちのけで、台詞の練習してる美幸。

  • [関東中央テレビ]

    一方、おさむは、「グダグダ学園」の『ズバットズバットスタッフルーム』でみんなとVTRを見ながら;

      松本 「どうなんですか、どすこいラーメン?」
      おさむ「正直、ちょっと厳しいなぁ〜」
      松本 「タイムリミットは明日だからな。どうすんだ?」
      おさむ「わかりました…。言った以上は何とかします」

    と言ったものの、おさむはこれ以上の策があるわけでもなく・・・

  • [屋外]

    そうして、気が重たい状態で、美幸の元に向かうおさむは、途中で、川岸で発声練習や台詞の練習をしている美幸を目撃する。そんな美幸の様子をおさむは遠くから見ている。


    少し日が傾いてもなお練習を続ける美幸に、後ろから缶コーヒーを差し出すおさむ。

      おさむ「はい」
      美幸 「えっ」
      おさむ「ごめん。俺、またストーカーみたいなことをやってるよね」
      美幸 「見てたんですか?」
      おさむ「(隣に)座っていい?今日はね、最後のオファーをしにきた」
      美幸 「・・・」
      おさむ「でも、今回は諦めるわ。もう、邪魔はしない。だから、オーデ
          ィション頑張って」
      美幸 「・・・。はい」
      おさむ「よし、じゃぁ、何か他の企画考えなきゃな。・・・あ、その前
          に言い訳考えなきゃな。絶対に口説き落とすって言っちゃった
          からな(笑)」
      美幸 「あの・・・」
      おさむ「ん?」
      美幸 「お願いがあるんですけど」
      おさむ「何?」
      美幸 「相手役やってもらっていいですか?」
      おさむ「練習したいんです」
      美幸 「俺が?」


    そして二人は見詰め合って;

      おさむ「響子・・・」
      美幸 「徳大寺さん、私、もう、自分の気持ちに嘘がつけない!」
      おさむ「響子・・・」
      美幸 「私、産まれる前からあなたが好きでした」
      おさむ「響子・・・」
      美幸 「私、死んでからもあなたを愛し続けます。また、あなたに会い
          に行きます」
      おさむ「響子・・・」


    練習を終え、二人並んで帰路に;

      おさむ「いやぁ、ドラマの台詞読むなんて初めてだったよ」
      美幸 「やりやすかったです。上手ですね」
      おさむ「まぁ、俺は響子しか言ってないんだけどね」
      美幸 「あ、そうだ。練習つきあってもらったんで、お礼させて下さい」

  • [どすこいラーメン]

    で、やってきたのは『どすこいラーメン』。美幸のお礼はもちろん、どすこいラーメンでした。

      美幸 「はい、どうぞ」
      おさむ「いただきます」

    その美幸の豹変振りに驚く花子と浩太。美幸がカウンターの奥に引っ込んだその隙に、花子がこっそりおさむに話しかける。

      花子 「お兄ちゃん、やっとあの子を口説き落としたみたいだね」
      おさむ「あ、その逆ですよ。すっかり振られました」
      花子 「分かっちゃいないね!ほー、ほー、ほー、ほほほ(笑)」

    と、怪しげな微笑むを浮かべる花子だが、おさむに出されたどすこいラーメンには、なるとが2つ乗っていました。って、どんな愛情表現なんだよっ!

  • [美幸の家]

    美幸が部屋に戻ってくると、翔子が弥生にストーカーの事後報告をしていて、ただの勘違いだったと大笑い。

      美幸 「あたしもあんだよね、笑える話」
      弥生 「何?」
      美幸 「実はさ、私も最近、こいつストーカーみたいなやつがいてさ」
      翔子 「そんでそんで」
      美幸 「結構、付きまとわれてたんだけど、その理由がね、私を好きだ
          から、とかじゃぁ、もちろん、無くて」
      弥生 「何?」
      翔子 「何、どうしたの?」
      美幸 「私の顔が面白いからだって。あははははは(笑)」

    と、一人大笑いする美幸だが;

      美幸 「あれ、面白くない、この話?」
      弥生 「というか、それ、その人、美幸のこと好きなんじゃない?」
      翔子 「うん、面白いからってそこまでする人、いないもんね」
      美幸 「えっ?」
      弥生 「これはついに、美幸にも恋のゴングが鳴りましたか?!」
      翔子 「鳴りましたか?!」
      美幸 「いや、その人は、そういう人だから!あんたたちそうしてこの
          話面白くしようとしてるだけでしょ?」
      翔子&弥生「いやいやいやいやいや」

    おさむが自分のことを好きだなんていうことは、ありえないと思いながら、美幸はちょっと胸をときめかせながら部屋に戻っていきました。

  • [関東中央テレビ]

    そして、いよいよ美幸の最終先行のオーディションの日。

    おさむはいつものように関東中央テレビに向かいます。

      小田島「いやぁ〜〜〜〜〜。おさむぅ〜」
      おさむ「小田島さん、どうも、この間は」
      小田島「ウケた、ウケた。まいったね、この、オモシロ帝王!あははは
          はは(笑)」
      おさむ「今日はどうしたんです?」
      小田島「またこの局でドラマをやることになってさ。おう、お前にも一
          冊やるわ。ドラマ書くために俺の本でちょびっと勉強しとけ!」

    で、小田島から渡されたのが『天国にかかる橋』というドラマスペシャルの台本。

      おさむ「?」
      小田島「斎藤Pと組んでんだ。お前もお世話になってんだろ」
      おさむ「ああ、この間、斎藤さんが言ってたオーディションってこれの
          ことですね」
      小田島「デキレースだけどな」
      おさむ「まぁ、あの人はいつも・・・」
      小田島「あはははは」
      おさむ「(台本を見ながら)徳大寺?」
      小田島「ああ、主人公の名前な」

    その台本の中をよく見ると、昨日、美幸と台詞練習したその台詞がそのまま載ってることに気付くおさむ。

      おさむ「小田島さん」
      小田島「ん?」
      おさむ「このオーディションってどこでやってるんです?」
      小田島「えー、イーストタワーの24階・・・」
      おさむ「ちょっと失礼します」
      小田島「おい!これ!!!」

    と、台本を小田島に押し付けて(おいおい)、一目散におさむはそのオーディション会場へと走っていきました。いやぁ〜、このドラマで何が笑えるって、一番笑えるのが吾郎君の走る姿ってどーよ?(笑)

    それまでの美幸の笑顔を思い出しながら一目散にオーディション会場に向かったおさむだったが、到着したときには既にオーディションは終わっていました。

      斎藤 「おお!何だおさむ、見学か?もう終わったぞ」

    会場を見渡すと、そこには、当然、落選した美幸の姿が。美幸に近づくおさむ。

      美幸 「ダメでした。当たり前ですけど」
      おさむ「落ち込まなくていい」
      美幸 「もちろんです。落とされるのは、慣れっこですから」
      おさむ「いや、そうじゃないんだ。こんなオーディションのために努力
          しなくてよかったんだ」
      美幸 「どうした?」
      おさむ「これは」

    そうして、斎藤とオーディションに合格したらしい女優の方を見て;

      おさむ「デキレースだったんだ」
      美幸 「・・・」
      おさむ「最初から誰が合格するかは決まっていた。同じ業界人として恥
          かしいけど、先に気付けなくてごめん。俺がもっと早く気付い
          ていればさ」
      美幸 「気付いてました」
      おさむ「えっ?」
      美幸 「だって、私みたいなのが残るなんておかしいじゃないですか」
      おさむ「でも・・・」
      美幸 「それでも、嬉しかったんです。どんな理由でも私を残してくれ
          た人がいた。それだけで嬉しかったんです」
      おさむ「君は気付いていたのに、あんなに努力してたの?」
      美幸 「私はプロの女優なんです。仕事も無いし、バイトばっかりして
          るけど、機会を与えられたときに努力して答えるのがプロの仕
          事だと思うんです」
      おさむ「それがデキレースでも?」
      美幸 「私には一生懸命やることぐらいしか見てもらえるものなんて無
          いんです」

    そんな美幸の健気な言葉に、おさむは思わず斎藤に駆け寄る。

      おさむ「斎藤さん、誰を合格させても構いません。でも、あのこのこと
          をちゃんと見てあげたんですか?!」
      斎藤 「ん?」
      おさむ「彼女は真剣にこのオーディションに臨んでるんです。それを真
          剣に見てあげたんですか?」
      斎藤 「おさむ、空気読め。何言ってんだ?」
      おさむ「あの・・・ちゃんと見てあげて下さい。お願いします」
      斎藤 「もう、終わったんだ。そう言ったろ」
      おさむ「いや」

    斎藤は相手にしないが、だけどおさむは、その場に居る関係者全員にも;

      おさむ「みなさんもお願いします。彼女は魅力を持ってるんですよ。そ
          れをちゃんと見てあげて下さい!」

    と訴え続ける。そんなおさむの様子を黙って見ている美幸;

      斎藤 「おさむ!!そいつの魅力はオモシロだろ!?!お前しかわかん
          ねーよ。これはドラマだぞ、ドラマ!!!」
      おさむ「女優として、人間としての魅力ですよ。それを見て下さい」
      斎藤 「おさむ!いい加減にしろ」
      おさむ「どうして分かんないんですか?!彼女の笑顔を見て下さいよ」

    おさむは美幸に、あのときの笑顔を見せるように言う。

      おさむ「笑顔だよ。ほら、笑顔だって!笑顔・・・」
      美幸 「・・・」

    戸惑う美幸。当然、おさむのそんな行動を誰も相手にするわけはなく;

      斎藤 「すみません、みなさん。コント作家が大騒ぎ致しまして。さぁ、
          いきましょう」
      おさむ「斎藤さん。彼女の笑顔を見てあげて下さいよ」
      斎藤 「おさむ」
      おさむ「斎藤さん!斎藤さん!!!」
      美幸 「もう、いいんです。やめてください」
      おさむ「だって」
      美幸 「もう・・・いいんです」
      斎藤 「さ、行きましょう。ね」

    そうして二人だけ会場に残された。

  • [関東中央テレビの外]

    夕暮れ時。テレビ局を出てきてきた二人;

      美幸 「じゃぁ、私、ここで」
      おさむ「ああ・・・」

    去って行く美幸だが、少し歩いたところで振り返って;

      美幸 「ありがとうございました」
      おさむ「えっ?」
      美幸 「アドバイスとか台詞あわせとか。私のために沢山ありがとうご
          ざいました」
      おさむ「・・・」

  • [美幸の部屋]

    そうしてその夜。いつものようにDJジューシー中島のラジオを聴く美幸。

        『あなたは今、恋をしてますか?もし今、恋をしていない、そんな
         相手なんていない、そんな風に思っている人がいたとしたら、目
         を瞑って御覧?瞳の中に何が見えた?そう、今君の瞳に浮んだそ
         の人を君はもう、その人に恋をしてるんだ。さぁ、あなたの恋は
         もう、始ってるんだよ』

    美幸が目を閉じてみて、その瞳に思い浮かぶのはおさむの姿。

    外で翔子と弥生が今日も美幸のことが心配で部屋の外で様子を伺っていると、突然ラジオが切れ、ドアを押し開けて美幸が出てきた。

      美幸 「好きになっちゃった」


    ♪カン カン カン カン! (鐘の音)

  • [お店]

    友美とデート中のおさむ・・・というよりも、最近、ちっとも連絡をしなかったことをただひたすら謝ってます。ちょっと孝太郎君思い出しちゃったわ。

    <ナレーション>
    そのとき、恋のゴングが鳴っていたなんて、
    もちろん僕には聞こえるはずがなかった


      おさむ「ごめん」
      友美 「だーめ」
      おさむ「ごめん、ごめん、許して。ごめんね」
      友美 「やだ」

to be continued …

[次回予告]

  おさむ「期待してて!」


<第2話感想>

これって、普通に恋愛ドラマですよね?(^^;)

もっとキワモノを狙ったドラマかと思ったら、第二話は一話以上に真っ当に話しが進んでいるというか…(それがいいのか悪いのか)。

タイトルから言うと、先におさむが美幸のことを好きになるのかと思ったら、先に好きになるのは美幸の方なんですね。でも、あの感じだと、おさむは気付いていないだけで、既に美幸に惚れてる雰囲気はありますけど。

今回はタイトルが『ストーカー』でしたけど、中身は真っ当に恋愛が進展していってました。もうちょっとストーカーと勘違いするような展開を期待してたんだけどな(折角、スタンガンまで容易したのに、使わず仕舞いだなんて勿体無い(^^;))。

でも、おさむと美幸の恋愛模様は進展していきましたけど、それ以外の人物との絡みが無くてちょっと寂しかったかな。特に友美ちゃんの出番なんて、おさむとのツーショットはラストシーンだけだし。ちょっとあまりにかわいそうなので、おさむ君とデートしているシーンとか、もう少し増やしてあげて下さい。イメージシーンだけでもいいので(汗)。

(06.04.23)


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